織斑 一真の苦悩   作:nasigorenn

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今回はただの水着披露会。


第62話 織斑 一真に耐性はない

 あの賑わい溢れる買い物を終えた翌日。

煌々と光り輝く太陽が眩しく、耳に心地良くさざ波の音が聞こえてくる。暑さ故に汗が止めどなく出るが、その不快感を忘れるくらい目の前に光景は壮大だ。

俺はIS学園の側にある砂浜に水着姿で立っていた。

IS学園は四方を海の囲まれており、環境試験のためにもこうした砂浜がいくつも作られているらしい。

武帝校じゃ全ての環境が天然のものなので、ここまで綺麗に作られた場所は見たことがなかった。

だからなのか、妙にワクワクしてしまう。

サンダル越しとは言え、砂を踏みしめる度に伝わる感触が妙に面白い。

その感触に笑いつつも待ってると、周りの人達の視線が集まっているような気がしてきた。

ここはIS学園内の敷地故に、夏休みに入ると多くの生徒が海水浴に利用することが出来る。なので多くの生徒が遊びに来ていたりするのだ。

IS学園は未だに女生徒が多い。それもあってか、浜辺にいる生徒は殆ど女子しかいなかった。

その女子達からやけに目を向けられているのは、やっぱり男が俺以外見当たらないからなのだろうか? それとも何で男がいるんだと怒っているのではいか?

そう思うと気まずくて仕方ない。

 

「ねぇ、あれって武帝校からの短期留学生よね」

「何、あの身体!? すっごい筋肉! 細いのに引き締まってる~」

「格好いい~! 何あのイケメン」

「あぁ、お母さん、今日彼と出会えたことに生まれて始めてお母さんに感謝しました。お母さん、生んでくれてありがとう」

 

周りからひそひそと聞こえる声。

内容まではわからないが、視線から物珍しさで見ていることを感じる。

うぅ……あまり人に見られるのは慣れていないから早く来てくれ、みんな。

夏耶、葵さん、アリシアさん、灯姉さん、颯姉、束さんの6人は水着に着替えるのに時間が掛かるので先に俺が砂浜で待っているわけだ。

こういう時、男は楽でいいと思う。

だが、この視線に晒されるのはどうも慣れないなぁ。

今までなら男連中に憎まれたり羨ましいがられたりする視線を向けられてきた。

それこそ身体に穴が開くくらい濃厚なで重圧な視線を。

それ以外にも武者として殺気を当てられることは多かったけど、女性からのこういった奇妙な視線を受けることはなかった。

だから身体中が妙にムズ痒い。

本当にはやく来てくれないかなぁ、夏耶達。来れば違和感もないと思うから。

そして待つこと五分。

俺の後ろから元気の良い甘い声がかけられた。

 

「お兄ちゃ~~~~~~~~~~~~~~んっ! お待たせ!」

 

その声に感じていた妙な緊張が解れ、頬が緩む。やっと来てくれたかぁ。

そう思って振り向き、返事を返そうとしたのだが……。

 

「いや、特に待っては………………」

 

そこから先の言葉はでなかった。

何故か? 見惚れてしまったからだ。彼女達の水着姿に。

皆女性らしい美しい水着に身を包んでいた。

 

「えへへへ~、どう、お兄ちゃん? 似合ってる?」

 

夏耶が手を後ろで軽く組みながら水着を見せるようにして俺に聞いてきた。

低めの身長に不釣り合いな大きな胸がゆさゆさと揺れ、メガネをかけた幼い顔が妙に背徳感を感じさせる。豊満な身体を包み込む水着は薄ピンク色のビキニで、夏耶にとても良く似合っていた。

前に見た時もそうだったけど、こうして改めて見るとより女の子らしくなったと思う。

その所為かは知らないが、妙にドキドキしてしまって目を向けづらい。妹なのに……。

 

「あぁ、とてもよく似合ってるよ。何か色々と成長したなぁ」

「本当! やった~! ありがとう、お兄ちゃん!」

「っ!? こら、離れろって」

「えへへ~」

 

何とか声を引き絞って返事を返すと、夏耶は喜びを一杯表すかのように俺に抱きついてきた。身体に当たる胸の感触に顔が真っ赤になって熱くなってしまう。

いつも抱きつかれてドキドキしているが、さらに今日は水着という薄布一枚のみ。その感触に頭が沸騰しかける。本当、何妹に感じてるのやら………。

そのまま抱きつかれている俺に今度は凜とした綺麗な声がかけられる。

 

「あの……一真様……わたくしの水着……いかがでしょうか?」

 

