私、立花響13歳!誕生日は9月の13日で血液型はO型!身長は153㎝で体重は乙女のひみつ!趣味は困ってる人を助けること!好きなものはごはん&ごはん!
今日は親友のみくとデートなの!一緒にツヴァイウィング?っていう2人組のユニットのライブを観に行くんだ!正直ツヴァイウィングのことはよく知らないけどみくからデートに誘ってくれたのに断るわけないよね!いっつもデートのお誘いは私からだったからすっごく嬉しかったんだ!それに普段はくーるで一歩引いてるみくが私とデートするためにわざわざライブのチケット手に入れて、顔を赤らめて不安そうにしながら「響……その、あ、あのねっ、ライブのチケットがその、手に入ったんだ。だから、一緒に行かない……?」って潤んだ瞳+上目づかいのコンボで見つめてきながらおずおずとチケットを差し出してくるんだよ!?普段の余裕溢れるみくの姿からは想像もできないほどのギャップに心臓が止まるかと思ったよ!想像してみて?品行方正文武両道才色兼備、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花!肩まで伸ばしたツヤツヤサラサラの濡れ羽色の髪と、それを大きいのに邪魔しないでむしろ引き立てる白いリボン、まるで名のある職人が丹精込めて作り上げた陶磁器かのようなキメ細やかで美しい白い肌!黒翡翠の輝きを秘めた瞳に切れ長のまつ毛、少し薄くて紅が差した愛らしい唇、輪郭は童顔なのに美人系、いやむしろ美人の幼い姿といったほうがしっくりくる!おなかとおしりはしっかり引き締まっていて無駄な脂肪なんて一切ついてない至高の一品!胸はちょ~っとだけ控えめだけどむしろそれがいい!みくに大きな胸は似合わな……ちょびっとだけ見てみたい気もするけどやっぱり今の無に等しい胸のほうが全体のバランスがいいと思う!スラっとした手足は細すぎず太すぎない絶妙なバランスを保っていてもはや芸術品といっても過言じゃない!そんな神が作った最高傑作と言われてるみくがっ!小鳥の囀りのごとき女神ボイスで、告白なんじゃないかってくらいの様子でデートに誘ってくれたんだよ!!!?断るなんて選択肢あるわけないでしょ!!!!!?
ああ、あの時の幸せを思い出したらみくへの愛があふれて止まらないよ!もう今すぐにみくに会いたい!待ち合わせの時間までもうちょっとあるけどもうみくの家行っちゃおう!
みくの家に駆けていく。みくの家は近所だから10分もかからずに着いた。インターホンを押そうとしたところでちょうどみくが出てくる。もしかして、私が来たのを察して……?それはもう相思相愛と言っても過言でないのでは!?
「私も愛してるよみくっ……!」
「………………響はバカだから知らないかもしれないけれど、寝言は寝てから言うから寝言っていうんだよ」
私の愛の告白に返ってきたのは真夏の太陽も真っ青になって裸足で逃げ出すレベルの絶対零度の瞳。おかしい、さっきまではあんなに愛し合っていたのに。
「はあ、好感度調整失敗したかなぁ」
「へ?なんて言ったの?もしかしてあいしt」
「それだけは絶対に違うから安心して」
「そんな食い気味に否定しなくても……はっ!?これが倦怠期ってやつ!?」
「響、しつこい」
「心の底からごめんなさいっ!」
怖かった、すごく怖かったよ。あんなゴミを見るような目で見られたら、見られたら………………
ありだな。
「みくはもしかして天使なの?」
「響……元から残念な子ではあったけど、まさかそこまで酷いだなんてさすがに私も思ってなかったよ」
何故か今度は憐憫の眼差しを向けられている。ほら、やっぱり天使じゃん。
みくの天使っぷりに悶えていると、天使が「ほら、いくよ」と言って私の手を引いてきた。驚いて変な声を出したら手を離そうとしてきたから慌てて繋ぎとめる。
「いやなんじゃないの」
「いやなわけないじゃん!むしろご褒美だよ!ただ……」
「ただ?」
「恋人つなぎがしたいな、なんて」
「……」
「あ、あはは、ごめん、調子に乗りました……」
うぅ、またやっちゃった……。ああほら、せっかく手を繋げたのにほどかれて……って、ふぇ!?み、みくさん!?そんなぴったりと指と指を絡められると、ひぁ、ぁぁぁぁっ!!?
「これでいいでしょ。言っとくけど、響に拗ねられると面倒だからってだけで他に他意はないんだから勘違いしないでね。……響?あら、臆面もなく
ひぁぁ、あ、みみみ、みくが、わあ、わたしのこと愛してるっていって……!!!!!?そそそそれにに、こっここっこっこ、恋人ってて……!!!!!!!!!!?
「みくっ……!ふたりで幸せな家庭を築こうねッ!!!」
……はっ!?私はいったい何を?なんだかとても幸せなことと怖いことが同時にあった気がするけれどなにも思い出せない。それになんでか左のほっぺたがジンジンする気がする。
「やっと起きたの?もうライブ始まっちゃうところだったよ」
「はぇ?え?なんでもう会場についてるの?」
「もう、響ったら寝ぼけてるの?ずっと眠そうにはしてたけれど私のあとをついてきてたじゃない」
そうだったっけ……?そうだったかも?うん、みくが言うなら間違いないよね。
「せっかくのデートなのに、ごめん。やっぱり私、みくがいないとダメダメだなぁ……」
「確かに、響は私がいないとダメな子ね」
「うぐぅ」
「しょうがないから、ダメダメな響のために私が
これがみくとの最後の会話になるなんて、この時は思いもしていなかった。
塩対応すぎて時々ツラいけど、なんだかんだでいつもそばにいてくれる私の陽だまりがいなくなってしまうなんて。
日常なんてもろく簡単に崩れ去ってしまうのに、この先も何でもないような幸せな日常が続くんだって何の根拠もなく信じていたんだ……。
救いは
-
いる
-
いらない
-
どっちでもいい
-
閲覧用