俺はトゥ!ヘァ-!なんて言わないからな!【本編完結】 作:無限正義頑駄無
マスターデュエルのイベントが始まったので、しばらくそちらに集中させていただきます。
アンケートの結果にはビックリ。
皆さんそんなにトゥ!ヘァ-!が好きなのですか...?
地球連合軍基地アラスカ本部『
俺たちを乗せたアークエンジェルは今、JOSH-Aのゲートを潜っていた。
「ついにここまで来たんだね...」
「うん...」
トールたちヘリオポリス組がそれぞれ感嘆の声を漏らす。
「......」
「どうしたのアレックス?」
「......いや、思いの外あっさりアラスカ基地に来れたなって。ザフトに妨害されてアフリカ辺りに落ちるんじゃないかって思っていたからさ」
「それは流石にネガティブすぎるんじゃないかしら...?」
呆れ顔のフレイだが、原作だと本当にアフリカに落ちるんだよな...。
この世界のアークエンジェルが直接アラスカ基地に降りたことで、
カガリとの出会い。
バルトフェルド隊やモラシム隊との戦闘。
オーブへの寄港。
もう俺の原作知識は役に立たないだろうな。
俺やキラのようなコーディネイターにとって、この場所は果たして天国か地獄か。
願わくば、上層部が腐敗してないことを祈るしかない。
☆★☆★☆
プラントのクライン邸。
ニコル・ディアッカ・イザークの3人はラクスと話をするため、彼女の家を訪れていた。
本来はクルーゼもこの場に居る予定だったのだが、アスランの件でパトリック・ザラに呼び出されたため不在となっている。
「クルーゼ隊長、大丈夫でしょうか...?」
「アスランが生きていることを話すつもりは無いらしいからな...。次に会う時は降格されて隊長じゃなくなっていたりするんじゃないか?」
「この件で隊長が処刑されたりしなければ、だがな」
そう言って、イザークがチャイムを鳴らす。
やがて家のドアが開き、中からラクス・クラインが現れた。
「ようこそ、いらっしゃいましたわ」
3人を招き入れるラクス。
ラクスは彼らに紅茶を振る舞うと、椅子に座ってテーブル越しに向き合う。
「それで、お話したいこととは何ですか?」
ラクスの問いに対し、ニコルが口を開く。
「ラクス様、率直にお訊ねします。貴女は足つき......アークエンジェルでアスランと会いましたね?」
「......」
「アスランから口止めをされましたか?ですが僕たちはイージスのパイロットがアスランだと確信しています」
「......そう、ですか。アスランとは『他言しない』という約束を致しましたが、既に気付いている皆さんに話すのは他言に含まないのでしょうね」
「ということは、やはりアスランは生きているのか...」
「だから言ったろ、イザーク?まあ直接確認したのはニコルだから俺も今やっと実感が湧いたんだけどよ」
「ラクス様、アスランが地球軍に入った理由は聞いていますか?」
「えぇ、戦争に巻き込まれたヘリオポリスの友達を守るため。そしてプラントの過ちを正すためだと仰っていましたわ」
「プラントの過ち...」
「わたくしも帰国して色々と調べました。わたくしの父が地球に落としたNジャマー、それがどれほどの影響を与えたのかを」
「......」
「Nジャマーによって原子力発電ができなくなり、副次効果で電波障害も発生しました。
これによってあらゆる産業が崩壊。
深刻なエネルギー不足によりおよそ10億人の餓死者・凍死者を生み出してしまったのです」
「なっ...!?」
「10億...!?」
「そう、10億です。そしてNジャマーが今も稼働し続けている以上、犠牲者の数はこうしている間にも増え続けているのです」
「......」
「当時の地球は、人口の約5%がコーディネイターだったと言われています。それはつまり、犠牲となった10億人の5%......5000万人はコーディネイターだったということになります」
「5000万!?ということは...!」
「血のバレンタインで亡くなった24万人、その200倍以上のコーディネイターの命を、わたくしたちプラントが奪ってしまったのです」
「「「......」」」
あまりにも衝撃的な事実に絶句する3人。
「アスランは地球軍の一員として、プラントの過ちを正すつもりなのです。わたくしも父の罪を償うため、できることを探している最中ですわ」
そう言って、朗らかな笑みを浮かべるラクス。
3人は考える。
自分たちには何ができるのだろうか、と。
☆★☆★☆
アラスカ基地に入って数日が経過した。
この基地の居心地は意外と悪くなかった。
俺やキラに対して嫌悪感のある視線を向ける者がほとんど居ないのだ。
行動できる範囲は限られているが、監視も無しでアークエンジェルから降りて基地の散策も可能となっている。
原作だとアークエンジェルがアラスカ基地に到着した際には、
