俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】 作:無限正義頑駄無
作者がこれまで複数回映画館で観賞した作品は、
ヱヴァンゲリオン新劇場版:破
シン・エヴァンゲリオン劇場版:Ⅱ
仮面ライダー(令ジェネ)
仮面ライダー(セイバー/ゼロワン)
鬼滅の刃 無限列車編
ガールズ&パンツァー劇場版
の6作品です。(順不同)
ちなみに作者は映画の半券は保存する派です。
FREEDOM鑑賞で潰れた日を除けば3日での投稿、ヨシ!
「やあアスラン君、ラクス嬢との逢瀬は終わったのかね?」
「クルーゼさん...」
ラクスの『お仕置き』に彼女の気が済むまで付き合った後、艦長室から出た俺を迎えたのはクルーゼだった。
『うわあああああん!コイツら去り際のロマンティクスしたんだ!』
『ロマンティクス言うな』
俺の脳内でCV桑島法子のザフト赤服少女がルナマリアと漫才を繰り広げている。
ルナマリアはともかく、彼女は一体誰なんだ...?
「君が連合のモビルスーツのパイロットになっているということを知ってから、私はずっと君と話をしてみたいと思っていたのだよ」
「それは、どうしてですか?」
「プラントの若者は評議会の情報操作によって、連合やナチュラルが悪であると徹底的に教育される。
ニコルのような例外はあれど大抵の場合はアカデミー時代のイザークやディアッカのように、大なり小なりナチュラルに対する差別意識を抱いてしまう」
「......」
「そんな中で君は、プラントの正義の象徴であるザフトに正面から歯向かった。
ヘリオポリスに住んでいる友人も、一緒に保護してもらえば済む話だったのにも関わらずだ。
一体何が君をそうさせたのかね?」
そういった質問をクルーゼから受ける。
無印のザフトがマトモな組織じゃないのは前世の時から知っていたが、今世でもそれを知る機会があった。
「Nジャマーが投下されてから地球内の混乱が本格化する直前まで、プラントの外に居た俺は他者の視点から見たプラントやザフトの印象を知る機会があったんです。
エネルギー不足で発生した飢饉。
敵兵を捕虜にせず皆殺しにするザフト。
婚姻統制を気味悪がっている人もいましたね。
プラントが掲げる正義に疑問を抱く理由としては十分過ぎました」
「......」
「トドメになったのがヘリオポリスでの襲撃です。
中立国を戦争に巻き込むなんて暴挙をした以上、力尽くでも止めなければと思いました。
アルテミス要塞の司令官からは『裏切り者のコーディネイター』と呼ばれましたが、今となってはむしろ誇りですね」
「(蔑称を『誇り』か...)」
「イザークたちから、俺の父が新たな議長になったと聞きました。
パナマ基地での虐殺やオーブ本国への侵略。
父が議長になってからザフトの行いは過激さを増すばかりです。
このままいけば、プラントは取り返しのつかない過ちを犯してしまう。
違いますか?」
「君の言う通りだ。
ムルタ・アズラエルにも報告するつもりだが、ザフトが開発中の最終兵器は理論上地球を滅ぼすことができる代物だよ。
その引き金を握っているのは当然、君の父パトリック・ザラだ」
やはりジェネシスは建造されているらしい。
連合が核ミサイルを使わない限りザフトも
「クルーゼさんはどうしてスパイに?」
原作で連合とザフトを共倒れさせようと暗躍していた時に比べて、心なしか生き生きとしているように見える。
他にモチベーションとなる理由ができたのだろうか?
