I just want to kill the symbol of peace.
I can just use him as a tool for my mischievous and arrogant games.
「ゆきのん!!落ち着いてよゆきのん、まだ敵は近くにいるかもしれないんだよ!?」
「落ち着いているわ、由比ヶ浜さん。だからこそ迅速に行動しましょう。他の敵に見つからないように急いでゲートへ向かうわ。あの黒い霧の男を捕らえる」
「そうしなきゃいけないのはわかるけど!」
「なら話は簡単よ。由比ヶ浜さん、貴女だって気持ちは同じでしょう?」
「ヒッキーの情報が手に入るかもしれないのは大事だよ!!もちろん、すごく大事なことだよ!けど、このままだとゆきのんが怪我しちゃいそうで…!わたし、ゆきのんのことも大切だもん!怪我なんて…して欲しくないの!」
「…」
「ね、落ち着こう?他のみんなだってどこにいるかわからないし…。とりあえず、慎重に動こうよ。中央広場に戻るってことでいいからさ」
「…ごめんなさい、由比ヶ浜さん。そうね、索敵しながら慎重に、迅速に進む。ここの土砂ゾーンは視界も悪いわ、落ち着かなくてはダメね」
「…うん!」
ふぅ、ようやくわかってくれたかな?
でも、ゆきのんの気持ちは痛いほどにわかる。
この二年間、ずっと追い求めていたヒッキーの情報が目の前に、手の届く範囲にあるんだ。
…でも、どうしてこうなっちゃったんだろう?
【Five minutes ago】
「あれがスペースヒーロー13号…直接会うのは初めてね」
「13号の素顔ってどうなってるのかなー。公開されてるのかな」
あのままバスに乗ること15分、あたしたち1年A組はUSJと呼ばれる災害救助訓練施設?に来ていた。
USJって…いいのかなそのネーミングセンス。
「…雄英って割とふざけたところあるよね」
「川崎さん、そこは触れちゃいかんと思うなー…」
「て、手厳しいですね…。…ゴホン、では説明を始めさせていただきます。いくつかの小言を二つ…三つ…四つ…。まだありますね、五つ…」
ふ、増える…。
見た目は宇宙服だけど紳士っぽい13号先生は、自分の個性、ブラックホールと、その危険性について話していく。
それでも、自分は災害救助を主に置くヒーローだって。
使い方次第では、個性は人を簡単に殺せる道具でもあるし、人を救える希望になれるって。
きっとそれは、ヒーローになるなら誰でも心得て置くべき当たり前のことなんだ。
みんながみんな分かっているはずのことを、教え聞かせるように諭してくれる13号先生は、とてもカッコよく見えた。
いいなぁ、今のヒーローでもあんなに堂々と言える人そういないよ。
ヒッキーなんて絶対無理だね、ヒーローとして事情説明とかもできないよ間違いなく。
そういえば、オールマイトいないなぁ。
高校に入ってからオールマイトとは直接はまだ話せてないんだよね。
あたしたち総武組は、ヒッキーやゆきのんがプロヒーローと少し繋がりがあったから、オールマイトやエンデヴァーみたいな凄いヒーローたちとも会ったことがある。
特にエンデヴァーはヒッキー関連でよく訓練をしてもらってたなぁ…。
…何回空に飛ばされたことか…。
「全員その場を動くな!!」
え?
「一固まりになって陣形をとれ!!」
なに?相澤先生が叫んでる。
その時、あたしの横で、ゆきのんが震えているのを感じた。
この感覚を受けると、ヒッキーもあたしもよく焦ってた。
それは、ゆきのんがマジギレした時の反応だから…!