葵さんは恥じらい顔を真っ赤にしながら俺に水着を披露してくれた。

真っ白な白磁のように美しい肌に栄える真っ赤なビキニであった。その大胆な水着姿に艶っぽさを感じ、俺の頭は更に沸く。

スラッとした細くもしなやかで女の子の丸みを帯びた身体に、着やせして実際のサイズ以上に胸が大きく見える。

大和撫子のちょっとした大胆な姿にクラっと来た。

 

「そ、その……とても魅力的だと思います。葵さんの新しい一面が見えて嬉しいですよ」

「そ、そうですか……よかったです、派手すぎるので似合ってなかったらどうしようかと思っておりましたので。一真様にそう言ってもらえて、わたくしは幸せ者です」

 

葵さんは顔を両手で押さえつつ、幸せそうに身体を揺らす。

その姿がいじらしく可愛くて、更に俺の胸をときめかせた。顔を真っ赤にしつつも潤んだ瞳が妙に艶やかだ。

そして更に葵さんの後ろから気品溢れる声が俺にかけられた。

 

「お兄様、わたくしの水着姿はどうでしょうか?」

 

アリシアさんはまるでモデルの様にポーズを取って俺に聞いてきた。

身体を包むのは薄紫のビキニ。腰に巻かれたパレオがより高貴さを感じさせる。

まるで妖精のように見えた。

スタイルが良いのは知っていたが、こうして水着姿になると改めて認識させられる。

肌は瑞々しさを感じさせ、腰のくびれが妙な色香を感じさせる。

形の良い大きな胸はサイズこそ夏耶に劣ってはいるが、それ以上にバランスが取れた美しさを見せつけていた。

 

「アリシアさんの水着姿何だか高貴な感じがして素敵ですね。正直、女神が降りてきたと思っちゃいましたよ」

「そ、そんな、お兄様ったら~。うふふふ、嬉しいですわ」

 

嬉しそうに微笑むアリシアさん。

その笑顔がとても可愛らしくて、俺のドキドキを加速させていく。

 

「あ、夏耶ずるいですわよ! わたくしも」

 

嬉しそうに笑っていたアリシアさんだったが、俺に抱きつく夏耶を見て羨ましがり、夏耶とは反対側に抱きついてきた。

夏耶よりも弾力のある胸を押しつけられ、口から心臓が出てしまいそうな程ドキドキしてしまった。

それを見て対抗意識を更に燃やしたのか耐えきれなくなったのか、葵さんが潤んだ瞳で俺を見つめてきた。

 

「一真様……わたくしも……いいでしょうか?」

「いや、それは、その………」

「駄目……ですか?」

 

瞳を潤ませてそんなことを言われたら断ることが出来ないのは目に見えているだろう。

俺は頷くしかなかった。

 

「い、いえ……いいですよ」

 

何とか笑顔でそう答える、葵さんは頬を赤らめて華やかな笑顔を浮かべた。

正直、その美しい笑顔に見とれてしまい、そこから何かを言うことが出来なかった。

葵さんは二人に抱きつかれる俺を見て、自分が何処に入ろうか少し考えた後に俺の胸に飛び込んできた。

 

「あぁ……一真様のお体…鍛えられていて素晴らしいです………」

「あの…くすぐったいんですが……」

 

葵さんは俺の胸の前にすっぽり入るように抱きつき、俺の筋肉を指でなぞりながらうっとりとする。くすぐったい上に、何やらイケナイ気持ちになってきそうだ。

 

「あらあら、かずくんったら大人気ね~」

「まったく、羨ましいねぇ。あたいもすぐに混じりたいよ」

 

身動きが取れない俺に向かってかけられた声に首だけ動かし、其方を向く。

そこにいたのは灯姉さんと颯姉の二人だ。

灯姉さんはオレンジ色のビキニを着ていて、夏耶以上に大きな胸がぶるんと揺れていた。お腹は鍛えられていてキュッとしているが筋肉質でなく、お尻は少し大きいがそれが更に色気を出していた。母性溢れる雰囲気に少し大胆な水着が大人の色香を放って仕方ない。俺はそれに当てられて目が離せなくなりそうになっていた。

対して颯姉の水着は青いビキニ。あの大きな胸が今にもビキニを突き破らんと主張してより大きさを実感させられる。下もハイレグタイプのようで、お尻の露出がより際立っていた。見ていてそのお尻の丸みに女の子だってことを自覚させられる。

二人とも夏耶や葵さんにはない、年上の魅力を見せつけていた。

 

