「Rei shen shou jing rei zizzl」
聖詠を口ずさみながらエアキャリアから飛び降りる。ああ、海風が心地いい。もう何度も繰り返してるのにこれからのことが愉しみでたまらない。
最後の希望すら失って、ただ無意味に過ごすしかなくなった私に残った唯一。みんなが、響が、泣いてくれるのが嬉しくて、愉しくてたまらないの。
ごめんね、本当に心の底から泣いてくれてるって解ってるのにやめられないの。ううん、解ってるからやめないの。あなたのステキなところが観れるなら無意味な世界にもほんの少しだけ意味が生まれるから。
戦場に降り立つ。調ちゃんは拘束されて切歌ちゃんは剣を突きつけられている。だけどまあ、全部まとめて消し飛ばせばいいだけだよね。
流星
流星はチャージが必要な大技だし攻撃範囲も前方だけで限定的だけどその分威力は申し分ない。それにまだ神獣鏡の性能がバレてなくて動揺もしてる今の方がチャージ時間も稼げるし当てやすいんだぁ。
さて、効果のほどはどうかな?これで全滅してくれてれば
……あー、何度かこれで全滅してくれたんだけどな。さすがはクリスと翼さん、楽にはイかせてくれないか。
それなら年季の違いを見せてあげる。たかだか数年程度しかギアを纏ってないひよっこどもに負けるほど私の経験は軽くないの。今までだってずっと、ずぅーっと戦ってきたんだから。
うん?切歌ちゃんが何か言ってる。えーっとなになに、調ちゃんは仲間?ちょっと何言ってるかわからないかも。私がいつ
返事の代わりに光線を撃つ。3人纏めて相手にしてもいいけれど、まずは切歌ちゃんから墜とそうっと。
子機を展開して切歌ちゃんを囲みにかかる。当然神獣鏡の能力を知ってるから逃げようとするけれどその動きは単純で単調、予測して先回りなんて余裕だ。光の檻を形成して動けなくする。さあ、今回はどうしてくれよう?時間もあまりないしとりあえずギアを壊して……ッ!
横合いから放たれた、急所狙いのエネルギー弾をすんでのところで躱す。
切歌ちゃんを甚振りたかったのにいきなり攻撃してくるなんてまったく、躾のなってないお行儀の悪い子だねクリス?そんな悪い子にはお仕置きしてあげないとねッ!
反撃として光線を撃ちつつ下がって
目の前には鴨がいて反撃は散発的自分が一方的に撃てる位置、さぞかし気持ちいいだろうね?だけれど、一番狩りやすいのは自分が狩る側だと思ってる獲物なんだよ?
切歌ちゃんを閉じ込めていた子機をすべてクリスに指向して攻撃する。意識外、しかも背後からの攻撃を避けれる道理はない。クリスが独りだったら今ので完全に無力化できたんだろうけどギリギリで避けられた。でもいくつかは当たったから凶祓いの力でギアの出力は落ちたはず。さあ、今度はこっちが狩る番だよ。
子機を操ってクリスを攻撃している間に艦上に戻る。翼さんは切歌ちゃんを抑えるので手が離せないみたいだね、切歌ちゃんが隙があらば動こうとしてて離れられないってところかな。うんうん、切歌ちゃんもたまには役に立つね、弱い駒で強い駒を足止めできるのは素晴らしいことだよ。さすがに危なくなったら切歌ちゃんごときほっといて助太刀に来るだろうけどしばらく横槍はなさそう。ふふ、3人でかかればまだ勝機もあっただろうに、敵の敵は味方じゃないにしても、もうちょっと上手く立ち回れたと思うよ?