「ちょっと…ゆきのん?ど、どうしたの?」
「由比ヶ浜さん…あれ…」
「え…?」
階段を降りた先の噴水のある広場。
そこには、黒い霧が広がっていた。
忘れもしない、あの引きずりこまれるような黒の色。
あたしたちにとっての、全ての元凶。
あたしが、ゆきのんが、ずっと追っていた
「なんだあれ?また入試の時みたいなもう始まってるぞパターン?」
「動くな あれは
相澤先生の言葉で、はっきりとわかった。
あれが、あたしたちの敵なんだって。
──────────
「13号に…イレイザーヘッドですか。先日いただいたカリキュラムによれば、オールマイトがいるはずなんですが…」
「なんだよ、オールマイトいないのか?それとも…子供を殺したら来るのかな」
黒霧、死柄木、脳無、それからチンピラ改め兵隊が約40人。
中央広場に侵入した
また、イレイザーヘッドたちは知り得ないことだったが、それぞれの災害ゾーンに送られた
作戦の要、電波障害を引き起こせる個性を持っているジャックは山岳ゾーンに、また同様に、コネクタという少年も既に山岳ゾーンに送られていた。
これらにより、
対して、雄英側。
抹消ヒーローイレイザーヘッド、及びスペースヒーロー13号。
現状雄英の生徒であり且つプロの資格を持つ、北天ヒーローアウトスノー──雪ノ下雪乃。
更に、ヒーローの卵である1年A組24名。
また、USJには現在いないものの、雄英高校本校舎の仮眠室には平和の象徴、オールマイト。
また、本校舎には教師兼プロヒーローという戦力が多数存在していた。
よって、雄英高校戦力、USJにおいては27名となる。
100対27。
単純に数字だけを考えると絶望的な差。
約四倍の戦力差があるのだ。
…ただしそれは、それぞれの’1’が同じ数字であればの話である。
「相澤先生!」
「13号、雪ノ下!生徒の誘導を!」
「私も戦います!」
「あ、あたしにも行かせてください!!」
雪ノ下雪乃ののみならず、由比ヶ浜結衣も声を挙げる。
その後ろには、川崎沙希、戸塚彩加、折本かおりも続いている。
それもそうだろう。
彼らがヒーローを目指す半分の理由が、目の前にいるのだ。
居ても立っても居られないはず。
…何故か爆豪勝己まで個性を若干発動させながら後ろで殺る気の顔をしていたが。
「ダメだ。雪ノ下、お前はプロの資格を持ってるんだ。公私混同をするんじゃない。他の連中は言わなくてもわかれ。お前たちには俺の許可なしに個性を発動させていいはずがない。そして、俺がそんな許可を出す筈もない」
「あの数相手に一人で行くおつもりですか?」
「そ、そうですよ!イレイザーヘッドの戦い方は一対一での近接戦闘だ!相手があんなにいるのに、それを一人で…!」
「一芸だけではヒーローは務まらん」
緑谷出久の不安の声を、既にゴーグルをかけて戦闘態勢に入ったイレイザーヘッドは一蹴する。
同時に階段から飛び降り、雄英への侵入を果たした不埒者たちへと襲いかかる。
生徒たちが大いなる不安と一縷の望みを以て見守る中、イレイザーヘッドと
──────────
「…13号先生、急いで皆を避難させましょう。生徒たちの安全が最優先なのは間違いありません、失念していました」
「はい、しかし雪ノ下さん…。まさか!?」
「このドームから皆を出したら私は戻ります。いくらなんでもイレイザーヘッド一人に任せるわけにはいきません」
「生徒である君に任せるわけにはいきません!僕が…!」
「13号先生は戦闘向きのヒーローではないでしょう?逆に私は戦闘しかできないと言っても過言ではありません。適材適所です。わかってください、私もヒーローなんです」
「ゆきのんが戦うならわたしも戦うよ!絶対その方が強いもん!」
「…由比ヶ浜さん」
「そんなことをさせると思いますか?」
「え…」
「ワープの!」
生徒たちが退避を始めようとしていた矢先、彼らの目の前に立ちはだかった初めての敵。
「初めまして。我々は
散歩でも来たかのような黒霧の言い方に、そして告げられた内容に驚きを隠せない生徒たち。
また、雪ノ下雪乃は相手の危険性を確りと認識していた。
しかし、同時に相手の利便性すらも確認していた。
今この状況なら、この黒い霧の男は、私たちが自由にやれる要因になる、と。
「久しぶりね」
「…? どちらかでお会いしましたか、お嬢さん」
