追記
サガの鼻歌の内容を変更しました。
「お入りください。アンリエッタ王女がお待ちです」
衛兵があっさりとサガ達を通す。どうやら客人が来ると話を通していたようだ。
アルビオン脱出の後、サガ達はその足で、直接城へと向かい、アンリエッタに報告をしに行った。
突然の来訪のため止められるかと思ったが...アンリエッタの客人だといわれ、何故か通された。
そして、サガとルイズはアンリエッタに報告を始めた。
「...そうですか、ワルド子爵が...」
ルイズの口から話される話に肩を震わせるアンリエッタ。
「姫殿下に、ウェールズ殿から伝言が。『悲しまないで、君は幸せに生きて欲しい』...と」
「...そう、です...か」
ルイズが、死に際に遺していたウェールズの言葉を、しっかりとアンリエッタに伝える。それを聞いた彼女は、呆然としているように見えた。
「...私達の油断した一瞬を突かれた。本当に、申し訳ない」
サガの謝罪に、アンリエッタは顔を上げるように言う。
「...いいえ。こうなってしまったのもすべて私の見る目がなかった故。貴方達は、精一杯やってくれました」
悲しげな雰囲気だが、それでも、笑顔で。サガ達の事をねぎらった。
そして、ルイズが懐から2つの宝石を取り出す。
「殿下の、形見と。貴女から預かったこれを、今、返却します」
「...ありがとう。改めて、貴女達のおかげでこのトリステインは救われた。貴女達の功績に、感謝します」
ウェールズの宝石と、アンリエッタの宝石。その2つが、キラリと輝く。
(...?)
一瞬宝石からマナの気配を感じたサガだったが、気の所為だと思うのだった。
◇
「...平和だ」
アルビオンの激闘から数日経った。と言ってもなにかが変わるわけでもなく。いつものようにサガは洗濯をしていた。
「ぼくときみのものがたりには...だれもなにもいえやしないよ...♪」
鼻歌交じりで洗濯物を素早く片付けていく。すると、サガはある人物が歩いていくのを見かけた。
「む?...おぉ、コルベール先生ではないか」
「おや?あぁ、ミス・ヴァリエールの使い魔ではないですか。何か用で?」
「いや、たまたま見かけたから挨拶しただけだ。コルベール先生はおでかけか?」
サガの質問に笑って答えるコルベール。
「いやぁ、ある筋からの情報で、『伝説の秘宝』がある村に眠っていると分かりましてね。それを休暇を使って見つけようという訳です!」
「秘宝。それは凄いな。して、それはどんなものなのだ?」
「おぉ、気になりますか!では、ここだけの話ですぞ...」
コルベールはサガの近くに寄り、ひそひそと話し始める。
「...かつて。とある日食の日に、2匹の竜と、それを追いかけるように1体のハートが現れました」
語られるのは都市伝説と思われるような伝承。サガは耳を傾け続ける。
「2匹の竜のうち、1匹はそのまま日食の中へ。もう1匹はハートと共に何処かへ落下した、という...伝承ですよ」
コルベールから聞いたこの世界の伝承。それに、サガは引っかかる物があった。
「...ハート?」
「えぇ。竜の伝説にハートがでてくるのは面白いですよねぇ」
サガの中で、その話が反芻される。そして、少し考えた後、サガはコルベールに頼んだ。
「...コルベール先生。私もそれについて行きたいのだが...」
「おや?おやおやおや!?貴方も興味が!?えぇ、勿論良いですよ!」
コルベールの勢いにサガはちょっぴりビックリイリュージョンした。
「そ、そうか。なら、よろしく頼む」
こうして、サガはコルベールと共に『伝説の秘宝』が眠ると言われる村、『タルブの村』へと向かうことになった。
◇
「...で?何故ルイズ達も居るのだ」
「アンタだけで行ってコルベール先生に迷惑をかけちゃいけないでしょ」
コルベールと共に出発する当日。何故か集合場所にはルイズ、キュルケ、タバサ、ギーシュ、シエスタが居た。
「実は、サガとコルベール先生の話をキュルケがこっそり聞いていたみたいでね...」
ギーシュがげんなりした様子で話す。それに対して、キュルケはなにも気にしていない様子で答える。
「だって、『伝説の秘宝』よ?興味がないわけないじゃない!」
興奮したように話すキュルケをよそに、サガはタバサにもついてくる理由を聞く。
「...タバサは?」
「...私は宝には興味はない...でも」
タバサはサガの方を向いて言う。
「貴方が行くなら。話は別」
その目は、ゲンムエンペラーを観察するサファイア・ミスティのようだったと、後にサガは語る。
そして、サガはルイズにも質問する。
「ルイズは?」
「わたしはアンタのお目付け役よ。というか、ご主人様の許可もなしにでかけようとしないでくれる!?」
「そ、それは...すまなかった」
ガミガミと叱られるサガを後目に、コルベールが話し始めた。
「えー、では皆さん!これから、このシエスタさんの案内のもと、タルブの村へと向かいます!くれぐれも、勝手な行動はしないよう、お願いしますよ!」
「「「「はーい!」」」」
全員が元気よく返事をする。こうして、サガ達の宝探しが始まるのだった。
ハート。そういえばデュエマには有名なハートがありましたね...ナンダロナー?