短いです。
「さ、着いたわよ。ここが私の部屋」
場所は代わり、ルイズの部屋の前。先に部屋へと入ったルイズを後目に、サガはドアの前で立ち止まっていた。
「...入っていいのか?」
「良いに決まってるでしょ?あんた、私の使い魔何だから」
「それもそうか」
あっさりと納得したサガは真っ直ぐドアから部屋へと入る。
バキッ
「...」
「...」
しかし、ドアはサガが入るには狭すぎた。
サガの身体は少しばかり角ばっている。それがドアに引っかかり、壁にサガの身体ピッタリの傷跡を作ったのだ。
「...すまない」
「...いや、いいわ。あんたのその身体について考えてなかった私も悪いもの」
取り敢えず明日直してもらうわ、と言ってルイズは部屋のベットに腰掛ける。サガは...取り敢えずその前に立っておいた。
「じゃ、改めて。私はルイズ。今日から貴方の御主人様よ。しっかり私に奉仕しなさい」
「...わかった。では、私は何をすれば良い?」
仮にも私、ゴッドなのだが。オリジンなのだが。そう言いかけたがぐっとそれを飲み込み、サガはルイズに問いかける。
「そうね、まず使い魔は、主人の目となり、耳となる能力を与えられるわ。使い魔が見たものは、主人も見ることができるのよ」
「成る程。何か見えるか?」
「...そう言われたら何も見えないじゃない!え、どういうことなの!?」
「...たまたまかもしれない。他には何かあるのか?」
「あ、あぁ、そうね!他には、使い魔は主人の望むものを見つけてくるのよ。例えば秘薬とか」
「秘薬?」
「秘薬ってのは特定の魔法を使うときに使用する触媒よ。硫黄とか、コケとか……」
「魔導具のようなものか」
「魔導具がなにか知らないけど、まぁその認識でいいと思うわ...多分」
サガの脳裏に青き無月の空間が思い出される。
大体は発動される前に倒してきたが、たまに現れるゼニスの鳳凰はとても強かった。サガでさえ恐怖の余り自身の分身を墓地に落としてしまったほどだ。
「そして、これが1番なんだけど...使い魔は、主人を守る存在であるのよ! その能力で、主人を敵から守るのが1番の役目! あんたは...」
「まぁ、多少は戦える。これでも数々の強者を打ち倒してきたものだ」
「それが本当かどうかは分からないけど、確かに強そうだもの。そこは期待してあげる。でも、そんな敵なんて毎日現れるものでもないわね...だから、普段は雑用ね。洗濯や、掃除よ」
「...私、やったことないのだが」
「まぁ、そうね。そこは努力してもらうしかないわ。洗濯とかの言葉の意味がわかってるなら、出来るわよね。
...はぁ、喋ったら眠くなってきたわね」
「そうか...そうか」
キッパリと言い切られ思わず納得するサガ。
と、同時にルイズは、ブラウスのボタンを外し、下着まで露わにした。
その行動に思わずサガも驚く。
「人間の女は人前で服を着替えないのではないのか?」
「あんた、使い魔でしょ? なんとも思わないわよ」
気にしない発言。確かに、サガの見た目は人形とはいえ人ではない。彼女がそう言うならそうだろうとサガは納得した。
さっきから納得しかしていないような気がすると少しばかり思ったが。
「じゃあこれ、明日になったら洗濯しといて」
そういうと、ルイズはサガの足元にパンツやキャミソールなどの下着を投げ捨てる。
「……………」
「あ、後あんたの寝床はそこの藁束だから」
ルイズが指差した先は、一応にと積み重ねられた藁束がある。正直サガにとっては狭い。
「...もう少し、広いところは...もう寝たのか」
ルイズはサガに背を向け既に寝息を立て始めていた。
仕方ない。そう思ってサガは藁束へと腰掛ける。
「...何故、私はここに居るのだろうか」
サガは思う。本来なら殿堂王来空間で温泉を満喫しているはずだったと。それだけではない。歴史の裏側へと追いやられた存在達とも話してみたいと思っていた。
しかし、それはもう叶わない。超次元の穴は既に閉じている。超次元へと干渉できる力を持っていないサガでは開くことはできない。
まだまだ、私の役目は終わらないようだな。そうサガは思いながら、意識を闇へと落とすのだった。
次は先攻2ターン目。
ループまで、後2ターンです。
犠牲になってしまうのは一体誰なのでしょう...?