俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】 作:無限正義頑駄無
やっぱりこの番外編は6話じゃ足りなさそうですね。
13番目のチャプターでは、冒頭でジャスティスによるアスカ一家の救助がアスランの視点で行われていた。
『早く乗るんだ!』
2機いるディンの内、市街地で暴れている方を海に叩き落としたアスランはアスカ一家をジャスティスの手に乗せて離脱する。
『(もう1機のディンは暴れていた方を止めようとしていた。ザフトがああいうマトモな人物ばかりだったら、俺もザフトの一員として戦うことを考慮したんだがな...。今更そんなことを考えても仕方ないか...)』
そのままアークエンジェルに保護されるアスカ一家。
「ありがとうございます、アスラン。うちの家族を助けてくれて」
「シン、俺に礼を言う必要は無い。お前の家族を助けたのは俺じゃない」
アスランに感謝を述べるシン。
しかし...。
『えへへ、アレックス様ぁ〜』
『マユ、目を覚ませ!アレックスにはフレイというパートナーがいるんだぞ!?』
「アスランッ、アンタって人は!マユは当時9歳だぞ!? なに人の妹を誑し込んでいるんだ!?」
「やめろシン!何度も言っているだろう!あのアスラン・ザラは俺じゃない!この馬鹿野郎!」
並行世界のマユの初恋を奪ったアスランに噛み付くシン。
周囲の者がシンを宥めている間に、場面はキラとフリーダムの戦闘に切り替わる。
『オーブから出ていけぇぇぇぇぇっ!』
フリーダムのハイマットフルバーストによって1機、また1機と海の藻屑へ姿を変えていくザフトのモビルスーツ群。
「あっちの隊長は相手を殺さず無力化するとか、特に考えてないんですね」
「こっちのキラがそういう戦い方になったのは、俺と本気で殺し合ったのがきっかけだと言っていたからな...」
「『命を奪う』という行為にトラウマを抱えてしまったのよ、キラ君は...」
「だけどあっちの隊長はアスランが傍にいるからそういった心へのダメージが緩和されている。それどころか...」
「むしろザフトへの容赦が無くなっているな。向こうのザフトは
砂漠に降りた直後のキラを思い出しながら、周りへと説明するマリューとムウ。
映像の中では先程まで険しい表情をしていたキラが、エルから貰った花を握りしめながら微笑んでいた。
『大丈夫、今回も僕たちが守ってみせるよ。だから安心して』
キラのその笑顔を見て、彼から優しさが失われた訳ではないと安堵する一同。
一方でキラの笑顔を見たことが無かったアグネスは、
『俺たち3人は投降する。どうか受け入れてほしい』
そして
「ジュール中佐たちも、ザフトを見限ったんですね...」
「こんなことをしでかした以上、あっちのザフトは泥舟だろうからな...」
続けて14番目のチャプターが再生される。
イザークたちの投降が無事認められ、ザフト軍の撃退も完了する。
アスランたち義勇軍は、オーブの防衛に成功したのである。
戦闘が終了した後、アズラエルとオーブの代表を名乗るウナト・エマ・セイランの会談が行われた。
彼らの後ろで、ひそひそ話をするアスランたち。
『セイランだと?オーブの代表はアスハじゃなかったのか?』
『どうやら数日前に交代したらしいわよ?前代表のウズミ・ナラ・アスハと娘のカガリに不祥事が見つかったとかで』
『不祥事?』
『詳しいことはわたしも知らないわ。でも調査したアズラエルさんの部下曰く、中立宣言を自分で台無しにするような行為だったそうよ』
『えぇぇ......何それ』
フレイが話した内容に、オーブ国民であるキラの表情が曇る。
映像を見ていたカガリは『不祥事』の内容に心当たりがあることと、映像の中のキラをザフト以外で初めて曇らせたのがオーブであることに二重のショックを受けた。
マリューとムウを除いたメンバーはカガリに詳細を問い詰めたかったが、カガリの尋常ではない狼狽ぶりを見て諦めることにした。
水と食料を積んだ貨物船に乗って、宇宙へ飛び立つアスランとジャスティス。
