ポケットモンスター 炎の吸血姫の革命   作:テツノカシラ

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どうも! テツノカシラです!


今回は第一部の最後です!


では、どうぞ!!


戦いの痕

 

 

 

 

テラコマリのちきゅうなげによって倒される直前まで…

 

 

ミリセントはこれまでの事を思い出していた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は…ムルナイト帝国の政治家家系…ブルーナイトに生まれた。

 

父は同じ貴族のガンデスブラッドやマスカレールの家系に非常に強い対抗心を抱き…

 

一人娘である私に期待と自身の願望を常に押し付けていた…

 

 

 

『強くありなさい…ミリセント…お前は将来ブルーナイト家を導く将軍として国のトップに立つのだ。』

 

 

「はい。お父様。」

 

 

不幸中の幸いと言うか…六国は男性だから女性だからと言う理由で家の当主になれないと言う時代遅れな考えはなかったため父は私にいつもそう簡潔な教えをしていた。

 

 

私は毎日遊ぶ暇や寝る間も惜しんで体を鍛え、知識を磨き、魔法の練習も欠かさず行った。努力の甲斐あり当時通っていた帝立学園ではトップの成績を収めていた。

 

 

学院の成績表を見せるたびに父の口角が上がり、笑みを浮かべていたのが印象的だった…

 

 

 

 

ある日…父はとある和魂種の青年を連れてきた。

 

 

『ミリセント…この方は天照楽土からはるばるお越しくださったアマツ先生だ。今日からお前の家庭教師になる』

 

 

 

「アマツ・カクメイだ。よろしく頼む。」

 

 

整った顔立ちで女性なら一目惚れしてしまいそうな程の美青年だった。

 

 

握手するまではそう思っていた…

 

 

「は…はい。よろしくお願いしま…」

 

 

 

私はアマツ先生と握手をしようとした瞬間投げられて床に叩きつけられた。

 

 

最初は何が起きたか分からずただ天井を見上げていただけだったが,すぐに我に返り,アマツ先生を見つめる。

 

 

 

 

冷たく厳しい目だった…

 

 

 

此処から私の苦しみと痛みが繰り返される訓練が始まったのだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

父は私に烈核解放が宿る事を望んでいた。

 

 

アマツ先生曰く烈核解放には心のあり様が深く関わるらしくその心を鍛えるのに手っ取り早いのが生命を脅かすほどの痛みと苦しみ…逆境にもめげない心をやしなう事だと言う。

 

 

アマツ先生は棒状の神具で私の腹を思い切り突いたり殴り飛ばしたりもした…

 

私は日々抵抗する力が増していった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アマツ先生が来てから1ヶ月が過ぎた…

 

 

 

未だに私に烈核解放が発現する事はなかった…

 

 

 

『アマツ先生がきてから一ヶ月だぞ!?どうして烈核解放が発現しないんだ!!!!これじゃあその辺のポケモン人を養子に迎えた方がまだマシだ!!!!跡継ぎがこんな体たらくではガンデスブラッドどころか世間の笑い者だ!!!ガンデスブラッドの娘と比べればお前なんて出来損ないもいいところだ!!!!』

 

 

 

 

父は焦りと私に対する失望の眼差しを向けてくるようになった…

 

 

 

私は神具によって与えられる痛みよりもそっちの方がよほど響いた…

 

 

 

 

 

 

 

ある日…私はクラスメイトから隣のクラスに烈核解放が使える生徒がいる事を聞いた…

 

 

 

 

 

 

そのクラスメイトこそが後にテラコマリのメイドとなるヴィルヘイズだった。

 

 

 

 

 

 

私は居ても立っても居られず彼女の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

校舎の中庭に連れ行き、私は彼女に烈核解放を見せるように頼んだ。

 

 

 

「わかりました…では、私の血を吸ってください。私の烈核解放は私の血を飲んだ相手の未来を見る異能『パンドラポイズン』なんです。」

 

 

 

 

私はヴィルヘイズに言われるがまま血を吸った。

 

 

 

 

すると…ヴィルヘイズの目が赤くなり烈核解放が発現した。

 

 

 

「何が見えたの?」

 

 

「そ…それは」

 

 

 

 

「いいから言ってごらんなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

「貴方は可哀想な人です…」

 

 

 

「!!??」

 

 

