妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった   作:泡沫幻想黒衣の人

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余談


閑話 原作の方の主人公 グリフィン・リアン・クエス

ドラマティッククエストで欠かせないグリフィン・リアン・クエス(8)は今日も1年程前から突如発芽した固有スキル【天啓】による指示に従って生きていた。

 

 

テルミナ帝国西側辺境 ベル村

 

 

クエス「ふーんふんふーん♪」

 

メリッサ「あらクエス、今日もお花摘み?」

 

クエス「そうなの〜、綺麗でしょう?お母さんに持っていくの〜!」

 

固有スキル【天啓】(クエスにだけ聞こえる機械的な音声ガイド)

 

「その必要はありません、直ちに村から出ましょう」

 

クエス「?わかった!」

 

メリッサ「何がわかったの?たまにあるのよね、独り言」

 

近所の綺麗な灰色の髪を持つメリッサお姉さんを置いて、村の外に走るクエス。

 

タルト「おーい、村の外は危ないぞー?」

 

クエス「私なら大丈夫〜不思議な力が私にはあるのわかってるでしょ〜?」

 

タルト「まぁそうなんだけど、過信は禁物だぞー」

 

クエス「わかってるって」

 

ボサボサの茶髪の青年に声をかけられながらも村の外に向かっていくクエス、そうして村から少し外れた場所でまた花摘みを始めると…

 

固有スキル【天啓】

 

「そのまま花摘みをして時間を潰しましょう、村に戻ってはいけません」

 

クエス「?(村に戻ったら何かあるのかな…)きになる〜」

 

「ダメです、戻ってはいけません」

 

クエス「だってきになる〜」

 

この時クエスは初めて【天啓】に逆らいかけた。

 

「もう少し時間を潰しましょう、そうすれば貴女は安全です」

 

クエス「安全?わかったの〜」

 

 

その頃 ベル村では

 

 

村長「大変じゃ、モンスターパラダイスじゃ!こっちに向かっておる!」

 

立派な顎髭をたくわえたおじいさんが村人に呼びかける

 

メリッサ「村長さん、それをいうならモンスターパレード、って本当!?クエスにも教えないと!」

 

タルト「やっば!」

 

メリッサ「どうしたの?」

 

タルト「クエスは村の外に…」

 

村長「なんと…いや、逆に助かるかもしれん、今回のモンスターパレードの主はデザートキャタピラー(でかい火を吐くワーム)じゃからわしらが助かるかは絶望的じゃあ…彼女さえ生き残ってくれれば」

 

タルト「何言ってんだ、彼女だけ生き残ってその先生きれる保証は…」

 

メリッサ「こんなところに騎士様を呼ぼうにも、早くて2日はかかるわ」

 

村長「ならば、今村1番の腕利き、グリフィン夫妻が迎え撃っておる、彼らを見捨てて今のうちに逃げるぞ!」

 

タルト「それこそできない相談だな!村の有事にはみんなで立ち向かう!」

 

メリッサ「それが村の掟だったわね?」

 

サナ「そうさ!クエスちゃんのためにもあの夫妻を死なせちゃあいけないよ!」

 

ふくよかなおばあちゃんがそこにやってくる

 

村長「おまえ…」

 

サナ「貴方達が戦うのなら、老骨に鞭を打って私も戦わせてもらうわ」

 

村長「はぁ…お前達覚悟はできておろうな?」

 

他一同「おぉー!」

 

村長「じゃあ、わしらも加勢に向かおう」

 

 

数刻後…

 

 

クエス「なんかベル村の方が赤い…もう行っていいよね〜!?」

 

「いいでしょう」

 

その声を受けてベル村に走り出すクエス

 

 

ベル村(壊滅)

 

 

クエス「っ!!はぁっ、はぁっ、はぁっ…そんな…」

 

目にしたのは全てが焼き尽くされた村。

 

クエス「ど、どうしてこんな〜…お母さん、お父さ〜ん!タルト兄さん、メリッサ〜!」

 

クエス「サナおばあちゃんに村長さん〜!………ダメだ、返事がない……」

 

「その場で待機です」

 

とそこに馬の蹄の音が村の出入り口、東側遠くから聞こえてくる。

 

ガトー(9)「くそっ、ベル村の方が燃えているのが見えたから駆けつけてみたが、遅かったか…!」

 

「テルミナ国皇子が来ました」

 

クエス「お、皇子、様〜…!?」

 

ガトー「なんとー!ぼくとそう変わらない女の子が生き残って…っ!乗ってくれ、早く」

 

「皇子に従いましょう」

 

クエス「う、うん!」

 

ガトー「今回のモンスターパレードはデザートキャタピラーかとあたりをつけていたが、森のモンスターが粗方逃げ出したのを見ると、もっと強力なモンスターの可能性がある、ここから早く逃げるぞ」

 

クエス「お、お願いします〜!」

 

 

ーーーテルミナ帝国 サトー城謁見の間ーーー

 

 

