妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった   作:泡沫幻想黒衣の人

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 エルフ様…


第6話 彼女の〝目〟が映すもの ⑤ 彼女のことと…

 90万年前に私のお母様が亡くなられました。

 

…と、私はアウラウネとラミィに向かってでもなく、1人ごちるように喋り始めます。

 

それまで、この世の様々なことを私に教えてくださったお母様が最期に私に伝えてくれたのは、感情を持つものがこのシステム…『ニンフ』を使ってはいけないということだけでした。

 

 ニンフには、基本人々の行動や感情を強制するような機能は付いておらず、どうやってかは後に説明しますが、ただ選ばれた人に運命の先読みをさせる機能を持つのみ。

 

昔はこの星の…この世界の全生命が全生命、選ばれた存在だったでしょう。

 

ニンフが目指したのは完璧な世界…、人々や生命が自らの運命を知り、それを受け入れていく…そんな世界。

 

 そんな世界こそが完璧な世界として、妖精界(エルフの里)に今も伝わっているはずです。

 

しかし、その完璧な世界の実態はというと、ある種恐ろしいものになっているかと…私なんかは存じます。

 

 というのも、これから先は、大概私の推測にはなりますが、ニンフが目指していたのは、悠久に続く繰り返しの…閉じた世界のような世界だったのではと…。

 

故に、元々ニンフは人間と永遠に遊べる世界を作るための基礎となる予定だったシステムなのではと愚考いたします。

 

 そして、それはそんな世界を作るために同じ結果を繰り返す方が良いと考えた妖精達が作ったもので…、その結果歴史が数十億年の何処かで幾度も繰り返しているのではとこれまた愚考いたします。

 

 ニンフは繰り返す歴史の中で得た知見から、運命の先読みと呼べるようなことを行っていると考えられます。

 

 しかし、それは段々と崩れ始めました…恐らくは人間が持つ強い感情などによって…。

 

でなければ彼ら彼女らは、自分達が見てきた世界のような、それでいて悠久に続く世界に、一部の人間を連れて閉じこもろうとはいたしません。

 

 しかし、彼ら彼女らの計画は頓挫することになります。

 

…神々と一部のドラゴンさん、妖精達の力で理を幾つも越えた橋が壊されたからです。

 

 橋が破壊されたその後、その妖精達と一部の人間がどうなったのかは分かりません。

 

その後、ニンフというシステムに対抗するため、神々と一部のドラゴンさんたちと妖精は、ある変化を世界に入れることにします。

 

それが…〝観測者〟の搬入です。

 

 この搬入が世界の…ニンフの運命を決定付けたと言っても過言ではありません。

 

観測者を新たに入れることで、観測者の持つ世界との摩耗がニンフとの間に起き、劣化を進ませます…。

 

 その証左として、あなた方がいます。

 

あなた方の行動ひとつひとつが、時に時空を越えたりなどして、システムとの激しい摩耗を引き起こし、劣化を進めていました。

 

 最終的に物理的に壊せるほどにまで…。

 

本来物理的な衝撃など歯牙にも掛けないニンフが、劣化していたとはいえ、壊れるようならば、もう用済みでは…と私はラングが居座り宣言をした直後、考え至りました。

 

 正直言って、彼が私に身を捧げるという提案をしたとき、衝撃が走りました。

 

なぜならば、彼とクエス様の関係を覗いたときのクエス様の心情と、何処か通じるところがその時私自身の内にあったからです。

 

…………………感情など殆ど無いはずの私が。

 

人間を見てきたから、感情を持ったかもしれないとは以前から思ってはいたのですが、彼の私に身を捧げるという発言と…、

 

それに対する私の心情の揺れ動きにて、私はついに確りと…、

 

 私自身の感情…恐らくは小さな小さなものに…気づいたのです。

 

しかし、その上で私は熟考に熟考を重ね…最終的には…、

 

『ニンフ破壊か彼に一生を隣で捧げられる…、どちらかをとるとするならば、ニンフ破壊の方が万倍良い』と……………その場では判断致しました。

 

 恐らくは一生を隣で捧げる代わりに壊させてよ、という意味だとは存じますが、すぐに反故にする(なる)くせに何を…と、客観的に思ったりいたしました。

 

