妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった 作:泡沫幻想黒衣の人
side チカ
森中
西へ西へ、壁までも越えて西の端へ辿り着いのはいいものの、追手には先回りされていた。
エネミー「はーい♪ごきげんようと挨拶をさせていただきたく」
シルヴィー「先回りされていたか」
元…となるのだろうか、警邏のシルヴィーさんが奴と対峙する。青いバイクを伴って。
エネミー「やっぱりそれ出してくるよね」
ここまで何度も窮地を脱させてくれた青いバイク、そのお陰で警戒しているのか手下の蛇型メカ達を百は出してくる。それを統率するのは蛇姫といった様相の蛇と人間の間の子のようなこれまたメカ。
それらを何処からか繰り出してきた奴の相手は今まで通りサクラさんだ。彼女はどういうわけか私達に味方してくれているアンドロイドで、未だに得体が知れない。
知らないが…彼女ならこうするはずとしきりに誰かの面影を追っているようで、なんだかよく分からないものの、その誰かに自分自身も会いたくなってきているけど、何処の誰かさんかは分からない。
もっと仲良くなったら教えてくれるのかなとこの半年彼女との距離を詰める努力をしようとしてきたけど、結局何もせずに時が過ぎた。相方が元気でいれば、もしかしたらいい感じに距離を詰めていたかも知れない。
その相方は青いバイクの操縦者を守るためであろう生命維持装置の中で眠っている。その相方のことだけど、サクラさんは彼女を救う為の知恵はあるみたい。そのための道具を持っていないけどと申し訳なさそうに言っていた。
そのサクラさんが今、敵に殴りかかる。それに奴も応えて純粋な力勝負になっていくが、攻撃が当たってもお互い平気そうな顔をしていて、どっちが押しているか分からない。
けれども何方も相手に対して決定打に欠ける均衡状態であることはなんとなく推測できてきてて…だからといってその状態を何か打開するようなものが私にはないんだけど…。
サクラ「サクラメント」
埒があかないといった様子でそう言ったかと思うと、全身が淡いピンク色に染まり彼女の速さと力が数段上がって、もしかしたらこのまま一気に勝負が決まるのではないかと思い始めた時…敵が話始めた。
エネミー「こんなところで油売ってる場合じゃないや、早くビーコンを置かないと」
サクラ「ビーコン?魔力消しのやつか、なら壊す」
エネミー「えぇっ!?ビーコンがなんなのか分かってるの!?何処からその情報を…」
サクラ「なんとなく…そのビーコンとやらはあのバリアの小規模な奴を展開できる…違う?」
エネミー「あ、当たってる…」
敵が素直なやつで助かった、ビーコンとやらがなんなのかこの場で分かった。
エネミー「取り敢えずの拠点のためにビーコンの置き場所探してるのに、脱走者探しと始末まで頼むなんて、ナオツグ様は鬼なんだから…まったく」
また情報が得られた、彼女には私が幼少期に覚えたお口チャックを教えた方がいいかも知れない。このままの方が助かるから教えないけど。
サクラ「今は逃す、また来たら相手する」
エネミー「はぁ…私の仕事の邪魔をして何が楽しいんだか」
奴はそう言って雑魚どもを残して去っていった。
サクラ「別に邪魔してるつもりは…私はこの子達が困ってそうだから助けてあげてるだけ」
シルヴィー「それはどうもありがとう…じゃあこいつら片付けるの手伝ってくれるかい?」
サクラ「はなっからそのつもりだよー、サクラメント…出力が50%までしか上がらないけど、この数だけだ、やってみるか」
あれでまだ半分しか出力してないんだ…全力出せればどうなるんだろう。と、考えている間に雑魚どもの統率役がもう片付けられていた。
シルヴィー「早い…」
サクラ「やっぱりね、そりゃそうよ、マルタタイガーだもの…うん?違うの?」
サクラさんはこの変形する青いバイクについて何か知っているみたいだ。そして片付けたのはマルタタイガーなる変形バイクではないらしい。では一体誰が…。
side アウラウネ
アウラウネ(新たに作った魔法、晴天の霹靂、早すぎてバレてないみたい)
晴天の霹靂
身体強化魔法×光属性魔法(雷)付与
敏捷性を5倍高めてくれる。
Aクラス対Sクラスのクラス対抗模擬戦の為に見回りに行ったら思いもしないものに出くわした。妹がやっていたライズンのヒロインと俺のバイク!これらも世界を越えてやってきたのかな?
なんにしても嬉しい出会いであることは間違いなく、折を見てちゃんとした場面を作って接触を図ろう。