あの言葉を聞いて私の中の何かが崩れた…

 

 

 

その次の日からだった…

 

 

 

 

 

私がヴィルヘイズをいじめるようになったのは…

 

 

 

 

 

 

そして…ヴィルヘイズが抵抗しなくなり、無気力になった頃…私は魔法で彼女を殺そうとした…

 

 

 

 

だが、

 

 

 

『やめろ!!!!』

 

 

 

とある小柄な吸血鬼がそれを止めた。

 

 

 

そいつこそが…

 

 

 

テラコマリ・ガンデスブラッドだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

アマツ先生…否アマツ・カクメイとの訓練の際だった。

 

 

 

私はアマツの攻撃を全て避けられるようになっていた。

 

 

『これまで訓練してきてはっきりとわかった事がある。お前には烈核解放を発動するまでの才覚はない。だが、見込みがないわけではない。寧ろそれ以外の才能は羨ましいほどある。低種族値のポケモン人が今のお前に挑んでも簡単に返り討ちにされてしまうだろうな』

 

 

 

私はアマツの攻撃を簡単に受け止めてナイフを首筋に向ける。

 

 

 

「わたしはこれからどうすればいいの?」

 

 

 

『好きに振る舞いたまえ。愛しいと思ったものを愛で…憎いと思ったものを殺せばいい。』

 

 

 

その言葉で私は決めた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼は学園でテラコマリを痛めつけいじめ…

 

 

夜は家の目を盗んで夜な夜な帝都に行き,低種族値のポケモン人を倒して回った。

 

 

夜の帝都を歩いている時に聞いたのだ。当時まだ化け猫と呼ばれ恐れられていたマスカーニャとそのマスカーニャを育てた『オロチ』と呼ばれていたポケモン人の話を…

 

オロチの方は情報がなさすぎて正直よくわからなかったが、元々捨て子で親の愛情を受けられなかったマスカーニャには何だか親近感が沸いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな日々が続いたある日

 

 

「う…ぐ…」

 

 

 

「ほらほら!抵抗してみなさいよ!!烈核解放でも何でも使ってさ!」

 

私はいつものようにテラコマリをいじめていたら…

 

 

 

 

「可哀想…」

 

 

 

「はっ?」

 

 

 

テラコマリの言葉に私は奴を蹴っていた足を止める。

 

 

 

 

「何か…辛い事でもあるの?…」

 

 

 

「!!??」

 

 

 

テラコマリはヴィルヘイズと同じ…私を可哀想と言い憐れむような目で見てくる。

 

 

やめて…お願いだからそんな目で私を見ないで…

 

 

見るな見るな見るな

 

 

 

 

「そんな目で私を見るな!!!!!」

 

 

 

「あぐっ!!??」

 

 

 

私はテラコマリを蹴り飛ばした。

 

 

 

 

「私を蹴ったり…殴ったりするのはいいよ…だけどもうあの子には手を出さないで?」

 

 

 

「何でこの状況で他人の心配してんのよ…安心しなさい?ヴィルヘイズにはもう興味なんてないから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「良かった…」

 

 

 

いじめを受けているのにテラコマリは笑顔でそう言ったのだ…

 

 

私は訳わからないのと同時に無性に奴に対して腹が立った。

 

 

 

 

 

そして…私はテラコマリの事を徹底的に調べ尽くした。

 

 

 

 

その上で私は奴が最も絶望し、生きる糧すら失う…殺すよりももっと辛い地獄を味わわせてやろうと考えた。

 

 

 

 

私は準備をしてテラコマリを呼び出した。

 

 

 

「ねぇ…あんたの首にかけているペンダント…ちょっと貸しなさいよ。

 

 

 

 

壊してあげるから。」

 

 

 

「!!??ダ…駄目!!それはお母さんの形見で…」

 

 

 

「知ってるわよ?でも渡さないと…どうなるかわかってるでしょ?」

 

 

「!!!!!くっ…」

 

 

そうよ。そうよ。その表情よ!

