ゼロの絶望神   作:一般デーモンコマンド

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アイツが登場します。


後攻12ターン目

 

 

 

「...ここが『タルブの村』?」

 

 

 

「はい!ようこそ、私の故郷、『タルブの村へ』!」

 

 

 

 

 宝探しの為にタルブの村へとやってきたサガ達。たまたま故郷への帰省が被ったシエスタの案内のもと、秘宝の祀られている場所へと向かうことになった。

 

 

 

 

「のどかだ...いい場所だな、ここは」

 

 

 

「うふふ、ありがとうございます、サガさん」

 

 

 

 

 小鳥のさえずりが聞こえる中、ゆっくりと進んでいく。のどかな雰囲気から、自然文明をサガは思い出していた。

 

 

 

 道中、わくわくしているのかコルベールの考察がうるさかったのは御愛嬌だ。

 

 

 

 

 

 

そうして、歩いていくこと数十分。

 

 

 

 

 

 サガ達は、とある古びた倉庫らしき場所へと辿り着いた。

 

 

 

 

「ここが、『伝説の秘宝』がある場所...」

 

 

 

 

「正確には、私の祖父の基地みたいなものだったらしいのですけど。他の家の人から見れば、秘宝を祀っている様に見えたのでしょうね」

 

 

 

 

 

 倉庫の扉には、南京錠が掛けられていた。それを近くで見たコルベールは、笑って言う。

 

 

 

 

「これくらいなら、魔法で解錠できそうですね。皆さん、少しだけお待ちを」

 

 

 

 

 コルベールが解錠を始める。サガが周りを観察していると、タバサが少し離れた場所で何かを見ているのが見えた。

 

 

 

「どうした、タバサ。何か見つけたか」

 

 

 

 

 

 サガがタバサに話しかける。タバサは、相変わらずな無表情でサガを見ると、あるものに指を指した。

 

 

 

 

「...これ」

 

 

 

「これは...何か彫ってあるな」

 

 

 

 

 サガが近寄って、彫られているモノを見る。それは、サガがよく知っているものだった。

 

 

 

 

「む。これは『日本語』ではないか」

 

 

 

 

「ニホンゴ?サガ、貴方この文字知ってるの?」

 

 

 

 話を聞いていたのか、いつの間にかこちらに来ていたルイズがサガに質問する。それに対して、サガは頷いた。

 

 

 

 

「あぁ。私の世界の言語ではないが...知識としては知っている」

 

 

 

「...読める?」

 

 

 

 

「読めるぞ」

 

 

 

 

 サガは彫られた文字をゆっくりと読み上げ始めた。

 

 

 

 

「『海軍...将...異界...ル』。掠れて読めないところもあるが...どうやらこれは墓標のようだな。恐らくシエスタの祖父...その人間は日本語が使われている世界からこの世界にやってきた。そして、そのままこの地に骨を埋めた...という感じなのだろう」

 

 

 

「ふぅん...」

 

 

 サガはよっこらせという感じで立ち上がる。そしてそこから離れようとすると、ルイズが引き止めた。

 

 

 

 

「あら?待ってサガ。この裏にも何か彫ってあるわ」

 

 

 

「何?」

 

 

 

 

 見れば、確かに裏にもそれは彫ってあった。前面の文字と違い、鮮明に残されていたそれを、サガは読み上げる。

 

 

 

 

「『追伸。喋る斧には気をつけろ』。...どういうことだ?」

 

 

 

 

 サガが首を傾げて考えていると、ガチャリという音が響く。どうやら解錠が終わったようだ。

 

 

 

 

 

  コルベールを先頭に、中へと入る。そこにあったのは...

 

 

 

 

 

「...飛行機?」

 

 

 

 

 そこにあったのは、ゼロ戦。俗にいう、戦闘機であった。

 

 

 

 

「おぉ!これが、伝説の秘宝!?」

 

 

 

 

 コルベールやキュルケ、ギーシュ達は興奮した様子でそれを観察している。一方で、サガはどこか落胆したように見えた。

 

 

 

 

(2匹の竜...確かに、この世界では飛行機を見たことがない。見たことのない人間が飛行機を見れば竜と勘違いするか...ハートと聞いてオリジナルハートがあるのかと思えば...アテが外れたな)

 

 

 

 

 自分のアテが外れたと分かったサガは興味なさげに倉庫の中をぶらぶらと観察していく。

 

 

 

 

 

 見つかったのは、ボロボロの研究ノートらしきものや、黒ずんだ液体の入った瓶のようなガラクタばかりだった。

 

 

 

 

 こんなものか...とサガが思っていた、その時であった。

 

 

 

 

 

『...ココニヒト、ソシテクリーチャーガ来タノハ何十年ブリカ』

 

 

 

 

 

「っ!?誰だっ!?」

 

 

 

 サガが声のする方を見る。声を聞きつけたルイズ達もサガの下へとやって来る。そして、全員が声のした方向を見ると、そこには、斧らしきものが置いてあった。

 

 

 

 

 その斧は、禍々しく、『邪悪』な気配を感じさせる斧だった。

 

