俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】 作:無限正義頑駄無
今回の話は2回に分けて投稿する予定だったのですが、文章に起こすとあまりにも短かったので合体させました。
その分かなり話が進んでしまいました。
どうかご了承ください。
連載前にぼんやり思い描いていたネタがどんどん消費されていく...。
どうか完結まで持ち堪えてくれ我が文才...!
穴掘り作業を開始して幾日か。
俺はドラマ撮影への参加。
フレイはアズラエルさんの元でビジネスに関する勉強。
キラはOSを売り物としてちゃんとしたクオリティにするため1から組み直し。
3人揃って作業ができる日が減少し、ペースが落ちはじめたところでアズラエルさんに呼び出された。
「皆さん、穴掘り作業の進捗がよろしくないようですね?」
「すみません、アズラエルさん...」
「いえ、君たちに他にも仕事ができた以上は仕方の無いことです。早くそちらに専念してもらうためにも、僕からプレゼントをあげましょう」
そう言って、アズラエルさんが2種類の資料を差し出す。
片方を手に取ってキラとフレイと一緒に確認する。
「これは...!」
「ストライクの制式量産機である
「量産型のストライクかぁ...」
「ストライカーパックのシステムがオミットされているし、どちらかと言うとデュエルに近いわね」
「1度奪われた機体の名前を付けるのは憚られたんだろうな...」
そしてもう片方の資料の内容は...。
「PS装甲の技術を使用して作られた掘削機です。それがあればスコップとは段違いの効率で掘れることでしょう」
PS装甲の掘削機...。
ジェネシスのようにモビルスーツ以外のものにフェイズシフトを施すケースがあるのは知っていたが、まさかこんなものが作られていたとは...!
「良いのですか?こんなに至れり尽くせりで...」
「えぇ、もちろんです。
君たちがどれだけ努力しているかはちゃんと報告を受けています。
ならばそれに相応しい待遇や環境を与えるのは上司である僕の役目ですからね」
これは、信用されたということで良いのか...?
「ありがとうございます」
「礼には及びません。但し、期待を裏切るようなことだけはしないでくださいね」
「わかりました」
「それでアズラエルさん。ストライクダガーのパイロットはどういった人物なのですか?」
「それを今から紹介しましょう。入ってきなさい」
アズラエルさんがそう言うと、別室のドアが開いて3人のパイロットが入室する。
って、コイツらは...!?
「3人とも、自己紹介を」
「オルガ・サブナックだ」
「クロト・ブエルだよ」
「シャニ・アンドラス...」
旧三馬鹿じゃないか!?
いや、愚か者という意味じゃなくて愛すべき馬鹿という意味なのだが。
「どうしたのアスラン?」
「いや、キラたち以外で味方の同年代と会うのは初めてだったから少し驚いてしまってな...」
まさか原作で
追加メンバーと新しい道具を得たことによって、Nジャマーの発掘作業は見る見るうちに進んでいった。
オルガの読んでいる小説を借りて読んだり。
クロトが岩盤を砕きながら『粉砕!!』や『爆殺!!』と言っているのに俺も乗っかったり。
シャニにラクスの歌を布教したり。
色々あったが無事にNジャマーを回収することができた。
「アスラン君、キラ君、フレイさん。
君たちは正しく僕の期待に応えてくれました。
まさか本当にNジャマーを掘り起こしてくれるとはね」
「いえ、そんな...」
「オルガたちの協力があったからこそです」
「それで、Nジャマーの影響を受けない核エンジンは作れそうなのですか?」
「まだ何とも言えませんね。
今は引っ越し作業が忙しくて解析は後回しになっているので」
「引っ越し?」
「えぇ。ザフトに潜り込ませているスパイが得た情報によると、ザフトが次に仕掛けてくるのはこのアラスカ基地だそうです。
それもかなり大規模の」
オペレーション・スピットブレイクのことか。
もうそんな時期なんだな。
攻撃目標がパナマではなくアラスカということは、原作通りプラント評議会の議長に
