妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった 作:泡沫幻想黒衣の人
木造アパート「グレーテル」前
早朝
今日は朝早くからハレルヤの修行だ。
といっても形だけで、ステータス付与が主だが。
そこにフェレも興味を抱いてやってくる。
彼女のことはラングにでも任せよう。
ハレルヤの修行では主に、イメージトレーニングをしてもらう。
この世界の魔法は、特に魔術式を理解していなくても、イメージ力だけで威力や形状を如何とでもできる。
流石に一子相伝のフェニックスフォースとかはイメージだけではどうにもならないけど…いや、何故かそれはできる気がする。
試しにハレルヤくんのイメージトレーニングに乱入した上で、フェニックスフォース発動!
ハレルヤくんが飛び上がって、吃驚したような反応を見せる。
………ちょっと出来た、イメージの中でだけど。
ついでに、舞台に合わせてか、数値からゲージ状になった各ステータスをハレルヤに付与。
向こうではステ値の3分の1ぐらいをフェレに与えている様子のラングの姿が…。
まだ子どもだから、力の加減を覚えていない間はステータス付与は自重した方がいいよね、うん。
あれ、ララーも観てる。
シュタイナー達と一緒に外回りに行かなかったってことは、一緒にここでトレーニングしたいのかな。
あ、違うみたい、ラングに自分らの扱いを聞きに来たみたい。
君たちの扱い?勿論家族(ファミリア)的な関係だけど?
貧民街の子供達みたいな、皆んなで支え合う〜みたいな。
そんなことをラングが言うと、ララーはちょっと難しい顔をした後、その価値観を受け入れたようだ。
そこにドール、彼女はファミリア的考えを受け入れられないようで…、いや、ラングとは嫌ってだけか。
取り敢えず、ドールを伸したら?ラング………あんまり気乗りしないか。
Side ドール
実は生きていたというララーお姉さんに頼まれて来てみたら、死んだはずのラングがいた時は吃驚したなぁ。
それに対して特別何の感情も湧かなかったけどね。
あと死んだはずといえば…彼の妹も。
ララーお姉さんから聞いたところによると、彼女は王国が皇国に仕掛けた印象操作に関する情報を聞いてしまったために、殺されるようなことになったとか。
それが生きているとなれば…、私の命も危ういと…ラングが気を揉んでいたようだけど、…そんなのは知らない知らない!
とにかく、ルーンとリール2人を貶めるような真似をした彼は絶対許せない。
………事情がどうあれ、貴族の令嬢が一度婚約を破棄されると、それは傷となって、後々まで響くんだから!
取り敢えず、お姉さんが認めても、私は認めない、こんな奴と家族的関係を築くだなんて!
だから、勝負!!…ラングは困惑している様子。
………まぁ、ここで勝負したところで、なんにもならないだろうとは分かってる………分かってるけど、ここは私の意思を示す!
あと、ついでに奴の考えを引き出す。
どうにも秘密主義な奴らしいから。
ドール「フェニックスフォース!」
まぁ、引き出せる時間があればだけど…、だってこれで終わるもの。
ラング「バーリア!」
またそれ…でも、抜ける!!
…そんなことは分かっていたようで、彼はすぐに目の前から消える…後ろっ!!
驚いた様子のラング…に、フェニックスフォースを横薙ぎに当てる、当たった…と思ったのも束の間、私のフェニックスフォースに弱々しくも同じフェニックスフォースで被せてくる。
………ちょっと待って!?これは嘗て、不死鳥と共にあった先祖から代々伝わる魔法で、簡単に真似ることができるものじゃ………。
でも現に彼は不出来ながらフェニックスフォースを使っている…何で?何処かで不死鳥と接触したからとか?
…それはあり得ない、残念ながら数百年前の不死鳥祭りの際に、不死鳥様は生き返ることもなく死んでしまったから…。
別個体がいるなら、私達一族が知らないはずもないし…何故使えるのか、聞いたら答えてくれるかな。
・・・、
木造アパート「グレーテル」
共用フロア
ラング「」
な、なんだか前より弱くなってない?
もしかしてわざと負けた?
Side ラング
ついでだから全然成長してないドールにもステータス付与だ〜!と思ったらやられちゃった〜!
