妹にやらされていた乙女ゲー世界に転生したら序盤で死亡するクズ貴族だった 作:泡沫幻想黒衣の人
Side クエス
船乗り場
空船に乗りそびれて半年…やっと乗れる。
隣の大陸に渡る人々の案内は…前と同じように、スカウト氏が案内をしているよう…。
この半年…たった半年だったけど、色々あったわ〜…。
この大陸の聖教の象徴になるよう言われたり、皇帝に次期女帝になるよう言われたり…ドラゴンバスターズに団長になってくれって絡まれたり…。
あとは何故か校長からこの人達のこと頼まれたり………。
この人達というのは〜、元ラング奴隷衆のレオナルド、ステラ、ユーリン、イオ…そしてメイドのアサリとイザヤ。
何故アサリとイザヤがここにいるのか…それには訳がある。
義勇団ドラゴンバスターズは今、長が急に居なくなって瓦解した暗殺部隊の枠に代わりに収まっている状態。
皇国としては、これから彼女らは暗殺部隊ではなく、ダンジョン攻略班として運用していくつもりだとか。
それを嫌がったのが、アサリ、イザヤの2人。
団長副団長と2人も抜けて大丈夫なのかとも思うけど、皇国は頭が優柔不断な分、部下達は優秀な人材が多いから、彼らならうまく義勇団ドラゴンバスターズの彼女らを運用していけるでしょう。
あと皇国といえば、皇子達がみんな城からいなくなってしまったことも記憶に新しいわね〜。
…私が隣の大陸に渡るから、それに着いてくるからだろうけど。
今頃皇子2人は船の何処かにいるわね、きっと。
皇女の方は………近くに居た。
彼女と御友人のリオン王女も隣の大陸に…リオン王女の方は一足先にオーリア大陸へ行っているというから、何処かで会えるかも。
・・・、
3日後…
オーリア大陸
エリヤの港町
上陸〜!!さて…この大陸にラングはいるかしら〜?
あら…???
烏天狗「…」
…今この方、私のこと凄い見ていませんでしたか〜?
気のせい…かしら。
それはそうと、彼女達はこれからどうするつもりなのでしょう?
まだ私に着いてくるつもりなんでしょうか。
…其々聞いてみましょうか、このまま私に付き合うか否かを。
聞いてみた結果は…
ヒノモトを目指す以上、まだ私に着いてくるみたい、取り敢えず港町の隣、ハジマリー村まではご一緒することになりそうね。
と、ガトーとボルテが船から降りてきた。
ガトーとボルテは…私に着いてきたと思ったら、見識を広めるためにオーリア大陸を横断する旅に出るんですって!
それを私ったら…自意識過剰だったわね〜///
しかし、皆さん何故ヒノモトを目指すのでしょう…何か私もヒノモトが気になってきました。
でもまずは港町隣の村、ハジマリー村を目指してみましょう!
・・・、
1週間後…
ハジマリー村
「ここまでお疲れ様〜、取り敢えずここでお別れね、私は引き続き港町で情報収集してから、その次大都市ヘラクレスへ向かうつもりよ〜」
アサリ「お疲れ様でした、クエス様」
イザヤ「ところで、情報収集というのは…、何について?」
ステラ「もうそろそろ教えてくれたっていいと思いますけど…」
「んふふ、内緒♪(そんなことはないとは思うけど、この中に恋敵がいたら面倒になるもの、一応彼が生存しているかもしれないことは隠しておきましょう)」
「では…また会う日まで、みなさんごきげんよう〜」
ステラ(気になる…)
Side ステラ
クエス様が何を隠しているのか気になってしまう………けど、それはそれとして、今後の指針を決めよう。
公開されている限りの空船乗船記録によると、ハーピィとティアが乗った船が出たのは半年前だから…この半年で移動しているとして、1番遠くて…いや、分からないなぁ、ハーピィは飛べるから…。
「取り敢えず…アウラウネ様を探しましょう」
レオナルド「東に行けばいいんだよね?」
イオ「いえ…ヒノモトですよ」
「………そこまで行くための交通費は、歌でなんとか稼ぎましょう」
…ハーピィとティアが気になって半年遅れでアダマイト大陸を飛び出したはいいものの、当てがヒノモトしかない中、大変な旅になりそうね…。
レオナルド「このお金は使わないの?」
と、レオナルドが私の鞄から取り出した麻布の財布の中には金貨が1枚…。
「…そのお金は兄さんに勧められた私のお見合い相手(婚約者)から頂いたものだから、おいそれと使う気になれなくて…」
レオナルド(…ケッ)
まぁ、いざとなったら使うつもりだけれど。
「まずは街道ぞいに進みましょう」
・・・、
アパート「グレーテル」前
レオナルド「…この先途切れてるよ?」
「よ、良く見たら続いてるわよ」
グレーテル「おーい、そっちは行き止まりだよー、ちょっと戻って北か南に行けば次の町まで行けるよ?分かりづらいよね、うんうん」
「親切に教えてくださりありがとうございます」
あそこを北か南だったかぁ〜。
グレーテル「ところで立派な服着てんな、誰からの贈り物でぇ?婚約者か?」
「いいえ、かつての主からのものですの」
グレーテル「ふーん…どんな主人だったんだ?そんな服買ってくれるってことは相当優しい主人なんだろうなぁ」
まぁ、そう捉えることもできるわね。
私たちの服を借金をしてまで買うなんて…でも考えてみるとちょっと異常よね、奴隷にこんな服を買うっていうのは。
「まぁ…ですね」
グレーテル「主人に礼は言えたか?感謝してるか?」
「礼は言えてませんが、そりゃあもう感謝してて…せめて生きていれば直接礼を言えるのだけど」
当時、何故か感謝の念とかは生まれなかったけど、考えてみるとかなりいい環境にいたのよね、私達。
グレーテル「ところで…あんさんらの言うその、主人ってのは…俺のことかな?」
「…………………………はい?」
アパート裏
アウラウネ「貴方達も礼を言うだけで済ますつもりなのね…うーんぎりっぎり及第点」
ハーピィ「そ、そんな言い方ってないよ〜」
ティア「ちょっと厳しいね、何したら正解なの?」
アウラウネ「うーん、忠誠を誓う…とか、さぁ、行くわよ」
ハーピィ&ティア「え?何処に?」
アウラウネ「表よ」
アパート前
Side ラング
「じゃっじゃ〜んっ!!残念、生きてましたっ!!」
元奴隷達「!?!?!?!?」
ステラ「な、なんで………」
いやー、彼女達がこっちに来てくれてよかったよ。
じゃなきゃこっちが後追いになっただろうね。
ステラ「あ、あのあの、この服…ありがとうございます!!」
ステラの言に続き、次々に元奴隷達から礼が送られてくる。
取り敢えず礼は受けるけど…この後の彼女達の処遇は…まぁ良くはするかな。
理想としてはもっと、ラング様ぁぁ…お高い服をありがとうございます〜♡って具合を期待したんだけどもね。
まぁええわ、別にハーレム狙ってないし。
その日の夜…
村中とある家
ナデシコ「リィン…もう大丈夫よ、お医者さんが来たからねぇ」
リィン「え…?お金…かかる…」
医者「子供がそんな心配しなくてええ」
初老の男のお医者さんと、親子が対面していた。
シングルのナデシコの娘リィン(10)は不治の病に罹っていた…。
そう…結核だ。
ララー(村中を見回りしていたら偶然こんな場面に遭遇してしまった…このことをラングに伝えるか否か、うーん…でも伝えたところでなぁ)