「2年前、貴方は私たちからかけがえのないものを奪ったわ」
「!」
「返してもらいましょうか…!」
個性を発動させながら、語気を強める。
彼女の身体から、冷気が溶け出していた。
「こ、氷?轟くんみたいな個性…なのかな?」
「え…氷?」
「ど、どうしたの麗日さん」
「えっと、雪ノ下さんって、戦闘訓練では確か水の個性だったのに…」
「へ?」
「ほう…。貴女はそう、2年前の。
「白々しいわ、やめてちょうだい。彼はどこ?比企谷君はどこにいるの?生きているのよね?」
「それには、答えかねますね…!」
二人の空気が、更に敵意を帯びてゆく。
周囲の生徒は慄き始めていた。しかしその中でも、一歩を踏み出す者はいる。
並々ならぬ思いを以て敵に向かう者。ただただ
「ゆきのん!」
「雪ノ下さん、わたしたちもやるよ!」
「僕たちだって、今日のためにやってたんだ!」
「潰す」
「右に同意」
「爆豪顔こええぞお前…。でも、やられる前にやっちまおうってのは同感だけどな!」
「ふ…貴方たち半人前にもなれない卵風情が、やれるとでも?」
「言ってくれるわね」
個性発動の為に黒霧へと手を向けようとする雪ノ下雪乃に、彼女を含めた7人に待ったをかけようとする13号。
だが、それよりも更に早く、爆豪勝己と切島鋭児郎は飛び出していた。
いや、飛び出してしまっていた。
硬化された腕と爆発の一撃が迫る中、咄嗟に燻らせた腕を前へと出した黒霧。
生徒である筈の二人のスピードに驚きはしていたものの、内心はほくそ笑んでいた。
──たやすい。
この場で一番厄介な人物は誰か?
勿論、13号である。
なお、ここで雪ノ下雪乃の名が上がらないのは黒霧がアウトスノーのことを知らないためだ。
厄介とは、仕事を完遂する上で厄介であるという意味だ。
幾ら黒霧とはいえ、プロヒーローと一対一の状況に未知数である生徒の個性を持ってこられてはひとたまりも無い。
そう簡単にやられるとは思わないが、その隙に一人二人が逃げ出すくらいはわけないだろう。
ならば、どうするべきか?
答えは簡単である。
その為に必要なのは、13号が自由に動けない状況だ。
そして、それが今である。
13号、飛びかかってきた生徒二人、黒霧の三要素が一直線に並んでる今この瞬間だけは、13号は個性を使えない。
13号の個性はブラックホール。簡単に人を殺せる個性だ。
「ダメだ二人とも!早く離れなさい!」
13号の制止の声がかかる。
遅い。
逃げろと叫ばれた時には、爆豪と切島の二人を黒い靄が覆っていた。
二人のみならず、更に後方へと覆いかぶさる。
瞬間、反応できたものは数人、中でも個性を使って逃れたのは三人。折本かおりは個性を使ってその場を一瞬で抜けた。たまたま近くにいた戸塚彩加の腕を掴んで、二人はその場を離脱。また、前方にいた生徒たちが黒い靄に呑まれてしまったのを悔やみながら、個性を発動する13号。ブラックホールの影響を避けながらも、更に生徒へと靄は襲いかかる。
身体の大きな障子目蔵が芦戸三奈や瀬呂範太を覆い、飯田天哉が麗日お茶子を抱えて後方へ下がる。それぞれの対応が迫られていたからこそ、その瞬間を見た者はいなかった。
プロの資格を持つ雪ノ下雪乃が、由比ヶ浜結衣の手を握り、個性を発動させることもなくワープゲートが迫ることを待っていた、その時を。
──────────
「え?え?」
黒い霧から逃れようとしたら、ゆきのんに手を掴まれていた。
ゆきのんの顔をぱっと見ると、同じようにゆきのんもあたしを見てた。
大丈夫。
そう言っているかのように頷いたゆきのんに驚いていると、いつのまにか周囲の景色が変わっていた。
なにここ、ビルがあるけど…街中?なんか崩れてる。
「こ、ここは…?」
「由比ヶ浜さん、敵よ」
「え゛」
「女が二人かよ…。殺しがいはなさそうだ」
「バカ言ってんな、コイツらもヒーロー志望なんだぞ?油断するなって言われてたろうが」
「ゔぃ、ヴィラン…?なんだよね?」
「見りゃわかんだろ、頭沸いてんのかこのガキ」
「ムキー!!何よその言い方ー!」
「…由比ヶ浜さん、緊張感を持ってちょうだい」
う。だって、バカって言われたみたいじゃん…。
落ち着いて周りを見渡すと、知らない恐ろしい姿をした人たちが十数人。
多分、黒い霧の男が言ってた
黒い霧の男にヒッキーのことを問い詰めなきゃいけないのに、こんなところに飛ばされて…!
