IS<インフィニット・ストラトス>~二人の主人公~    作:みなと

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遅くなりましたが第三話です。

誤字脱字があれば意見お願いします。


第3話 悲惨な授業?

 

 SHRが終わった後、一夏と俺は机から動けずにいた。

 

 なぜかというと、この少ない筈の休憩時間に他クラスや学年まで違う女子達が教室前後の出入口から見ているのだ。

 

 しかし女子だけの空間に馴染んでしまっているのか、なかなか俺らに話しかけない。

 

 それはクラスの女子も同じだが、「あなた話しかけなさいよ」「どっちによ?」という空気と「ちょっとまさか抜けがけする気じゃないでしょうね」的な緊張感が満ちている。

 

 だがそんな状況をぶち壊す強者が居た。

 

 

 「……ちょっといいか二人?」

 

 「「ん?」」

 

 「……箒?」「……篠ノ之?」

 

 突然話しかけられた。その相手は六年ぶりに再会する幼馴染だった。

 

 篠ノ之箒、今も昔も変わらずポニーテールで肩したまで伸びている。キリっとした顔立ちに侍を思わせる雰囲気。綺麗になったな篠ノ之。

 

 

 「お久しぶり篠ノ之、変わり無いか?」

 

 「ああ、この通りだ真幸。そちらも」

 

 

 俺から切り出した。次に一夏が……。

 

 

 「そういえば……」

 

 「なんだ?」

 

 「去年、剣道の全国大会で優勝したんだってな。おめでとう!」

 

 

 少し驚いているのか焦っているのか、一夏と俺の対応に差を感じる。

 

 (今言うのか……?)

 

 

 「なっ、なんでそんな事知っているんだ」

 

 「なんでって新聞見たし」

 

 「あー、あと!」

 

 「なっ、何だ?」

 

 「久しぶり!六年ぶりだけど、箒ってすぐわかったぞ!」

 

 「え……。」

 

 「ほら、昔と髪型変わってないし!」

 

 

 (出たよフラグキラー、本人が無意識なのが余計にタチが悪い。)

 

 

 「よ、よく覚えているものだな……。」

 

 「いや、忘れないだろ、幼馴染の事くらい」

 

 「そ、そうか!」

 

 

 篠ノ之が乙女の顔をしている。やはり一夏に言われると嬉しいのだろう。

 

 

 キーンコーンカーンコーン。

 

 そろそろ一時間目が始まる。篠ノ之が上機嫌で自分の席に戻る。

 

 (一夏の悪い癖だな……、あんな事言われてドキってこない女の子なんているのだろうか。)

 

 とりあえず授業の準備をするか。

 

  

 

 

 

 

 「__であるからして、ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要であり、枠内を逸脱してのIS運用は、刑法によって罰せられ。」

 

 すらすらと教科書を読んでいく山田先生。

 

 結構基礎からやるんだな。と思いながら、授業を聞いていると。

 

 一夏が首をかしげていた。それもそうだ、ISの授業なんて女子しか受けないんだから。

 

 大体、男子である俺達がISの授業を受ける事に意味なんてなかった。

 

 ISは女性にしか扱えない以上、男は歴史の授業に出てくる程度しか教わらない。

 

 必然的に知識は無いに等しい。

 

 俺はというと、妹がISの授業を受けて分からないとこを聞いてくるもんだから、ある程度勉強をしたことがある。

 

 興味が無ければ、知ろうともしないレベルの問題だ。更に言えば、男なら自分で動かすことも出来ない機械に興味を持つか?相当ひねくれてもいない限り……。

 

 そしてここにいる女子は全員がその授業を受けていて、入学試験でかなり高い倍率を勝ち上がった来た優等生の集まり。エリートだな。

 

 だが一夏、お前のところにも入学前に参考書が送られている筈だが……。もしかして読んでいないのか?

