麗しの世捨てロリババア生活を邪魔する奴は全員殺す(涙目)   作:がぱおら

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役場にクレーム入れるおばあちゃん

畜生〜〜〜っ!!

 

あの時助けたショタが王族だったとは。

しかも美少女ハーレム引き連れてた。

ロリはひとりもいなかった。

 

主人公かよ。

いや別に主人公でもいいんだ、百歩譲って。

 

 

「私をロックオンしてくるのやめろよ〜!!」

 

 

私は私だけのメインヒロインなんだぞ!

お前のハーレムにロリ成分を足すためのサブじゃないんだよ!!

 

自分だけの大事なものを、他人にコレクションの一品程度に扱われるの腹立つ〜!!

 

私はベッドをぼふんぼふん叩きながら、ゴロゴロ転がって、全身で怒りを表現していた。

 

しかも森の奥に住んでるのバレた。

会話スキルがないから、自分からバラしてしまった。

だからお喋りは嫌いなんだ。

 

どうしよ、王子が協力的じゃないハーレムメンバー候補は全員始末するような悪辣な奴に育っていたら。

きっと魔女狩り騎士団を編成して森を焼き払うに違いない。

 

これは魔法植物を改良するしかない。

森全体をデストラップダンジョンにして、私のロリババアライフを守らなければならない。

 

 

「だから嫌なんだよォ〜!!」

 

 

私もかつて、異世界スローライフを謳い文句にしてるくせに自分から面倒事に首を突っ込む先輩達を見て、嘲笑っていたものだ。

私が転生したら、絶対あんな風にはならない、と。

 

一阿僧祇年かけてそれを実行してきたつもりだった。

 

それがどうだ。

主人公くんの介入一発で、自分から動くつもりにさせられている!

 

 

「屈辱ぅ〜! 畜生〜!」

 

 

邪剣とやらが世界を支配しようとしているらしい。

刃物の分際で、頑固者老害の私に、チョキでグーに挑むなんて、甚だ不愉快! 極めて不敬!!

 

私はこれから、邪剣を解析し、あわよくば拝借するため、一度森を出るつもりだ。

ある、あぶ、なんたら王国?の周囲の国のどれかひとつを襲いに行く。

 

能力的には問題ない。

ロリババアは世界最強じゃないといけないから、絶対勝てる。

一夜にして消えた国を見て、ロリババアパワーを思い知るがよい。

 

なので、今感じているこの敗北感は、どう見ても主人公な王子くんに対する敗北感だった。

 

 

「私は! 絶対にハーレム入りはしないし! 王子くんの成長のためとかも何にもしないし! なんならこの大陸から私以外の人間全部滅ぼすくらいの気持ちで動くからな!!」

 

 

うるせ〜知らね〜FINAL FANTASY!!!!

 

王子くん!!

敵国にハーレム候補いるならさっさと光堕ちさせろよ!

私頑張って、見境なく殺すからね!!

 

私は明日から本気出すために、ふて寝した。

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

さてさて。

旅立ち前に、話をつけねばならない奴がいる。

 

 

「"神域"、"高位召喚"」

 

 

神様だ。

王子くんの話に出た、啓示を与えた存在。

 

今後、私の手を借りれば解決出来るような問題にブチ当たったとしても、絶対私に助けを求めないよう言い含める必要がある。

 

というか、不老不死薬の組成を改変する時にガチバトルして、どっちが偉いかわからせてやったじゃんか。

 

おん? いっちょ前に下剋上か? 放課後校舎裏な。

 

 

「……!?」

 

 

私の目の前に、女神様があらわれる。

 

ボン!キュッ!ボン!の、金髪爆乳の、白くてスケスケな服装の、女神様。

 

まるで私の好みではない。

 

 

「あ、貴女は、いったい」

 

「それはこっちのセリフだ」

 

 

というか知らない神様だった。

 

なんだろ、最近発生した小神かな。

末端の神様なら、私の存在にはアンタッチャブルだって通達されてないのも仕方ないかもしれない。

 

 

「前任者は?」

 

「え、ネキヤエル様は三万年くらい前に引退されましたけど……」

 

「神様の癖に?」

 

