俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】 作:無限正義頑駄無
思っていた以上に時間が掛かってしまいました。
せめてクオリティだけは維持できていると思いたい...!
前作の『アークがヒーローで仮面ライダー』は更新速度の維持を優先したせいで終盤は駄作に片足を突っ込んでしまっていましたからね...。
「キラ・ヤマト、フリーダム行きます!」
「アスラン・ザラ、ジャスティス出る!」
オーブにあるマスドライバー『カグヤ』を破壊するため、侵攻するザフト軍。
それを阻止するべく、アズラエル個人の私兵で構成された義勇軍として介入するアークエンジェルから7機のモビルスーツが飛び立った。
その内の1機であるフリーダムの中で、キラはジャスティスに乗っているアスランへ通信を繋ぐ。
「アスラン、僕はオーブの人たちを誰も死なせたくない。力を貸してほしい」
『あぁ、もちろんだ。俺だけじゃない、アークエンジェルに乗ってここまで来た全員が同じ気持ちだ。遠慮なく頼れ』
「ありがとう、アスラン」
「(母さんから『いつか必ず帰ってきて』って言われていたけど、まさかこんなに早く実現するなんてね...。しかもモビルスーツに乗っての入国だ)」
キラはオーブの領地に足を踏み入れたザフト軍のモビルスーツを補足すると、フリーダムのマルチロックシステムを起動させる。
照準が合わさると同時に
「オーブから出ていけぇぇぇぇぇっ!」
フルバーストによって、1機残らず爆散する敵機。
「よし、次だ」
次に撃ち落とすべき侵略者を探し求めて、その場から飛び去るフリーダム。
アズラエル義勇軍による、オーブ防衛戦が幕を開けた。
☆★☆★☆
その後。
無事にザフト軍の撃退に成功し、アークエンジェルへと帰艦する7機のモビルスーツ。
ハンガーに固定されたジャスティスから降りたアスランの元へ、救助された民間人の1人である少女が駆け寄る。
「アレックス様!」
「君はさっきの...」
「わたしはマユ・アスカです!さっきは助けてくれてありがとうございました!」
「礼には及ばないさ。他の家族は...」
「はい、みんな怪我もありません!」
「そうか、良かった」
「はうっ!」
安堵したアスランの柔らかな笑顔にノックアウトされるマユ。
マユはその後アスランに頭を撫でてもらったりサインを書いてもらったりと、推しとの触れ合いを堪能した。
しかし代償として彼女の中で『男性』の基準がアスランになってしまったらしい。
同年代の男子がお子様に見えてしまい異性として認識できなくなったようだ。
後日、マユは将来結婚できるのだろうか......と頭を抱えるアスカ夫妻がいたとかいなかったとか。
※マユ自身も9歳の子供です。
☆★☆★☆
アズラエル義勇軍がザフト軍を撃退した翌日。
オーブ首長連合国の国家代表であり自身の父親でもあるウズミ・ナラ・アスハがアズラエルとの交渉に出向くのを見送ったカガリ。
彼女はザフトの被害を受けた市街地を確認するため、外へ出掛ける。
現場に到着すると、それぞれ
「(ザフトを追い払うだけでなく、ここまで手を尽くしてくれるとは...。これは連合に大きな借りができてしまったな...)」
カガリは改めて破壊された街並みを見渡す。
「(この辺りはだいぶ活気があったのだが、今ではもう見る影も無い。幸いにも死者が出たという話は聞いていないが、それでも民が笑顔を取り戻すには相応の時間が必要だ)」
そう結論付けて、溜息を吐くカガリ。
すると...。
「〜〜〜♪」
「これは、歌か...?」
どこからともなく聞こえる歌声に、興味が湧いたカガリ。
歌声に導かれるままに歩を進めると、かつて広場だった場所に辿り着いた。
そこでは、ギターを持ったアスランが街の住民たちに歌と演奏を披露していた。
誰よりも 何よりも
君だけを守りたい
いつまでも どこまでも
君だけを守りたい
Wow Wow Wow 叫ぼう
世界は終わらない
やがて演奏が終わり、住民たちから拍手が起こる。
キラも一緒に演奏を聴いており、アスランは演奏中ずっとキラと目を合わせていた。
サビの歌詞も合わさって、赤面し俯いてしまうキラ。
周囲の大人は微笑ましいものを見る目でキラを見つめている。
その中には、キラの両親であるヤマト夫妻の姿もあった。
周囲の視線に耐えられなくなったキラは、逃げるかのように子供たちの遊び相手をやり始める。
フリーになったアスランに話しかけるカガリ。
「良い歌だったよ。聴かせてくれてありがとう。おかげで街のみんなにも笑顔が戻った」
「君、いや貴女は...」
「カガリ・ユラ・アスハだ。私は国家代表の娘だが、敬語はいらない。君たちは我が国の恩人なのだから」
「そうか、ではそうさせてもらう。俺の名前はアレックス・ディノ。向こうで子供の遊び相手になっているのがセレナ・アルジェントだ」
「あぁ、知っているとも。我が国オーブでも、君たちのドラマは放送されたからな」
「昨日、俺のファンを名乗る
「そうだな。斯くいう私もファンの1人だ。まぁ、ドラマを視聴するようになったきっかけは......ザフト兵からの布教なんだが」
「何、どういうことだ?」
「ヘリオポリスの一件があった後に私はアフリカで......その、ボランティア活動をしていてな。その時に『砂漠の虎』アンドリュー・バルトフェルドって人物から教えられたんだ」
「そんなことが...」
「(今回の戦闘で捕虜になったイザークたち曰く、俺の生存はプラントにまだバレていない。バルトフェルドさんは俺に味方してくれている......ということで良いのか?)」
「私は前々から、君とセレナの2人とは話をしてみたいと思っていたんだ」
