ありふれた職業で世界最強withオリキャラ&ウマ娘   作:気まぐれのみった

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どうも、気まぐれのみったです。

今回はハジメ君の体から声を発する謎の存在についてと今後の方針についてのお話です。

それではどうぞ。


14話

ハジメの体の中にいると言うその存在。彼は自らをハジメのグルメ細胞の悪魔であると声高らかに話したのである。

 

ルドルフ「グルメ細胞に宿る悪魔?確かそれは…………。」

 

シュウガ「ああ、以前話したグルメ細胞の中に潜む食欲の悪魔のことだ。薄々予感はあったがやはりハジメの悪魔だったか。」

 

タルタロス「あんたがハジメの話にあった師匠のシュウガって奴か?なるほどこりゃ強えな。悪魔である俺からみても底が知らねえぜ。確かあんたが美味いもん出してくれるんだよな?後で久しぶりに食わせてくれよ。」

 

シュウガ「まぁ別に構わないが。」

 

そんな会話がなされている間、雫が香織の様子がおかしい事に気づく。

 

雫「まさか本当に悪魔が宿るなんて。ねぇ、香織。香織?」

 

香織「………‥って。」

 

雫「えっ?」

 

すると香織はおもむろにハジメ(タルタロス)に掴みかかる。

 

タルタロス「うおっ?!何だ何だ?!」

 

香織「ハジメ君の体から出てって!!早く!!」

 

タルタロス「なんだって?!」

 

香織のいきなりの暴挙に慌てて雫とメルドが止めに入り香織をタルタロスから引き離す。

 

雫「ちょっと香織!いきなりどうしたのよ?!」

 

香織「だって、悪魔は宿主を乗っ取ったり最後は捕食したりするんでしょ?!なら早くハジメ君の中から追い出さないとハジメ君が危ないよ!」

 

メルド「そ、それはそうかもしれんが………。」

 

タルタロス「いきなり何かと思えばそう言う事かよ。安心しな嬢ちゃん。少なくとも今の俺にはハジメを乗っ取ったり捕食しようなんて事考えてねぇよ。」

 

香織「えっ?」

 

タルタロスの言葉に再び掴みかかろうとしていた香織は動揺して動きを止める。

 

シュウガ「確かに悪魔と言ってもその中には宿主と食を共にする喜びを分かち合う者もいると言う。そう言った奴は逆に宿主が死なないように手助けする事もあるそうだが、お前もそのくちなのか?」

 

タルタロス「まぁそんなようなもんだな。そもそも俺はずっと細胞の中で眠って過ごしててな。その状態でハジメが美味しいもん食ってたからそのまま眠っているつもりでいたんだ。ところがある時クッソ不味い肉の味がしてびっくりして飛び起きちまった訳よ。そこで初めてハジメとこんにちはしたのさ。因みに不味かったのはその時ハジメが食った魔物肉の事だったぜ。」

 

シュウガ「なるほど。食欲の悪魔らしい目覚め方だな。それで?ハジメを乗っ取るつもりも捕食するつもりもないのは何故だ?」

 

タルタロス「俺が悪魔にしては元々そういうことに興味が薄いってのもあるがよ、ハジメを見てたらコイツと一緒にいたらいずれ美味いもんにありつけるだけでなく何か面白え事に出会えるんじゃないかと思ってな。俺はワクワクする事が好きなんだ。ずっと眠ってたのはそんなワクワクがなくて退屈してたからだ。だがハジメとなら退屈せずにすみそうだと思ってよ。そんな訳だからハジメを食うつもりは俺にはねえよ。」

 

シュウガ「ふむ、グルメ細胞の悪魔にしては変わった奴だな。」

 

タルタロス「ハハッ!よく言われる!」

 

シュウガ「……………よし、分かった。香織。取り敢えず今はこのタルタロスの言葉を信じても良いと思うぞ。」

 

香織「えっ?で、でも。」

 

シュウガ「もし何かあった時は俺が責任持って対処する。ここは一つ俺の顔を立ててくれないか?」

 

そう言ってシュウガは香織に頼み込む。香織は悩んでいたがしばらくして考えをまとめたようでシュウガに答えた。

 

香織「分かりました。ここはシュウガさんを信じます。」

 

