ありふれた職業で世界最強withオリキャラ&ウマ娘   作:気まぐれのみった

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こんにちは。たくさんのお気に入り登録ありがとうございます。

今回は救助隊始動編です。どうぞご覧ください。


10話

ハジメ救助隊が結成された事はすぐに国王やイシュタル達教会にも伝えられた。ハジメが生きてると聞いた者達は当初は信じていなかったがシュウガがビブルカードの説明をすると驚愕していた。生存を確認できるビブルカードの事に驚いたようであった。そしてそのハジメを助けに行くメンバーを決めた事を伝えると今度は難色を示してきた。彼らにとってハジメは未だ無能の使徒という認識だ。そんな人間にわざわざ人員を、それも優秀な使徒や国の最高戦力であるメルドを投入するのは憚られたのだ。するとそんな上層部の姿を見て一番に声を上げたのは意外にもメルドであった。メルドはここで自分をハジメの救出に行かせてくれなかったら国から離反するという脅しをかけたのだ。いくら勇者達を迎え入れたとはいえまだ未熟な子供。そのフォローに必要なメルドに国を離れられたらマズいと判断した上層部は仕方なく救助隊を承認したのである。もっともあくまで脅しのため本気で国から離反する気はメルドには無いがいざという時は子供達全員を連れて旅に出るのも手かと考えている。因みにメンバーにウマ娘がいる事はむしろすぐに受け入れられた。上層部としては厄介払い出来るチャンスだと思っているのだろう。救出に行ってウマ娘達だけ帰ってこなければいいのにとでも考えてそうである。勿論シュウガがそんな事させないが。

 

こうして紆余曲折ありつつも救助隊は正式な部隊として動く事になる。もっともシュウガは許可がなくても独断で救出に行く予定でいた。かつては麦わら海賊団の一員として世界に喧嘩を売った身。今更国一つに喧嘩を売るなんてどうってことないのである。

 

その後救助隊は三日の準備期間を設けて必要な物資の調達を行なった。元々シュウガはトリコの世界でかなりの量の食材を時空間に備蓄しているのでそれを中心にいざという時の非常食と調味料、それから水などの飲料水を大量に用意。それを最低限手持ちに回して残りはシュウガの時空間に収納。それから魔法などが使えない時のためのアナログな道具など兎に角使えそうな物は出来る限り集めた。それもある程度シュウガの時空間に収納して最低限の道具を装備する事にした。こうして準備を整えた救助隊はハイリヒ王国を出発する時が来た。 

 

出発の見送りには檜山とその取り巻きを除いた生徒達と騎士団の面々。そして王国に戻ってきていた愛子先生が集まっていた。各々が出発の挨拶を親しい物達としていると愛子先生がシュウガに話しかけて来た。

 

愛子「シュウガさん。」

 

シュウガ「ん?おう先生か。どうした?」

 

愛子「いえ、ただお礼が言いたくて。南雲君のために動いてくれた事に感謝します。本当にありがとうございます。」

 

シュウガ「気にするな。ハジメは俺にとっても大切な弟子だ。ほっとける訳がない。それに礼を言うのはまだ早い。それはハジメが無事帰って来たらにしておけ。」

 

愛子「はい、分かりました。本当は私も行きたいですけど私のステータスでは足手まといだと思うので。一緒に行く子達の事も含めて、どうかよろしくお願いします。皆さんが無事に帰ってくる事を祈っています。」

 

シュウガ「ああ任せておけ。必ずハジメと共に全員で帰ってこよう。約束だ。」

 

愛子と約束をしたシュウガ。全員の挨拶が終わり出発の時を迎えた。

 

シュウガ「ではこれよりハジメの救出に向かう。まずはホルアドまで行きそこで一泊してから迷宮に潜る。さぁ、出発するぞ。」

 

救助隊メンバー達「了解!」

 

こうして救助隊はハイリヒ王国を出発。高速馬車を使い再びホルアドへとやって来た。この日は宿で一泊。そして翌朝、彼らはオルクス大迷宮のゲートの前に集合していた。いよいよハジメの救出が始まる。

 

シュウガ「よし、いよいよだな。準備は万端。後は各々の調子だが。」

 

そう言ってシュウガは周囲を見渡す。そこには決意に満ちた救助隊メンバーが揃っていた。

 

シュウガ「うむ、絶好調のようだな。これから俺達は間違いなく危険と隣り合わせの状況に身を投じる事になる!だが必ずそれを乗り越えて、ハジメを救出する!そして全員で生きて帰るぞ!いいな?!」

