麗しの世捨てロリババア生活を邪魔する奴は全員殺す(涙目) 作:がぱおら
私は、自由意志を最も尊んでいる。
人間はなりたいものになろうとして良いのだ。
同時に全ての人間には邪魔する自由もある。だから、本当になりたいものがあるなら、容赦してはいけない。
お前は自由にしていい、私も自由にする。自由度でバトルしよう、というスタンスで、私は不老不死となった。
なので、奴隷って好きじゃない。
奴隷を用意する奴も、買う奴も、奴隷本人も。
自由意思がある人間をわざわざ選んで縛るのが、甚だ非効率的に感じられて、不愉快なのだ。
近いもの言うなら、ド田舎の因習に対して感じるもにょもにょ感だと思う。
ホムンクルスとか、最初から自由意思生まれないように調整してるから、本当に楽だよ。
反逆に怯える必要もないし。
なんでさぁ、他人が産んで育てた不測の塊を道具にするんだろ。
奴隷って本当に嫌い。
……なんていろいろ言ったけど、単にコミュニケーション相手が負担にしかならないだけである。
さて、奴隷がいっぱいの地下牢である。
私が殺した鎧男は、たぶん看守かもしくは用心棒だろう。
私は奴隷が嫌いで関わりたくないので、奴隷の解放などはする気はない。
そういう人助けって、親切な気持ちになって、人の世を巡り巡るんだよね。
引きこもって生きていたい私へ、いつかお節介って形で帰ってくる、とも言う。
私は子供すら捨てる孤独ジャンキーだぞ。親切心すらストレスなんだ。
優しみの連鎖は、私が断ち切るしかない。
ものすごい使命感を感じ、身が引き締まった。
そうと決まれば、さっさと"邪剣鑑定"に従って邪剣を回収してトンズラこくか……、あっ。
私の脳内に神憑り的な閃きが生まれた。
「ロリ奴隷は助けないと」
幼女は繊細な生き物なので、奴隷に堕とされても抵抗できないのだ。
なれば私の手で、ロリ奴隷は解放し、新たなる人生を歩ませねばならない。
しがらみが残らないように、記憶は消させてもらうけど。
「では、ウィンドウショッピングと洒落込もうかね」
私は牢獄をうろつき、どのような奴隷がいるか、見分をはじめた。
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全然ロリ奴隷いないんだけど!?
大人の女性はもちろんいるし、大人の男性もいる。
老人もいる。なんなら人外もいる。獣人とかね。この世界獣人いたんだ……。
ショタも数人いる。
でもロリはいない。
私は嫌な予感がした。
ベルコット何某氏……まさか私と同じタイプの性癖!?
くそっ、ロリコンぢからで負けてはいられない!
今すぐ豪邸に火を放ち、ベルコット何某氏を行方不明にしてやらないと気が済まない!!
「あ、あのっ!」
ショタ奴隷のひとりが、鉄格子にしがみついて、私に話しかけてきた。
「あなたは、一体誰ですか!? もしかして奴隷を解放しに……、いや、それよりも、ロッカが! ロッカが、ベルコットに連れられて……」
ショタ奴隷は何やら事情を説明してくれているようだ。
他のショタ奴隷も縋るような目で見てくる。
しかし、私はショタ奴隷の説明台詞は一切聞いていなかった。
「いきなり邪剣埋め込みパターンか……」
最初に話しかけてきた代表ショタ奴隷から、邪剣の反応があったのだ。
間近で確認すると、心臓付近にあるのがわかった。
「……!?」
代表ショタ奴隷は、私の呟きを聞き取れたようで、驚いている。
「どこで邪剣を埋め込まれた? それがどういう代物か知ってる?」
「……い、今は関係ないだろ!」
いや多いに関係あるよ。
邪剣パワーがあれば、脱獄くらい楽勝じゃん。
「なんで捕まってる?」
「……そ、それは……一週間前、乞食狩りにでくわして……クソッ、冒険者のくせに、なんで邪剣を持って……!」
冒険者ギルドから感じた邪剣と戦って負けたのかな。
紆余曲折の少年バトル漫画を満喫していらっしゃるようで。
まあ私が全部打ち切りエンドにするけど。
いきなりロリババアが現れて皆殺しにする、サプライズロリババア理論を食らわせてやろう。
その前に、とても重要なことがある。
「ロッカとやらは、何者?」
「……ロッカは、俺の幼馴染で……俺達を明るく引っ張ってくれる存在で」
「性別」
「へ? せ、性別? 女だよ、ロッカは女の子! 俺達と同い年で」
「よっしゃ合格」
私は代表ショタ奴隷の心臓目掛けて、"転移"を使用。
私の手の中に、邪剣の欠片と融合した心臓が現れた。
「へ」
代表ショタ奴隷は、身体に残留した邪剣パワーで、まだ死んでいない。
ホムンクルス実験で、残りカスみたいな邪剣パワーでも、人間はわりと長持ちするっぽいことは判明している。
ぽかんとするショタ奴隷達の眼前で、私は邪剣付き心臓を袋に放り込んだ。
前回の反省点を活かして、今回は袋を持ち込んでいる。
「待っとれよ奴隷にしないと手も出せないチキンロリコン!!」
私は今、自らのロリコンぢからの証明に燃えている!
奴隷達を置き去りにして、私は地上へ"転移"した。