・散々待たせた挙句、肝心のストライクを途中で喪失した。
・
等の理由で上層部から捨て駒にされてしまっていたが、ストライクを含めた3機のGを手土産に最速で到着したこの世界では歓迎ムードのようだ。
俺は今、キラやフレイと一緒に自販機で飲み物を買っている。
「うわぁ、温かい...」
「アークエンジェルだと普通の水しか飲めなかったものね」
3人でひと息吐いていると、見知らぬ軍人から声を掛けられる。
「アレックス・ディノ少尉、キラ・ヤマト少尉、フレイ・アルスター准尉だな?」
「え?」
「はい、そうですけど...」
「君たちに招集が掛かっている。直ちにアークエンジェルに戻りたまえ」
「承知しました」
3人でアークエンジェルに戻ると、そこには意外な人物が待ち受けていた。
「貴方は...!」
「久しぶりですね、フレイさん。そしてはじめましてキラ・ヤマト君、アスラン・ザラ君。僕はムルタ・アズラエル。ブルーコスモスの盟主です」
「ブルーコスモスの盟主!?」
「ちょっとアスラン、あなた名前がバレちゃってるじゃない!?」
まさかここでアズラエルと出会うとは思っていなかった。
しかも俺の正体を把握済みだとは...。
「どうして、俺の名前を...?」
「アークエンジェルのクルーたちは君の正体を隠そうとしていましたけど、残念ながら何の意味もありませんでしたね。プラント評議会議員の身内の顔写真くらいあるのですよ、こちらには」
「あの、アークエンジェルの皆にはできれば寛大な処置を...」
「国防委員長の息子という素性がバレたのに、最初に心配するのが他人とは...。まぁいい。用があるのはパトリック・ザラの息子ではなく、モビルスーツのパイロットなのでね」
「え?」
「アズラエルさん、わたしたち3人を呼んだ理由は何ですか?」
「えぇ、少々脱線しましたが話を戻しましょうか。君たち3人に僕からお仕事を与えます」
「僕たちだけ...?」
「アークエンジェルの皆は...」
「アークエンジェルはヘリオポリスからここまで、非正規のクルーが少人数で運用していました。
それ故に管理が行き届いていない部分もあり艦は大規模な整備の真っ最中。
不足していたクルーの補充による人員の再編成と新規クルーの訓練。
アークエンジェルは艦もクルーもしばらく動かせないので君たちだけですね」
俺たち3人とイージス・ストライク・デュエルだけ別の艦に乗り換えて戦場に復帰するのだろうか...?
「あの...モビルスーツのパイロットが必要だというのなら、わたしよりもフラガ少佐が適任では...」
「あぁ、『エンデュミオンの鷹』ですか。彼には再生産されたストライク2号機が与えられました。今頃は機種転換訓練に勤しんでいることでしょう」
「2機目のストライク...」
「それじゃあフレイは繰り上げでデュエルのメインパイロットになったという訳ですか」
「そういうことです。それに君たちにやってもらうのは戦闘ではありませんからね。モビルスーツ搭乗が1度だけのフレイさんでも問題ありません」
「戦闘じゃない...?」
「えぇ。説明するので、ついて来てください」
アズラエル......さん先導のもと、アークエンジェルから降りて移動する俺たち。
着いた先は、とある格納庫だった。
「入ってください」
そう言われて、中に入る俺たち。
最初は暗かったが、アズラエルさんが照明を点けることで中にあるものが判明する。
中にあったのは、3本の巨大な剣型スコップだった。
「大きなスコップ...?」
「どう見てもモビルスーツ用のサイズ、よね...?」
「これで穴でも掘るのですか?」
「えぇ、その通りです。と言っても、ただの穴掘りじゃありませんよ?」
アズラエルさんは俺たちに向き直って『お仕事』の内容を発表する。
「君たち3人には、地中深く埋まっているNジャマーを掘り起こしてもらいます」
どうやら彼はNジャマーによって引き起こされたエネルギー問題を、力技で解決するつもりらしい。
「(調査によるとアスラン・ザラは核で母親を喪っている。連合が核を甦らせるための片棒を担ぐのは、さぞかし屈辱的でしょうね...)」
ここで拒否したところで、いずれクルーゼがNジャマーキャンセラーを流出させるしな...。
連合が核を手にするのを避けられないのなら、連合が理性的な判断ができる内にするべき......か?
切羽詰まった状況で入手したら、間違いなく核ミサイルに使用するだろうし。
「わかりました」
そして作業が始まって数日後。
途中経過の報告書に目を通すアズラエル。
「アスラン・ザラが1番熱心に取り組んでいる、だと...!?」
ストライク2号機のPS装甲は、ムウさんのパーソナルカラーに合わせてネオンダム仕様になります。
本作アスランは1度だけトゥ!ヘァ-!を...
-
言う
-
言わない
-
2回以上言って欲しい