 

救助隊メンバー達「了解!!」

 

シュウガ「よし!それじゃあ出発といくか!」

 

こうして救助隊はオルクス大迷宮に突入した。

 

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救助隊は隊列を組み一階層を進んで行く。しばらくすると遠征の時に勇者パーティーがラットマンと戦ったドーム状の大広間に出た。今回はラットマン達の姿はないようだ。シュウガはここに自分達救助隊しかいない事を確認する。

 

シュウガ「よし、誰もいないな。ここならいいだろう。」

 

タマモクロス「いいって何がや?」

 

シュウガ「俺はこの前の遠征の時、各階層に時空間忍術のマーキングを施しておいた。トラップにかかって飛ばされたあの部屋にもな。そのマーキングを頼りにここからハジメが落ちたあの階層までを繋ぐゲートを開く。それを通ってとりあえずそこまでの道のりを省略しようと思う。」

 

メルド「お前の忍術とやらは本当に凄いな。それなら救出までの時間が短縮できるな。」

 

シュウガ「そう言う事。無関係な人間に見られると後で厄介だから、人のいない場所でゲートを開こうと思ってたんだ。今から開くから皆んな先に通ってくれ。殿は俺が務めよう。」

 

そう言うとシュウガは万華鏡輪廻写輪眼を開眼。因みに救助隊のメンバーとなったメルド、香織、雫、優花にはウマ娘達と同様にシュウガ本来のステータスを教えている。最初は驚かれたがこれまでのシュウガの活躍を思えば納得かなとシュウガを信じたのであった。ステータスについては訓練中にハジメにも明かしていたりする。

 

シュウガは万華鏡輪廻写輪眼で瞳術"猿田彦"を発動。この術は時空間に関するあらゆる力を行使可能であり、今回はマーキングを施した場所へと繋がるゲートを開いたのである。このゲートをメルドを先頭に救助隊が通っていく。最後にシュウガが通った事でゲートは閉じたのだった。

 

ゲートの先はあの日トラップにかかって飛ばされた部屋であった。救助隊は階段側の橋の出入り口付近にいた。今回はトラップによる転移ではなかったからかトラウムソルジャーやベヒモスは現れなかった。更にあの日魔法攻撃で壊れたはずの橋はキレイに直っており、あれだけの危機が嘘だったかのように静かな空間が広がっていた。

 

マヤノ「橋が直ってる。誰かが直したなんて考えられないし、もしかしてこの迷宮自体に修復機能があるのかな?」

 

シュウガ「可能性は高いな。元々迷宮には何かありそうだと思っていたが、その線が濃厚になってきた。この階層でこれなんだ。ハジメが落ちた下の階層にはもっと謎と危険があるだろう。気を引き締めていくぞ。」

 

ルドルフ「それでシュウガ君。ここからは地道に階層を降りながらハジメ君を捜索するのかい?」

 

シュウガ「いや、それだと時間がかかり過ぎる。それに底が見えない奈落に落ちた訳だから、少なくとも近くの階層にいるとは考えにくい。落ちた場所によっては上の階層へ向かう手段がない可能性もある。そんなハジメのいる場所へ辿り着くには普通に降りて行くのではダメだ。」

 

優花「じゃあどうするんですか?」

 

シュウガ「ふむ、危険だが飛び込むか。」

 

テイオー「えっ?飛び込む?どこに?」

 

シュウガ「奈落に。」

 

救助隊メンバー達「えっマジで?!」

 

シュウガ「マジだ。」

 

シュウガのまさかの考えについていくリーダーを間違えたかなと思った救助隊のメンバー達であった。

 

シュウガ「何も考えなしに紐なしバンジーやろうなんて言わねえよ。俺が風遁忍術で風の球体を作る。全員でその中に入って風で浮きながら奈落を降りていく。そうやってハジメが落ちたルートをある程度なぞりながら捜索範囲を省略する。これでどうだ?」

 

スズカ「それは、途中で穴が開いてなんて事ないですよね?」

 

シュウガ「フリか?」

 

救助隊メンバー達「んな訳あるか。」

 

シュウガ「すまんすまん。兎も角これが最短でハジメに追いつく方法だと考える。危険承知でこの方法を選ぶか、それとも地道に行くか。どうする?」

 

シュウガの提案にしばし考えるメンバー達。最初に決断したのは香織だった。

 

香織「私、奈落を降りた方がいいと思います。確かに危険ですけど、ハジメ君はそれ以上に危険な目に遭ってるかもしれない。なら多少の危険は覚悟するべきだと思うんです。」

 