「その理由は君だよアスラン君」
「......俺が?」
「当時の私は疲れ果てていた。
愚かな選択で破滅への道を自ら進んでいく人類。
人の善性を信じては裏切られる、その繰り返しだった。
もはや世界そのものが人類の滅亡を望んでいる、そう思いかけた時だったよ。
ニコルからイージスのパイロットが君だと聞かされたのは」
「......」
「国防委員長の息子という生まれを持ちながら、君はプラントの歪な正義に抗う道を選んだ。
君の選択を見たイザークやディアッカは良い方向へと変わった。
ドラマの内容が事実なら、コーディネイターに差別意識を抱いていたブルーコスモスの令嬢も。
暗闇の中で一筋の光を見出した気分だったよ。
まだ人類も捨てたものではないかもしれない、とね」
「クルーゼさん...」
「だから私がスパイになったのは連合のため、というよりは君個人に味方するためだよ。
君の生存を知っている者は、ラクス嬢を含め全員このエターナルに乗っている。
ザラ議長をはじめ、今のプラントに居る者は誰も知らないさ」
「ありがとうございます。
まさかこんなところで味方ができていたなんて...」
「気にしないでくれたまえ。
プラントの未来を担う若者が歩む道を切り拓くのは、私たち大人の役目だ」
☆★☆★☆
その後。
エターナルはビクトリアのマスドライバーを奪還して宇宙に上がってきたアークエンジェルと合流した。
その際にはアークエンジェル級2番艦『ドミニオン』や大量のストライクダガーを積んだアガメムノン級宇宙母艦など、地球連合軍の艦艇も多数同伴していた。
「何が『ナチュラルの野蛮な核』だ!
こんな物騒なものを造っておいてどの口で言っているんだ!」
案の定、クルーゼさんからジェネシスの情報を受け取ったアズラエルさんはキレ散らかしていた。
この世界の地球連合軍はNジャマーキャンセラーを原子力発電所の復旧に優先的に使用しているため、使用可能な核ミサイルが無い。
核ミサイル抜きでジェネシスを破壊しなければならず、対応には苦労することになるだろう。
そしてラクスとフレイ。
俺に好意を抱いてくれている女性2人がとうとう対面した。
彼女たちは『2人きりで話をする』と言って、アークエンジェルの一室に閉じこもってしまった。
銃やナイフといった護身用の武器は全て預かっているので刃傷沙汰にはならないと思うが......不安だ。
現実逃避に等しい行為だが、クルーゼさんの所に行くか。
彼は整備士と一緒にGAT-Xナンバーやジャスティス・フリーダムの予備パーツを使って、プロヴィデンスを完成させようとしている最中だ。
俺もそこに交ざるとしよう。
☆★☆★☆
アークエンジェルの一室で対峙するラクスとフレイ。
最初に口を開いたのはフレイだった。
「まずは謝るわ。初めて会った時、あなたがコーディネイターだという理由だけで邪険な扱いをしてしまった。ごめんなさい」
そう言って、頭を下げるフレイ。
「だけどアスランに関しては謝罪も弁解も一切するつもりは無いわ。
わたしは彼が大好きなの。
プラント国防委員長の息子なんかじゃない、ただのアスラン・ザラを愛しているの。
親同士が決めただけの関係のあなたに、負けるつもりは無い...!」
きっぱりと言い放つフレイ。
それに対してラクスは...。
「確かにわたくしが婚約者という立場に胡座をかいていたのは事実ですわ。
ですがアスランを譲るつもりはありません。
アスランを愛する気持ちは、わたくしだって負けてはいませんわ」
「......」
「......」
睨み合う両者。
「わたしは疲れたアスランに膝枕をしてあげたんだから!」
「わたくしは歌姫としてのスペックをフル活用した子守唄でアスランを寝かしつけてあげましたわ」
そして始まったのは、自分がアスランにしたことの自慢話。
「キラと一緒に頭を撫でてもらったわ!」
「
続いてアスランからしてもらったことの自慢話。
「わたしはモビルスーツに乗って、戦場でアスランの隣に立てるんだから!」
「わたくしはエターナルを指揮してアスランを支援しますわ」
最後に、自分がアスランに対してどう役に立つかという話。
「ゼェ...ゼェ...やるわね」
「ハァ...ハァ...そちらこそ」
肩で息をしながら、互いに認め合う両者。
「悔しいですが、よくわかりましたわ。アスランにとって、貴女は必要な存在だと...」
「あら、アスランを諦める決心がついたのかしら?」
「いいえ。ですが、妥協点を作ることはできると思います」
「どういうこと?」
頭に疑問符を浮かべたフレイに対して、ラクスは息を整えると正面からフレイを見据える。
「フレイさん。貴女はプラントで施行されている『婚姻統制』について、どれくらい知っていますか?」
「確か出生率を上げるために、遺伝子的に相性の良い男女を強制的に結婚させる制度だったかしら?
