俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】 作:無限正義頑駄無
ネタバレになるので詳しいことは言えませんが、観ようかどうか悩んでいる方は是非観に行くことをオススメします。
作者は大変満足しました。
時はザフト軍がオーブへ侵攻する数日前に遡る。
「アズラエルさん、オーブは一体どうなるのでしょうか...?」
両親がオーブに住んでいるため、不安になったキラがアズラエルさんに尋ねる。
「どうやらザフトは本格的にオーブへ攻め込むつもりのようですね。
オーブが現在どれだけの戦力を保有しているのかはわかりませんが、高く見積もってもザフト軍を撃退できるほどのものではないでしょう」
「連合はオーブを助けないんですか?
オーブのマスドライバーが破壊されたら連合も困りますよね?」
「こちらとしてもできるならそうしたいのですがね...。
オーブはいかなる時でも中立を貫く、ということで連合からの救援は拒否されました。
オーブの代表ウズミ・ナラ・アスハは頑固者で有名です。
これが覆されることは無いでしょう」
「そんな...」
「連合がビクトリアのマスドライバーを取り返せば、オーブのマスドライバーを借りる理由は無くなるのですが...。
プラントの堪忍袋の緒が切れるまでには間に合わないでしょうね」
「アズラエルさん、わたしたちは本当に黙って見ていることしかできないのでしょうか...」
ザフトによって父親を失ったフレイ。
このままでは彼女のようにザフトに家族を奪われる者が大勢生まれてしまうことになるだろう。
「先程も言った通り、この件で連合は動けません。
ただしあくまで動けないのは組織であり、個人が動く分に関しては自己責任で済むのです」
「義勇兵として介入するということですか?」
「その通りですアスラン君。
まあ義勇兵という体裁を保つためにも、送り込めるのはせいぜい戦艦1隻とそれに積めるだけのモビルスーツのみですがね」
「モビルスーツを積める戦艦...。
連合の保有する艦で1番多くモビルスーツを搭載できるのは...」
「アークエンジェルだ。
アラスカ基地に着いてから施された改装で、モビルスーツを搭載するスペースが増えたって話だからな」
「えぇ。クルーの補充と訓練が完了し、生まれ変わったアークエンジェルで救援に向かう予定です。
君たちも参加しますか?」
「......はい!」
「もちろんです!」
「よろしい。ですがオーブは島国であるため、海上での戦闘が予想されます。
イージスとデュエルには飛行能力が無く、ストライクもエール装備ならある程度は滞空できますが空中戦ができるほどではない」
「「「......」」」
やる気を漲らせていたキラとフレイが、それを聞いて一気に萎んでしまう。
ザフト軍には空中戦用モビルスーツ『ディン』や、モビルスーツを乗せて飛行するサブフライトシステム『グゥル』が存在する。
足場の無い環境でそれらの相手をするのは、厳しいと言わざるを得ない。
「しかしそんな君たちに朗報です。その問題を解決する手段が間に合いましたよ」
「......え?」
「本当ですか?」
「本当ですとも。ついて来てください」
そう言って、アズラエルさんは俺たちをとある格納庫へ連れて行く。
前はモビルスーツ用の巨大なスコップを見せられたが、今回は一体何が出てくるんだ...?
格納庫の中には3機のモビルスーツが鎮座していた。
そのうち1機はストライクのようだが、残りの2機を見て俺は驚いた。
どうしてこの機体がこの場所に...!?