シュウガ「すまない。恩にきる。」

 

そして香織はタルタロスの方を向いて話しかける。

 

香織「タルタロスさん。貴方を全面的に信用するわけじゃありません。でも今はひとまず貴方の言葉を信じます。だから約束してください。宿主であるハジメ君を私達と一緒に守ると。」

 

タルタロス「ふっ、良いぜ嬢ちゃん。ハジメに死なれたら俺のワクワクも台無しだからな。守ってやろうじゃねぇか。まっ、一つよろしくな。」

 

そう言って香織に握手を求めるタルタロス。香織はその握手に応えるがその顔は複雑そうだった。

 

タルタロス「さて、そう言う事だからこれからよろしくなお前ら。たまにハジメの体借りてこうして話に来ることあるかもだからよ、そん時にまた会おうぜ。じゃあな。」

 

タルタロスはそう言うと一瞬瞳に光がなくなる。そしてすぐに光が戻る。

 

ハジメ「ふぅ。取り敢えずそんな感じですね。僕のグルメ細胞の悪魔が気配の正体です。」

 

香織「ハジメ君?!戻ったの?!大丈夫?!」

 

ハジメ「うん、大丈夫だよ。タルタロスは香織さんが思ってるほど悪い悪魔じゃないみたいだから。今のところは心配いらないよ。」

 

香織「そ、そっか。うん、わかった。ハジメ君の言葉を信じるよ。」

 

こうして奈落に落ちてからのハジメについての一通りの話とハジメに宿った悪魔タルタロスの話を聞いた救助隊はこのオルクス大迷宮からの脱出について話し合う事にした。

 

シュウガ「さて、取り敢えずハジメの話はここまでにして、この迷宮からの脱出について話し合うか。」

 

ハジメ「それなんですがシュウガさん。この階層からの脱出は一筋縄ではいかない可能性があるんです。」

 

香織「えっ?どう言う事ハジメ君?」

 

ハジメ「実は軽くこの階層の探索を進めていたんだけど、下の階層へのルートはすぐに見つかったんだけど、上の階層へのルートが見つかる気配がないんだ。」

 

優花「えっ、マジ?」

 

ハジメ「まだこの階層の全てを探索し終えたわけじゃないから確定じゃないけどね。」

 

メルド「だがもし見つからなければここは後戻りできない一方通行の階層になるな。となると地道に上の階層を目指すのは無理か?」

 

エアグルーヴ「いや、待ってくれメルド団長。私達はここまでの道のりをシュウガの時空間に関する術で省略して来た。ならここから上の階層まで同じように時空間を繋いで帰ればすぐじゃないか?」

 

マヤノ「マヤも同じ事思った。なんか割とあっさり救助隊終わりそうだね。」

 

テイオー「あははっ、確かに。」

 

ハジメ「流石シュウガさん。時空間同士を繋げられるんですね。でも…………。」

 

タマモクロス「なんや?まだ何かあるんか?」

 

ハジメ「実は、そう言った術や技能、魔法による脱出も無理かもしれないんです。」

 

雫「嘘、本当なの南雲君。」

 

ハジメ「うん、少し前にルートがないなら作ればいいと思って錬成で上の階層まで掘り進んでみたんだ。」

 

オグリ「なるほど。その手があったか。」

 

スズカ「でも話の流れからして、上手くいかなかったの?」

 

ハジメ「はい。色々試行錯誤したんですが、結果として上に行こうが下に行こうが一定の距離進むと錬成が反応しなくなってしまうんです。同じ階層内ならいくらでも錬成できるのに、上下には自力で進めなかったんです。まるで、何かに阻害されているかのように。」

 

シュウガ「何かに阻害されている?となるともしや俺の術も。」

 

そう言うとシュウガは万華鏡輪廻写輪眼を開眼し瞳術"猿田彦"を発動。時空間に干渉して今いる場所と一階層を繋ぐゲートを作ろうとした。だが、

 

シュウガ「やはりそうか。」

 

スペ「シュウガさん?その反応はまさか………。」

 

