迷宮クズたわけ   作:ちんこ良い肉

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起爆

前言撤回だ。

 

 こいつら普通に強い

 

 

 金髪偽善者のクラス、侍は戦士の近接戦闘能力と魔術師の黒魔法行使能力を併せ持つがその分器用貧乏なため弱い職業らしい。

 

 らしいと言うのは眼の前のクソ金髪が明らかに異次元の戦闘力を持っているからだ

 

 

 こいつは人間相手でなければアホみたいに強い。

 

 

 

 コボルトを3体まとめて斬撃でふっとばし、スライムを魔術師の火花とは比べ物にならない上位火炎魔術でまとめて火柱に変え、挙げ句の果てには真空波で敵グループをまとめて殲滅する。

 

 

 

 まるで御伽噺の英雄だ、俺とは文字通り次元が違う。

 

 

 

 侍が異常すぎるため霞んでいるが戦士の戦闘能力も安定して優秀だ。

 

 

 

 敵を後衛に行かせないようブロックし一瞬の隙をついて手足を破壊しスリングでの投石までこなす。

 

 

 

 前衛として90点の戦闘能力を安定して出してくれる。

 

 

 

 貧乳僧侶も回復術方面は回復量が少なすぎて戦闘中使うのはキツいが、力は戦士に匹敵する程度にはあるようで、戦士に足を潰された相手を仕留める、後衛の肉壁となるなど技術が無いなりに頭を使って動く。

 

 

 

 迷宮では前衛は三人までと言うのがセオリーになっている。

 

 

 

 前回まではその理由が全くわからなかったが今なら分かる。

 

 

 

 こいつらの戦いに俺が割って入っても邪魔になるだけだろう。

 

 

 

 また前回は戦力外だった魔術師が大幅に強化されてるのも嬉しい。

 

 

 

 魔術師が新たに覚えたのは睡眠魔術。

 

 習得の容易さに反して効果があまりにも凶悪なため迷宮外でもかなりの知名度を持つ魔術だ。

 

 

 

 効果は睡眠効果のある霧を発生させる。

 

 

 

 効果範囲が広く抵抗は困難。

 

 

 

 同程度のレベルの相手でも9割方戦闘不能にできる。

 

 戦力外だったこいつが複数戦強敵戦での切り札となったのは大きいだろう

 

 

 

 

 司祭は…まあ乳がデカいから良いか。

 

 一応こいつの鑑定と言うアイテムの識別能力は有用だ。

 

 

 

 

 俺は戦闘に限っては前衛に入れば足手まとい、後衛では戦線に干渉できないと全くの役立たずであった。

 

 

 

宝箱の鍵開けとマッピングくらいしかできてねえ。 

 

 

 

 迷宮の魔物の群れは宝箱や迷宮の扉近くに巣を作ることが多い。

 

 理由は単純にそれらの近くに人間が集まるから。

 

 

 

 人間を殺すのを食欲性欲睡眠欲以上の生理的欲求として持つ魔物にとってほっといても人間を集めてくれる宝箱は有益な餌だ。

 

 

 

 そして宝箱自体も迷宮の悪意に染まり罠を持つ。

 

 

 

 それらの罠に対抗するため感覚と手先の器用さに長けた盗賊をパーティに入れるのは常識となっている。

 

 

 

 自分で言うのも何だが俺には盗賊の才能があるかもしれない。

 

 

 

 実際10連続で罠を解除しそこそこ有用そうなアイテムも見つける事ができた。

 

 

 

 また、マッピングも重要だ。

 

 

 

 歩いただけで地図を書いてくれるような便利なマジックアイテムも魔法も持たない俺たちはいちいち方眼紙に手書きで地図を書き込まないと行けない。

 

 

 

 嫌いなやつを褒めるのは嫌だが侍の探知魔法もマッピングには有益であった

 

 

 

 ともかく俺たちの快進撃は止まらない!迷宮踏破も意外と簡単に達成できるだろう!

 

 

 

 そう思った直後に俺たちは全員死んだ。

 

 理由は俺が宝箱の爆弾処理に失敗したから。

 

 死に戻りで蘇生できたとはいえなんで一度ミスっただけで全滅する罠が一層にあるんだよ、頭おかしいだろ

 

 

◆◇◆◇

 

 

 次の日目が覚めたら更にレベルアップが起きてレベルが3に上がっていた。

 

 

 

 迷宮都市の特異現象レベルアップには2つの効果がある。

 

 

 

 1つ目は筋力、生命力、知能等の生物としての基礎性能が迷宮の生物を殺せば殺すほど強化される効果。

 

 

 

 2つ目はそれぞれの職業に対応した能力の強化。

 

 戦士なら身体能力が更に上がり魔法使いなら新たな魔法を覚え盗賊なら今まさに俺に起こっているように感覚が強化される。

 

 

 

 今までの視界は目が腐っていたと思える程に視覚は強化、聴覚は隣の宿の受付での会話が聞こえ、触覚に至っては触ってないものでも一センチ以内まで手を近づければ触ったかの様な感覚が得られるようになっている。またこの範囲内に入っているものの構造を理解し分析できるようになっている

 

 

 

 最後の触覚拡張には領域と名をつけた。

 

 

 

これを成長させれば宝箱や敵の内部構造を解析できるような気もしている。

 

 

 

 そうなればやりたい放題だ。内部構造把握できてる宝箱など恐るるに足らず、敵の内部構造も把握できれば急所攻撃や敵の筋肉の動きを読んで先読み回避など攻防に渡って活躍できるだろう。

 

 

 

 取らぬ狸の皮算用かもしれないが、それでもできるという確信がある。

 

 

 

 これはすげえ。

 

 レベルアップを求めて大挙してクソ共が押し寄せる訳だ。

 

 

 

 実際このリルガミンが最強の軍事国家である理由もここでレベルアップをした兵士を使っているかららしい。

 

 

 

 またもともと俺がいた国でも強化された犯罪者はそこそこはびこっていた。

 

 

 

 しかしそれでも絶大な効果に見合うほどには地上にはレベルアップした人間は存在しない。

 

 

 

 レベルアップして外に出ようという目的を持っているやつであろうと迷宮に魅入られ大体は死ぬからだ。

 

 

 

 そこそこ強くなって地上に戻り優雅な生活を送るという目的が貴重なマジックアイテムとさらなるレベルアップという目的にすり替わってしまい、迷宮通いを辞められないものに迷宮は牙を向く。

 

 

 

 どんなに強化されようとも迷宮に潜る限り死からは逃れられない。

 

 

 

 大陸最強と呼ばれた平均レベル14のパーティ、白銀の盾が迷宮のたった二層で消息をたった様に

 

 

 

 そしてこの日俺は迷宮の最悪の悪意を身をもって味わうことになる。

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