妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった 作:泡沫幻想黒衣の人
ぞろぞろと出てきた小さい、しかしそれなりに厄介な魔物達…。
ラング(アイツらの出す粘液や泡、敏捷性ダウンしていくから攻撃に当たりやすくなっていけない)
例えばセイレーヌの催眠歌(さいみんか)とかね?
セイレーヌ「ワアッ〜♪ワア〜ッ♪」
シュタイナー「セイレーヌス遠目に出現確認!」
非常に面倒臭いことになったぞ。
こういう時にはあれだ、一時付与で思考繋いで一気に複数に指示できるようにならないと。
取り敢えず自分のステータスオープン!
敏捷性に変化なし、まだデバフにはかかってないっぽい。
そういえばいつだかステータスオープンしてる時に気がついたんだけど、このステは俺の視界にしか現れていない様子で、前世の感覚的にこういうのできるだろうって感覚でいたからできてるだけっぽい。
まるでブラウザ版の画面のように見えるから慣れ親しんだ感じがしていいし、これで自分の状態確認できるの割と便利…と言いつつ戦闘中は見る余裕ないんだけどね。
んーと、この数相手だと多分オンラインの大人数で攻略するイベント、燼滅戦イベントかな?こんな奴らでも焼けばそれなりに美味しくなるだろう。
ということでファイアー連発!
ドール「ちょっと!?」
ラング「ごめーん!当たった?」
ドール「(大した威力じゃないし…)大丈夫だけど気をつけて!」
ハーピィ「大風(おおやじ)行っくよー!」
ラング「は!?タンマタンマ!!」
エルフ(まず連携をなんとかしないといけないみたいですね…)
ラング(こりゃまず連携だな…)
1人1人の能力を把握し、適宜役割を持たせて、目的を果たせるようにしないと。
まずセイレーンたちがうるさいから…
ラング「ステラ、歌に歌で対抗できる!?」
ステラ「えっ!?…やってみるけど…〜♪」
セイレーン「〜♪…ギゲッ!?」
ラング「よし、中和?してる…エルフは何か、できます?」
エルフ「近辺全域の地形が変わるような魔法をお望みでしたらやぶさかではなく…」
ラング「あ〜…やっぱり結構です」
敵味方識別あっても地形が変化するような魔法はおいそれと使っていいものじゃないよね…、エルフが使おうとした魔法に敵味方識別あるかどうかは知らないけど。
ユーリン「きゃ、粘液が〜」
ラミィ「ここは私に任せて!」
ラング「お、任せた!」
何か自身満々な妹に味方勢の防衛は任せて、自身は前線に出る。…自分は戦わないけど。
ラング「フェリル、召喚!奴らを切り刻め!」
フェリル「あいよー!」
何故少女の姿で?獣形態で来てよ…。
フェリル「大きくなってもいいんだけど、こいつら相手にはこれで十分」
その言葉通り一騎当千の働きを1人でしている…いや、1人ではないな。
ドール「はあっ!魔物ども、さがんなさい!」
シュタイナー「暗器を投函する!」
イザヤ「受け取った!これで…」
カゲロウ「久々の魔物相手だな…切り裂く」
他にも4名一騎当千の働きを………海が暗いな、よく見たら。まさかまだ何か潜んでいるんじゃないだろうな?
そこに…赤い布を中途半端に纏っただけの魔族の女が飛び出して来た!
ラング「なにやつって…ルミアか、久しぶり、元気にしてた?」
ルミア「はぁっ!?こっちはそっち襲いに来てんの、挨拶なんて…調子狂うわ」
確か人間に化けてた時は赤茶けた毛色だったのが、魔族特有の青灰色の毛色になっている…ってことは今はここに魔族としているということか。
ラング「一体どうして俺たちを狙って…」
ルミア「お前たちというよりは世を乱すものを…と仰せつかっている」
ラング「一体誰n__」
ララー「隙、あり!瞬身殺っ!」
まだ話(台詞)の途中でしょう〜!?ララーさん!?
ルミア「くっ!」
ゲームだったら台詞中攻撃できないんだけどなぁ〜、ここは現実だからこいうこともありえるか〜。それにしてもルミア、大したダメージ受けてないのどういうこと?
ルミア「そこそこ高等な技だが、ひとつところを狙っていては…ね」
とびきり早い攻撃とはいえ一辺倒ならば避けられると、そういうことですか、流石に力のある魔族は違う。特に誰に仕えるかで強さも変わってくるようだ、彼女の場合。
ラング「…んで、一体誰n___」
ドール「フェニックスフォース!」
ルミア「チィっ!!」
だから、話の途中でしょう!?この姉妹は…。んでもってもう少しで俺に当たるところだったんだけど?