香織の言葉に他の救助隊メンバーも覚悟を決めたのか奈落を降りる方法を選ぶ事にした。

 

シュウガ「よし、ならば早速向かうとしよう。"風遁・浮遊球翔"。」

 

シュウガは印を組み自身のオリジナル風遁忍術を使用。これは術者を中心に風の球体を作り出しその球体を操る事で空を飛ぶ術である。球体の大きさは術者の意思次第で自在に変える事が出来るため今回は救助隊メンバー全員が入れるサイズの球体を作り出した。

 

シュウガ「よし、皆んなこの球体の中に飛び込め。全員が入り次第奈落を降りて行く。さぁ来い。」

 

救助隊メンバー達「了解。」

 

シュウガの言葉に返事をしたメンバー達は順番に球体に飛び込んでいく。最後にメルドが飛び込み用意が整った。

 

シュウガ「よし、出発だ。」

 

シュウガがそう宣言すると球体は少しずつ動き出す。そして奈落の真上までやって来た。ゴクリと誰かが唾を飲み込む音が聞こえる。覚悟を決めたとは言え怖いものは怖いのだ。

 

シュウガ「降りて行くぞ。」

 

その言葉通り遂に球体は奈落を降下し始める。

 

しばらく降りて行くとザァーという水の流れる音が聞こえてきた。下を見ると崖の壁の一部に穴が開いており、そこから勢いよく水が噴き出していた。その様な場所が無数にあり、球体はその噴き出す水を避けながら降下を続けていた。

 

オグリ「凄い水だな。」

 

雫「はい。こんな水に巻き込まれたらひとたまりもないですね。南雲君は大丈夫だったかしら。」

 

シュウガ「いや、むしろこの水がハジメの助けになったかもしれん。」

 

スペ「えっ、本当ですか?」

 

エアグルーヴ「そうか!この水がクッション替わりになった可能性があるのか!」

 

シュウガ「恐らくな。推測だがハジメは落ちている間にこの水に何度もぶち当たり、それによって落下速度がそこまで速くなかった可能性がある。ただその代わり水に弾き飛ばされているだろうからどこに落ちたか分かりにくいかもしれん。」

 

ブライアン「何かこの下に、他にヒントになりそうな場所があればいいのだが。」

 

そうしてまたしばらく降りているとブライアンが言っていた様な場所が見つかった。ウォータースライダーの如く水が流れる壁からせり出した横穴を見つけたのである。

 

シュウガ「成程。いかにも何かありそうだな。」

 

メルド「まさか、この穴に落ちたのだろうか。」

 

シュウガ「上から何度も水に弾き飛ばされてきたらこの穴に落ちる可能性はあるな。ハジメが生きている事を考えれば、このまま下に落ちて行くよりこの穴に入り込んで流されたと考えた方が希望はあるだろう。かなり奇跡的な確率ではあるが。」

 

ルドルフ「どうするシュウガ君。奇跡の確率に賭けてみるかい?」

 

シュウガ「そうだな。俺はそうしてみたいと考えてる。皆んなはどう思う?」

 

シュウガの問いかけに考えるメンバー達。しばし考えて、全員がこの穴の先にハジメがいると信じて進む事にした。

 

シュウガ「よし、それじゃあ突入するぞ。かなり激しく流されるだろうから飛ばされない様に全員手を繋いだりして、俺を中心に固まってくれ。」

 

その指示通りメンバー達は手を繋ぎ球体を操作しているシュウガを中心に固まる。

 

シュウガ「では行くぞ。」

 

そうして球体は横穴に突入した。

 

シュウガの予想通り激しく流される球体。しばらく流されていると滝の様になっている場所に球体は投げ出される事になった。シュウガは球体を操作して地面に叩きつけられない様にゆっくりと降下していく。どうやら滝の先は穏やかな川になっていたようで球体はその川の脇に着陸。シュウガは徐々に術を解除していき救助隊は安全に地面に足をつけた。

 

シュウガ「よし、ひとまず到着だ。」

 

ブライアン「随分と流されたな。これはかなり下の階層まで来たんじゃないか?」

 

メルド「恐らくな。もしかしたら百階層付近まで来たかもしれん。」

 

エアグルーヴ「それでシュウガ。ここからはどの様に行動する?」

 

シュウガ「ああ、とりあえずここでコイツを使ってみようと思う。」

 

そう言ってシュウガはビブルカードを取り出す。

 

