IS<インフィニット・ストラトス>~二人の主人公~    作:みなと

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それでは第五話になります。

誤字脱字があれば意見お願いします。


第5話 同居人との出会い

 放課後になって一夏が俺のとこに来た。まあ隣なんだが。

 

 

 「すまんっ!真幸、力を貸してくれ!」

 

 

 顔の前で手を合わせて俺に頼んできた。まあ分かっていたことなんだが。

 

 

 「いいぞ、ISの知識は俺が教えてやる。そしてそれ以外の時間は篠ノ之に稽古をつけてもらえ。」

 

 

 すんなりOKした俺に一夏が驚いていた。さらに指示までしてやった。

 

 

 「いいのか!真幸?」

 

 「いいもなにも、決まった事だ。それと篠ノ之には自分から言えよ!その方がアイツも喜ぶ。」

 

 「ん?よくわからんが了解した。しかしなんで稽古なんだ?」

 

 「まずは一夏の基礎体力と、ISの性質上それが一番だからだ。」

 

 「ISの性質?」

 

 「昼休みに千冬さんに聞いておいたんだ。試合をOKしたという事は俺達のISは最低でも一週間以内に届く。ならデータが存在する筈だ、自分のISが分からないと戦えないからな。」

 

 「なるほど!それで、俺のISってどんなのなんだ?」

 

 

 興味津津の一夏だが、それはまだ教えない方がいいだろう。オルコットのISとの相性が最悪だなんて今言えば、一夏のやる気にも関わってくる。

 

 

 「今は秘密だ。とりあえず明日から知識の勉強と稽古を始めよう。」

 

 「わかった。今日は疲れたからな、帰ろう。」

 

 

 俺達が帰ろうとしたところに山田先生が慌てて来た。走って来たのだろう少し息が荒い。

 

 

 「ああ、よかった!二人共まだ帰ってなくて。」

 

 「どうかしたんですか?」

 

 「お前達二人には、今日からこの学校の寮に住んでもらう。」

 

 

 後から来た千冬さんが俺達にそう行った。

 

 (なぜだ?俺達男子は実家からの通学だった筈…。)

 

 ここは全寮制だが、なにせ女子しかいないが故に部屋の都合がつかないという理由からだ。

 

 

 「国から通達があった。やはり実家からの通学だと危険がある可能性がある。今朝も少しあったみたいだしな。」

 

 「という事で急ですが、寮の部屋割りを無理矢理変更しましたので、お二人にはこれから寮がお家になります。」

 

 「ですが先生、自分達はそんな準備はしていません。」

 

 「それについても問題無い。」

 

 

 俺の質問をわかっていたかの様に千冬さんが一夏に荷物を渡した。

 

 

 「織斑、お前の荷物は持って来ておいた。着替えと洗面用具があればいけるだろう。東雲は実家に連絡した後、妹さんが用意をしてくれた。荷物は既に部屋に届いてる。」

 

 「わかりました…。」

 

 

 (用意が良すぎる…。だが、今朝のあれが毎日だと流石にシンドイ。)

 

 一夏の荷物はすげぇ大雑把だ。俺の方は心配なさそうだが。

 

 

 「とりあえずそういう事だ、教室を施錠する。早く寮に迎え。」

 

 「そしてこれが寮の部屋の鍵と簡単な書類です。目を通しておいて下さいね。」

 

 

 

 

 

 「それでは山田先生、会議に向かいましょう。」

 

 「そうですね。」

 

 

 俺と一夏はいきなりの事で呆然としていたが、もう大分時間がたっていたので寮に向かうことにした。

 

 

 「今日一日がやたらと早く過ぎていった気がする…。」

 

 

 そんな事をぼやきながら、俺に言う一夏。

 

 

 「最初の授業中はあれほど長く感じたのにな!」

 

 「あれは、生きた心地がしなかった。」

 

 「転校生以上のものを感じたよ。」

 

 

 今日一日の話をしていたら寮に着いた。

 

 

 「えーと、1025室だな。」

 

 「俺は1030室だ一夏。」

 

 