「まずはこのストライクから紹介しましょう。
GAT-X105R『ストライクルージュ』。
最新技術を盛り込んだ上で再生産されたストライクの3号機です。
新型バッテリーを搭載したことで電力の消費が改善され、PS装甲もより頑丈な赤色へと変わりました。
背中には大気圏内での飛行を可能にするパック『ジェットストライカー』を装備しています。
フレイさんの新しい機体ですね」
「わたしがストライクに...」
まさか本当にフレイがストライクルージュに乗ることになるなんてな...。
しかもジェットストライカーが今の時点で誕生しているとは。
「そしてこちらの2機ですが、ZGMF-X09A『ジャスティス』とZGMF-X10A『フリーダム』です。
それぞれアスラン君とキラ君の機体ですね」
「ZGMF...?」
「それってザフト製モビルスーツの型式番号じゃないですか!?」
そう。
目の前の機体は細かいデザインこそ違うものの、紛れもなくジャスティスとフリーダムであった。
「どうやらザフトは強奪したG兵器のデータを使って、新しいモビルスーツを作ろうとしたみたいでしてね。
アークエンジェルがアラスカ基地に到着したばかりの頃に、スパイがその設計図を送ってくれたのですよ。
まあその設計図は当時できたてホヤホヤの不完全な代物だったのですが...。
連合の保有するG兵器のデータと君たちが掘り出してくれたNジャマーを解析して生み出された核エンジンを組み込むことによって、こうして形になったという訳ですね」
どうやらザフトから強奪した機体という訳ではなく、連合製のジャスティスとフリーダムらしい。
「本当にNジャマーの影響を受けない核エンジンが完成したんですね...」
「でもアズラエルさん。元がザフトの設計図だったとしても、連合が1から作り上げたモビルスーツにどうしてザフトの型式番号を?」
「あぁ、それはただのザフトに対する嫌がらせですよ。いやぁ楽しみですねぇ、本家のジャスティスやフリーダムと出会うのが」
「「「うわぁ......」」」
アズラエルさんが凄く邪悪な笑みを浮かべている。
敢えてザフトと同じものを作って差を見せつけるつもりらしい。
「あぁそうそう、アスラン君。最近そのスパイを通して君の婚約者から伝言が届きましたよ?」
「ラクスからの伝言?スパイを通して?」
スパイというのは十中八九クルーゼなのだろうが、まさかラクスに味方しているのか...?
「『貴方の正義を貫いてください。わたくしもそれに殉じます』だそうですよ。
出生率という問題を抱えているため婚姻統制を実施しているプラントにとって、結婚や婚約は所詮『種を次の世代へ繋ぐための作業』だと思っていたのですが...。
クックック、愛されてますねぇ?」
「むぅ...」
にやけるアズラエルさんと頬を膨らませるフレイ。
どうやらラクスは表向き死亡している俺のことを、未だに想ってくれているらしい。
フレイと半ば恋人状態になっているこの状況、ラクスに対してかなり不誠実なのでは...?
以前感じた嫌な予感が的中してしまった。
「ではこの3機と第2期GAT-Xナンバーの3機、そこにフラガ少佐のストライクを合わせた7機でオーブの救援に向かいます。
よろしいですね?」
「「「はい!!」」」
☆★☆★☆
オーブを侵攻するために軍を展開するザフト軍。
アークエンジェルはオーブを挟んで反対側に位置していた。
俺たちパイロットは、既にモビルスーツのコックピット内で待機している。
ザフト軍がオーブの領海を侵した瞬間、俺たちも出撃する手筈だ。
『あ〜君たち〜?』
ブリッジに居るアズラエルさんから通信が来た。
『あ?』
『うん?』
『はい?』
それに返事をするオルガたち。
『マスドライバーだけは何があっても守らなければなりません。わかっていますね?』
『......他はいいの?』
シャニが尋ねる。
『他にはモルゲンレーテの工場ですね。何かめぼしい技術があれば、戦後に交渉して譲っていただきたいものです』
『......』
『あとは危ない目に遭っているオーブ国民を見かけたら助けてあげてください。オーブ政府には恩を高く売りつけたいので』
『っ、......はい!』
俯くキラを気遣ってか、アズラエルさんが3つ目の防衛対象を指定する。
そうしている内に、ザフト軍がオーブへの侵攻を開始したと連絡を受ける。
『ではモビルスーツ各機、発進どうぞ!』
「オルガ・サブナック、カラミティ行くぜ!」
「クロト・ブエル、レイダー出るよ!」
「シャニ・アンドラス、フォビドゥン行くよ...」
「ムウ・ラ・フラガ、ストライク出るぞ!」
「フレイ・アルスター、ストライクルージュ発進します!」
「キラ・ヤマト、フリーダム行きます!」
「アスラン・ザラ、ジャスティス出る!」
オーブを守るため、7機のモビルスーツがアークエンジェルから飛び立った。
本作ジャスティス&フリーダムの原作との主な違い。
・バスターだけではなくカラミティのデータも使用している。
・ストライクの戦闘データも組み込まれている。
・機体のデザインがより洗練されたものになっている。(METAL BUILD仕様)
・デザインが洗練された結果、機体が軽量化されて攻撃力・防御力はそのままで機動力が向上している。
本作ストライクルージュについて。
型式番号のRには、
本作の三馬鹿について。
薬を飲んでいないので瞬発力や最大火力は劣りますが、冷静な判断力と連携でカバーしています。
原作の自分自身と戦う場合、1対1なら負けますが3対3なら勝てます。