「連合製のモビルスーツで迎え討ちたいところですが、まだ数が揃っていないのでね。
いっそアラスカ基地を囮にして敵を誘い込み、自爆しようという訳ですよ」
「引っ越しってそういう...」
「でも基地が空っぽになったら敵が罠に気付いてしまうのでは...?」
「えぇ。ですので現在、無人で動く砲台等を設置しているところですよ」
原作のアークエンジェルみたいに捨て駒にされる人はどうやら居ないらしい。
「それで引っ越し先はどこですか?」
「北極のグリーンランド基地ですね。アラスカ基地が自爆した後はそこが最高司令部になります」
「北極?寒そうね。アスラン、暖めてちょうだい」
「今からくっついてどうする...」
「はいはい。モビルスーツは運搬作業にも役立つのですから、君たちも引っ越し作業を手伝ってきなさい。
くっつくのはその後でどうぞ」
「くっつくこと自体は止めないんですね...」
☆★☆★☆
ザフト軍によるアラスカ基地への大攻勢、オペレーション・スピットブレイク。
その結果は...。
「イザーク、ニコル、ディアッカ、無事か?」
「えぇ...」
「はい...」
「なんとか...」
「そうか。しかし、ものの見事にやられてしまったな...」
「まさか最高司令部の基地を囮にするなんて...」
「ほとんどの味方が奥に入り込んでしまっていたよな。自爆に巻き込まれて死んだか、そうでなくとも瓦礫の中で生き埋めになっちまった...」
「僕たちもクルーゼ隊長の呼びかけが無かったら危なかったですね...」
「ただの爆薬だったのが幸いしたな。もし仕掛けられていたのがサイクロプスだったら、私たちの離脱も間に合わなかったかもしれない」
「怖いこと言わないでくださいよ...」
「(今回の戦闘でアスランと直に会えるかもしれないと思っていたが、基地がもぬけの殻だったとはな。仕方ない、次の機会を待つとしよう)」
※自爆手段が
☆★☆★☆
アラスカ基地『JOSH-A』は、自爆によってザフト地上軍の8割を道連れにした。
この後に行われるのは、パナマのマスドライバー防衛戦だ。
「アズラエルさん、僕たちはパナマに行かなくて良いんですか?」
「えぇ、ようやくモビルスーツが十分な数だけ揃ったのでね。ストライクダガーのデビュー戦なので、キラ君たちはお休みです」
「そうですか...。わたしはモビルスーツに乗っての戦闘が最初の1回だけだから、自分がどれだけやれるか知りたかったのですけど...」
「シミュレータで良ければ今すぐ戦えますよ?
ちょうど先日、
模擬戦の相手として、フレイさんたちはうってつけですからね」
「新しいG兵器が作られたのですか!?」
「とうとうストライクやイージスが1世代前の機体になってしまったな...」
そして始まるパナマ防衛戦。
ストライクダガーは数の差とキラのOSによって戦況を有利に進めていた。
しかしザフトが投入したEMP兵器『グングニール』によって、電子機器が破壊されてモビルスーツを含めた地球軍の兵器は全て機能停止してしまう。
超伝導帯レールであるマスドライバーもEMPによって崩壊し、パナマ基地は壊滅することとなった。
「まさかザフトにあんな隠し球があったとは...。
もしキラ君たちが参戦していても、EMP強度がダガーと同レベルのストライクやイージスではやられていた...。
ここは彼らを失わずに済んだとポジティブに考えるべきですね。
当面の問題は、マスドライバーをどうやって手に入れるか...」
地球連合軍が保有していた唯一のマスドライバーを破壊されたことで、地球軍は宇宙へ出る手段を失ってしまった。
このままでは、月面基地がザフトによって兵糧攻めに遭ってしまうだろう。
ザフトが占領しているビクトリア基地を奪還するための準備が進められている中、中立国であるオーブから打診があった。
水や食料といった人道的物資を打ち上げる場合に限り、オーブが保有しているマスドライバー『カグヤ』を有償貸与する、と。
「まさかオーブの方からこんな申し出があるとは思いませんでした」
「そうでもありませんよ?