 俺の部屋は廊下の突き当たりか。そして一人ひと部屋とはありがたい。これはのんびり出来そうだ。

 

 

 「わかった!また遊び行く。ってまだ何にもないんだっけ?」

 

 「葵のことだ、荷物になにか暇つぶしくらい入れてくれてる筈だ。じゃあ、また明日一夏!」

 

 「ああ!」

 

 

 俺達はそこで別れてそれぞれの部屋に入った。多分今日一日で疲れていたんだろう。部屋にベットが二つあることに気に留めないとは。

 

 

 「へえ~。部屋は結構綺麗だな!」

 

 

 そこいらのビジネスホテルより遥かに良い代物が揃ってる。ベットが左側にあり右側奥にテーブルや椅子そして手前には簡単なキッチンも備え付けてある。寮生活する以上自炊はした方が安上がりか。金銭的に困っている訳ではない。なにしろIS学園に入るのに国から莫大な援助金が入っているからな。俺の通帳を見て目を丸くしていたのを覚えてる。

 

 

 「どなたかいらっしゃるの?」

 

 

 そんな呑気なことを考えていた矢先、部屋のシャワー室から声がした。

 

 

 「同室になった方ですね。すいません、今そちらに行きます。」

 

 

 (ヤバイ!本日二度目の嫌な予感。)

 

 女子の部屋に男子がいたら大騒ぎだ。よく見たら手前のベット、頭側の横に和風だが女性らしい荷物が置いてある。

 

 (クソッ!あんな慎ましく端の方じゃなければ、すぐに気付いていたのに。)

 

 ガチャ。シャワー室のドアが開いた。万事休すか…。

 

 

 「こんな格好で申し訳ありません。シャワーをお借りしていました。わたくし、四十院 神楽(しじゅういん かぐら)と申し……。」

 

 「す、すまないっ!」

 

 

 シャワー室から出てきてのは、クラスメイトの四十院 神楽、髪は肩したまで伸びていて凛とした顔立ちに大和撫子という言葉がよく似合う。

 

 ちょうどシャワーから上がったばかりなのであろう、そして相手が女子だと思ってそのままの格好で出てきたのか、四十院さんは体にバスタオルを巻いていらした。

 

 俺は急いで回れ右をした。一瞬見えた彼女の姿はバスタオルで隠しきれず色んな意味でアウトだった。そこそこ大きな胸と健康的な白さを持った肌は綺麗で見惚れてしまった。

 

 

 「東雲様…?」

 

 「悪い…。見るつもりは無かった。一応俺もこの部屋なんだ。」

 

 

 バタン!ズドン!ズドン!ガガン!

 

 外が騒がしいが今は気にしてる暇がない。この状況をなんとかしないと。

 

 

 「東雲様とわたくしが同じ部屋で同居人ということですか?」

 

 「信じてもらえないか?」

 

 「わかりました。少しお時間を下さいませ。」

 

 「はい…。」

 

 

 そうい言うと彼女は俺の横を通ってカバンから着替えを取り、再びシャワー室に戻った。

 

 それから数分後…。浴衣に着替えた四十院さんと二人でベットに向かい合う様に腰を下ろした。

 

 

 「先ほどはお見苦しい姿をお見せしました…。」

 

 「こっちこそすまなかった。」

 

 

 彼女は恥ずかしそうに顔を赤くしていた。まあ、あんな無防備な姿を見られたんだ。当たり前か。

 

 しかし一歩間違えれば、着替え中だった可能性もありえた訳だ。その時のことはあまり考えたく無いな…。 

 

 

 「しかし驚かないんだな、男子が同じ部屋で。」

 

 「いえ、驚いています。ですが、部屋に届いていた荷物で、もしかしたらとは思っていました。」

 

 「ああっ!明らかに男物っぽいですからね。」

 

 

 俺の荷物は男物の黒い旅行用バッグが一つとダンボール箱が部屋の奥に置いてあった。

 

 

 「決めつけも良くありませんので、普通に考えて女性の方だと考えていたのですが、本当に男性だとは。」

 

