実はこれが書きたいから子供に名付けたようなもの何ですよね~。
初めまして。俺の名前は『織斑 一真』(おりむら かずま)と言います。
俺が産まれる前、今から十数年。
ISの登場で女尊男卑の世の中になっていたのを嘆いた天皇陛下と当時の総理大臣が当時の世を変えるため、天皇家に代々封印されていた劔冑を解き放ち、ISに戦いを挑んだ。
別に戦いを挑んだと言っても、戦争したとかそう言うわけではない。
当時、ある劔冑の仕手をISの操縦者育成機関、通称『IS学園』にISよりも戦闘力が上であると証明するために入学させたのだ。
当時はとても荒れたらしく、世界的にもかなり騒ぎになったそうだ。
IS学園に入学した彼はその期待に答えるように戦った。
入って早々どこかの国の代表候補生を圧倒的な武を持って倒し、学園に襲撃をかけた未確認ISを粉砕し、同じ武者同士で戦ってはIS以上の破壊を見せつけ、軍用ISを単体で撃破。その後も更にその武を世界に見せつけるかのように学園に降りかかる火の粉を払い、ついにはISの産みの親である篠ノ之 束博士に劔冑を認めさせた。
その後も女性利権団体などの団体が彼に不満を抱き襲いに来たが、彼はその鍛えられた武と信念を持ってこれらを一人で鎮圧してみせた。
劔冑はISと違い、操縦者を選ばない。使おうと思えば誰でも使うことが出来る。
武術を学んでいないとその性能は充分に発揮されないが、その操縦者を選ばずにISよりも強いことが証明されたことで、女尊男卑の世は男女平等への世へと変わっていった。
その立役者…IS学園に入学して英雄と言っても差し支えない成果を上げて世界を変えた彼の名は、
『織斑 一夏』
俺の父親だ。
父の活躍があって今の世の中になった。
そんな偉大な父のことはとても誇らしいことであり、俺だってそんな格好いい父の子供なのが嬉しい。
しかし、そんな父だが実は凄く問題が………あったりする。
それは………
朝、時間にして七時。
俺は大きめの庭で日課となっている鍛錬を終え、シャワーを浴びる。
汗だくでべたつく体に熱いお湯が流れ、汗が流れ落ちていく感触が心地よい。
その際、ボディーソープが切れていることに気付き洗面台の下の棚から新しいのを取ろうとして扉を開けた所である人物と目が合った。
黒いセミロングの髪に眼鏡をかけた少し背の低い少女である。
彼女は俺の顔を見て、そしてその下の体を見た瞬間にヤカンのように顔が真っ赤になった。
「なっ、なっ、なっ!? お兄ちゃん!!」
俺を見て慌てふためいているこの少女の名は『織斑 夏耶』(おりむら かや)。
俺の妹だ。
妹と言っても二卵性双生児なので同い年である。だが、あまりにも似ていない。
「何慌ててるんだ?」
俺がそう声をかけると、夏耶は両手で真っ赤になった顔を覆っていた。ただし、指の隙間が空いているのは丸わかりなのだが。
「だ、だって、お兄ちゃんがいきなり裸で…」
「そりゃシャワーを浴びてたら裸だろう。そうだ、悪いけどボディーソープ取ってくれないか。丁度切れちゃって」
「う、うん…」
夏耶は早速洗面台の下からボディーソープを取り出し、俺に突き出すように渡してきた。
「そ、それじゃ私、先に行ってるね!」
俺にそう言うと凄い勢いで洗面所から出て行った。
最近の若い娘の考えていることは良く分からない。
俺は受け取ったボディーソープの封を開け、早速使って体を洗うことにした。
そして洗い終わり、リビングへ向かう。
部屋に入った途端に味噌汁の良い香りがして食欲をそそる。
我が家では、朝食と夕食は家族で一緒に食べる取り決めとなっている。
今の世にしては珍しいことらしいのだが、小さい頃からずっとそうだったので特に気にしたことはない。効率的にもこっちの方が一遍に片づくのだから何も問題はない。
テーブルに近づくと、夏耶が配膳を手伝っているようだ。和風な朝食がテーブルに並べられている。
「俺も手伝うよ」
夏耶にそう言い、俺は茶碗を食器棚から取り出しご飯をよそっていく。
これも我が家の取り決めであり、ご飯の用意は皆で行う。
この方が速く終わるし、やはり家族同士助け合いは当たり前のことだ。
「あ、ありがとう、お兄ちゃん」
夏耶は俺に礼を言い、俺はそれを受け普通に返しながら配膳を手伝う。
そして配膳が終わったところで台所から二人ほど出てきた。
「ふふふ、かやちゃんもかずくんも準備を手伝ってくれてありがとうね」
俺と夏耶に優しく砂糖菓子のような甘い声をかけてきたのは、翡翠色の髪をセミロングにして眼鏡をかけた俺より背が低い女性である。
見た感じは二十歳に見えなくも無い、酷ければ高校生にしか見えないくらいの見た目で、優しくほがらかな性格。その見た目に反して体はグラビアアイドルも真っ青な抜群のスタイルであり、特に胸は反則級である。
「ううん、だっていつも美味しいご飯つくってもらってるし、家族なんだから助け合うのは当然でしょ。ね、お母さん」
夏耶がその女性に向かってそう言うと、女性は嬉しそうに笑った。
そう、この女性こそ俺と夏耶の母親、『織斑 真耶』(おりむら まや)である。
「母さん、もう何度も言ってるけど、かずくんはやめてくれよ」
「え? だってかずくんはかずくんだから。私の可愛い可愛い息子だもの」
俺はもう何度目になるか分からないお願いをするが、取り合ってもらえずに内心少し落ち込む。
流石にもう高校生になる息子にいまだ愛称というのはどうなのだろうか?
