黒鉄の騎士がダンジョンに潜っても誰も気になるまい 作:ワニの騎士
「君、大丈夫か?」
モンスターを一掃し、ローチから降りたトーリンは彼女の前で跪いて目線を合わせた。
「あっ、ありがとう。貴方は一体?」
「……ただの放浪だ。叫び声が聞こえたのですぐに駆けつけたんだ。間に合ってよかった。立てるか?」
リヴェリアは差し出された大きい手を恐る恐る握り締めて立ち上がった。そして立ち上がったリヴェリアは衣服に付いた砂を払い、男を見る。
「助けてくれて感謝する。私の名前はリヴェリア・リヨス・アールヴ…リヴェリアと呼んで欲しい」
「ではこちらも自己紹介をしなければな」
そう言って名を口から出そうとする時に少し間があったのをリヴェリアは見逃さなかった。
「トーリン。ただのトーリンだ。放浪の旅をしている」
2人の自己紹介が終わりちょっとした沈黙が続いた。リヴェリアはチラッと彼の顔を見たが兜で隠れていて表情が伺えない。自分よりも大きく全身黒い鎧に身を包んだ彼は高い壁の様に見えた。
「それで……」
この沈黙を先に破ったのはトーリンだった。
「君は何故こんな深い森の中にいたんだ?」
「それは……」
「何か理由があるのか?」
「えっと…外の世界を見たくて家を飛び出したんだ」
リヴェリアは何故自身がモンスターに追われるまでに至った経緯を話し出した。家族は皆、過保護で中々外で遊べず、街のみんなは頑迷で視野が狭く他者を見下す事があってあまりよく思っていなかったので1人で冒険をしようとしたのだ。
「なるほど…無鉄砲だな。まぁそんな環境下を抜け出したいという気持ちは分かるがあまりにも……」
「あぁ、返す言葉もない。自分が魔法を使えるから大丈夫と過信してしまった。恥ずかしいよ」
「事情は分かった。それで、どうしたいんだ?」
「え?」
「このまま冒険を続けるのか?家に帰るのか?」
トーリンの問いに一瞬戸惑うリヴェリアだったがその答えは直ぐに帰ってきた。
「…………家に帰りたい。今の私はまだ未熟だ」
「ならば私が君を家まで護衛していこう。これも何かの縁だ」
「待っ待ってくれ?!いきなりそんな事言われてもお金なんか持ってないぞ」
「これはただの善意だ。金は必要ない」
「ならいいんだが」
いくつかの疑問が生まれたリヴェリアだったが今はとにかく家に帰りたい思いを優先させて疑問を心の中にしまった。
━━━━━━━━━━━━━━━
リヴェリアをローチに乗せ、トーリンは横に並んで歩きながら彼女と雑談をしようと思い話しかけた。
「さっき、魔法が使えると言っていたが具体的にどんな魔法を?」
「それは言えないな、何せ私の切り札だ。そう簡単には話せない」
「ではモンスターに魔法を使用しなかったのはモンスターに切り札を明かさないためか?」
「私をからかうのはよしてくれ」
「ハハハッ。すまないな」
彼女は幼い時から様々な英才教育を受け魔法を伝授したがまだまだその実力は青く必ず発動出来るわけではなかったし彼女はそれをよく気にしていた。
トーリンにからかわれ顔を赤くするリヴェリアだったがトーリンある言葉で目を丸くする。
「君の切り札が使えないのなら新しい切り札を作ればいい、どうだろうか?私の弟子にならないか」
そう言ってトーリンは手の平から火の玉を出した。
この作品ではトーリンはどのファミリアに入るのがいいですかね?
-
ヘスティア・ファミリア
-
フレイヤ・ファミリア
-
ロキ・ファミリア
-
ヘルメス・ファミリア
-
ヘファイストス・ファミリア
-
タケミカヅチ・ファミリア
-
アストレア・ファミリア
-
イシュタル・ファミリア
-
不死人は独りだ