 「今日急にここに住むことが決まって、てっきり一人部屋だと思っていたから、ノックもせずに入ってしまった。」

 

 「それでは仕方がないと思います。ですが、なぜ一人部屋だと?」

 

 「それは俺と一夏が別々の部屋だから……、あ!」

 

 「ということは、いまごろ織斑様も…。」

 

 

 マズイな、自分のことで頭が一杯になっていたが、一夏も今頃他の女子ともめごとになっているに違いない。

 

 

 「ごめん四十院さん!ちょっと様子を見てくるよ。」

 

 「それならわたくしもお供いたします。女性相手はなにかと大変でしょうし。」

 

 「それは助かる。」

 

 

 俺は部屋を出るためドアを開けた。そこで見たのは、一夏の部屋らしき場所に女子が群がっていた。

 

 

 「わあ……篠ノ之さん、大たーん。」

 

 「抜け駆けしちゃダメだよー。」

 

 

 バタンッ!俺は急いでドアを閉めた。

 

 

 「東雲様?どうかなさいましたの?」

 

 

 俺の行動に首を傾げてキョトンとする四十院さん。 

 

 

 「一夏の方は問題なさそうだ。同室の人間が篠ノ之だった。」

 

 「はい?よくわからないのですが?」

 

 

 篠ノ之と一夏なら問題無いだろう。六年間で積もる話しもあるだろうし。

 

 

 「あの二人とは付き合いが長いからね!心配いらないよ。」

 

 「はぁ…、ですがどうしてドアを閉められたのですか?」

 

 「二人の部屋の前に女子が大勢いた。俺の部屋がここだとバレたら押しかけられる可能性がある。」

 

 「なるほど。それでは、ゆっくり休む事も出来ませんからね。」

 

 

 四十院さんが理解ある人でよかった。もしあの子達と同じだったら今頃大変なことになっていた。

 

 しかしどうしたもんか、今日は四十院さんと同じ部屋で過ごさないといけない。このことは明日、山田先生に相談をしないとな。

 

 

 「難しいお顔をなさってますね?とりあえず奥でゆっくりしましょう!お茶を入れますね。」

 

 「ああ、すまない。ありがたくもらうよ。」

 

 

 奥のテーブルそばの椅子に座り四十院さんが入れてくれたお茶を飲みながら、これからのことを考えていた。

 

 (このお茶美味しいな。四十院さんの入れ方が良いのかな?)

 

 

 「四十院さん、少しいいかな?」

 

 「はい。なんでしょう?」

 

 「男子が同じ部屋なんて嫌かもしれませんが、我慢して下さい。」

 

 「(男女七歳にして同衾せず)。なんてわたくしは言いません。お気になさらず。」

 

 

 いつの時代の常識…、いや、篠ノ之も同じことを一夏に言ってそうだな。

 

 彼女、古風というかそういう所の家柄なのかもしれない。

 

 

 「どちらかと言うと、わたくしは東雲様…と一緒でも構いません…。」

 

 

 四十院さんの顔が少し赤いがどうかしたのか?声が小さくて聞き取りずらい。

 

 

 「とりあえず今晩はよろしくね四十院さん!」

 

 「は、はい!わたくし初めてなので優しくお願いします。」

 

 

 ん?どういうことかよくわからないが、まあ問題ないだろう。どこかでフラグを立てるような事した覚えもないし。しかし、なぜ俺と一夏が別々の部屋になったのかが未だにわからない…。 理由はくだらないミスからだということを、俺は次の日に知る事になる。

 

 

 




今回初登場の四十院 神楽(しじゅういん かぐら)は、皆さんにイメージしやすい様に一夏のクラスから引っ張って来ました。(完全なオリキャラでもよかったのですが)公式設定では剣道部に所属していて、風貌は大和撫子で清楚で気品があり。旧華族出身である。とありました。
自分の考えていたオリキャラと設定が似ていて、さらに剣道部ということもあり採用しました。(名前も結構気に入ってます)
このキャラは1期のOPでクラス集合のシーンで右上の右から三番目の子です。
気になる方はそちらを。
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