 

 

もっと絶望した顔を私に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後の記憶は曖昧だった。

 

確か奴が私の手に噛みついて血を飲んで暴走して私を殺した事…

 

それだけは鮮明に覚えていた。

 

 

その後…私のいじめの事実を知ったアルマン・ガンデスブラッドはブルーナイト家を国外追放した。一家は離散し…私は逆さ月に入り,テラコマリへの復讐を誓った…

 

 

 

だけど…負けた。

 

 

私はテラコマリには勝てない。

 

それに気づいたのはあいつに地面に叩きつけられる前のあの瞬間だった。

 

 

 

私とテラコマリでは天と地の差があったのだ…

 

 

私は劣等感と復讐で力を得た。つまり自分の為だけに強くなった。

 

 

だけど…テラコマリは違う。あいつは自分の為ではなくヴィルヘイズやマスカーニャ…自分の大切なものを守るために力を発揮した。

 

 

 

烈核解放は心の有り様に深く関わる…

 

 

自分勝手な感情よりも誰かを守りたいと思う気持ちの方がより強い力を出すことができると気付いた。

 

 

 

 

それに気づけた私は自分の浅はかさと敗北を認めて…テラコマリへの復讐心や憎しみも消え失せた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニビ廃城

 

 

匿名の通報によりムルナイト警察が到着。

 

 

 

ミリセントとキョジオーンは確保され,連行されていく。

 

 

 

「終わったな…ヴィルヘイズ。」

 

 

「ええ…終わりました。」

 

 

「傷はどうだ?」

 

 

 

「はい。鎖骨の傷は貴方が塗ってくれたキョジオーンの岩塩で出血は止まりました。どちらかと言うと手の傷の方が痛みます。」

 

 

マスカーニャは悪い…もう岩塩はないんだ。と申し訳なさそうに言う。

 

 

 

「いえ。マスカーニャ殿こそ傷の方は大丈夫ですか?私よりも重傷に見えますが…」

 

 

 

「なーんて事ないさ…って言うと嘘になるな。結構痛い…まぁでもブラッドとお前が助かったんだ。大した事ないよ。」

 

 

するとヴィルヘイズはマスカーニャに真剣な眼差しを向ける。

 

 

 

 

 

「マスカーニャ殿。貴方には感謝しかありません。コマリ様と私のために血を流しても必死に戦ってくれて本当にありがとうございます。」

 

 

 

「よ…よせよ!俺に礼なんてお前らしくもない!お…俺はあいつの相棒として当然のことをしたまでだ。照れくさいからやめろって////」

 

 

「ふふふ。貴方って案外可愛いところもあるんですね。」

 

 

 

照れて顔が赤くなるマスカーニャを見て笑みを浮かべるヴィルヘイズ。

 

 

 

 

「おーい!!マスカーニャ!!」

 

 

「無事かー!?」

 

 

 

「ん?ルガルガン!ウインディ!」

 

 

 

突然自分を呼ぶ声を聞いたマスカーニャが振り返るとそこには警察時代の同僚のポケモン人 ルガルガンとウインディが駆け寄ってきた。

 

 

「お前大丈夫か!?血だらけじゃん!!」

 

 

「どんだけ激しい戦いだったんだよ…」

 

 

「かなり激しかった…だけど無事に勝ったぜ。」

 

 

マスカーニャは二人にサムズアップをする。

 

 

「そ…そうか。あっ!そうだ!ガンデスブラッド将軍は帝都の病院に救急搬送したよ。お前も早く…」

 

 

すると二人の目にヴィルヘイズの姿が映る。 

 

 

 

ヴィルヘイズは二人にお辞儀をする。

 

 

 

「マスカーニャちゃ〜ん。」

 

 

「ほほ〜ん。」

 

 

「な…何だよ。」

 

 

その瞬間二人はニヤニヤしながらマスカーニャを見始める。

 

 

 

「君も隅に置けない男だね〜。」

 

 

「あ〜んな美人な子とね〜」

 

 

 

「はい?お前ら何…言…ってんだ?…」

 

 

すると突然マスカーニャがフラフラし始めた。

 

 

 

「マ…マスカーニャ!?」

 

 

「お…おい!?」

 

 

 

「わ…悪い…もう…限界…ウニャ〜…」

 

 

戦いの疲れとダメージが一気に来たのかマスカーニャもテラコマリ同様その場で気絶してしまった。

 

 

「マスカーニャ殿!?」

 

 

「おい!!マスカ!!マスカーニャ!しっかりしろ!」

 

 

「すぐに病院に連れて行こう!」

 

 

こうしてマスカーニャとヴィルヘイズはテラコマリと同じ病院に搬送され、治療を受けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日後…

