俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】   作:無限正義頑駄無

28 / 33
お久しぶりです。
いつぞやのアンケートにあったように、キラを女の子にしてみました。
この番外編には、

・性転換(当たり前ですが)
・キラ視点をメインに進む物語
・キラTSによるバタフライエフェクト
・不定期更新

の要素があります。
それでもOKな方は、読んでいってください。


番外編02 もしも本作キラが女の子だったら【性転換要素あり】
ANOTHER-PHASE キラちゃん√(01if〜03if)


「ねえアスラン。このドラマにおける僕の立場の人物、男装女子なんだけど...」

 

「『コーディネイターというだけで迫害される危険があり、女性だと知られれば性的な暴力を振るわれる可能性があるため性別を偽っている』という設定らしいな。現実でも実際にありそうな話ではあるが...」

 

「そっかぁ...」

 

「キラ?」

 

「......」

 

「キラ、お前まさか本当に女性...」

 

「やめてよね、冗談でもそんなことを言うの」

 

 

 

これから始まるのは、『キラ・ヤマトの性別が女だったら』というif(もしも)の物語である。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

『生意気なんだよ、ナチュラルがモビルスーツなど!』

 

「くっ、この機体だけでも守らないと...!」

 

中立国のコロニー『ヘリオポリス』で発生したザフトによる地球連合軍の新型モビルスーツ強奪作戦。

マリュー・ラミアスは現場に居合わせた民間人の少女と共にGAT-X105(ストライク)に乗り込み、ミゲル・アイマンの駆るジンに必死に応戦する。

しかし...。

 

『このぉっ!』

 

「きゃあっ!?」

 

ジンの攻撃による衝撃で、意識を失ってしまうマリュー。

 

「軍人さん!? しっかりして!」

 

パイロットが気絶したことで、膝を突いてしまうストライク。

 

『フン。いくら装甲が良かろうが、パイロットが先に潰れてしまっては意味があるまい。ナチュラルである貴様らでは宝の持ち腐れだ。俺たちザフトが有効活用してやる』

 

ストライクを確保しようと、迫り来るジン。

 

「助けて、アスラン...」

 

ここには居ない、幼馴染の名前を呟く少女。

 

「(あはは、何を言っているんだろう。プラントに住んでいるアスランがヘリオポリスに居るわけないのに...。いや、もしかしたらザフトの一員としてここに来ているのかな...?)」

 

ストライクに向けて、手を伸ばすジン。

 

「(嗚呼、ここで死ぬんだ...。アスラン......最後にもう1度だけ、会いたかった...)」

 

 

 

『キラァァァァァッ!!』

 

 

 

自身を呼ぶ幼馴染の声と共に、背後の燃え盛る格納庫から飛び出す紅いモビルスーツ。

その機体......GAT-X303(イージス)は、地面に着地した勢いそのままに両腕と爪先から生成したビームサーベルでジンをバラバラにする。

胴体だけになった機体からパイロットが脱出したことを確認したイージスは、機密保持のために自爆するジンに背を向けてストライクに寄り添う。

 

『キラ、無事か!?』

 

「アスラン......アスランなの!?」

 

『あぁ、お前を助けに来たぞ!』

 

「アスラン......っ!うっ、うぅ......」

 

『どうしたキラ、どこか怪我をしたのか?』

 

「ううん。でも......グスッ、あのまま死んじゃうのかと思った...」

 

『泣き虫なのは相変わらずだな。様子を見に来て正解だった。ところでキラ、髪を伸ばしたのか?』

 

「うん。あの頃はコーディネイターに対する風当たりが強かったけど、ほとぼりが冷めた今なら男装をする必要は無いだろうって両親が...」

 

『......男装?キラ......お前、女の子だったのか?』

 

「そうだけど、知らなかったの?」

 

『あぁ。それにしてもキラが女の子?う〜ん、そうだったかな...』

 

「なに難しい顔をしているのアスラン」

 

『いや、キラと一緒にお風呂に入った時の記憶を掘り起こしていた』

 

「忘れてよそんな昔のこと!?」

 

アスランの言葉に釣られて自身も当時を思い出し、顔が赤くなってしまうキラ。

先程まで泣いていた彼女の涙は、いつの間にか引っ込んでいた。

 

『キラ、今から一緒にお風呂に入ろう』

 

「アスランッ!?」

 

 

 

アスランは既に少し錯乱している!!