サトー皇帝「して、今回の被害はどれ程のものであったか、代表してガトー、お主が答えよ」

 

ガトー「はっ、偶然あの森に調査に入っていた騎士達によりますと、ドラゴンの一種ともそうでないとも云われるワイバーンかと…」

 

サトー皇帝「何、騎士団長が第1報で伝えてきたデザートキャタピラーではなく?」

 

ガトー「はい、私めの責任において、あの森と村の惨状では相当の力を持ったワイバーンに間違いないかと断言いたします」

 

サトー皇帝「あの…グリフィン夫妻もやられたとなればふむ…よろしい、ならば騎士団歩兵隊10万人のうち、1万を向かわせよう」

 

ガトー「失礼を承知で申し上げますと、それだけでは足りないかと」

 

サトー皇帝「む、そうだな、後援として魔法部隊5千人と回復魔法が得意な者をこれまた5千人向かわせよう」

 

ガトー「もっと人員を割くことは出来ないのですか?」

 

サトー皇帝「貴様もモリエール辺境伯と王家が繋がって何か企んでおるのは知っておろう、こちらも油断なく戦争の準備を始めなくてはいけなくてはな、その関係で今は人員をこれ以上割けんのだ」

 

ガトー「あのモリエール辺境伯なら何をせずとも放置してよろしいのでは?」

 

サトー皇帝「私もあの頭で王家と何か画策し、皇国を潰せるとは思っておらん、確かにお前のいう通りではあるがこれは体裁の問題でもあるのだ」

 

サトー皇帝「これ以上アレが何か問題を起こしてみろ、国民の不満がこっちに向くのは明白だ」

 

ガトー「とはいえ、まだ何も起こっておりません、そこに余計な人員を割くよりもやはり戦争の準備に集中なされては?」

 

サトー皇帝「ふむ…まぁあと6〜7年待とうか」

 

ガトー「その時期は…」

 

サトー皇帝「さよう…国1番の占星術師によると、その頃に魔王が復活するらしいと、その時足を引っ張られるのは確実に避けなくてはならん、あやつら一家の処分はその頃にでも秘密裏に行うことにする」

 

サトー皇帝「何素人の獣人1匹でもヤれるだろう………なぁ?ナイト騎士団長殿」

 

ナイト騎士団長「はっ、我もそう思います、もし失敗しても暗殺部隊隊長ギラン・ズールを速やかに送り出せば良いでしょう」

 

サトー皇帝「保険的な発言は慎め、愚息ガトーにはあぁ言ったが、まぁ実効時期はそちに任せる」

 

ナイト騎士団長「はっ、必ずや成功させてみせます」

 

ナイト騎士団長退室

 

 

サトー皇帝「して、途中で拾ったという女子はどうしておる?」

 

ガトー「そ、それなら、彼女の部屋を速やかに用意するようメイド達に指示し、休ませたところ、堰を切ったように泣き出し…」

 

サトー皇帝「名は?何か言っておったか?」

 

ガトー「名はグリフィン・リアン・クエス、それ以外は塞ぎ込んでしまったので何も…」

 

サトー皇帝「そうか……………実はの、いずれバレるだろうから今のうちにに白状しとくと………………彼女はその……………わしの兄つまりシャトー大公とカリーナ(グリフィン夫妻の妻)の不義の子なんじゃ」

 

周囲の側近達「!?!?!?!?!?」

 

ガトー「今のは本当ですか!?皇族の血は管理され、不貞を働けば処刑……という皇国の法に則れば……シャトー大公は……」

 

サトー皇帝「丁度いい、彼こそ戦争反対派の頭………とし早々に公開処刑に処せ!」

 

ここでのサトー皇帝はでまかせを言っているのだが7年後に暗殺部隊の調査でこの場でのサトー皇帝の発言内容が真実であることが判明する

 

ガトー「お父様……(情はないのだろうか)」

 

 

それから7年後

 

 

教会

 

 

クエス「ん〜?あれは…何処かで見たような…いえ誰でしょう?」

 

天啓(彼は既に死んでいるはずの存在です、関わるだけ無駄です)

 

クエス(既に死んでいる…?始めて天啓が言ってきたことについてデジャビュを感じなかったわ〜これって何かあるのかしら〜だとしても個人的にお近づきになりたくないわね〜彼とは)

 

実はクエスはあの日から固有スキル【天啓】に従い、その結果に毎度デジャビュを感じ時々示された道をそれてみても、4人の男と婚約する結果は変わらず(本当はルートを選択し、其々婚約するのだが彼女にとっては同じ事)デジャビュを感じ続け、

 

彼女はそのうち考えるのをやめてただただ、天啓に従い生きてきたのである。

 

本来の時期より早く、しかも同時の婚約に関しては彼女の行動を矯正しようとするなんらかの力が働き、そうなってしまった。

 

そんな中出会った彼に関わることで何かが変わる予感を何処かで感じつつもそれはそれとして出来るだけ関わりたくないと思うクエスなのでした。




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