アスランはそのままプラントへと向かい、エターナルと合流する。
『貴方は...』
『私の名前はラウ・ル・クルーゼ。こうして君と会える日をずっと楽しみにしていたよ、アスラン・ザラ君』
「クルーゼが味方か...。正直かなり複雑な心境だな」
「X13Aも一緒だとは驚きましたわ」
「たしかレイの
ジャスティスがエターナルに着艦し、とうとうアスランとラクスが対面する。
『心配、したのですよ...?』
『ラクス...?』
『(再会した時に備えて《お仕置き》を色々と考えていましたが、できませんわ。だって、アスランとまた出会えた。たったそれだけのことでこんなにも嬉しい気持ちになるのですから...)』
「もしかして総裁はあっちの自分がこうなることを予想していました?」
「えぇ。わたくしとキラも、大体このような感じなので」
映像の中では、そのままラクスがアスランに告白をしている。
『大好きですわアスラン。親同士の決めた婚約など関係なく、わたくしは貴方と添い遂げたい...!』
『すまないラクス。君にそこまで想われていたなんて、全く気付かなかった...』
『本当にひどいですわアスラン。ピンクちゃんを始めとして、あれだけわたくしの喜ぶことをしていながら異性として好かれてないと思うだなんて...』
『......ごめん』
『......いえ、これはわたくしにも非があります。
言葉にしないと伝わらない事なんて、世の中にはたくさんありますもの。
わたくしがもっと早く、それこそアークエンジェルに居る間にでもアスランに想いを伝えていれば...。
フレイさんではなくわたくしが貴方の心の隙間を埋めて差し上げられたのに...』
『ラクス...』
「言葉にしないと伝わらない...。わたくしが4年掛かった結論に、あちらのわたくしはもう至ったのですね...」
「(あっちのラクスをここまで虜にするなんて、あっちのアスランはどんな接し方をしていたんだろうな...)」
「どうしたカガリ?」
「......いや、何でもない。(あっちの私がキラやアスランと縁が無かったのは残念だが、悔やむことではない。私の隣にはアスランがいる。それで十分なんだ)」
映像の中のアスランが、フレイとラクスそれぞれに対する想いをラクスに告げる。
複数の女性に好意を抱いていると言っても差し支えない発言をしたアスランに対してラクスは...。
『アスラン。貴方は自分のことを不誠実だと仰りましたが、わたくしはそうは思いません。
誠実だからこそ、わたくしとフレイさんの両方に真摯に向き合おうとしている。
婚約者として誇らしいですわ』
『以前会った時はただのか弱い歌姫だったのに、随分強くなったんだな...』
『もちろんですわ。
か弱い歌姫のままだと、貴方の心を射止めることなどできはしないのですから』
そう言って、ラクスがアスランに微笑んだところでチャプターが終了した。
「また『浮気ですか』と言いたいところですが、あちらのわたくしが咎めなかった以上はやめておきますわ」
「もう勘弁してくれラクス...」
「でも、あっちのアスランがどんな結論を出すのかは気になりますよね...」
「案外2人とも娶っちゃったりして...」
「いやいや流石にそれはないでしょ」
「一旦休憩にしません?トイレ行きたくなって...」
シンの要望によって休憩を挟んだ後、再び記録映像の鑑賞が始まる。
次は15番目のチャプターだ。
クルーゼがアスランにスパイになった経緯を話している内に、エターナルは宇宙に上がって来た地球連合軍の艦隊と合流する。
そしてアークエンジェルの一室で対面するフレイとラクス。
『わたしは彼が大好きなの。
プラント国防委員長の息子なんかじゃない、ただのアスラン・ザラを愛しているの。
親同士が決めただけの関係のあなたに、負けるつもりは無い...!』
「あっちのフレイさんがアスランに好意を抱いたのは、アスランがまだアレックス・ディノだった時だったものね」
「そりゃあ肩書とか一切関係ないわな...」