 

 

 

※この世界ではラスティが原作通り銃撃戦で死亡したので、アスランは1人でイージスを発進させました。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

「ん......わたしは一体...?」

 

「気がつきましたか」

 

アスランの介抱によって、目が覚めるマリュー。

 

「あなたは...」

 

「俺はプラント国防委員長パトリック・ザラの息子、アスラン・ザラです」

 

「なっ、プラントの...!?」

 

「先に言っておきますが、俺はザフト兵でもプラントから送り込まれたスパイでもありません。格納庫に放置されていたイージスを持ち逃げせず、地球連合軍の人間である貴女を介抱していたのが証拠です」

 

「わたしが交戦していたジンはどうなったの?」

 

「俺がイージスで撃破しました。パイロットは脱出していましたけど」

 

そう言って、背後に佇むイージスに目を向けるアスラン。

 

「あなたが敵ではないというのなら、どうしてこのコロニーに居るのかしら?」

 

「ヘリオポリスに住んでいる友達に会いに来たんですよ。ほらそこに...」

 

ストライクの近くに立っているキラを指差すアスラン。

そこでは...。

 

「うわぁ、すっげぇ!」

 

「こら、弄るなって!」

 

「動かせそう?」

 

ストライクのコックピットではしゃいでいるトール、サイ、カズイがいた。

 

「その機体から離れなさい!」

 

パァン!

 

銃を取り出し、トールたちに向かって威嚇射撃をするマリュー。

 

「ちょ、何をするんですか!?」

 

「やめてください!気絶してる貴女を降ろしてくれたのは...!」

 

マリューを止めようとするキラだが、銃口を自身に向けられて口を噤む。

 

「キラ、どうして彼らを止めなかったんだ?民間人が軍事兵器に触れてタダで済む訳がないだろう?」

 

「でっでも、アs......アレックスだってあっちの機体を操縦したじゃない」

 

「......キラ、お前は俺が彼らみたいに遊び半分でイージスに乗り込んだと思っているのか?」

 

「......っ!」

 

真剣な表情でキラを見つめるアスラン。

この時キラは、アスランがどれだけの覚悟を胸にイージスへ触れたのかを悟った。

自分を守るために無茶をしたアスランに対して、嬉しさと申し訳なさでキラの心が掻き乱される。

 

その後。

マリューの指示でストライクとイージスの装備と予備パーツの回収作業を始めるキラたち。

しかし...。

 

「何よこれぇ!?」

 

ストライクを起動させたマリューが悲鳴を上げる。

 

『キラ、一体何をしたんだ?』

 

先にイージスに乗り込んでいたアスランが、機体のスピーカー越しにキラへと尋ねる。

 

「あ〜うん、あのあと機体を動かしやすいようにOSを弄っちゃって...」

 

『ハァ......、行ってこい』

 

『(キラがストライクのOSを弄っていないのならキラを戦わせずに済むかと思ったが、駄目だったか...)』

 

 

 

※ここからヘリオポリス崩壊までは本編と同じ流れです。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

崩壊したヘリオポリスの残骸。

アークエンジェルの窓から見えるそれらを背景に、アスランと向き合うキラ。

 

「アスラン、僕......人を殺しちゃったんだ。それも、アスランの故郷の人たちを...」

 

「......」

 

「ごめ...ムグッ!?」

 

謝罪の言葉を紡ごうとしたキラ。

しかしアスランがキラの唇を摘んだことで失敗する。

 

「ぷはぁ!アスラン、一体何を...」

 

「見当はずれなことを言おうとする口を塞いだまでだ。それとも、マウストゥマウスの方が良かったか?」

 

「口で口を塞ぐってそれ、キ......キス...!?」

 

自身とアスランが少女漫画のようなキスをする光景を頭に思い浮かべて、再び顔が赤くなるキラ。

頭が沸騰したことで脱力した身体を、アスランが抱き締めて支える。

 