 

 

「う…う〜ん…」

 

 

私が目を覚ますと…其処はいつものベッドの上だった。

 

 

「コマリ様。」

 

 

声がした。その方へ顔を向けると

 

 

「!!!!ヴィル!!」

 

 

病院着を着たヴィルが椅子に座っていた。

 

 

「ヴィル!!怪我は大丈夫!?…痛っつ!?」

 

 

「コマリ様!まだあまり動いては行けません!傷が開いてしまいます。」

 

 

「私の事なんかいいよ!それよりもヴィルは大丈夫なの!?」

 

 

私はとにかく自分の事よりもヴィルが心配だった。

 

 

だけどヴィルはニコッと笑って

 

 

「ありがとうございます、コマリ様…私は何ともありません。」

 

 

 

 

「そっか…本当に良かった…」

 

 

私はヴィルの言葉に安心した…

 

 

それと同時にある事もすぐに思い出した。

 

 

「そうだ!マスカーニャは!?マスカーニャは大丈夫なの!?」

 

 

「コマリ様…マスカーニャ殿なら…」

 

 

 

 

 

「此処にいるぞ。」

 

 

 

するとヴィルの横に包帯グルグル巻きにされているマスカーニャが座っていた。

 

その姿はまるでミイラのようだった…

 

 

「だ…大丈夫?マスカーニャ…」

 

 

「大丈夫…包帯が暑い。」

 

 

確かにそんなに巻いてたらこの時期だとちょっと暑いだろうなと私は思った。

 

 

 

「ねぇ…2人とも此処って天国?確かマスカーニャはミリセントに刺されて私とヴィルは吹き飛ばされて…」

 

 

「な訳ないだろ。生きてるわ。」

 

 

「現実ですよ。コマリ様は勝ったのです。」

 

 

 

 

 

 

「へっ?何に?」

 

 

 

 

「過去に…です。」

 

 

 

「…だな。」

 

 

マスカーニャとヴィルが言っている事がよくわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テラコマリが目を覚ます前日の夜…

 

 

3人は病院から一時的にガンデスブラッド邸に戻っていた。

 

 

 

そこでアルマンから色々な話を聞かされたのだ…

 

 

 

「コマリが初めて烈核解放を発動したのは3歳ごろの時でね…夕食の席で初めて血を飲んだコマリは『孤紅の恤』を発動させて稀れ子の力を暴走させてしまってその場にいた私たちを殺してしまったんだ。その後すぐに催眠誘導をかけてコマリが血を嫌うようにしたんだ。」

 

 

 

「そうだったのですか…」

 

 

 

「では…あの装置は?」

 

 

 

アルマンはテラコマリが使った例の機械を取り出す。

 

 

 

「これはモンスターボールと言ってね…稀れ子の力を正しく発現する為の機械なんだ。稀れ子が力を暴走させてしまうのはポケモン人の遺伝子を保有した細胞が急速な分裂を起こして力を増長させてしまうのが原因でね…」

 

 

「自分で制御はできないんですか?」

 

 

 

マスカーニャの問いにアルマンは首を横に振る。

 

 

 

「どんなに意識しても自分では制御できない。特にコマリは烈核解放で更に力を助長させてしまうからより制御は難しいんだ。」

 

 

「なるほど…すみません。」

 

 

 

「大丈夫だよ。モンスターボールは稀れ子の急激な細胞分裂を抑制するんだ。だから…今後もしもコマリが力を使う時はこれを必ず装着させてほしい。」

 

 

 

アルマンはモンスターボールをテラコマリの枕元に置く。

 

 

 

「ですが…テラコマリお嬢様のご両親…貴方も…貴方の奥様も確か普通の吸血鬼のはずじゃ…確かにポケモン人がいない家庭でもポケモン人が産まれることはありますが,その際に生まれるのは純血のポケモン人のはずじゃ?」

 

 

 

「ま…稀にあるみたいなんだ。稀れ子が産まれてしまうことも…」

 

 

 

マスカーニャは自身の言葉にアルマンは一瞬動揺したような仕草を見せたような気がした。

 

 

だが、今はそれを気にする気分になれなかった為マスカーニャはそれ以上追求しなかった。

 

 