 

 周りの女子達は当たり前のことを聞かされているようだが、一夏にはちんぷんかんぷんのようだ。

 

 そして、一夏が俺とは反対隣の女子がテキパキとノートを取っているのを見ていた。

 

 

 「なっ、なに?」

 

 

 視線に気づいた女子が驚いたような緊張しているようなその上なにか期待しているような、引きつった作り笑顔で聞いてきた。

 

 「あ、ごめん。なんでもないんだ……。」

 

 「そ、そう」

 

 

 ホッとしたようなガッカリしたような表情をしたが、すぐに前を向いてしまった。

 

 (なにをしているだ、一夏は……。)

 

 

 (ヤバイ……。全くわからん。)

 

 周りは普通に授業に取り組む女子達。

 

 (この分厚い教科書は何だ?辞書か何かか?)

 

 試しにペラペラとめくってみるが、意味不明の単語の羅列にしか見えない。

 

 俺と同じ境遇でこの学校に入って来た真幸に聞いても分からない筈だし。

 

 俺の落ち着かない行動に気づいた山田先生がこう訊いてきた。

 

 

 「織斑くん。わからない所があったら訊いて下さいね。なにせ私は先生ですから!」

 

 

 えっへんと胸を張る山田先生。主張の激しいオッパイが大きく揺れた。

 

 (おお~!……じゃない、どうしよう。一回聞いてみようかな?)

 

 (このままじゃどうしようもないし、正直に言おう。)

 

 決心した俺は、少し大きく声を上げた。

 

 

 「先生!」

 

 「はい、織斑くん!」

 

 「すいません、ほとんど全部わかりません」

 

 「えっ!……ぜ、全部ですか?」

 

 

 山田先生の顔が引きつった。右隣の真幸も驚いた顔をしていた。

 

 (えっ……真幸、お前これがわかるのか?)

 

 

 (おお、一夏……ほんとに分からなかったんだな。)

 

 

 「……織斑、入学前に参考書は読んだか?」

 

 

 教室の端で控えていた千冬さんが訊いてくる。

 

 

 「古い電話帳と間違えて捨てました」

 

 

 パアンッ!

 

 

 「必読と書いてあっただろうが馬鹿者」 

 

 「あとで再発行してやるから一週間以内に覚えろ。」

 

 「い、いや、一週間であの分厚さはちょっと……。」

 

 「やれと言っている。」 

 

 「はい……。」

 

 

 (鬼教官…。)

 

 

 一夏の姉である千冬さんは、ISの第一回世界大会(モンド・グロッソ)の優勝者。その時に付いた名がブリュンヒルデ……。

 

 更に言えば、無敗である。ある事を除けば……。

 

 それは、第二回大会の決勝戦の時に起こった。試合直前になって千冬さんが棄権したのだ。

 

 表向きに発表はされていないが、一夏が謎の組織に誘拐されたのだ。

 

 それを聞きつけた千冬さんが、一人でその組織を壊滅させて一夏を助けたらしい。

 

 千冬さんの後ろにはドイツ軍もいたという話だが、俺もあまり詳しい訳ではない。

 

 俺がなぜここまで知っているかというと、束さんから事の顛末を一部聞いているからだ。束さんの事はまたの機会に。

 

 

 「先ほど言い忘れたが、諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えて貰う。いいか、良いなら返事をしろ。よくなくても返事をしろ、私の言葉には返事をしろ。」

 

 「「はい!」」

 

 

 クラスの千冬さん信者の女子達が元気返事をする。

 

 (元気だ……。)

 

 キーンコーンカーンコーン。

 

 「はい!今日はここまでです。」

 

 

 (授業が終わったか。)

 

 先生陣は合図と共に教室を出て行った。

 

 そして俺達に、新たな問題が……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  




今回は少し長くなりました。
もしかしたらこれからもこんな感じ?
かもしれません。
このあたりはあまり変にいじれないので退屈かもしれませんがお付き合いいただければ幸いです。

意見や感想などがあればお願いします。
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