コーディネイターに対する嫌悪感が薄れた今でも、彼らを悍ましいと感じてしまう要因のひとつね」
「えぇ、その制度で選ばれたパートナーがアスランだったわたくしはとても恵まれています。
愛の無い結婚、愛の無い子作り。
それはきっと、精神を大きく擦り減らしてしまうことでしょう」
「その婚姻統制の話が、どうして今出てくるの?」
「戦争で主に亡くなるのは兵士である若い男性です。
戦争が長く続いたことにより、プラント内の男女比の偏りは無視できない段階に到達しました。
それを解決するために先日、プラント評議会が出した答えは『一夫多妻制度を導入する』ことでした」
「まさか妥協点って...」
「はい。わたくしたち2人で協力してアスランを支えましょう」
☆★☆★☆
プロヴィデンスが完成した。
途中から参加したキラも含めてその場にいた全員が悪ノリした結果...。
頭...レイダー(
胸...カラミティ(
背中...ストライク(ストライカーパック接続コネクタ)
右肩...バスター(ミサイルポッド)
左肩...ジャスティス(ビームブーメラン)
右腕...フォビドゥン(
左腕...ブリッツ(
腰...フリーダム(
足...イージス(爪先ビームサーベル)
外付け武装
デュエル用ビームライフル&シールド
ガンバレルストライカー
全てのXナンバーの要素を盛り込んだキメラテック・オーバーなプロヴィデンスが出来上がってしまった。
頭部まで他の機体のものにしてしまったせいで元の面影が内部の核動力しか無いが、非常に強そうな機体だと思う。
実弾とビーム、近距離と遠距離。
それぞれ武装がしっかり揃っている。
問題は...。
「クルーゼさん、使いこなせそうですか?」
「フフフ。まあ何とかしてみせるさ」
武装の数が多すぎると使い分けるための高い判断力が要求されるんだよな...。
キラやムウさんがシミュレータで新生プロヴィデンスと戦い始め、俺はラクスとフレイが居る部屋に向かう。
そろそろ彼女らの話し合いが終わった頃合いだろうか...?
「あら、アスラン」
「ちょうど良いところに来ましたわ」
扉が開いて2人に迎え入れられる。
そこで俺はプラントが一夫多妻制度を導入したことと、2人がそれを利用するつもりだということを聞かされた。
「そんなことが...」
「という訳で今日からわたしはあなたの第2夫人だから、末永くよろしくお願いするわねアスラン」
「あの、俺の意思は...?」
「あら、わたしのことを貰ってくれないのかしら?」
「いや、そういう訳じゃ...」
「なら良いじゃない。美少女2人を侍らせて、男冥利に尽きるんじゃないかしら?」
なんでフレイは重婚に対してこんなに前向きなんだ?
ラクスに視線を向けると...。
「アスラン、これまでの貴方の肩にはアークエンジェルの命運が掛かっていました。
そしてこれからプラントの未来ものし掛かろうとしています。
とても貴方ひとりで背負いきれるものではありませんわ。
恐らく2人でもできない。
ですが3人でなら、分け合うことができるのではないでしょうか」
「ラクス...」
「わたくしたち2人でアスランを支えますわ。
一緒に頑張りましょう」
「......わかったよ。
ラクス、フレイ、これからもよろしく頼む」
「えぇ」
「もちろんですわ」
俺の言葉に返事をする2人。
すると突然フレイが立ち上がり、俺を室内のベッドに押し倒す。
「フレイ、何を...!?」
「ラクスとはシたのでしょう?次はわたしの番よ」
※彼らはこのあと滅茶苦茶ロマンティクスしました。
☆★☆★☆
エターナル・プロヴィデンス加入後のモビルスーツ配属
アークエンジェル
・ストライク2号機(ムウ)
・デュエル(イザーク)
・バスター(ディアッカ)
・ブリッツ(ニコル)
・ストライク1号機(予備)
・イージス(予備)
ドミニオン
・カラミティ(オルガ)
・フォビドゥン(シャニ)
・レイダー(クロト)
・ストライクルージュ(フレイ)
エターナル
・ジャスティス(アスラン)