「どうかずくん? 私の水着、似合ってるかしら?」

「どーよ、一真、この水着は? 露出が多いしハイレグだから食い込み加減がエロくていいだろ」

 

二人とも水着を見せるべくポーズを取ると、そのあまりの艶絶さに返事が遅れてしまう。前屈みとかお尻を突き出されるだけで色々と不味いことになりそうだ。

 

「二人とも、似合ってるよ、うん。高校に上がってからますます女の子っぽくなったと思ってたけど……凄いスタイルだよね、本当」

「まぁ! かずくんが喜んでくれて嬉しいわ」

「おう、ありがとよ。何せお前に見て貰うために選んだんだからよ」

 

俺の反応を見て喜ぶ二人。

すると二人で顔を見合わせて、何やら怪しい笑顔を浮かべ始めた。

 

「せっかくの水着なんだし、もっとかずくんには見て貰いたいなぁ。だから…」

「あたいも同じだな。せっかくの水着だし、もっと一真には堪能してもらいたい。だからよ……」

 

そして二人は笑顔のまま俺に近づく……。

 

「え~~~~い!」

「そりゃ!」

 

俺の顔を両側から抱きしめてきた。

大きな胸に埋もれる俺の顔。

その天国にいるかのような柔らかな感触と女性特有の甘い香りが鼻腔を満たして頭が可笑しくなりそうになる。

 

「むがんぷっ 二人とも、何を!」

「だって~、抱きつきたくてももう空いてる所がないんだもの~」

「そうそう、だったら一真の顔を抱きしめたっていいだろ。それにお前だって嬉しいだろ? こんな巨乳に包まれてるんだからなぁ。世の男どもの憧れだぜ。もっと堪能しろよ、ほれほれ」

 

むにゅむにゅと顔を包み込まれ、鼻が熱くて仕方なくなる。きっと顔は熱した鉄並に真っ赤になっていることだろう。

正直、もう男として色々と不味いことになりかけてきた。

そんな俺に、最後の声がかけられる。

出来ればこの窮地? を救ってくれることを期待しつつ目を其方に向けた。

 

「はぁ~い、かずくん、おっまたせ~。あなたのアイドル、束さんだよ~!」

「っ!?」

 

そこにいたのは束さんだ。

それもただの束さんじゃない。ハイレグタイプのヒモ水着なんていう、もう色々とアウトな水着姿の束さんだ。

胸なんて大切な部分が辛うじで隠させてるだけで、豊満な胸の殆どが丸見え。下に至っては最早直視出来ないレベルに到達していた。もう、どうなるかわからない。

それにいつもの機械的なウサミミを付けた姿は最早、十八歳未満禁止のバニーガールだ。

歩く度に胸がぷるんぷるんと揺れていた。それも合わせ、身に纏う大人の色香が更に俺を刺激してやまない。

 

「どう、かずくん! すっごくエッチでしょ~」

「いや、それは流石にやり過ぎです!」

「え~、そうかなぁ~?」

 

こんな状態だが、流石に言わずにはいられない。

言った所で束さんは気にする様子など全くなさそうだけど。

すると俺の周りにいる5人を見て、束さんが目を光らせた。

 

「みんなずる~い! 私も私も~!」

 

そして俺の顔目がけて飛び込んできた。

 

「どうどう、かずくん? あーちゃんとはーちゃんに大きさでは負けてるけど、それでも充分大きいし、感度も最高だよ!」

「もぷ、束さん、やめ…」

 

俺の顔に胸を押しつける束さん。

もう呼吸もまもならなくなるくらい、胸に包み込まれていた。

しかも3人とも押しつけ合っているものだから、その感触ときたらもう、色々と男を駄目にしそうだ。

さらに下では夏耶達が対抗意識を燃やしてさらにくっついてきたという、気持ち良い地獄へと化していた。

もう、持ちそうにない。

そう思っていた所で、最後の止めが刺された。

 

「んぁっ! 水着がずれちゃった。そこにかずくんの吐息がかかって……んあぁあっっ!!」

 

むにゅむにゅと動いていた束さんの胸の水着がずれ、大切な物が見えてしまった。

それを感じてなのか、束さんは艶っぽい嬌声をあげてしまう。

それを聞いた俺は……意識が消し飛んだ。

海綿体に流れ込みそうなる血を意思の力で無理矢理身体に循環させるが、その結果押さえきれなかった血が鼻血として噴き出してしまった。

 その後、意識が切れかかる中、騒ぐ皆の声が聞きながら何も感じなくなっていった。

ただ、その天国のような感触に内心気持ち良さを感じながら。

 

 

 

 

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