「明日にはコマリは意識を取り戻すみたいなんだが…多分自分が烈核解放で稀れ子の力を発動させた事を覚えていないと思う。その時は2人にも知らないふりをして欲しいんだ。」

 

 

 

「そうですね…」

 

 

「言わなくて大丈夫なんですか?」

 

 

 

「マスカーニャ殿…もしもコマリ様が誰かを守れると同時に大切なものを含めたあらゆるものを無差別に破壊できる力を持っていると知ったら…コマリ様が喜ぶと思いますか?」

 

 

マスカーニャはすぐに理解した。

 

テラコマリは喜びなんてしない。寧ろ自分が一歩使い方を間違えれば手当たり次第に破壊してしまう力を持っていると知ったら心の優しい彼女であれば…多分事実に耐えきれず塞ぎ込んでしまうだろう…

 

 

 

「そうだな…申し訳ありません。」

 

 

 

「謝る必要なんてないよ。ただ、この子には辛い思いをして欲しくないからね。昔から心の優しい子でね。私はコマリには幸せになって欲しいんだ。」

 

 

 

アルマンはテラコマリの頭を優しく撫でる。

 

 

ただの親バカではなく本気で娘の事を心配し、大切に想っている良き父親だと2人は思った。

 

 

 

「今回の件では君たちにも感謝している。コマリの為に一緒に戦ってくれて本当にありがとう。」

 

 

 

アルマンは2人に深く頭を下げる。

 

 

 

「ガンデスブラッド卿。頭を上げてください。」

 

 

 

「俺たちは当然の事をしただけですよ。」

 

 

 

「そうです。私もマスカーニャ殿もコマリ様の幸せを願っていますから。」

 

 

2人の言葉にアルマンは優しく微笑む。

 

 

 

「ありがとう。2人とも。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜が更け始めた頃…

 

 

ヴィルヘイズとテラコマリも寝ている中マスカーニャはただ1人…

 

 

 

 

夜の空を見上げながらあの日ゲンガーから聞いたテラコマリが3年前に大量虐殺を起こした本当の理由を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

ゲンガーから受けた報告の続き…

 

 

「まぁでもそんなに恐れる心配はないと思うぞ。少なくともガンデスブラッド氏がその力を無闇に使う事はないだろう。」

 

 

 

「どう言う事だ?」

 

 

 

ゲンガーは新たな資料を出す。

 

 

 

「ガンデスブラッド氏が大量虐殺を起こした本当の理由…それはな。

自身をいじめていたミリセント・ブルーナイトが自身以外にもいじめていた生徒3人を人質にしていたからだ。生徒の中にはポケモン人もいたみたいだ。」

 

 

 

「人質?」

 

 

 

 

「どうやらガンデスブラッド氏が母親の形見として持っているペンダントを破壊するか生徒3人を殺すか…どちらかを強要されたらしい。」

 

 

 

「ゲスだな…それでブラッドは?」

 

 

 

 

 

「その後…ガンデスブラッド氏はペンダントをブルーナイトに渡すふりをして反撃して隙をついて3人を逃した後怒り狂ったブルーナイトの手に噛みついて稀れ子の力を暴走させた…これが理由だ。」

 

 

「ブラッド…」

 

 

 

「にしても…テラコマリ・ガンデスブラッドはとんでもないお人よしだな。魔核があるから最悪死んでも生き返ると言うのに人質を優先するなんて…」

 

 

 

マスカーニャはゲンガーから報告した書類を全て受け取る。

 

 

「以上が調査内容全てだ。ま…調べてて俺も少し同情したよ…

 

 

 

優しくしてやれよ?マスカーニャ」

 

 

ゲンガーはそれだけ言い残すと影の中に入り込み、宮廷から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回想を終えたマスカーニャはテラコマリの方を見つめる…

 

 

 

「俺にはお前みたいな優しいお人よしが必要でお前には俺みたいな奴が必要なんだ…

 

 

 

これからも頼むぜ。相棒。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テラコマリが意識を取り戻した日の夕方

 

 

 

私は新聞を読んでいた。

 

 

記事にはムルナイト帝国が逆さ月の女とポケモン人…ミリセントとキョジオーンを拘束したと報道されていた。

 

 

 

「あの後誰かが助けに来てくれたんだな〜」

 

 

「みたいだな。」

 

 

 

「そうですね。」

 

 

相槌を打つ2人…

 