彼らが要求する対価は恐らくモビルスーツの技術やデータでしょう。
オーブはいかなる時でも中立を貫くと言っていますが、そのためにはまず力が必要ですからね」
「それらを要求されても構わないと?」
「えぇ。今更ストライクやデュエルのデータを手に入れたところで時代遅れですし、キラ君のOSを導入するには莫大なパテント料を支払う必要がありますからね」
「キラに特許を取らせたのは、そういう目的もあったのですね...」
「もちろんです。あれほどの技術を安売りされたら堪ったものではありませんよ」
そうして連合とオーブの間で無事に契約が結ばれようとしたところで、異を唱える者たちがいた。
プラントはオーブに対して、連合へのマスドライバー貸与を取り止めるよう要求。
もし従わない場合は、連合に与する敵性国家とみなすと告げた。
オーブは交渉によって事態の収拾を図ろうとするものの、プラント側は話し合いの席に全く着こうとしない。
ザフト軍による武力介入は、既に秒読みの段階に入っていた。
☆★☆★☆
「(俺たちがやろうとしていることは、本当に正しいことなのか...?)」
ザフト軍の空中戦用モビルスーツ『ディン』。
そのコックピットの中で、イザークは自分自身に問いかける。
ザフトは現在、オーブ近海で軍を展開している。
目的はオーブのマスドライバーを破壊するためだ。
「(ヘリオポリスに続き、オーブ本土への侵攻。中立国相手にして良いことではない...)」
連合へのマスドライバー貸与も、あくまで水と食料だけで兵器を運ぶ訳ではない。
飢えや渇きに苦しむ者たちに手を差し伸べる行為は正しいことなのではないのか?
それを邪魔しようとする自分たちこそが悪なのではないのか?
イザークはそう思わずにはいられなかった。
『ジュール機、発進どうぞ』
「イザーク・ジュール、発進する!」
そうしている内に、自機が母艦から射出される。
こんな作戦、マスドライバーを壊してさっさと終わらせるに限る。
そう思っていたイザークだったが...。
「なっ...!貴様、何をしている!?」
自分と同じ母艦から飛び立ったディンが、オーブ本土に到着した瞬間に市街地へ向けて発砲を行った。
「我々の目的はマスドライバーの破壊だぞ!何故街を攻撃する必要がある!?」
『ハッ、オーブはナチュラルとコーディネイターが馴れ合う国だ!マスドライバーとか関係なく敵に決まっているだろうが!』
そう言って、目の前のディンのパイロットは更に激しく攻撃する。
民家やビルがあっという間に瓦礫の山へと変貌し、その瓦礫のひとつが避難しようとしていた家族の退路を塞ぐ。
『いい気味だ。そのままくたばれぇ!』
ディンが照準をその家族へと向ける。
「やめろぉぉぉぉぉっ!」
自身の機体を全速力でディンに向かわせるイザーク。
しかしこの距離ではとても間に合わない。
ディンの銃口から弾丸が放たれようとしたその時...。
『ハァッ!!』
どこからともなく飛んできたビームブーメランが、ディンの頭部を切り飛ばす。
『うおおおおおっ!』
そしてそのブーメランの持ち主と思われるモビルスーツが、飛び蹴りでディンを海に叩き落とす。
1対の大きな翼を持つそのモビルスーツは、見覚えのある紅いボディと大型の頭部センサーを有していた。
「イージス...?アスランなのか...?」
紅いモビルスーツは逃げ遅れた家族をその手で掬い上げると、こちらに背を向けて離脱していく。
「......」
突然の事態に対してイザークにできたのは、そのモビルスーツを黙って見送ることだけだった。
本作アスランがどういった経緯でジャスティスに乗ったのか、詳しい説明は次話でさせていただきます。
とりあえずアンケートの要望通りアスランにトゥ!ヘァ-!を言わせてみましたけど、こんな感じで良いのでしょうか...?
※本作アスランにトゥ!ヘァ-!を言わせるのは不評だったようなので修正しました。