迷宮クズたわけ   作:ちんこ良い肉

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本編は完結しエピローグまで終わったのですがよくよく考えてみたらあと10話くらいは投稿できそうなネタがあったので投稿します。時系列的には最終話の前の話ばかりになるので後々挿入します。今回の話は主人公が忍者になる前の話です。
エピローグ(蛇足)は結構書き換えたので見ていただけると嬉しいです


おまけ
天敵①


 俺は今金に困っている。

 

 理由は単純。連日の色街通い、及びに美食、酒、タバコで金が尽きたからだ。

 

 原則うちのパーティーの冒険で得た金は六分割されそれぞれに分配される。

 

 パーティー共有の装備品や消耗品に食料は経費として侍と僧侶のチンカスマンカス兄妹が払っている。最も装備品に関しては迷宮産の物のほうが圧倒的に性能が良いため初期に買ったっきりになっているが。

 

 そして配分が公正かつ俺よりも自腹を切っている奴がいる以上ゴネて給料引き上げも出来ねえ、クソッタレが

 

 しかしここ、迷宮都市リルガミンには哀れな俺様にとって救世主とも呼べるとある存在がある。それは生物では無い、そして高品質なマジックアイテムでもない、じゃあ何かというと罠だ。その罠の名前は【女神の口づけ】

 こいつは発動するとランダムで良性悪性問わずランダムな効果を発揮する。

 

 基本的にデメリット効果しか発現しない他の罠と違って結構な割合で身体能力上昇、魔力増幅、そして若返りといった恐ろしく強力な良性のメリットを享受できる。たまに起動した奴が荼毘に付すからバランスは取れているのだが。

 

 ランダムとはいえ若返りという規格外の効果が受けられる可能性が存在するため迷宮の外にこの罠を持ち出して街の住人へ売りつける奴もいる、のだが実際にそんな物を買うやつはいない。

 

 理由は単純、ハズレを引いて死亡した場合蘇生時に老化するためだ。そして蘇生で逆に歳を取る確率>若返る確率の不等式が成り立ってしまっているからだ。

 

 期待値上逆に年をとる危険性の方が高いため若返りを求めてわざわざ女神の口づけに手を出す馬鹿はいないのだ。

 

 いや、一人例外がいる。

 魔除けの効果で半不死となった迷宮のクソたわけ、ワードナだ。

 あいつは不死の肉体により荼毘に伏すデメリットを踏み倒し若返りのメリットだけを受けている。そのため少し前までは老人だったワードナも今では年若い黒髪の青年と化しているという。それを聞いて俺様は思ったわけだ。これ俺も真似できんじゃねえかと。

 

 荼毘に伏すデメリットを死に戻りで踏み倒せる以上俺も若返りと身体能力増強効果だけを得られるだろうなと思い女神の口づけを片っ端から起動して見たところ大正解。

 

 俺の肉体年齢は二歳程若返り身体能力もこれで強化できる上限まで上げられた。

 

 そして今回やるのはその応用、他人に女神の口づけを使わせ若返りを引かせるビジネスだ。

 運良く女神の口づけにあたったらそれを解除して持ち帰り客に使わせ若返り効果が出るまで何度も死に続けて強引に若返り効果を引かせる。

 

 そこで俺様の手持ちにある女神の口づけ四個を売りつける事を考えた。普通に売っても買い手なんてつかないので家柄だけは良い侍と僧侶を使ってお偉いさんを信用させ女神の口づけを売却し4回連続で若返り効果を引かせて大金を受け取る作戦だ。

 

 侍の方は以前侍が10股をして刺された時に俺が関係者に片っ端から土下座をして丸く収めた件を持ち出して協力させた

 

 マジでその件はすみませんでした…僕はゴミです……屋根裏のゴミです……恩を返させていただきます…

 

 とか自己肯定感100%のボケナスとしては珍しく殊勝な態度をとってきてたのは笑えたわ。

 

 妹の方は以前僧侶ちゃんの鼻くそコレクションとかいう汚物を近隣住民に見せびらかしていた(何を考えてやってたかは知らない、知りたくもない)挙げ句たまたま近くを通りかかったトレボー王にも自慢しにいき不敬罪として斬首されかけたところを俺お得意の靴なめで解決した件を持ち出して協力させた

 

マジでその件はすみませんでした…私はうんこです……世界一かわいいうんこです……恩を返させていただきます…

 

とか抜かしているのを見るのは笑えたわ

 

 そして結論から言えば結構な金になった。

 ババア三歩手前くらいの貴族の女を4歳若返らせたところ大喜びされて最下級貴族の地位まで貰えた、やべっ嬉しい。

 

 まあ若返りを成功させるために50回は死んだしもう二度とやりたくないのだが。

 

 今聡明な皆様方はおめえ毎度毎度スナック感覚でサクサク死んでんじゃねえか50回死んだくらいで嫌だとか何寝ぼけた事言ってやがると思われたかもしれないが実は俺も死ぬのは辛いし痛いし苦しいのだ。

 

 やむを得ない場合を除いて本当にやりたくない。以前アーダンとやりあった時に死に戻りを使わず勝利できたが本来あれが理想の戦い方なのだ。

 

 正直ゾンビの如く死んでは蘇って特攻を繰り返すのは心が折れそうになる。

 ■■■■

 話がそれたがそんな使い方もできる特殊能力、心が折れない限りほぼ無敵()の能力を持つ俺様もいくつか弱点が存在する

 その一つが【毒針】だ。

 

 これの解除に失敗すると針が突き刺さり毒を注入してくる。動くたびに体の隅々まで回るこの毒は解毒魔術か毒消し薬を使う、もしくはちゃんとした医療機関にかかるまで消えることはない。

 

 さて話は変わるが、ここで俺の死に戻りについておさらいしておこう。自身の死をトリガーとして最も先の未来での死亡時間を起点として時を10秒巻き戻すのが俺の能力だ。つまり死んだ地点から10秒以上時を巻き戻すことは出来ないという欠点がある。

 

 10秒以内に死の原因を取り除けなければ10秒事に死ぬループを死ぬまで……違うな。死んでも繰り返す。それ故巻き戻しで戻った地点で10秒後の死が確定する状況を作り出せる毒は天敵だ。

 

 俺が医療技術といった特殊技能を持たない単なる人間である以上回避か防御以外の対処方が必要なタイプの向かい来る死には基本対処できねえ。

 

そして今の問題は毒針が突き刺さってから10秒経過した状態で僧侶の解毒魔術の使用回数も解毒薬も尽きたまま迷宮2層の深部にいることだ。

 

 

 今思い返せば食らった直後に俺の喉元を掻っ切って死に戻りを発動しておけば良かったのだが自害の痛みと苦しみにビビったのと毒針の毒は動くたびに全身に回るが大きく動かなければ痛みがないし害もないという性質をもっていたので10秒経つまで気が付かなかった。

 

これは俺のミスだ、誰かに押し付けてやろうかと思ったがマジで自分の顔しか浮かばなかった。でも一言、一言だけ言わせて欲しい。

 

 くそぼけ

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