俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】   作:無限正義頑駄無

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皆さん応援ありがとうございます。

3回目のFREEDOMを4DXで観てきました。
いやぁ大迫力でしたね。
入場者プレゼントのフィルムは噴水広場のラクスでした。
催眠状態のシーンを切り抜いたものでしたけど。


PHASE-17if 明かされる真実

『ザフト軍に告げる。俺の名前はアスラン・ザラ。プラント評議会議長パトリック・ザラの息子だ』

 

「馬鹿な、アスランだと!?」

 

ヤキン・ドゥーエ要塞の管制室にて、パトリック・ザラが驚愕の声を上げる。

死んだ筈の息子が生きていた。

しかも自軍のZGMF-X09A(ジャスティス)をコピーしたと思われる連合のモビルスーツに乗って。

混乱するパトリックやヤキン・ドゥーエの兵士の元に、今度はラクスの声が響き渡る。

 

『わたくしはラクス・クラインです。

彼がアスラン・ザラ本人であることは、婚約者であるわたくしが保証いたします。

どうかこのまま彼の話を聞いてください』

 

「シーゲルの娘まで...。一体何をするつもりだ...?」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「聞いたところによると、どうやら俺はヘリオポリスでコーディネイターの友人を地球軍から庇って死んだそうだな。

だが実際は違う。

俺が友人を庇ったのは、地球軍からではなくザフトからだ。

コロニー内で破壊活動を行うザフトから友人を守るために、俺は地球軍のモビルスーツパイロットになった」

 

「それから俺はブルーコスモスに扱き使われたりしながらも、こうしてここまでやって来た。

全ては間違った道を進み続けるプラントとザフトを止めるために」

 

「確かに事の発端は連合の核ミサイルだ。

あれのせいでユニウスセブンに居た大勢の人たちが犠牲になった。

俺の母レノア・ザラもその1人だ。

だが、だからといって地球全域にNジャマーを投下するのは報復としてはあまりにも過剰だ!

エネルギー不足や経済の混乱によって発生した死者がユニウスセブンの何倍にまで膨れ上がったか、答えられる奴がいるか!?」

 

「それに最近のザフトの蛮行は目に余る!

パナマ基地での虐殺。

人道的支援をしようとするオーブに対し、連合の一員だとこじつけての侵略行為。

これらの何処に正義がある!?」

 

「極めつけは宇宙要塞ボアズの一件だ!

連合が核ミサイルを使ったなど、言い掛かりも甚だしい!

こちらは条約違反兵器を1度も使用したりしていない!

ボアズが消滅したのは、ザフトが大量破壊兵器で味方諸共攻撃したからだ!」

 

『アスラン、この馬鹿息子が!何を証拠にそんな戯言を!』

 

「やっと返事をしてくれましたね父上......いえ、ザラ議長閣下。

もちろん今から証拠をお見せしますとも。

ニコル!」

 

俺がニコルの名前を呼んだ瞬間、ザフト軍の後方にある空白地帯に潜んでいたブリッツがミラージュコロイドを解除して姿を現す。

 

『こちらブリッツ。

ニコル・アマルフィよりアークエンジェル並びにドミニオンへ。

ここにミラージュコロイドで隠された物体があります』

 

クルーゼさんからジェネシスの(おおよ)その位置を教えてもらい、ニコルに探し出してもらっていたのだ。

 

『了解。ブリッツは直ちにその場から離脱せよ。

ローエングリン、()ぇーーーーーっ!』

 

ブリッツが居た場所に向かって、アークエンジェルとドミニオンが陽電子砲を発射する。

 

『くっ、ジェネシスのミラージュコロイドを解除!

フェイズシフトを展開しろ!』

 

父の命令によりジェネシスが姿を現し、ローエングリンを弾き返す。

本来ならビームへの耐性が低いフェイズシフトだが、本体があまりにも巨大だとビーム兵器を全く受け付けなくなる。

例えるなら、『ストライクやイージスに、爪楊枝サイズの細いビームでダメージを与えられるか?』という話である。

それでも陽電子砲が通用しないのは流石にやり過ぎな気がするが...。

 

「見ろ!あれがボアズを消し去ったものの正体だ!

