その小さな鳥は 血を吐きながら 歌を歌い続けるという
わたしの大切な親友も歌を歌い続けた
血を流しながら 歌い続けた
「う、うっ......会いたいよ。もう会えないなんて、私は嫌だよ...響」
私の涙は...雨となって流れ落ちた...
〖戦姫絶唱 シンフォギア〗
ツヴァイウイングライブの悲劇から2年...立花響は無事退院し”私立リディアン音楽院”へと進学をはたしていた。
「はい、今日は前回の続から始めます。抑揚をつけることで、歌の表現は深まりますが...」
そんな響は学園では”やんちゃ”な生徒の部類に入る...なぜなら
「(.....はぁ、授業始まっちゃった。響ったら、何してるんだろう)」
「.....ねえねえ、ヒナ。ビッキー、どうしたの?」
「んん.....。お昼ごはんのあと、何か見つけて走って行っちゃったんだ.....」
クラスメイトの”
「もしかして、また人助け病?アニメみたいな生き様してるわね」
「......あ、噂をすればなんとやらです」
話しに加わる
彼女らが響の友達たちである。......そして
「(やっぱり授業始まっちゃってるよ~......。バレないように......こっそりと......)」
「響、こっちこっち。先生が黒板見てるうちに早くッ!」
「未来ッ!ありがと~ッ!」
「もう、何してたの。......ねえ、響?その鞄、何か入ってる?」
「えッ!あ、ええとこれは...」
どう言い訳しようかと悩む響を余所に鞄が動き出した。
「ひゃおあッ!?だ、ダメだったらッ!じっとして、そんな動いたら.....ああッ!」
「にゃ~んッ!」
そして中から一匹の猫が...
「ええッ、猫おッ!?」
そんな猫はどこかに行こうとして
「ああこらッ!逃げたらダメだったらッ!......ええい、こうなったら.....響、きゃーっちッ!」
見事猫を捕まえた...ただ
「ふう、捕まえたぞいたずらっこめッ!観念してお縄に......あ”........」
「..........。おはようございます」
「おッ、おはようございますッ!....え~と。授業の邪魔になりますし、わたしは席に戻りますねー、あはは...」
そう、授業中なのである。
「立花さんッ!遅刻しただけでなくッ!その猫はいったい何なんですかッ!?」
「ーッ!?あああの、この子が木に登ったまま降りられなくなって.....」
「.....それで?」
「きっとお腹を空かせてるんじゃないかと.....」
「立花さんッ!!ああもう、猫は用務員さんに預けますッ!あなたは席に座ってなさいっ!」
「す、すみませ~んッ!」
そうして教師”
立花響はこの2年ですっかりお節介ウーマンになっていた。
『アハハハハ!』
友太朗はそんな話しを電話で聞いて大笑いしていた。
「笑わないでよ~、今日は色々ありすぎてクライマックスが百連発気分だよ~。わたし呪われてるかも~」
「半分は響のドジだけど、残りはいつものでしょ?呪われてるんじゃなくて、自業自得」
「人助けと言ってよ~。人助けはわたしの趣味なんだから~」
『いや~響が音楽院に行ったときは何事ッ!?って思ったけど、相変わらずで安心したよ』
「えへへッ!でしょ~?」
「響の場合、度が過ぎてるの。同じクラスの子に教科書貸さないでしょ、普通」
「わたしは未来から見せてもらうからいいんだよ~。小学校からず~っと一緒の幼馴染みなんだしさ~」
『未来も未来でそっち行っちゃうし、幼馴染みで一人だけハブられるのは悲しいぞ?』
「......バカ」
もう一人の幼馴染みであり、唯一の男友達である友太朗はリディアン音楽院の同県にある国立雄英高等学校に進学、寮生活だそうだ。
そんな彼との電話が切れ、未来が見ている雑誌に響きも目線が向く。
「って、その記事ッ!翼さんのCD発売のッ!やっぱ格好いいなぁ~ッ!あ、スクラップにしてもいい?」
「もう、仕方ないなあ。でも、本当に響は翼さんが好きだよね。憧れでこのリディアンに進学決めたんだから、大したものだわ」
「だけど、まだ一度もお目にかかれてないんだよね~。トップアーティストだし、簡単に会えるとは思ってないけどさ」
「同じ学校に通っているんだし、そのうち会うチャンスもあるよ」
「ありがとう、未来。あ~、早く会ってみたいなぁ~」
「(.....もし、翼さんに会えたら訊いてみたい。戦っていたツヴァイウイング、あれが幻だったのか......2年前のあの日、何が起こっていたのか......)」
そんな響の想いは翌日には叶ってしまった。
昼休みに......
