妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった   作:泡沫幻想黒衣の人

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カキカキ


閑話 天空の都

天空の都

 

それは遙か上空、海面から1万メートルも上にあり、真っ白な謎の素材でできていて、植物が申し訳程度に生えている無人の都

 

今日ここに珍しく地上の人間がやってきていた………

 

レイア「うがっ………く〜〜〜全身が痛い、暫く動けそうに………ない」

 

カサブランカ「」絶命

 

レイア「しっかし、やれやれ、まいったね、仕込んであった飛翔カードが破れてしまった………これじゃあ帰れないね、食べ物もなさそうなここで、ただ朽ちるのを待つだけか〜」

 

ま、最期にいい思い出ができただけよしとしよう

 

レイア「ラング………お前は本当に、あのラングなのか?」

 

痩せていることもびっくりしたが、1番びっくりしたのがその魔力操作の精密さだ

 

かつて存在した大魔女にも引けを取らない、そんな印象を受けた

 

レイア「やはり這ってでも戻ろうか…?彼の為に…」

 

いや、帰ろうとしてもただ自由落下してやはり死ぬだけ………

 

レイア「もうにっちもさっちもいかないなぁ………」

 

もし

 

レイア「んー?何か聞こえ…まさか?」

 

カサブランカ「」

 

レイア「違うか」

 

もし

 

レイア「んー?幻聴かなー、結構激しくやったからねー」

 

もしもし、そこのお方

 

レイア「っ!?!?やっぱり聞こえる、何処だ、姿を現せ!」

 

無理に立たなくてもよろしいのですよ、私はこの世界のどこかにいるエルフ、ドワーフ達の祖、エルフの種族名にもなったハイエルフのエルフ、その人です

 

レイア「なっ、なにっ!!?あれは神話上の出来事で………」

 

ええ、今の地上ではそのように認識されていますね

 

しかし全部が全部というわけではないにしても、往々にして神話が事実を語っていることもあります

 

レイア「わ、私にはどれがどれだか………」

 

すくなくとも今も2つの大陸に発生したダンジョンの何処かでドラゴンたちは生き残っていますし、私の本体も何処かのダンジョンの底です

 

あの傷付いたワイバーンも傷が治癒するにつれて徐々に通常とは比べ物にならないくらい強力になってしまい、何処かのダンジョンに身を潜めていることでしょう

 

レイア「あー、ベル村の事件の…」

 

………あの2人なら、もう少しなんとか出来たんでしょうけどね

 

レイア「あの2人?グリフィン夫妻のことか?」

 

………さぁ、そろそろお別れです

 

レイア「いきなりかい!?」

 

別れはいつも突然くるものですよ

 

レイア「それはそうだが」

 

それでは、直接会う機会があれば嬉しいです

 

レイア「………いったか、エルフ様がなぜ私に?」

 

そんな疑問が沸くが、それよりも食料も何もないこんな場所じゃあ生き残れる気がしない

 

レイア「取り敢えず探索だな、諦める前にまず動く」

 

しかしそれにしても広すぎた

 

 

レイア「もう夜か、星が近く見える」

 

夜まで過ごしてみてわかったが、これ以上腹が減ることはなく、何も口にしなくとも良さそうだ、この地の力のおかげかもしれん

 

当分は誰かが来るのを待つことになりそうだ

 

レイア「それはそれとして、自分で帰れる可能性を諦めない!」

 

延々と歩き回る

 

それだけでも気が紛れるというものだ

 

レイア「む、祠?墓か?」

 

よくわからない石塊が所々に散らばっている場所を見つけた

 

レイア「これはここの柱だったのかなぁ」

 

と散らばっている欠片1つ1つに目を落とす

 

レイア「綺麗に見えて実はかなり年季が入っているな?この〜…都?」

 

その後も散策を続けたが、めぼしいものは何もなかった

 

レイア「なーんだ、つまらん」

 

ずっとこうならば、私は暇すぎて死ぬ!

 

レイア「誰か、誰かいないのか〜?エルフ!また語りかけてくれ……」

 

レイア「暇だあ、暇だ暇だ、暇でしょうがない!」

 

また意味もなくグルグル周りを回ってみることにした

 

レイア「空はこんなにも近く感じるのに、私はこの先に飛んでいくことができない、せめて飛翔魔法さえ覚えていれば…」

 

後悔先に立たずとはこのことか

 

レイア「暇だ暇だ暇だ〜」

 

誰か本当に来てくれ、人間1人では生きられない!

 

レイア「今頃生徒たちはどうしているだろうか、ラングは心配してくれているかな?いや、ないか、なんだろう、なんか次会ったら避けられる気がする」

 

それが本当になったら、悲しいことだ

 

レイア「あれは少々…いや大分まずい行動だったか、1人の大人として、教育者として」

 

反省反省、と思いつつまた同じ状況になれば暴走してしまうかもしれん

 

あのラングといつも一緒にいるアレ、名はなんといったか?

 

アウラ…アウアウ…いやアウラウネだったか?

 

アレがラングの本命だろうか

 

他に一緒にいたとこが目撃されたルーン?ルミア?

 

以外や以外、リールかもしれん

 

クエスは………ないな、ラングはああいうのは嫌いだろう(割と残虐、辛辣だしな)

 

私?私は………そうだなぁ………暴走がなければやはり嫌いよりかなぁ

 

醜聞が酷いもんね、しかも殆どが事実確認されているという………

 

中でも撒き餌獣人のことは獣人たちの間で語り草だという

 

そのうちアルマニ王国から刺客でも送られないか?

 

なぜ未だにそのようなことが起こっていないのか不思議なくらいだ

 

獣人は同族殺しを決して許しはしないというのに………

 

レイア「不思議だぁ………」

 

そういえばやつが持っているという奴隷は見たことがないなぁ、噂だと魔物さえ奴隷として所持しているとか………

 

魔物といえば安全圏の筈の聖教にも湧き始めた報があったなぁ、大丈夫だろうか

 

モンスターパレードは兎も角スタンピードが起きれば私不在では大陸丸ごと滅びるのでは?

 

あぁ、そうだなぁ、こうやって色々考えつつ時間を潰すのもいいか

 

明日は今日動かなかった分、動いて時間を潰そう




エルフの声が聞こえなくなり、ひとりぼっちとなったレイア校長であった

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