 

 

私はヴィルに気になることがあった。

 

 

 

「そうだ。ヴィル…お前はこれからどうするんだ?」

 

 

 

「これからとは?」

 

 

 

「3年前の方は着いたんだ。もう私のメイドをする必要は…」

 

 

 

「そんな!!??」

 

 

 

ヴィルは絶望したような表情で私を見つめてヨヨヨ…と泣くふりをする。

 

 

 

「コマリ様…私は用済みと言う事ですか…」

 

 

「いや別にそう言う訳じゃ…」

 

 

 

「マスカーニャ殿はどうなんですか!?彼とは一緒にいるおつもりですか!?」

 

 

「まぁマスカーニャとは変態皇帝からの命令もあるし…」

 

 

 

「おい。もう喋んな。俺にまで飛び火が…」

 

 

ヴィルは恨めしそうな表情でマスカーニャを見つめる。

 

 

 

「コマリ様…あんまりです。私の事は使うだけ使って捨てて…あんな苔まみれ蓬猫とは一緒にいるなんて…グスン…私はコマリ様にとってはただの都合のいい女だったんですね…」

 

 

昼ドラのワンシーンのようである。

 

何で私が二股かけた男みたいになってるんだよ。

 

 

ヨヨヨと泣く演技を続けるヴィルを見て私をため息をつく。

 

 

 

「わ…わかったよ。ヴィル」

 

 

チラッと言いながら私を見るヴィル

 

 

 

 

 

「お…お前はこれからも私のメイドだ…私と一生を共にしろ…こ…

 

 

 

 

 

これからもよろしくな。ヴィル…」

 

 

 

私がそう言い終えるとヴィルは顔を赤くして私を見つめ

 

 

マスカーニャはニヤニヤとそれを見つめていた。

 

 

 

 

「ブラッドォ…今の完全にさぁ。」

 

 

 

「な…何だよ。」

 

 

「コマリ様…そ…それって…プロポーズ////」

 

 

 

「いや、な訳あるかぁぁぁ!!!!!!」

 

 

だが、ヴィルはそんなこともお構いなしに私に抱きつく。

 

 

 

「コマリ様…不束者ですが、よろしくお願いします////」

 

 

「何でそうなるんだよ!?」

 

 

 

「ブラッド〜。幸せにしてやれよ〜。式はいつあげんの〜?」

 

 

 

「お前も煽るな!!!!」

 

 

「ウヘヘヘ…いい匂い/////」

 

 

ヴィルは抱きつきながら私の髪の匂いを嗅いでいた。

 

 

 

 

 

 

「お前らいい加減にしろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 

私の絶叫は屋敷中に響いたと言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜 宮廷

 

 

 

皇帝…カレンはとあるポケモン人と2人きりで話していた。

 

 

「なぁ?朕の言った通りだろう?あの2人を組ませれば絶対に上手くいくってな。」

 

 

 

ワインを飲みながら話すカレン

 

 

 

「そうだな…今回ばかりはお前の言う通りだ。カレン。」

 

 

ポケモン人の方は小柄な体躯に黄色い髪…頭からは細長い耳が生え頬には特徴的な赤い丸状の頬袋がついていた。

 

 

 

「俺も少し過保護すぎたらしい…あの子は…マスカーニャは辛い現実を味わいすぎた…だけど…コマリちゃんと組ませた事はあの子にとってもいい方向へと行っているみたいだ。」

 

 

「そして…コマリの方もいい方向へと進んでいる…」

 

 

 

ポケモン人は紅茶を一口飲む。

 

 

 

「それで…キョジオーンの方はどうなんだ?」

 

 

 

「ああ…やっぱり彼はアルトマーレの生き残りのキョジオーンの息子だった…父親の無念を晴らしたかったらしい。」

 

 

 

「そうか…お前にはいつも苦労をかける…

 

 

 

 

 

 

 

 

『ピカチュウ』…」

 

 

 

 

「なーに。今に始まった事じゃないだろう?」

 

 

 

ポケモン人…ピカチュウはカレンとその後も話して夜を明かした…

 

 

 

 

 

 

 

第一部 テラコマリ立志編 完

 

 

 

第二部へ続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?


次回からはサクナ編になりますね!

サクナは作者もかなり好きなキャラなので是非ご期待を!


では、また!!
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