ラング「ちょっと、ストップ!ルミアと話くらいさせて!?態勢はそのままでいいから」
フェリル「じゃあスタンバイしとくー」
獣形態のかな?それはいいな。
ラング「んで、一体誰の下に?」
ルミア「新しき主君の名は…っと、言うと思った?」
ラング「いや………しかし大体想像はついている」
ルミア「へー?」
ラミィ「マオマオ様でしょ!そうでしょ!」
ラング「おい…いきなり話に入ってくるな」
ルミア「ま、まさかー」
ルミアが勿体ぶらなくてもここで予想できる人は1人しかいないんだよね、ゲームの知識がある俺らだから分かることだけども。
ていうか、こんなにベビー放っといて親は何処いった?
ルミア「今回は様子見、ここは退がらせてまた機会を狙うとしましょうか」
逃すかっ!…と思ったけど、よく考えたら周りの連中にステ振ったせいで俺自身のステは心許ないんだよな、追いかけるのはやめておこうか。
ララー「逃すのか?」
ラング「あっちから積極的に仕掛けてこない限り深追いはしなくていいだろう」
ドール「んっ?っていうか、なんでアンタが仕切ってる感じになってんの?」
今更か!別に仕切ってたつもりはないんだけどな…。それよりも婚前の淑女がそんなに肌を出して殿方に接近するんじゃありません!…それこそ今更か。
ここは今一般庶民はいないプライベートビーチみたいになってるからか、みんなこの格好でも安心なんだろうね。
ラング「っ!!!」
ラミィ「どうしたの?!」
突如飛んできた弾?…絶対当てる気だったのか数発間髪入れず森中から撃ってきたようだ。
その中の1つが耳を掠めた音に驚きのけぞり、そして後ろを警戒するも既に何の気配もないことを妹が告げる。
ラミィ「後ろ?何もいないよー?」
……………機械群の奴らだろうか、あいつらならステルス等で気配を消すのも容易だろう、今のところ狙われたのは俺だけみたいだが、要警戒するようにみんなに言っておくかな?
取り敢えずは混乱やパニックを避けるために今回は様子見かな、1発(数発だったが)だけなら何らかの誤りかもしれないしな。
ラミィ「私、後ろより東側が気になるけど」
その言に東側に注意を向けると、注意してみれば視覚的にもわかる程の強力な妖気によるものと思われる陽炎が発生していた。
ラング「確か、あの壁を隔てた向こうは…」
ラミィ「アプリ版の地図では確か大妖怪九尾の狐、玉藻の領だよ」
大妖怪…この大陸で国によらない独自の領域を支配している妖怪は大抵大妖怪で、大妖怪玉藻はとびきりの美人の男でここから東側にあるアニマリア皇国の一部地域をかってに牛耳っている。
他に大妖怪が支配する地域には、玉藻の支配する領域、そこから北にまっすぐ行くと今度は獣大国の中にある吸血鬼の女王ラミア・ヴァンピエルの支配地域がある。
他にも大妖怪等が支配する地域はこの大陸に点々とあるけど、それはその近くに寄った時に都度思い出そうか。
クエス「あら、取り敢えずここらの魔物は片付いたのかしら?」
突然の主人公、しかも大型アプデ前のブラウザ版最強装備の戦乙女装備ですかそうですか、どこで手に入れたんでしょう?
ラミィ「あっ…やべ(ハレルヤきゅんが…っていうか戦乙女装備!?ってことは例のダンジョン踏破済みってことか)」
ラミィ「あ、兄貴、あの金色で神々しい天使みたいな羽がついた装備は例のエロいダンジョンの…クリア特典だよ」
そうか、例のダンジョン…エロトラダンジョンのクリア特典だったか。レベルやステータスを吸うスライムとか相手にどう立ち回って勝ってきたんだか気になる。
それと気になることがもうひとつ___
ラング「がっ!?!?!?ぼぼぼっ!!?!!?」
リヴァイアさん「・・・♪」
と、変に暗い海面に意識を向けた瞬間かい!!!いきなり波に呑まれたと思ったらアプリじゃあ燼滅戦中、確率で現れる大ボスはないって!!?
リヴァイアさん、もといリヴァイアサン…お前はこの世界では、元は死の王〝グリフォン〟の将来的な食料として生み出された鯨だったな、大人しく切り身になって俺達の食料になれ!!!
…なってください!!!(切実)
お前相手に海中だと勝ち目薄いわ、せめてオンラインの猛者どもが一緒だったらなぁ…。
まだクラーケンがいないのが救い…か?
いや、どちらにしてもきっついわー。いやいや、思考巡らせてる場合じゃねぇ、先手とられたんだ、さっさと攻撃しないと。
クエス「ハレルヤ!…と、ラング…は何処行ったか知ってる?」
ラミィ(ハレルヤきゅん独り占めタイム終了のお知らせ)