「大丈夫かキラ?」

 

「うぅ、誰のせいだと...」

 

アスランに密着したことで、心拍数が急上昇するキラ。

 

「キラ、俺はお前に伝えないといけないことがある」

 

「伝えないといけないこと?」

 

「あぁ。ありがとう、キラ。

俺のことを守ってくれて。

人の命を奪うことは間違っている。だけど今この場にいる俺にとって、キラは正しいことをしてくれたんだ。

この先たとえ誰がキラを非難しようとも、俺だけは絶対にキラの味方でいると約束する」

 

「......っ!」

 

キラの目から悲しみとは違う涙が溢れる。

アスランに嫌われると思っていたキラにとって、アスランが述べた感謝の言葉は何よりの救いであった。

 

「アスラン......ッ!うっ、うぅ......!」

 

「キラ...」

 

アスランの背中に手を回して、そのまま彼の胸の中で泣き出すキラ。

そんなキラを、アスランは優しく包み込む。

2人の抱擁は、キラが泣き止むまで続いた。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

アルテミス要塞までのサイレントランを始めたアークエンジェル。

 

「アスラン、入るよ?」

 

地球連合軍へ入隊したアスランの様子が気になって、彼の部屋を訪ねるキラ。

ドアを開けて中へ入ると照明が消されており、部屋の主であるアスランはベッドで仮眠を取っていた。

 

『トリィ!』

 

かつてアスランがキラへと贈ったペットロボット『トリィ』が、キラの肩から離れてアスランの枕元に降り立つ。

しかしアスランが目覚める様子はない。

 

「......」

 

キラは少し悩んだ後、ベッドに潜り込んでアスランと同衾する。

先程自分を包んでくれたアスランの温もりを、再び堪能するキラ。

 

「(アスランが助けに来てくれて、とても嬉しかった。でも、アスランはどうしてそこまでしてくれるの?

友達だから?女の子だから?コーディネイターだから?

トリィを含めて、アスランからは貰ってばかりだ。何とかしてアスランの負担を和らげたいな...)」

 

そのまま自身も眠りに落ちるキラ。

しかしアルテミス要塞へ到着する直前にザフトの艦に発見され、アークエンジェル内に警報が鳴り響く。

キラは警報が鳴ってからアスランが目覚めるまでの僅かな時間にベッドからの脱出に成功した。

目覚めたアスランに対し『警報が鳴っているから起こしに来た』と言い訳することで、キラの同衾がアスランに知られることはなかった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

 

 

 

『イージス及びストライク、発進どうぞ!』

 

『アレックス・ディノ、イージス出る!』

 

「キラ・ヤマト、ストライク行きます!」

 

ザフト軍を迎撃するため、アスランとキラを乗せて出撃するイージスとストライク。

 

対するは奪われた3機のG兵器。

GAT-X102(デュエル)GAT-X103(バスター)GAT-X207(ブリッツ)である。

 

キラは不安そうに通信モニターの向こうにいるアスランを見つめる。

アスランはザフト軍に入隊こそしなかったが、ザフト兵を養成するアカデミーには通っていたと言っていた。

あの3機のパイロットは、もしかしたらアスランの知り合いなのかもしれない。

アスランは彼らと戦えるのだろうか...?

 

『それでも俺は、キラを守ると決めたんだ!』

 

そんなキラの不安を、アスランが決意を込めた言葉で吹き飛ばす。

故郷(プラント)よりも自分(キラ)を選んでくれた。

そんなアスランに対し、身体の奥から熱いものが込み上げるキラ。

そしてその熱は、キラの中にひとつの決意を宿した。

 

「(アスランは皆を守ってくれる。ならアスラン自身は自分が守らないと...!)」

 

アスランの乗ったイージスを援護するため、キラはエールストライカーのスラスターを噴かすのであった。




キラちゃん視点のアスラン、イケメンすぎますね...。

とりあえず某FREEDOMなアスランのパクリにならないよう、頑張って執筆したいと思っております。

本作の番外編を...

  • 別作品として独立させる。
  • このままで良い。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。