シュウガ「ああ、100%完全に阻害されているわけじゃないが、術の発動がかなり不安定にされている。無理矢理繋ぐ事は出来なくないが、この人数が通るにはいささか危険すぎる。十中八九通る時に何かトラブルが起きて想定外の場所に飛ばされるだろう。最悪どこにも繋がらない異空間に閉じ込められる可能性がある。流石の俺もこの不安定ぶりには驚いた。これじゃあ時空間移動での脱出も諦めた方がいい。」

 

ブライアン「なんだと。それじゃあ私達はこの迷宮から脱出出来ないという事か?」

 

シュウガ「もしこの階層に上へのルートがなければ、その可能性が高いな。」

 

シュウガの言葉に救助隊のメンバーは顔を強張らせる。覚悟を決めてきたとはいえまさか脱出の方法が絶たれるとは思いもしなかったのである。

 

テイオー「ど、どうしよう!これじゃ元の世界に帰るどころじゃないよ〜!」

 

ルドルフ「落ち着くんだテイオー!まだ上へのルートがないと決まったわけじゃないんだ。探せば見つかる可能性だってある。」

 

オグリ「だが、今の話を聞く限りだと可能性はない気もするぞルドルフ。」

 

メルド「まるで誰かがこの階層から逃がさないようにしているみたいだ………。」

 

優花「と、とにかく、一度この階層を全て調べてみようよ!まだ希望はあるよ!」

 

救助隊のメンバーがなんとか脱出の方法を見出そうとしている中、一人何やら神妙な顔をしている者がいた。ハジメである。

 

シュウガ「………ハジメ。何やら考えついてる事がありそうだな。」

 

ハジメ「えっ、あっ、はい。なんとなくですけど、ここからどうすべきか僕には一つ思いついてるんです。」

 

救助隊メンバー「えっ?」

 

ハジメの言葉に救助隊メンバーの視線が集まる。

 

シュウガ「どうすべきか、か。一体何をするんだ?」

 

ハジメ「はい、ここは思い切って、下の階層へのルートを進んでいくべきだと思うんです。」

 

救助隊メンバー「ええっ?!」

 

なんとハジメの考えは上を目指すのでなく更に深い下の階層へのルートを進むというものであった。

 

ハジメ「ここまで明らかに脱出を阻害されているのであれば、上へのルートがないのはほぼ100%だと思います。それなら敢えて下に進んでみるんです。それで辿り着いた下の階層でもう一度上へのルートを探すんです。恐らく下へ進むルートは見つかります。なのでそこで上へのルートが見つからなければまた下へのルート進んでまたそこで探す。それを繰り返していくしかないと思うんです。」

 

ハジメの意見は下へ探索の範囲を広げて上へのルートを探すと言うものだった。

 

シュウガ「成程。一理あるな。」

 

雫「でもそれって大丈夫なの?最悪、下へのルートもない最下層まで行ってしまうなんて事もあり得るんじゃ。」

 

ハジメ「うん、実はその最下層がある意味一番の目的だったりするんだよね。」

 

マヤノ「えっ?何で?」

 

ハジメ「あくまで予想だけど、こういった迷宮には最後まで辿り着けば何か特別な物があるんじゃないかって考えてるんだ。迷宮をクリアした証だったりね。そしてその証があれば通れる特別な出口もあったりするんじゃないかって言うのが今の僕が考えてる希望なんだ。」

 

メルド「な、成程。それはあり得るかもしれないな。」

 

エアグルーヴ「だがその最下層にはどれだけ進めば辿り着けるか分からないうえに、その希望も確かなものじゃないんだろう?」

 

ハジメ「はい。なのでこれは賭けです。ここで上へ進む方法を考え続けるか、それとも下へ進んでみるか。どちらに賭けるかと言われると僕は下へ進んでみたい。脱出は勿論ですが、もしかしたらこれからの自分達に必要な情報が得られるかもしれないですから。」

 

そう語るハジメの顔はしんけんそのものであった。強く己の意志を語るハジメの言葉に自分達はどうするべきかと悩み始める救助隊メンバー達。するとシュウガが口を開いた。

 

シュウガ「俺はハジメの案に、下へ進む事に賛成だ。」

 

テイオー「えっ。」

 