多分ここ、災害ゾーンのどっかだ!
上の方にさっきと同じドームの屋根が見える。
まだここはUSJの中なんだ。
まだ、戻れる!
「ゆきのん!さっさとこいつら…!」
「下がっていて由比ヶ浜さん。20秒で片付けるわ」
「へ?」
「んだとコラ、俺たちの人数相手に勝つどころか20秒で片付けるだぁ?なめてくれるのも…」
大概にしろ…かな?言いたかった言葉。
次の瞬間には、もうその人凍ってたけど。
次々と氷の塊がぶつけられて、チンピラっぽい人たちが倒されてく。個性を発動させる間も無く、まさしく瞬殺。
ゆきのんの、個性は…!
「…弱いわね。戦闘経験も少ない、ただの悪ぶった雑魚ね」
「さっすがゆきのん!三態、めちゃくちゃすごい個性だね!」
雪ノ下雪乃ちゃん、あたしの親友で、ゆきのん。
個性は“三態”!
ゆきのんは自分の身体から水分を放出?して、それを氷、水、水蒸気の三種類に分けて出すことができる!
それを雪みたいにして吹雪を出したり、霧を出したりすることもできる!
しかも、そこらへんにある水や氷も操れる!
雨の日は無敵のヒーロー!
「んで、あの人たち気絶しちゃったの?」
「ええ。どうやら、私たち生徒を転送、そしてそのまま既に配置してあった雑兵たちに相手させるという作戦だったみたいね。…待ち伏せしてた連中が弱くてどうしようもないから、成り立ちすらしない作戦だけれども」
「いや、多分それはゆきのんが強すぎるんだと思うよ…」
ゆきのんはプロの資格を持ってる、本物のヒーローだ
。戦闘力だけ考えるとめちゃくちゃ強い。
本当に。
一度、中学の頃にゆきのんとエンデヴァーさんとの戦闘訓練を見たことがある。
…正直、こんな世界にあたしが入っていけるか本当に、いやほんっとうに不安になるような訓練だった。
…ぶっちゃけヒッキーまで引いてた。
まあ、ヒッキーもえげつなかったけどさぁ。
「ようやく、これで自由に動けるわね」
「へぁ!?な、ど、どういうこと?」
「13号先生の目がなくなった。急いで中央広場に戻って相澤先生に協力しましょう」
「も、もしかしてわたしの手を握ってワープゲートを防がなかったのも…」
「狙ったわ」
う、うそーん…。
「も、もし全然知らないところに飛ばされたらどうする気だったの?」
「それは出来ないわ。今このドームから私たちを出せば、それは彼らにとってデメリットでしかない。せっかく外部への連絡が取れない状況にあるのに、態々その外へと出す筈がないもの。それに、私たちが何の個性を持ってるかは恐らく知らないわ。何せ、私のことをただの会ったことのある少女くらいにしか知らなかった。未知の個性を持った相手ならば、始末しておきたい筈。ならば、転送させて待ち伏せくらいは読めるわ」
ぜ、全然読めなかったよそんなこと…。
ゆきのんが頭良すぎて、状況判断も凄くて、戦闘力もマジでヤバくて。
…どうしよう、本当にこんなのでチームなんていつか組めるのかな、あたし。
──────────
「おい、全員やられちまったぞ!コネクタ!」
…案外早かったな。
寝転がっていた姿勢から、ジャックが覗いていた、空いた穴を見る。
それを通して地上の様子が見えた。確かにやる気に満ち溢れていたチンピラたちが倒れていた。
かなり強烈な電撃
「電撃の個性と、身体から物を出す個性…か?あとは、耳たぶが伸びてやがる。なんの個性だ…?音?」
「…個性の確認か。余念がないな」
「個性の副作用でアホになってるやつがいる。地中から強襲して人質に取る」
「まだやる気か。何でそこまでするんだ?」
「決まってるだろ、ヒーローどもをぶちのめすっていう死柄木の理念に乗ったからだ。オールマイト殺し、最高じゃねえか」
ジャックの言葉に、敵意が上ってくる。
監視カメラが俺の身体にはつけられているが、別にこいつ一人くらいはいいよな?