だが、下手にきつく言ってしまうと泣き出しそうになってしまうので強く言えず、それをしてしまった後はとてつもなく『怖い目』に遭うので俺は簡単にお願いするだけで止めておく。
そして台所からもう一人の人物が出てきた。
黒髪をした青年で、ぱっと見は二十歳前後にしか見えない。
しかし、その身に纏う独特の雰囲気で四十代後半のようにも感じられる。
「ああ、二人ともおはよう。さっそく朝ご飯にしようか」
「うん、お父さん」
そう、夏耶がこの青年に言った通り……
この人こそが、俺達の父親、『織斑 一夏』だ。
今の世を作った偉大なる立役者。現代の英雄。武者の先駆者。
言われている名は様々だが、その全てが崇敬の念が込められている。
服を着ていてもわかる鍛え抜かれた体に、武を極めている者が発する独特の威圧感を感じさせる。
その勇名を馳せる父なのだが、最初に何故問題があると言ったか?
別に厳しいわけではない。厳しくするところは厳しくするが基本は優しいし、家族のことを大切にしていることも良く分かっているので、父親としては文句なしの親だと思う。
では何が問題か……
それはこの後に起こる。
「「「「いただきます」」」」
四人で挨拶をしてからさっそく食べ始める。
アジの干物の焼き加減といい、漬け物の塩加減といい、絶妙である。
そこいらにある料理屋など目ではないくらいに美味しい。
「うん、やっぱりお母さんとお父さんの作るご飯は美味しい!」
夏耶は嬉しそうにご飯を食べていて、俺も同意見である。
そしてついに……『アレ』が始まった。
俺は少しジト目になりつつ父さんと母さんを見る。
「うん、今日の朝ご飯も美味しい。毎日こんなに美味しいご飯を食べれて俺は幸せです、真耶さん」
「そんなぁ…旦那様が手伝ってくれるからですよ」
父に褒められ、顔を赤くしながら喜ぶ母。
その顔は完全に恋する乙女と変わらない。
「旦那様、今日の卵焼きはどうですか?」
「まだ食べてないですね。では、さっそく…」
母に勧められ卵焼きを食べようとする父を母はやんわりと止める。
「でしたら旦那様…はい、あ~ん」
そう父に向かって箸で摘まんだ卵焼きを差し出す母。
父は笑顔でそれに応じる。
「あ~ん……うん、今日も美味しいですよ」
「本当ですか! 良かった~、お出汁を少し変えてみたので好みに合わなかったらどうしようかなって思って」
「俺は真耶さんの作る料理だったら何だって大好きですよ。真耶さんが俺の為に作ってくれることが一番嬉しい調味料ですから」
「もう、旦那様ったら……大好き……」
父にそう言われ、母は更に顔を赤くしながら喜ぶ。
目も若干潤んできた気がする。
「だから、これもどうぞ。はい、あ~ん」
今度はお返しと言わんばかりに父が箸で煮物を摘まみ母に差し出す。
「はい! あ~ん」
母はまるで小動物の様に煮物を食べる。
「やっぱり旦那様のお料理は美味しいです。こんな美味しい料理が作れる旦那様と結婚出来て、幸せです。うふふふふ」
そうして二人で盛り上がり、挙げ句の果てにはキスまでする始末。
そう、これが問題。
俺の両親はとんでもないバカップルなのだ。
世間では英雄視されている父だが、家ではいつも毎朝毎晩こんな感じである。
しかも見た目が年若いものだから精神衛生上にも特に悪い。
これが俺の苦悩の一つである。
しかもどうしようもないくらい、解決のしようが無いくらいに……
やっちゃった(テへペロ)
これが書きたいがために子供を出したようなものですしね。
ちなみに一真のイメージは髪が翡翠色の一夏。もう少しいうと、サイバスターのマサキっぽいかんじかもしれません。
そして妹の夏耶は劣等生の柴田 美月っぽいかもしれません。