あれの引き金を握っているのは、勝つためなら味方の犠牲を一切厭わない者たちなんだぞ!

そんな者たちに背中を預けたまま戦うつもりなのか、お前たちは!?」

 

俺の言葉に、ザフトのモビルスーツがちらほらと構えていた武器を下ろし始める。

 

『ミーティア、リフトオフ!』

 

アデスさんの言葉と共にエターナルからミーティアユニットがパージされ、フリーダム及びジャスティスとドッキングを果たす。

 

「俺たち地球連合軍はこれより、あの兵器の破壊活動を行う。

どうか邪魔をしないでもらいたい」

 

『わたくしからもお願い致しますわ。

ザフト軍の皆さん、もし貴方たちがブルーコスモスの言う「宇宙の化け物」ではなく「心を持った人間」だというのなら...。

彼らの通る道を開けてください!』

 

ラクスの言葉で、ジェネシスへの道が開き始める。

 

「最後に我が父パトリック・ザラに告げる。

もし間違っているのが俺の方だと言うのなら...。

コーディネイターの創世の光とやらで、俺を焼き払ってみせろ!!」

 

ミーティアのスラスターを起動し、キラと一緒にジェネシスへ向かって突撃する。

 

『ジェネシスはレーザー光をミラーで反射・増幅させることによって、あれ程の威力を引き出している。

その威力と引き換えに1度の射撃でミラーは損壊し、次の発射には数時間に及ぶミラーの交換作業が必要だ。

狙うとしたらそこだろう』

 

クルーゼさんの言葉と共にジェネシスを見ると、ジェネシスの奥に予備のミラーが複数あるのが確認できた。

 

『ねぇ、嘘でしょう?予備のミラー、4個もあるんだけど...』

 

『ボアズの分も含めて、アレを6回も撃つつもりだったのか!?』

 

『冗談じゃねぇ!』

 

オルガが悪態を吐いたと同時に、ジェネシス内部から高エネルギー反応を感知する。

 

「来るぞ、キラ!」

 

『うん!』

 

ジェネシスが発射されるが、ミーティアの機動力を活かして回避する。

背後に地球や友軍艦を置かないよう飛んでいたので、第2射による犠牲は生まれなかった。

 

「キラ、わかっているな?」

 

『もちろんだよ!第3射の準備が整う前に、これを破壊する!』

 

「あぁ。やるぞ、俺たちで!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

アスランとラクスの呼び掛けにより、ほとんどのザフト兵は戦う意思を失った。

しかし、何事にも例外が存在する。

クルーゼの駆るプロヴィデンスの前に立ちはだかるモビルスーツのように。

 

ZGMF-X12A(テスタメント)Testament(神と人の契約)の名を冠する機体か...。

フフフ、面白い。

(ナチュラル)が生み出した機体の集大成とも言える私のProvidence(神の意思)とどちらが上か...。

試してみようじゃないか」

 

プロヴィデンスが、テスタメントと激突する。

 

 

 

 

 

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一方その頃。

カラミティ・フォビドゥン・レイダーの3機は、赤と青の2機のモビルスーツと遭遇していた。

 

「あの機体は...」

 

「もしかして、ジャスティスとフリーダムか?」

 

連合(ウチ)の2機は盗んだ設計図で作ったって話だから、あっちが本家なんだろうが...」

 

「ぷくくっ、すっげぇ悪人面してやがる。

コイツらこんな顔のくせして『正義』や『自由』を名乗っているワケ?」

 

「だっさ...」

 

クロトとシャニに手酷くこき下ろされるザフト製のジャスティスとフリーダム。

 

「アスランのジャスティスとキラのフリーダムには散々痛い目に遭わされたからな!

お前たちで憂さ晴らしをしてやるぜ!」

 

オルガの言葉と共に、3機のXナンバーとジャスティス・フリーダムの戦闘が開始される。

 

 

 

※本作ザフトは、ヒロイックなガンダム顔の製作に失敗しました。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

『憎い......核を落としたナチュラルが!

