麗しの世捨てロリババア生活を邪魔する奴は全員殺す(涙目)   作:がぱおら

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野良ラスボス出現バグ

さてさて、闇組織の会議室に来たロリババアこと私ですが。

四天王の一人目を倒したはいいものの、残るは三天王とラスボスと闇医者。

ラスボスはボロ雑巾だから戦力外なんだけどね。

"レーダー"は真っ赤、四面楚歌。

私の本体……ああ、肉体のほうね。ロッカちゃんと一緒のベッドで熟睡してるほう。は、遥か遠い王国である。

 

流石にね、何起きるかわからん邪剣相手に、いきなり生身晒したくはない。

"分身"も"コピー"もよろしくない。

異能バトル相手に、私をふたりにコピーするのは、SCPのクロステスト並みに危険な行いと言える。

下手に分身体が独立した意識を持ってしまうパターンが怖いのだ。

なので、邪剣の対処は、私という個人の人格で全て対応することに決めている。

複数の私による分業は、最後の手段だ。そして今はまだ最後じゃない。

それでも、意識体で消失した際の保険の"精神蘇生"は目覚まし代わりにセットしてるし、記憶攻撃対策に"実況カメラ"もセットしている。

その他、延々書き続けられるくらいには心配性に、対策をしている。

 

話が脱線した。私は絶対無事なんだが、現状味方はいません、ってことだね。

 

 

「……き、キヒヒヒ……ガンドラの旦那を一瞬でやりやがった。気をつけろよ、只者じゃねぇこいつ」

 

「あ、アイオーッ!! アイオー、怪我してる!! ポルシム、アイオーを治してあげて……!」

 

 

おや、デンセルスが取引してくれた幼女が叫んでいるぞ。

"鑑定"……名はエリーン。職業は奴隷……これ自称じゃないよね? 生徒会長モドキのせいで少し不安だ。

ふむ、ロッカちゃんより少し背が低いな。貧乳だし、一発合格。

彼女は殺さない。

彼女以外は全部殺す。

 

 

「……な、何者、ですか。貴女は……アイオーに何を」

 

 

巨乳シスター、次はお前だ。

 

 

「四天王二人目、かかってこい! 三人目のやせ男と同時でもいいぞ!」

 

 

巨乳シスターに手をクイクイして挑発してみる。

 

 

「……ポルシム! エリーン!」

 

「あいよ!」

 

「うんっ!」

 

 

女の子ふたりは邪剣を抜いた。

痩せ男は、どうやら心臓邪剣タイプらしい。

へー、基本能力的にはノーマル邪剣タイプとそこまで変わらないのか。四天王やれるんだ。

私相手なら五十歩百歩ってヤツだがね!

 

 

「"心と信仰"!」

 

「"技と裁縫"ーっ!」

 

 

"レーダー"の20以上の反応が、一斉に襲い掛かってきた。

残り半数は魔術を唱えている? 姿が見えない。

女の子ふたりの合体技かな? 多分、邪剣スキルをいい感じに組み合わせて、不可視の兵隊を操っている。

うーん、どうしよっかなぁ。

ロリ枠四天王は生かさないといけないんだけど、決死隊になられても参るというか。

アイオーくんに彼女を説得してもらう必要があるのだ。

現在満身創痍で、不可視の攻撃範囲にバッチリ収まってるアイオーに。

一見「この程度の攻撃、我々のリーダーは防いでくださる」という忠誠心にも見えるけど、今そのリーダー、足一本取れてて武器が発泡スチロールなんだよね。

死ぬわ。

 

 

「仕方ないなぁ~……デンセルス! 力を借りるよ!」

 

「ぬおぉぁぁああああっ!?」

 

 

私はデンセルスに"膨張""加速""重力""硬化""反射""健康"と魔法を雑に重ね掛けして、私の周囲を高速回転させた。シューティングゲームのバリアみたいなアレ。

不可視の攻撃は全てデンセルスによって跳ね返され、会議室に乱反射し、テーブルが木端微塵になった。

 

 

「きゃああっ!?」

 

「ぐおお!」

 

「ぎゃああああああー!!」

 

「うぐぅう……!」

 

「……け、賢者、やめてくれ……もう見ていられない……それに、デンセルスはさっき解放したんじゃ」

 

「仕方ないじゃん、手元に武器ないもん。浪漫だよね、戦場で仲間と武器チェンジするの!」

 