「ねえ、風鳴翼よ!」
「お隣には
「...さすが歌姫と学園の王子、映える」
「いつも思うがよくばれないな?ズキュンパイヤ」
「美しい僕が女性になっても何もかわらないさ」
そう、坂杯弥...彼女はケミーの一体、ズキュンパイヤがリディアンに変装して潜り込んでいる。......理由は
「これでいつでも翼のそばにいれるだろ?」
「まあ、わたしとしても仲間がそばにいるのはありがたいが......」
「それじゃあまた歌を聴かせてくれ?ああ、新曲で頼むよ」
翼の歌に惚れ込んだからである。
「え、翼さんッ!?」
周りの声に思わず立ち上がる響、そのタイミングでちょうど目の前に翼が......
「ああッ......あ、ああ、あの、その...(ど、どどどどうしよう、心の準備が.....。2年前のお礼...違う、わたし、訊かないと...ッ!)」
「...頬、ついてる」
「え....?」
「響ッ、ほっぺたにご飯粒....」
「...あ。あああ.....ッ!」
「食事は落ち着いて食べることだ」
そう言って翼は立ち去って行った。
「あ~...もうダメだ~......。翼さんに完璧おかしな子だと思われた...」
「間違ってないんだからいいんじゃない?」
「ううッ、わたしやっぱり呪われてるーッ!」
「珍しいね。翼から彼女に声をかけるなんて...いつもは遠目から見てるだけなのに」
「米粒が気になっただけ」
「ふふ、そういうことにしておくね」
「(彼女...元気そうで良かった。奏が最後に守った娘...一ノ瀬の幼馴染みらしいけど...ふふ、ちょっと面白い娘ね)」
そして放課後になり、響は翼の新曲のCDを買いにショップを目指していた。
「はぁ、はぁ、特典♪はぁ、はぁ、CD♪はぁ、はぁ、特典♪はぁ、はぁ、CD......ショップまであと少し何だけど、え?」
そこに人気はなく...ただ灰が巻き散っていた。
「...これ、まさかニュースでやってた...ノイズのッ!?」
「きゃああああああああッ!」
「悲鳴ッ!?ーッ!」
響は思わず悲鳴の聞こえた方へと走り出す。
「さっきの声、確かこっちの方から......あッ!」
「やあ、ああああ......」
「こっちにッ!......ううん、今、行くからッ!」
そうして女の子に駆け寄ろうとする響にノイズの手が伸びて
「ーッ!」
「ホッパー!」
何かが、ノイズを蹴り飛ばした。
「何?」
「ホパ」
「バッタ?」
それは通常よりも大きいバッタだった。
「あなたが助けてくれたの?」
「ホッーパ」
そのバッタは胸を張るような動きをする。
「ありがとう!...もう大丈夫ッ!走れる?さあ、お姉ちゃんの手を掴んでッ!」
「でも、ママが...」
「はぐれちゃったんだねッ!分かった、逃げながら探そうッ!だからノイズが戻って来る前に...ッ!」
「...う、うんッ!」
「バッタ君も手伝って!」
「ホパ?ホパパ!」
バッタはうなずいてくれた。
こうして走り出したが......
「はあっはあ.....、がんばってッ!ーあッ!」
「お、おねえちゃん...ッ!もう、にげられないよ.....ッ!」
2人と1匹、何とか逃げ延びていたが、遂に追い詰められる。
「ホオオオパアアアア!!」
「バッタ君....」
バッタも威嚇するように吠えるが変わらずノイズは迫ってくる。
「(こんなの...もう...)」
「おねえちゃん。わたしたち....しんじゃうの....?」
「......ッ!(死ぬ?死んじゃう?わたしたち、ここでノイズに......)」
『生きるのを諦めるなッ!』
その時、響の中に蘇る...あの言葉
「(あの日、あの時、間違いなくわたしは、あの人に救われた。わたしを救ってくれたあの人は、とても優しくて、力強い歌を口ずさんでいた......わたしにできることを、できることが、きっとあるはずだッ!)」
そして胸に歌があふれてくる。
「お、おねえちゃ....」
「生きるのを、諦めないでッ!(歌が、とても、優しくて、力強い、歌がッ!)」
「
ありがとうございました。
お久しぶりの投稿です。
前回投稿から約3ヶ月、お待たせしました。
今後もまったりペースでの投稿になりそうですがご了承頂きたく。
それでは次回をお楽しみに!!