ゼロの絶望神   作:一般デーモンコマンド

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後攻10ターン目。短いです。


後攻10ターン目

 

始祖ブリミルの像が神々しく鎮座する礼拝堂。

 

 

 

そこに、二人の男女が立っている。

 

 

 

「では、式を始める」

 

 

像の前に立った男が言う。彼の名はウェールズ。

アルビオンの皇太子だ。

 

 

 

 

何故、こんなことになっているのか。

 

 

 

少し、時間は遡る。

 

 

 

           ◇

 

 

 

 

 ルイズをCOMPLEXより受け取った、洗脳センノーの力を宿した道具で洗脳したワルドは、無事にアルビオンへと踏み入れた。そして、洗脳したルイズからウェールズ皇太子の居場所を聞き出し、その場所へと向かった。

 

 

 

 

「何者だ」

 

 

 

「王党派の大使だ。ウェールズ皇太子に会いに来た」

 

 

 

「ふん、つくならもう少しマシなウソをつくんだな」

 

 

 

 剣を突きつけられながらも、ワルドは冷静にルイズの指につけてある『水のルビー』を見せつけた。

 

 

 

「そ、それは!?」

 

 

 

「これが何よりの証拠だ。これでも、我々が敵だと?」

 

 

 

 その言葉に苦笑しながら、剣を突きつけていた騎士は、頭の鎧を取って言った。

 

 

 

 その顔を見て、ワルドは目を開く。成る程、これは見つからないワケだ、と。

 

 

 

 

「失礼した、大使殿。アルビオン王国皇太子、ウェールズ・テューダーだ」

 

 

 

「子爵ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。よろしく頼みます、皇太子殿」

 

 

 

 そこから、ルイズに聞き出した情報をもとに話を続けていき、皇太子から手紙を手に入れることに成功したワルド。そして、ウェールズを殺しやすくするために、ルイズとの結婚式の神父役を頼んだ。

 

 

 

 ウェールズは信用していたため、あまりにもあっさりと了承してくれた。そして、次の日。

 

 

 

 

 

始祖ブリミルの像が神々しく鎮座する礼拝堂。

 

 

 

 

 ワルドとルイズの結婚式の皮を被った、暗殺が始まろうとしていた。

 

 

 

 

          ◇

 

 

 

 

 ワルドとルイズがウェールズの前へと歩いてくる。そして、目の前で立ち止まったのを見て、ウェールズは口上を述べ始めた。

 

 

「新郎、子爵ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。汝は始祖ブリミルの名において、このものを敬い、愛し、そして妻とすることを誓いますか」

 

 

 

 ワルドは重々しく頷き、杖を握った左手を胸の前に置いた。

 

 

 

「誓います」

 

 

 

 ウェールズはにっこりと頷き、続いてルイズを見やる。

 

 

 

「新婦、ラ・ヴァリエール公爵三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。汝は始祖ブリミルの名において、このものを敬い、そして夫とすることを誓いますか」

 

 

 

「...」

 

 

 

 ルイズは何も言わない。ワルドが答えるように言うが、答えない。何故、何も答えないのか。それは、ルイズが心の中で抵抗していたからだ。

 

 

 

 

 

(こんなの、こんなの駄目!言わなきゃ、違うって!)

 

 

 

 

 しかし、口は動かない。洗脳センノーの洗脳の力は強力だった。今のこの何も言わない状況が、ルイズにできる精一杯であった。

 

 

 

「...どうやら、まだ緊張しているようだ。すまない皇太子殿、少し待ってくれるか?」

 

 

 

「う、うむ...」

 

 

 

ワルドはルイズに振り向くと、耳元で囁く。

 

 

 

 

「はい、というだけでいいんだ。それだけでいいんだ、それだけで」

 

 

 

 

「...は」

 

 

 

 言いかけるが、直ぐに口をつぐむ。抵抗しているのだ。

 

 

 

 ワルドの目が吊り上がる。なんども言うように急かされ始める。ウェールズがそれを見て止めようとするが無視して続ける。

 

 

 

 

 それを見て、ルイズはただひたすらに心の中で助けを呼び続けた。

 

 

 

(誰か!誰か、助けて!)

 

 

 

 

(お願い!皆!)

 

 

 

キュルケ、タバサ、ギーシュの姿を思い出す。

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

(助けて―――)

 

 

 

 

自身の使い魔の名を、叫んだ。

 

 

 

 

「サガーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うむ、来たぞ」

 

 

 

 

 

 

 バキバキバキ!と、教会の屋根が持ち上げられていく。

 

 

 

 それをしたのは、サガに散々こき使われ、ではなく、頼られているクリーチャー。

 

 

 

超神星DOOMドラゲリオンだった。

 

 

 

 

「な、何だ!あの化け物は!?」

 

 

 

 

「あれは―――!」

 

 

 

 

 ウェールズは驚き、ワルドは睨みつける。そして、ドラゲリオンの背から1つの影が降り立った。その正体は...

 

 

 

「サガ!」

 

 

 

「おぉ、ルイズ。無事でなによりだ」

 

 

 

 

 

ルイズの使い魔である、絶望神サガであった。

 

 

 

 

ルイズの無事を確認したサガは、ぎろりとワルドを見る。

 

 

 

そのあまりの迫力にワルドはたじろぐが、直ぐに睨み返した。

 

 

 

「...ふん、よくここが分かったな」

 

 

 

「ギーシュのヴェルダンテのおかげだ」

 

 

 

 外では、ギーシュがヴェルダンテと一緒に土から身を出していた。

 

 

 

「はぁはぁ、頑張れよ、サガ!」

 

 

 

「もぐもぐ」

 

 

サガはワルドを見て、言った。

 

 

 

 

「さぁ、ここまでだワルド。覚悟するんだな」

 

 

 

それを聞いて、ワルドは顔を歪ませるのだった。

 

 

 




次回、メタVSサガ。


ご期待ください。
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