そう言ってカガリは、アスランの隣に腰掛ける。
「君とセレナの活動は、ブルーコスモスの無差別テロの沈静化という結果を生み出した。
アフリカは今も変わらずザフトが占領中だが、テロが止んだことで締め付けはかなり緩くなった。
これまでザフトに抵抗していたレジスタンスの組織内でも、虎との共存を受け入れる者たちが現れるようになったと聞く。
きっと他の地域でも、似たような話があるだろう。
君たち2人は、世界から一部の戦争を無くすことに成功したんだ」
「ドラマがきっかけで地球連合軍に入隊するコーディネイターが増えた等の話は聞いていたが、そんなことになっていたんだな...」
「だからこそ、私は聞きたい。それほどの偉業を成し遂げるまでの道を、どうして折れることなく歩き続けられたのか。
私もまた、君たちみたいに平和な世界を作る1歩を踏み出したいから」
「そうは言っても、俺たちはまだゴールに辿り着いた訳じゃない。戦争が終わるまでの道のりは、まだまだ遠い。
そんな状況でも俺が助言できることといえば......そうだな。
『何を守りたいのか』をはっきり決めておくことだな」
「何を守りたいのか...?」
「あぁ。さっき俺が演奏した歌は、『ウルトラマンダイナ』という西暦時代のヒーローの歌なんだ」
「ヒーロー番組の歌だったのか!? しかしあの歌詞は...」
「意外だよな。みんなを守るべきヒーローが『君だけを守りたい』だなんて。
だけど、この歌詞に込められた本当の意味は......『世界を守るにはまず個人を守らないといけない。個人を守るには自分のすぐそばにいる人を守らないといけない』というものなんだ。
俺はヘリオポリスの時からずっとセレナを1番に守りたいと思っていた」
「セレナを守るために戦っているうちに、やがてセレナの友人やセレナの友人の家族といった感じで守りたいものが増えていったんだ。
そして今回、セレナの母国であるオーブを守るために来たという訳だ。
カガリ、君が1番守りたいものは何だ?」
「私が1番守りたいもの...」
自身の大事なものを頭に思い浮かべるカガリ。
最愛の父親。
オーブに住まう民たち。
オーブの領土。
氏族としての誇り。
「人間というのは、大事なもののためならやりたくないことをしなければならない時もある。
大事なものを守り通せるのは、そんな時に踏ん張ることができる人だと俺は思う」
『裏切り者のコーディネイター』という肩書きを背負ったまま、
自身の父ウズミも、G兵器の開発はオーブの平和のために必要だと判断したのかもしれない。
どちらにせよ、もう1度ウズミと腰を据えて話し合う必要があるだろう。
「ありがとう、アレックス。少しだけ、私のやるべきことが見えた気がするよ」
「どういたしまして。僅かでも君の力になれたのなら何よりだ」
カガリは立ち上がると、今度は
しかし彼女から聞けたのは、
☆★☆★☆
月面基地宛ての水と食料を積んだ貨物船と共に、オーブのマスドライバーで宇宙へと上がったアスランとジャスティス。
彼は貨物船の護衛を済ませるとプラントへ向かい、ザフトから脱走した艦......エターナルと合流する。
そしてエターナルの中で再会するアスランとラクス。
「ラクス、アークエンジェルで君にされた告白の返事を......今しようと思う」
「っ、はい...」
緊張した表情で、アスランの次の言葉を待つラクス。
「1度は故郷も婚約者も捨てた身で図々しいかもしれないが、ラクス......俺と付き合ってほしい」
「そうですわよね。わたくしよりもキラ様を......え?
アスラン、今何と?」
「あぁ。もう1度俺の婚約者に......いや、恋人になってほしいって言ったんだ」
「わたくし、アスランはてっきりキラ様を選ぶものとばかり思っていましたわ...」
「何か勘違いしているようだが、俺はキラに対して異性としての好意は抱いていないぞ?」
「なっ、ドラマであれほど親密な関係を築いていながら...!?」
「キラのことを『女性として好き』ということは、キラが男だったら俺はキラのためにここまで手を尽くさないということだろう?
だが俺がキラが女性だと気付いたのはイージスに乗った後だし、そもそもイージスに乗った時点で『何に替えてもキラを守る』と決めていたんだ。
キラが男だとしても同じことをする以上、俺がキラに抱いている気持ちは異性としての好意じゃないという訳だ」
「......」
「(アスラン、それはもはや『好き』を超越した『愛』なのではないですか...?
どうしましょう...。
アスランがわたくしを選んでくれたのは嬉しいですが、このままではキラ様があまりにも報われないですわ...)」
どうすればアスランとキラの2人を幸せにできるのか。
考えを巡らせるラクス。
「(そういえばプラントでは最近、一夫多妻の法案が可決されましたわね。
アスランとキラ様をなんとか説得して重婚してもらうというのはどうでしょう...?
アスランとキラ様に挟まれるわたくし......アリですわね)」
「どうしたラクス?」
「......いえ、何でもないですわ」
「(まずはキラ様からですわね。アスランの説得はわたくしとキラ様の2人掛かりで行うとしましょう)」
ラクスによるアスランとキラを幸せにするための戦いが、人知れず幕を開けるのであった。
クルーゼ「世界は終わらない......か」
マユ「
ラクスの心境変化
アークエンジェル滞在時
「アス×ラクこそが
ドラマ視聴時
「くっ、アス×キラがてぇてぇですわ。悔しいですがわたくしの負けですわ」
エターナルでアスランと再会時
「2人のために身を引こうとしたのに、わたくしが間に挟まらないとアス×キラが成立しねぇですわ!?」