まぁこれで武勇に優れた男を好むララーのフラグとかは消えたはず、多分…。
そもそもフラグが立ちようもないんだけどね…。
Side ララー
夕方、いつもの見回りから帰ってきたら、ドールがラングをこてんぱんにしたらしく、ラングが伸びていた…ので、これは我が妹の不始末の結果…なので私が彼の世話を…と思ったら、フェリルに止められた。
………まぁいいが、………取り敢えずドールには仕置きと説教だな。
深夜
主の部屋
Side アウラウネ&ラング
メルボラ♡が私の胸元で寝静まったのを確認した後、ラングにララーとドールのことを共有する。
途端、ラングは跳ね起き…
「歌劇『ヘンゼルとグレーテル』聴きたい…」
………寝ぼけてる、私は別に寝なくても平気だから寝ぼけることもないのだけど………ラングがこれだとちゃんと話もできない。
頭の中ですればいいとも思うけど、言葉に出した方が考えが纏まりやすかったりするので、話は出来るだけ口に出してするようにしていたり。
「………今メス出したろ」
?………一見少年然としたメルボラに対して少し劣情を催しかけたことを言っているのだろうか?………そうです、私が変(態)なお姉さんです。
「…眠い、寝るぞ」
!!このままではラングが寝てしまう…
(ドール、ララーから婚約の順番を聞いてしまったんだけど、これ大丈夫かなぁ???!!!)
共有した記憶
・・・、
ドール「な、何も私をボコボコにしなくたっていいじゃない!!お姉さまの馬鹿!!」
ララー「お前…何でラングが嫌いなんだっけ?」
ドール「そ、それはあいつが今や親友の2人の婚約を破棄して、私に婚約を迫ったからで………」
ララー「お前、それは違うぞ?私が掴んでいた情報ではな、あの婚約破棄劇は当然の結果だったんだ、あぁなるように裏で皇族一派が動いていたからな」
ララー「まず、ラングとあの2人との婚約は皇族の息がかかったものたちが急拵えで、無理矢理進めた婚約で、それをラングは嫌ったから婚約破棄宣言をしたんだ」
ララー「元々お前の元に送ってある婚約誓書が入った手紙の日付なんかを見れば、順序は…ドールへの婚約誓書を送る、その後急に決まった2人との婚約を破棄する宣言をする…となる」
ドール「そ、それが実情だったの???なら何で皇族側の人達は態々そんなことを…」
ララー「なんでもいいから、彼を貶める材料と、処刑する決定的な口実…あそこでは婚約破棄により皇族の遠戚の公爵令嬢達の履歴に傷が付いたからが処刑の理由かな…が欲しかったんだよ」
ララー「何故なら彼には、お前も知っているように数々の非道な行いと…王国側のスパイ疑惑も当時あったからな、…まぁ、その証拠(カナリ)は消えてしまったが…」
ドール「そ、そんな!?…そんなことのために私達の婚約は果たされなかったの?」
ララー「うん?その言い方だとラングとの婚約を成立させていたかった〜って聞こえるんだが?」
ドール「え!?!?!?…ち、違う、違うよ?順当に行っていれば、もしかしたらそんな未来もあり得たかもなぁって思っただけで」
ドール「よ、良く考えたら、悪行三昧の彼に当時の私が惹かれる理由なんて何にも無いんだけどね!」
ララー「…つまり、今のラングに対しては惹かれる理由があると?」
ドール「そうは言ってない!!…第一…だとして、ムシが良すぎる…」
・・・、
確かに、俺への評価が変わったりなんだりしていると仮定した上で考えると、ムシが良すぎると思うよな。
…どういう風に俺への評価が変わったのかは大体予想が付く…。
最悪、嫌われる運命の呪縛から解き放たれたラングの行いは全部善行だったーとか、今まで嫌われていた分、反動みたいなもので変わっているかも。
こういう世界の転生ものでよくある展開として、実はこの嫌われ役、善行しかしてないのに、みんなに勘違いされて、捻くれた結果わざと嫌われる方向に行くようになっちゃって、本当は善行しかしてないんですよねー。
とか…
実は主人公にする予定だったキャラなんですけど、今の主人公に決まっちゃったんで、彼には悪役をやってもらいましょう。
とか…裏設定にもない設定があったりして…ラングにもそんな設定が実はあって、それがアダマイト大陸で噴き出していたりするんだろうか?
俺の予想が合っているかどうか、見たいような見たくないような…?
ラング、鋭いね君。
あとララー、知ってたんかい。
ここで永続的なキャラ投票のようなものをします(参考にするかもしれません)
-
ザック・リック
-
ハーマン・ルーン
-
キャビアス・リール
-
アウラウネ
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モリエール・ケイト夫人
-
ドゴール・ウェット(正体は???)
-
モリエール・ラミィ
-
アサリ
-
ティア
-
ドレイモル
-
グリフィン・リアン・クエス
-
ハーピィ
-
レオナルド
-
アルニマ・ステラ
-
イザヤ
-
フェニックス・ララー
-
ウィッチ・ド・アルバータ
-
フェニックス・ドール
-
ベリアル
-
グラコス先生