 結局一生以上捧げてもラングとめおとになるのは嫌ってこと?とおっしゃられましたね、アウラウネ様…。

 

……………………彼にしてみれば、残念に思うかもしれませんが、その通りです。

 

私はクエス様ほどちょろい女ではございませんので。

 

 クエス落ちてたの?!とは…、ラミィ様?昔のことでございますよ、7年ほども前の…。

 

はい?結局感情云々よりラングに隣にいられるのが嫌で破壊を決めてない?って…おっしゃられてもですね…、ラミィ様…。

 

 それ自体も私が感情を持ったことの証左ですので………。

 

その場で生まれ始めたなけなしの倫理感からも、私はラングにシステムを破壊するよう促したのです。

 

 こんなもの、あってはならないと………。

 

えぇ?様をつけろ………ってラミィ様………ラング程度ラングでいいのですよ、少なくとも今の私はそう存じます。

 

 話を戻しますと、何故こんなものあってはならないと思ったのか、それは…感情を持ち得た私が将来的にシステムを私利私欲に悪用しないとも言い切れなくなってしまったからです。

 

 ………偉い?えらい………そうですか、頭を撫でるのをやめて頂けませんか?ラミィ様、私は子供のような見た目で子供ではないのですから。

 

 あっ、ちょっと、そこはっ!?本当におやめ頂けませんでしょうか?

 

あ………何も拳骨落としで止めなくてもよかったのではと存じますよ?アウラウネ様…。

 

 と、独り言のように始まった話がいつのまにか会話になってしまいました。

 

面白い?そうですか、私は1人ごちるような感じが良いのではと存じますが、単に私の好き嫌いではなく。

 

 好き、嫌いでいえば、会話することは、好き…かもしれませんが、そもそも会話する相手がそんなにいないので…、そういえば、ラングとはおかしな会話をしたことが…。

 

そうですそうです、じっきょうとかいせつとかいうものでした、よくお分かりで…って同じ存在ですからそれは分かりますよね、アウラウネ様…え、アウラウネ…でいいと?

 

 ラングとの本当の関係を知られている相手からの扱いが、ラングと違うのはなんだかいたたまれない…ですか、それでしたらアウラウネ…と今後お呼びさせて頂きますね、アウラウネ。

 

 ラミィ様も同様に?…なぜかは存じませんが、分かりました、ラミィ。

 

 あぁ、あとラングに言っておきたかったことがございましたので、アウラウネに代わりに聞いていただきたく存じます。

 

魔王の処し方が雑すぎます、もしクエス様が特異点の方向を向いていなかったらどうするつもりだったのでしょう?

 

 あと、もしクエス様までも引き込まれていたら…。

 

 もしゲートと、闇のヴェールの重複展開で特異点に吸い込まれるのを耐えられていたら…どうするつもりだったのでしょう?などと、まぁ当人が既に死んでいるので詰問できませんね…。

 

なのでアウラウネに聞いてもらった部分があるのですが…。

 

取り敢えず………、もうこの場はお開きにいたしましょうか?今話すべきことも無くなりましたことですし………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♯様のことはまだ黙っておきましょう、近い将来お2人ともお会いできることでしょう。

 

 そんな謎の確信が私にはあります。




 人間と永遠に遊べる世界(運命から外れた人間や他の世界の存在の事は無視)







Q.これ、エルフ様は本当に落ちてないんですか?

A.落ちてるようで落ちてないようです…。ラング、残念!

ここで永続的なキャラ投票のようなものをします(参考にするかもしれません)

  • ザック・リック
  • ハーマン・ルーン
  • キャビアス・リール
  • アウラウネ
  • モリエール・ケイト夫人
  • ドゴール・ウェット(正体は???)
  • モリエール・ラミィ
  • アサリ
  • ティア
  • ドレイモル
  • グリフィン・リアン・クエス
  • ハーピィ
  • レオナルド
  • アルニマ・ステラ
  • イザヤ
  • フェニックス・ララー
  • ウィッチ・ド・アルバータ
  • フェニックス・ドール
  • ベリアル
  • グラコス先生
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