「ぐっ、アイオー様……! 今助けます!」

 

 

巨乳シスターが真っ先に立ち直り、邪剣で"反射"された不可視攻撃を弾きつつ接近してくる。

邪剣全般の最大の欠点がこれ。

結局は刃物なので、接近戦が最適解になってしまう。

どんな異能があっても、最大火力のためには、近距離でのシバキ合いに帰結する。

私の首を取るつもりならば、最終的にはデカ男を一瞬で細切れにした私に接近せざるを得ないのだ。

 

もっとも、巨乳シスターはその辺考えてるらしい。

右手の邪剣で防御しつつ、左手が私を指差した。光っている。

魔術を使うつもりか。

 

途端に、私に巨乳シスターの魔力が混入してくる。

うわ、"対抗壁"溶けてる。ヤツの"心と信仰"の効果で、魔力への抵抗力を下げたのか。

こういう、上から法則書き換えてくるヤツがいるから、異能バトルに巻き込まれるのは大嫌いなんだ!

 

 

「神の身元へお行きなさいッ!!」

 

 

発動した魔術は……"毒"!? シスターなのに毒!?

血管に直接毒物を混入させる攻撃だ。

多分、四天王プラス闇医者でつるんでる時に閃いた、「絆の力」的な総合技なんだろうな……。

それが"毒"に至る辺りダーティ。

 

 

「はああぁぁぁっ!!」

 

 

なんて考えてたら、他にもいろいろ魔術乱射しながら更に接近してきていた巨乳シスターが、邪剣で私を唐竹割りせんと大きく振りかぶったところだった。

しかも巨乳シスターの背後には痩せ男が隠れて、抜き手で私の心臓狙ってる。

アイオーまで、なんか武器……テーブルの破片? いつの間にか持って私に後ろから接近してるし、怒涛の総攻撃だ。

誰かが死んでも、俺が後を継いで一太刀入れる! という、凄まじい執念がひしひしと伝わってくる。

すげー、少年漫画のラストバトルみたいだ~。

 

さて、ロリは全方位攻撃の指揮の為に遠距離にいる。

デンセルスが喋れたら、ロリを人質にされる可能性もあったが、あれだけ遠ければ問題あるまい。

 

私は、デンセルスに"転移""石化""膨張""炎上""加重"をかけた。

条件はクリアー、決まり手はコイツ! 闇医者の"隕石"だ!

学校の代わりに受け止めろ!!

 

 

全てを巻き込み、闇組織の建物は巨大化した闇医者隕石で圧し潰された。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

"転移"でアイオーとロリを拾って、崩壊する闇組織城を丘から眺める。

NKT。

 

 

「あ、あああ……」

 

「アイオー……ごめん、ごめんね……」

 

 

石化した闇医者がクソデカ墓標となって、あそこにいた邪剣所持者は全て圧死した。

邪剣のほうは……今、全部回収完了。石化して死んだ闇医者の体内分も含めて。

ふー。ここで何本か紛失してたら、新たなる強敵フラグになるとこだった。

結構冷や汗もんだったよ。

最終的には邪剣全部自動回収する魔法を構築するとは言え、それまでの紆余曲折は少なくていい。

……帰ったら、心臓に埋まってるパターンへの対応も、魔法のプログラミングに盛り込まないといけないのか……。

ラスボスは倒したけど、私の戦いはこれからだ! ちきしょー。

 

 

「"静心"。ねえアイオーくん、私なんでいきなり襲われたんだろ」

 

「……。会議室に"闇"で移動することは、絶対に無いからだ……。あの部屋に"闇"が出てきた時点で、俺に何かあったと、ガンドラも……ナユリスも……ポルシムもエリーンも勘付いた……。お前を討ち取れる、最初で最後のチャンスだった……」

 

「そうかなぁ」

 

 

巨乳シスターの"毒"には驚いたけど、"消毒"以前に、今ここにいる私って意識体だからね。

血管も何もありません。位置の参照間違ってるから、遠い王国の私の肉体は無事。

"コピー"とかで肉体持たせてたら、ワンチャン誰か逃がしてた可能性はあるかも? ないかも。

不老不死に"対毒"は基本っす。でも慢心ダメ絶対。

 

 

「さてさて、あとはデンセルスの意思に従って、アイオーはエリーンちゃんを説得するのだ。それでミッションコンプリート。門限過ぎてるんで急いで」

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