『確かにわたくしが婚約者という立場に胡座をかいていたのは事実ですわ。
ですがアスランを譲るつもりはありません。
アスランを愛する気持ちは、わたくしだって負けてはいませんわ』
『......』
『......』
『わたしは疲れたアスランに膝枕をしてあげたんだから!』
『わたくしは歌姫としてのスペックをフル活用した子守唄でアスランを寝かしつけてあげましたわ』
『キラと一緒に頭を撫でてもらったわ!』
『この子はアスランが作ってプレゼントしてくれたものですわ』
『わたしはモビルスーツに乗って、戦場でアスランの隣に立てるんだから!』
『わたくしはエターナルを指揮してアスランを支援しますわ』
『ゼェ...ゼェ...やるわね』
『ハァ...ハァ...そちらこそ』
「お、女の戦いだ...」
「何ビビってんのよ。相手の悪口が出て来てない分、よっぽど平和じゃない。ねぇルナマリア?」
「アグネス、なんでそこでわたしに振るのよ...」
『(困りましたわ、フレイさんがアスランを諦めてくれそうにありません。
......いえ、むしろこのままではわたくしの方が身を引かねばならない。アスランが1番苦しい時に支えていたのはフレイさんなのですもの。
本当はアスランを独り占めしたかったのですが、我が儘は言っていられませんわね。
これからアスランにのし掛かる重荷を考えたら、彼を支える者は多い方が良い。アレをフレイさんに話すとしましょう)』
映像の中のラクスは、プラントが一夫多妻制度を導入したことをフレイに教える。
『わたくしたち2人で協力して、アスランを支えましょう』
「マジか、ハーレムの予想が当たっちまったよ...」
「当時のプラントの方針は産めよ増やせよだから、こうなる可能性もあり得なくはない......のか」
「婚姻統制で選ばれた者同士でも子供ができないケースがありましたものね...」
「それで、あっちのアスランは恋人が2人できた訳ですけど......上手くやっていけるんですかね?」
「アスランさんは複数の女性を平等に愛する甲斐性はあります?」
「ある訳ないだろう、俺はカガリ一筋だぞ?」
「わ、私もアスラン一筋だぞ...」
「カガリ...」
「アスラン...」
こちらのアスランとカガリが2人だけの世界に入っている間にも映像は進んでいき、宇宙要塞ボアズの攻略戦が始まる。
しかし...。
「なっ、この光は...!?」
「まさか、ジェネシス!?」
ジェネシスの光は連合の部隊を、ボアズ諸共跡形も無く消し去った。
『父上......貴方は、何ということを......』
『アスラン......』
アスランの名前を呟くキラの声と共に、15番目のチャプターが終了する。
それと同時に、こちらのアスランが激しく落ち込んでしまう。
漫画だったら、『ズーン...』という擬音と複数の縦線がついていることだろう。
「終わった...。当時はまだ国じゃないプラントが大量破壊兵器を正規軍よりも先に使用した...。完全にテロリストの所業じゃないか...。皆殺しにされても文句は言えない...」
並行世界の父親の蛮行は、並行世界のプラントの未来を諦める理由としては十分過ぎた。
「アスラン、まだ諦めるのは早いですよ!並行世界のアンタ自身や、アカデミーの同期がいるんですから!」
「そうですよ!チャプターもまだ5個残っていますし、きっと何とかなります!」
「シン、ルナマリア...」
2人の励ましによって、俯いていた顔をスクリーンへと向けるアスラン。
16番目のチャプターの再生が開始された。
やっとここまで来た...。
早く戦争パートを終わらせて、アコードの力を活用してアスランとイチャつくラクスが書きたい...!
本作の番外編を...
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別作品として独立させる。
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このままで良い。