ルドルフ「成程。そのビブルカードの反応でハジメ君の居場所を特定しようというわけか。」

 

シュウガ「そういう事だ。もしハジメがこの階層にいるなら、ビブルカードはハジメの方向に動くはずだ。もし別の階層なら上下に浮いたり沈んだりするだろう。さぁて、どうなるかな?」

 

シュウガは石などをどけて平らにした地面にビブルカードをおいた。すると、

 

ピクピクッ

 

ビブルカードは微かに反応を示した。横に少し動くように反応している。その動きからしてこの階層にハジメがいる事を示している様だ。

 

スペ「この動きは、あっちの方向にハジメさんがいるって事ですかね?」

 

シュウガ「そうなるな。すぐ目の前には当然いないから、この階層の何処かにいるハジメを示している様だ。やはり流されて来てたな。」

 

香織「でもそれってつまり!ハジメ君のすぐ近くまで来れたって事ですよね?!なら早く行きましょう!ハジメ君を探さないと!」

 

雫「香織、落ち着いて。はやる気持ちはあるでしょうけど、ここで焦って失敗したら元も子もないないわよ。」

 

香織「あっ、す、すいません。」

 

シュウガ「気にするな。兎に角今はこの反応のあった方向への道を探そう。ここからは隊列を組んで進む事にする。場所的にベヒモスより強い魔物が出てくる可能性が高い。気を引き締めて行くぞ。」

 

救助隊メンバー達「了解!」

 

こうして救助隊はハジメの後を追って探索を開始したのである。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

救助隊がオルクス大迷宮の探索を始めた頃。トータスではなく、ルドルフ達の暮らしていた地球の日本での事。

 

現在この日本ではルドルフ達九人のウマ娘が突然行方不明になったとして大騒ぎになっていた。ルドルフ達はいずれもかなり有名なウマ娘である。その子達が同じ日に行方不明になるなど騒ぎになって当然である。この事件に彼女達の通っているトレセン学園は勿論警察が対応に追われていた。だが彼女達を探そうにもある日突然消えたという事しか分からない。まさに現代の神隠しであるとルドルフ達が消えてから数週間たった今でも世間は混乱の真っ只中であった。そんな中トレセン学園の生徒会室に一人のウマ娘がやって来た。

 

ゴールドシップ(以降ゴルシ)「こんちゃーすっ!迷探偵ゴルシちゃんでーす!焼きそばいかがっすかぁー?!」

 

それはトレセン学園一の問題児ゴールドシップであった。彼女は現在誰もいない生徒会室の扉をノックせずに飛び蹴りかましてぶち開けて突入して来た。

 

ゴルシ「およ?誰もいねーな?ってそっか。確か生徒会代理メンバーが決まるまで立ち入り禁止だっけ。ま、いっか。」

 

そう言うとゴルシは虫眼鏡を取り出すと生徒会室を観察し始めた。

 

ゴルシ「ゴルシちゃん情報網によると、あの日生徒会の三人はこの部屋で仕事してたらしい。そしてテイオーは会長、マヤノはブライアン目当てで生徒会室に行くと走っている姿が目撃されてた。他の四人、スペ、スズカ、オグリ、タマもなんか用事で行くと言ってたらしい。つまり行方不明のメンバー全員がこの部屋に集結してたかもしれないって訳か。となるとそこで全員に何かあったと考えるべきだな。」

 

何やら珍しくシリアスモードなゴルシはあの日の出来事に迫ろうとしていた。

 

ゴルシ「あー何かないかなぁー。例えば消えた奴らのいる場所に繋がるゲートとかさぁ。はっ!もしや、何か合言葉がいるのか?!なら早速…………、開け〜〜〜ゴマッ!!なんてな!」

 

やはりいつものゴルシである。と、その時であった。

 

ブォーン!

 

ゴルシ「ん?」

 

何やら足元から音が聞こえた。ゴルシが足元を見るとそこには、

 

穴「ハァーイ!」

 

ゴルシ「へっ?」

 

何故か底の見えない穴が開いていた。そして、

 

ゴルシ「ぎゃあーーーーーーーーーーーっ?!」

 

当然ゴルシは落ちた。その穴はゴルシが落ちるとすぐに閉じた。

 

こうしてトレセン学園からまた一人、ウマ娘が消えた。

 

 




第10話、読んで頂きありがとうございます。

今回は救助隊が真のオルクス大迷宮に突入しました。再会は以外と早そうです。

そして最後にあのウマ娘が登場しました。彼女の運命やいかに。

ではまた次回、よろしくお願いします。
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