そんなナチュラルに味方する貴様らが!』

 

『死んだ同胞の無念、晴らしてやらねば気が済まぬ!』

 

「くっ、貴方たちはどうしてそんな...!」

 

ジェネシスから戻ってきたブリッツは、デュエル・バスターと共にそれぞれアークエンジェル・ドミニオン・エターナルの護衛を始める。

怨嗟の声を上げながら突撃してくるザフト兵に、ニコルたちは困惑を隠せない。

 

「アスランのあの言葉を聞いた上で、どうして止まらねぇんだ!?」

 

「時代錯誤の馬鹿者共が...!こんなことはもうやめねばならんのだ!」

 

イザークがそう言ったその時、敵のジンが横から放たれたビームで損傷する。

ビームが放たれた方向へ視線を向けると、そこにはシグーディープアームズが佇んでいた。

 

『ジュールさん!』

 

「その声、シホ・ハーネンフースか!?」

 

『はい!わたしの部隊が、ジュールさんたちを援護します!』

 

シグーディープアームズの背後に、複数のジンが集う。

 

「信じて良いんだな?」

 

『えぇ、アスラン・ザラの言葉でみんな目が覚めました。憎しみの連鎖はここで断ち切らねばなりません』

 

「......よし!ディアッカ、ニコル!陣形の再構築だ!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「もうこれ以上は撃たせないわよ!」

 

「坊主たちがデカブツを壊すための時間、しっかり稼がないとな!」

 

ストライクダガーの部隊を率いながら、ミラーの交換作業を妨害するストライク2号機とストライクルージュ。

それぞれが装備しているパックは、ガンバレルストライカーとI.W.S.P.(統合兵装ストライカーパック)である。

 

『いやぁ「紅の戦女神」様と一緒に戦えるなんて光栄ですよ』

 

「わたしってそんな二つ名が付いていたの!?」

 

ストライクダガーのパイロットの1人が漏らした言葉に、驚愕するフレイ。

 

『そりゃあアレックス・ディノ......いえ、アスラン・ザラという(イージス)に守られているのですからね』

 

『同じ女性としては、貴女が羨ましいですよ。

婚約者が居るのに、あそこまで尽くしてくれる男性の存在は』

 

『しかもさっきの通信のやり取りからして婚約者との関係も良好そうだし、甲斐性もあるようですね。

年下なのに男として尊敬しちゃいますよ、本当に』

 

「あうう...」

 

自分とアスランを持て囃すパイロットたちの連携に、たじたじになるフレイ。

 

『キラ、フレイ!こっちに来てくれ!』

 

その時、アスランからフレイを呼ぶ声が聞こえてきた。

視線の先で、ジェネシスを攻撃していたフリーダムがジャスティスと合流するために移動を開始している。

 

「行って来い、嬢ちゃん。ここは俺たちだけで大丈夫だ」

 

「フラガ少佐...。ありがとうございます!」

 

「お前ら!騎士殿から女神様へデートのお誘いだ!気張って送り出すぞ!」

 

『おおおおおっ!!』

 

ムウの言葉と共に、より一層奮戦し始めるストライクダガー部隊。

それを確認したフレイは、それ以上振り返ること無くジャスティスに向けて飛び立った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「思っていた以上に頑丈だな...。やはり内側から壊さないと駄目か...」

 

ミーティアの大型ビームサーベルでジェネシスの表面を炙りながら、俺はそう呟く。

この方法ならジェネシスに外側からダメージを与えることができるが、ジェネシスの巨大さを考えるとあまりにも非効率的だ。

 

「原作だとメンテナンス用のハッチがあったが、見つからないな...」

 

ミーティアの機動力を活かしてジェネシス全体を見て回っているが、なかなかハッチが確認できない。

そうして焦りを感じ始めたところ、進路上にジンが現れ両手を広げてストップをかける。

 

「一体何だ...?」

 

ジンはこちらが止まったのを確認すると、手招きをしながら飛んで行く。

怪訝に思いながらもそれに従いついて行くと、ハッチの場所まで案内してくれた。

 