 

 

 

 

 

『フハハハ!ヨクゾキタ、オロカナルモノドモヨ!ワガナハ『ザ=デッドマン』!サァ、ワレニヒレフスガイイ!!』

 

 

 

 

 

 邪悪な気配を漂わせる斧は、尊大な態度でサガ達にその名を告げた。

 

 

 

           ◇

 

 

「...ザ=デッドマン?貴様、死んだのではなかったのか」

 

 

 

 

「え?サガ、この喋る斧と知り合いなの!?」

 

 

 

 

 驚くルイズ達を後目に、サガとデッドマンは話を続ける。

 

 

 

 

『フン、肉体ハ確カニ滅ビタ。ダガナ、ワレノコノ魂ダケハ滅ビルコトハナイ!!ミロクトカイウクリーチャーノオカゲデ、ワレハ『ドラグハート』トシテ蘇エッタノダ!!』

 

 

 

 と、いうが、実際は少し違う。実際のところ、ミロクはデッドマンの魂ではなく、記憶からこのデッドマンのドラグハートを作り出したのだ。

 

 

 

 そこら辺の話は今は関係ないので割愛させてもらう。

 

 

 

 

 

 改めて、笑うデッドマンを見ていたサガ。すると、キュルケが1枚の紙を持ってサガに渡してきた。

 

 

 

 

「ね、こんなのがあの竜の中にあったんだけど」

 

 

 

 

 渡されたのは、とある文が書かれた紙だ。どうやら、あの飛行機の中から見つけたらしい。

 

 

 

 

 

「こ、これは!?『禁断文字』!?」

 

 

 

 

 日本語を見た時以上に驚くサガ。それにびっくりするキュルケをよそに、サガはその文を読み始めた。

 

 

 

 

 

 

「『ハロー!はじめまして!ワタシはミロク!と言っても、君には関係ないけどね!ま、手短に書いておこうか。えー、厳正な審査の結果、君の所にこの『デッドアックス』のプロトタイプを送ることになりました!良かったね!ま、ちょっぴり扱いが難しい武器だけど使えれば強いから!あ、決して捨てるのに困ったものを送ろうとしてるわけじゃないからね!?というわけなので、よろしく~!』...」

 

 

 

 

 

 あまりにも酷い内容。ようするに、ゴミの押しつけである。

 

 

 

 

 

 

「...一応聞こう、デッドマン。お前がこの世界に来た時の事を教えてくれ」

 

 

 

 

『構ワン、イイダロウ。アレハ、ワレガドラグハートトシテヨミガエッタバカリノコトダッタ...』

 

 

 

 

それはそれは、酷い話だった。

 

 

 

 

 まず、ミロクの研究所で目覚めたデッドマンは、自身がデッドアックスというドラグハートになっているのをミロクから告げられた。

 

 

 

 最初は怒り狂ったデッドマンだったが、騒いでもどうにもならず、取り敢えず受け入れるしかなかった。

 

 

 

 

 そして、幾ばくかの時が過ぎ。ある日、ミロクが黒いドラグナーもどきを連れてきた。それは、デッドアックスの性能をテストする為のものだった。

 

 

 

 

 

 

 そして、テストの結果は...デッドマンがそのドラグナーもどきを乗っ取ろうとして中止。それを危険視したミロクは、デッドアックスをプロトタイプ第一号とし、適当な世界に捨てる事にした。

 

 

 

 

 そして、デッドアックスはたまたま送る先として選ばれたハルケギニアに、一通の手紙と共に捨てられる事となったのだった。

 

 

 

 

 

 

『ト、イウワケダ。ソノ後、コノ世界ニ送ラレタワレハ、気ヅイタラアル飛行機ノ中ニ居タ。ソシテソノ飛行機ハ何故カ墜落シ、ソノ飛行機ニ乗ッテイタニンゲンノ手ニヨッテワレハココニ飾ラレタノダ』

 

 

 

 

 

「...伝説が繋がったな」

 

 

 

 サガの言葉に驚くコルベール。どういうことなのかをサガに問う。

 

 

 

「繋がった?どういうことです、サガ?」

 

 

 

 

「うむ、伝説だと2匹の竜のうち1体は日食の中へと消えていった。竜の正体は飛行機、ならば日食へと消えた竜も飛行機だ」

 

 

 

 

「ならば、シエスタの祖父が乗っていたコレも同じ速度で進んでいたはず。日食に間に合わずに墜落するなどあり得ない。そして、デッドマンの話。これらの事から分かるのが...」

 

 

 

 

 

サガは一息ついて、呆れたように言った。

 

 

 

 

 

「シエスタの祖父が墜落してしまった原因は、ミロク...つまり私の世界の住人の適当なポイ捨てのせいだった、ということだ...」

 

 

 

 

 

「えぇ...」

 

 

 

「えぇ...」

 

 

 

『エェ...』

 

 

 

 

シエスタの祖父のまさかの真実に、全員えぇ...としか言えないのであった。

 

 

 




サガループ関係ないヤツが来ましたね。
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