シュウガ「俺が元々この迷宮を調べたかったと言うのもあるが、この先に進んで見つかるかもしれない脱出方法だけでなく、得られるかもしれない情報も気になるところだ。もしかしたらその情報が脱出の糸口になる事もあるかもしれない。それを確かめるためにも、ここでうだうだ考えているより行動した方がいいと俺は思う。」

 

オグリ「た、確かに。」

 

タマモクロス「せやけど、更に下に進むっちゅうことは…………。」

 

シュウガ「ああ、さっきの熊のような奴も含めて、今までに出会った事のないレベルの強さを持つ魔物が現れるのは間違いない。危険な道のりになるだろう。」

 

シュウガの言葉に再び顔を強張らせる救助隊のメンバー達。さっきの熊の魔物はシュウガとハジメのおかげでやり過ごせたが明らかに強いと分かる相手であった。この先に進んだときその熊と同じ、いやそれ以上に強い魔物が現れた時果たして無事でいられるか。そう考えると進むことを躊躇してしまう。だがこの階層に上へのルートが見つからなければそれまたどうしよもない。ここで延々と脱出方法を考え続けるのも部の悪い賭けである。メンバーはどうするべきかと悩んでいた。

 

数分かそれとも数十分か。しばし時が過ぎた頃、悩んでいたメンバー達の中で一人、何やら覚悟を決めた顔をし始めた者がいた。そしてその者は口を開いて自分の思いを言葉にした。

 

香織「私、ハジメ君の意見に賛成です。上へのルートが見つからなければ下へ進んでみるべきだと思います。」

 

雫「香織?!」

 

その者は香織であった。香織はハジメの意見に賛成して下へ進む意志を示した。

 

香織「私は、ハジメ君を助けるためにここまで来たんです!どんな危険も承知の上です!それなら、ここからハジメ君と脱出する為にも、危険だからと立ち止まってられないです!どんな困難にも必ず打ち勝ってみせます!私は、ハジメ君と一緒に行きます!」

 

救助隊のメンバー達は香織の言葉にハッとした。そうだ、自分達は危険を承知でハジメを助けに来ていると。それは最初から分かっていた事だと。それなのにここでウジウジして何をやっているのか。香織の言葉を聞いたメンバー達は少しずつ顔に力強さが戻って来ていた。どうやら考えがまとまったようだ。

 

雫「そうね香織。ごめんなさい、肝心な事を忘れていたわ。」

 

優花「私も。南雲を助ける為にここまで来たのに、情けないこと考えてた。」

 

メルド「ああ、そうだな。我々は危険覚悟でこの迷宮に飛び込んできた。ならばここで立ち止まるわけにはいかない。」

 

ルドルフ「部の悪い賭けがなんだ。そんなものを恐れていては何も始まらない。そうだろう?皆んな?」

 

ウマ娘達「コクリ!」

 

香織「皆んな………。」

 

皆の覚悟を聞いて喜びの笑みを見せる香織。そして気を引き締めた顔つきになりシュウガの方を向く。

 

香織「シュウガさん。」

 

シュウガ「ああ、どうやら意見は決まったようだな。」

 

するとシュウガは皆を見渡しながら今後の方針を話す。

 

シュウガ「俺達はまず、この階層の探索を完全に終わらせる。可能性は低いが、上へのルートが見つかればそこから脱出。見つからなければハジメの言う通り下へのルートを進んで探索範囲を広げる。下へ進みながら脱出出来るルートを探し出して全員でこの迷宮から脱出する。必ず、ハジメと共に生きて帰るぞ!」

 

救助隊メンバー「おおーっ!」

 

ハジメ「皆んな…………。ありがとう。」

 

こうして救助隊はハジメと脱出するルートを探し出す為に行動する事を決定したのであった。




14話をご覧になっていただきありがとうございます。

はい、ハジメ君の悪魔としてオリジナルキャラを出しました。正直に話すとトリコをちゃんと読んだ事が少ないので悪魔の扱い方がこれでいいのか少し悩みましたがこの悪魔はこんな感じという事で一つよろしくお願いします。

そして迷宮からの脱出ですが空間を繋げるシュウガがいると一瞬でお話しが終わってしまうと思いこのような展開にしました。ここから真のオルクス大迷宮の攻略が始まります。

それでは、また次回もよろしくお願いします。
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