「こんなところにあったのか...。

ありがとう」

 

礼を告げると、ジンは敬礼をして去っていく。

乗っているのは誰だったんだろうな...。

また会えると良いが。

武装のフルバーストでハッチを破壊する。

 

「キラ、フレイ!こっちに来てくれ!」

 

キラとフレイの2人と合流し、ミーティアをパージしてジェネシス内部に侵入する。

 

『なるほど、内側から壊すのね』

 

「あぁ。ジャスティスとフリーダムは核動力だから、自爆させれば核爆弾として使える。2機を内側で自爆させることで、ジェネシスを一気に破壊する」

 

『確かにこれだけ大きいと、1機の自爆じゃあ足りないかもしれないからね』

 

そう言って、フリーダムの自爆シークエンスを起動するキラ。

俺もジャスティスの自爆の準備を始める。

 

『終わったよアスラン!』

 

「よし、すぐにストライクルージュに乗って脱出だ!」

 

『2人とも急いで!』

 

 

 

ストライクルージュがアスランとキラを収容してから約1分後。

ジャスティスとフリーダムの自爆によって、ジェネシスは破壊された。

 

 

 

 

 

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『ジェネシスが...!?』

 

爆発の光に包まれるジェネシスに気を取られるテスタメントのパイロット。

その隙をクルーゼは見逃さなかった。

 

「あれこそが人の夢!」

 

爪先から生成したビームサーベルでテスタメントの腕を武器ごと切り飛ばす。

 

「人の望み!」

 

腰のビームサーベルを抜刀してテスタメントの首を刎ねる。

 

「人の愛!!」

 

全ての遠距離武装をテスタメントに撃ち込む。

全身を貫かれ、爆散するテスタメント。

 

やがてジェネシスの爆心地からストライクルージュが現れ、プロヴィデンスとすれ違いながらアークエンジェルに向かって飛んで行く。

ハッチが開いたままのコックピットからアスラン・キラ・フレイの無事を確認したクルーゼは、コックピットの中でひとり呟く。

 

天帝(プロヴィデンス)の名に於いて、君を祝福しようアスラン君。

君の未来に幸あれ、とね」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

アークエンジェルに着艦するストライクルージュ。

爆発の安全圏への脱出はギリギリ間に合わなかったので、機体はボロボロだ。

 

「お疲れ様、ストライクルージュ。わたしたち3人を連れ帰ってくれてありがとう」

 

フレイはストライクルージュに感謝を述べると、こちらに向き直る。

 

「乗機がこうなってしまった以上、わたしはここでリタイアね。

もうアスランの力になれないのは残念だけど...」

 

「何を言っているんだ?フレイも一緒に決まっているだろう」

 

「えっ、でも......良いの?」

 

「穴掘りの時に言ってくれたじゃないか。

俺の行く場所には何処へだってついてきてくれるって。

あれは嘘だったのか?」

 

「いいえ、嘘なんかじゃないわ。

いつまでも一緒よ、アスラン」

 

「ちょっと待ってよアスラン、フレイ。また出撃するつもりなの?もう機体は無いのに...」

 

「機体ならあるじゃないか。俺たちが最初に乗った、ジャスティスやフリーダムよりも付き合いの長い相棒が」

 

 

 

アークエンジェルのカタパルトが展開し、モビルスーツが射出される。

 

「キラ・ヤマト、ストライク行きます!」

 

「アスラン・ザラ、イージス出る!」

 

ストライクとイージス。

2機のモビルスーツが、アークエンジェルから飛び立った。




「トールをパイロットにしないの?」
「ムウさんにはイージスの方が適しているんじゃないの?」
という感想がありましたが、ラストの場面をやりたかったのでこうなりました。
イージスのコックピットにはフレイも一緒に乗っています。

ちなみに本作のZGMF-X11A(リジェネレイト)ですが、イージスを奪えないまま見様見真似で可変モビルスーツを開発しようとして失敗し、計画そのものが頓挫しました。
なので、ザフトの兵力は今話で全て出し切ったことになります。
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