意識をクリスに戻す。出力が落ちたからか消耗の激しいガトリングは引っ込めたみたいだけどさすがはイチイバル、だいぶ子機が墜とされてしまってる。数を墜として余裕が出たのかこっちにまで撃ってきてるし、本当によく吠えるワンちゃんだこと。
追加の子機を展開しつつクリスに接近戦を仕掛ける。さっきみたいに引きずり出すためじゃないならイチイバルから距離をとるのは基本的に愚策。長距離広範囲殲滅を得意とするギアだけあって本当に一方的に撃たれて終わりだからね。逆に言えば接近戦は不得意な領分、クリスが才能の塊だからある程度は対応してくるけど。ちなみに神獣鏡は中距離戦が主軸で接近戦は同じく苦手なほうだけど、イチイバル程じゃない。
子機のせいで距離を離せず、墜とそうと銃を向ければ私が邪魔をする。近すぎてクリスはまともに攻撃できないのにこっちは一方的に攻撃できる。さっきとまるで真逆、だからこそ反撃の奥の手を用意してるんだよねクリス?
それまでどうにか下がろうとしていたクリスが一歩、前に出た。
「食らいやがれッ!アーマーパージだ!」
うん、クリスならそうくると思っていたよ。だから私も前に出てクリスに抱きつく。クリスが動揺したからアーマーパージは発動していない。そのまま発動すれば大ダメージは確実だったのに、惜しいね。
「な、なな……!?お前こんな時になにを……ッ!?」
「クリス?私が纏ってる神獣鏡のギアにはね、凶祓いっていう力があるんだ。簡単に言えば聖遺物を無力化できる力なんだけど、私があまりにも歪んでるものだからその力が強く顕れるみたいで、つまりね?
「な……まさか……!!?」
「うん、そのまさか。こうやって抱きつけば凶祓いがクリスのギアの出力を上回って機能不全に陥るの。こんな風にね」
クリスのギアが強制解除される。まずは1人。どうせ戦えなくなるんならアーマーパージでダメージ与えた方が良かったね?
さて、次はどっちから潰そうかな?やっぱりさっきやり損ねた切歌ちゃんかな?
なんて考えてたらウェル博士が戦場全体にノイズを召喚した。なんて空気の読めない男なの、興ざめだよ。せっかく盛り上がってきたところだったのに、ソロモンの杖ごときで調子に乗るなよ狂人が。
流星を放つためにチャージを開始する。照準は当然、高みの見物を決め込んでるエアキャリア。ムカついたから子機まで使って120%フルチャージ、今更シャトルマーカーを展開して防御を試みているけれど流星はその程度で防げる安い技じゃない。
「止めるデス!あれにはまだマムとマリアが!!!」
エネルギーが収束して放つタイミングで切歌ちゃんが切りかかってきた。避けたけれど流星はそらされてエアキャリアの尾翼をひとつを飛ばした程度。バランスはとりずらいし機動力も落ちるけど墜落まではいかないか。まったく切歌ちゃんは本当に……!
……はぁ、不本意だけれど今は切歌ちゃんよりノイズの処理が先だね、無力化したところで炭になっちゃったらいい顔見れないし。とはいえこうも広い範囲に数を展開されるとひとつひとつ処理していくのめんどくさいなぁ。こういう場面にうってつけのイチイバルは無力化しちゃったし、しょうがないから
「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el baral zizzl
Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el zizzl」
高まるフォニックゲインを体内に押し止め、最高潮に達した瞬間一気に解放する。それだけでフォニックゲインの嵐が広範囲のノイズを引き裂き殲滅した。
えーっと、バックファイアのダメージは……、多分内臓がぐちゃぐちゃになってるかな。あと血管もところどころ切れてるっぽい?神経もいくつかやられてるかも。広範囲を殲滅するためとは言え体内に溜めて一気に開放する擬似爆弾はめちゃくちゃダメージあるね。これほどのダメージだと、あと数時間と持たずに死ぬだろうけど骨は折れてはないからまだまだ戦える、よし。
ああ、いい表情だね切歌ちゃん。それだけでさっきのことは許しちゃいそうだよ。ここから瀕死の私に倒されたらどうなっちゃうんだろ?きっと今よりいい表情見せてくれるよね?
それじゃあ第2ラウンドと行こうか
3千字くらいで収めるつもりが長くなりそうなので前後編に分かれます
救いは
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いる
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いらない
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どっちでもいい
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閲覧用