カッとなってやってしまったくらいの言い訳通らないかな。
…ダメだ、よく考えたらこいつが電波障害引き起こしてるんだった。
流石にその邪魔までしたら後が恐ろしい。
間違いなく俺の第一の庇護対象、小町まで拐い出す。
それだけは、絶対に避けなければならない。
…それに、多分地上の生徒たちは大丈夫。
「よし、行ってくる。俺がやられそうになったら守れよ、頼むぞ!」
「起きてたらな」
「おいふざけんなよ!!ちゃんと助けろよ!!」
「奇襲するんじゃなかったのか?静かに行かないと簡単にバレるぞ」
「チッ…!」
そう舌打ちしたジャックは地中から出て行った。
ジャックは気づいてなかったが、ほかにこの場に近づいてくるやつがいた。
あの物を作り出す生徒たちが例えやられそうになったとしても、そいつに任せるしかないだろう。
良く知った奴だ。
アイツならジャック程度はなんとかするだろう。
…それでも、止める…べきだったのかもしれない。
本当のヒーローになりたかったのなら、ここで飛び出して、ジャックを仕留め、死柄木たちを止めに急ぐべきだったのかもしれない。
…けど、もうそんなことはできない。
小町を狙う。
黒霧に拐われて、死柄木と『先生』という人物の前に連れてこられた時に開口一番に言われた言葉がそれだった。
左腕の痛みになんとか耐えながら、状況把握に努めていた矢先にこれだ。
正直、どうにもならなかった。
プロが持て余すような戦力を簡単に用意でき、更には神出鬼没のワープゲートがある。
また、奥の黒幕は見たことのないような化け物ときた。
…その時から、耐え忍ぶことにした。
やつらの話には、とことん付き合った。
ない左腕をどうにかするという名目での実験にも付き合った。
課題と称して時々闇の住人たちとの交戦や、更にはこの前にはプロヒーローとの戦闘をやらされたのも。…エアジェットとかいうヒーローには、悪いことをした。
それでも、俺は見えない抵抗をする。
顔は常に隠している。後のために。
殺せと言われてもそれだけはやらなかった。例えそのことで罪が減るわけではないとしても。
そして、抵抗する為に、今回はついてきた。
やっぱり、予想通りに…アイツらがいることがわかってたから。
先程、空気が凍る感じが、二箇所で起こった。流石に氷の個性を持つ奴が二人もいるとは思わなかったが、間違いなく片方は知り合いだ。雪ノ下が、いる。氷の個性を持つ人間なんて珍しいし、間違いないだろう。…もう一人の方も何となく推測はつくが。
この場に近づいているという一人も恐らくそれだ。アイツの歩く、走る感覚は独特である。
何せ個性を発動させながら走ってるみたいなもんだからな。
だからこそ、俺がこの雄英に来れてよかったと思える。万が一の状況を、防ぐために。
ズ、ズズ…。
どうやら考えごとに耽っていたらしい。
少し時間が経ったようだ。いつも聞いていたくぐもったような音で目を開ける。
地中の少し空いた空間に、小さな黒い靄が出来始める。黒霧か。
「なんだ?」
「急いでこちらへ来てください。ワープゲートを潜って、早く」
「…さっきからの轟音はそれか?」
「脳無がやられそうです。なんとか脳無のサポートをお願いします」
「マジか…。相手は?」
「オールマイトです…!」
来たか。来て、しまったか。
でも、やっぱりそうだよな。
「ジャックはどうする?アイツ以外は全員やられたが。…待った、ジャックもやられかけだ。奇襲喰らったっぽい」
「まだ地中にいるんですよね?彼は後で私が回収します。コネクタ、貴方はこちらへ急いでください!」
「はいはい…」
あんたは、平和の象徴だもんな…!
こらへんから原作のキャラの行く道も変えていくつもりです。ちょっとずつ、ガイル勢とヒロアカ勢とを絡めていければいいなぁと思います。