・フリーダム(キラ)
・プロヴィデンス(ラウ)
☆★☆★☆
ザフト軍の宇宙要塞『ボアズ』に到着した地球連合軍。
『デュエル、発進どうぞ!』
「イザーク・ジュール、デュエル出るぞ!」
アークエンジェルのカタパルトから射出されるデュエル。
そのコックピットの中でイザークは、オーブで投降してからの出来事を思い返していた。
イザーク、ディアッカ、ニコルの3人は誤った道を進みだしたザフトを止めるためにアスランと同じく裏切り者になることを選んだ。
しかし、だからといって連合がイザークたちをすぐに信用してくれる訳ではない。
ムルタ・アズラエルは3人に対して...。
『アスラン君は時間と努力の積み重ねによって、僕を含むブルーコスモス幹部たちの信頼を勝ち取りました。
しかし民間人だったアスラン君と違って、君たちはザフトの兵士。
しかもモビルスーツ強奪犯である以上、彼よりも周回遅れでスタートしなければならない。
まずは首輪を着けるところから始めましょうか』
と言った。
自爆装置をリモート操作で起動できるようにされたデュエル・バスター・ブリッツに乗せられての戦い。
初陣はビクトリアのマスドライバー奪還作戦だった。
『パナマでの虐殺の報復として、今回の戦闘でザフト兵の降伏は一切認めません。
ザフト兵がどれだけ生き残れるかは、君たちの努力次第ですよ?』
そう言われた以上、互いの損害が少ない内に戦闘を終わらせるしか選択肢が無くなる。
イザークたちは元同胞を相手に本気での戦いをすることになった。
その甲斐あって、マスドライバーの奪還は成功した。
『まあ、ひとまずは及第点としますか』
アズラエルはそう言って、撤退するザフト軍を追撃せず兵士の投降も受け入れた。
アズラエルは飴と鞭の使い分けができる男であった。
そして時は戻って現在。
連合によるボアズ攻略戦が始まった。
ストライクダガーによる物量戦。
GAT-Xナンバーやジャスティス・フリーダムといったエースの存在。
それらによって防衛のために出撃したザフトのモビルスーツ部隊はあっという間に数を減らしていく。
そして防衛網を突破したストライクダガーが要塞を内側から制圧するために内部へと侵入していく。
『よぉし、僕たちも行くよ!』
この時、イザークは何か途轍もなく嫌なことが起こる予感がした。
『クロト、止まれ!』
『っ!?』
アスランも同じものを感じたのか、レイダーに止まるよう指示する。
アスランの鬼気迫る台詞に、クロトは思わず機体を急制動させる。
その瞬間、プラントの方角から降り注いだ極大の光がボアズを包み込む。
その光に触れた艦艇やモビルスーツが、敵味方関係なく爆散していく。
光はそのままボアズさえも消し去り、ようやく収まった。
『今の光は...!?』
『ザフトの最終兵器「ジェネシス」だよ。
まさか完成していたとは...。
もう少し猶予があると思っていたのだがね...』
『今のはザフトがやったって言うのか!?
負けそうだからって味方ごと撃つなんて...!』
『父上......貴方は、何ということを......』
『アスラン......』
アスランの言葉にちゃんとした返事ができた者は、誰もいなかった。
作者は本来、二次創作におけるハーレム展開はあまり好きではありません。
しかし本作アスランは色々と背負い込んでしまっており、フレイとラクスの2人掛かりでないと劇場版のキラみたいになりかねないのでこのようになりました。
Q.本作アスランの恋人になる条件は何ですか?
アスラン
「たとえ行き着く先が地獄でも、俺の隣を一緒に歩いてくれる人が良い」
ラクス
「アスランの心の拠り所になってくれる方でないと認めませんわ」◯<ミトメタクナーイ
フレイ
「容姿や能力なんかじゃなく、アスランの内面を愛している人じゃないと絶対に駄目よ」
これらの条件を全て満たす必要があります。
アグネスちゃんは1個も達成できそうにありませんね(特にフレイの条件)。
次回、ヤキン・ドゥーエ戦開幕。