「ま、まさか貴女は、噂の一阿僧祇年居座ってる転生者!?」

 

「居座ってるとは何様だ。……神様か。気に入って住み着いてやってるんだぞ、ありがたくない?」

 

「ていうか、一阿僧祇年もあったら、神様だって世代交代くらいしますよ」

 

「ふーん」

 

 

引き継ぎ上手くいってないぞ、ネキヤエルくん。

 

 

「で、なんで私が王子様のハーレムバトルに巻き込まれかけてるの?」

 

「そんなの私も知らないですよ……。私、ここ数万年は昇格試験の勉強で忙しかったんです」

 

「職務の怠慢。十年ちょっと前に王子様と一緒に森に逃げてきて死んだのは、王女様かな? なんでわざわざ森に逃げたの?」

 

「それは……どうやら前王妃が森を選んだのではなく、追手が森に逃げるよう追い立てたみたいですね。知能の低い魔獣相手なら、前王妃も魔法で勝てたので、知らずに誘導された形になった様子です」

 

「魔獣って何……? ま、いっか。オッケー、その追手が全ての元凶だな。王国以外全部潰せば、そん中に含まれてるだろ」

 

「あの、そんな大雑把な……。無実の民もいますから、虐殺のような真似はやめてください」

 

「お前なぁ、どっちが上か理解してるか? お前は私にお願いできる立場か?」

 

「ひっ、いや、その」

 

「違うだろ? お願いするなら、見返りが必要だよな?」

 

「み、見返り……?」

 

「王子くんのチーレムストーリーに、金輪際私を登場させるな。その代わり、私は虐殺を選択肢に含めない。"契約"をしよう。神様なら、民草の命は大事だよなぁ?」

 

「横暴! 噂通りの人間でした! というか、なんでそんなに王子ディッツに関わりたくないんですか?」

 

「ハーレム入りしたくないから」

 

「そ、それだけの為に、大陸中の人間を人質に……」

 

「……お前、もしかしてお前も、とっくにハーレム入りしてる……?」

 

「え、まあ、それは……カッコいいし、強いし、命救われたし」

 

 

私は無言で魔力を集めた。

 

 

「お、横暴! 横暴ーっ! わかりました、わかりましたよぅ! 王国滅亡の危機になっても、貴女に連絡したり、啓示で貴女に接触するよう指示したりは絶対しません!!」

 

「嘘ついたら針千本飲ます」

 

「神に誓って契約します!!」

 

「んー、これこれ! やっぱ神様いじめんのたまんねぇ!」

 

 

神様なんて、ふんぞり返って偉ぶってる奴ばっかりだ。

えらっそーにしてる奴に、上には上がいるとわからせる瞬間!

病みつきになるね。

ロリババアするほうが楽しいから、進んでやろうとは思わないけど。

 

 

「あ、後で罰が当たりますからねっ!」

 

「カッカッカ! 神様はみんなそう言うねぇ! 肩凝りに効くのさ、天罰は!」

 

「もうやだ……何なのこの無敵の老害……邪剣が滅んだら転属願い出してやる……ネキヤエル様のバーカ!」

 

 

"契約"の魔法を準備しつつ、ついでに情報収集しておこう。

 

 

「ほんで、邪剣って何?」

 

「神界テロリストの異世界侵攻作戦です」

 

「お、おう、神様も大変なんだな……」

 

「ネキヤエル様の功績に嫉妬した、別世界担当の神が、末端の邪神テロリストを唆してバラまいたんです。なんで私の代で発芽しちゃったのぉ……」

 

「じゃあ潰してもいいな?」

 

「駆除していただけるのなら、ありがたいんですが……いいんですか?」

 

「まずは邪剣を解析してからな。それで、私に害がなければ」

 

「あっ、ありがとうございますぅ!」

 

「急くな。害がないなら、私がやる必要なんてないだろ」

 

「えっ」

 

「だってやんなくても生きていけるし。害があるなら、そんなもんに付き合うくらいなら引っ越すわ」

 

「じっ、じゃあどういう場合なら助けてくださるんですか!?」

 

「害はあるけど致命傷にならない場合。そん時は、やるだけやるよ」

 

 

女神様は絶望顔になった。

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