ポケットモンスター 炎の吸血姫の革命   作:テツノカシラ

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どうも!テツノカシラです!



今回はいよいよ章ボスが出場します!

では、どうぞ!!


氷竜暴走

 

 

 

尽劉の剣花を発動したネリアに敵は次々と切り伏せられていく。

 

 

 

 

「ネリア!!!」

 

 

 

「ガブさん!私も援護するわ!此処でレインズワース達を叩きましょう!」

 

 

 

「その姿…烈核解放を発動したのか…」

 

 

 

「ええ。色々迷惑をかけたわ…でも…

 

 

 

もう大丈夫よ!!!今の私に斬れないものはない!!!!」

 

 

 

相手の銃や剣を身体ごと切り裂くネリアの双剣…

 

 

 

 

「ごめん…その…俺,知らなかったんだ…親父が君の母さんを…イテテテ!!」

 

 

 

レインズワースに言われたことを気にしているガブリアスだが、

 

 

ネリアはそんなガブリアスの頬をつねる。

 

 

 

 

「何で貴方が気にするのよ。確かにお母さんの事はショックだったけど…コマリに言われて気づいたわ。親世代は悲劇に見舞われたけど…でも貴方は貴方よ。私が貴方の事を悪く思う必要はないし貴方がそれを気にする必要はない。」

 

 

 

「ネリア…」

 

 

 

ネリアはガブリアスにウインクする。

 

 

 

「さぁ!話をしている暇はないわ!行くわよ!」

 

 

 

「お…おう!!了解した!!!」

 

 

 

ネリアとガブリアスは敵を斬り…薙ぎ払う。

 

 

 

 

 

 

レインズワースは…

 

 

 

「ネリアめ…奴もついに烈核解放を…!!」

 

 

 

剣と銃を両方構えてネリアへと走る。

 

 

 

「ネリアァァァ!!!!」

 

 

 

「!!レインズワース!!」

 

 

 

レインズワースはネリアへと何発も発砲するが…

 

 

 

全て双剣で弾かれてしまう。

 

 

 

「何故まだ抵抗するんだああああああ!!!!!!」

 

 

 

レインズワースは闘剣でネリアに斬りかかる。

 

 

 

「いい加減!!!」

 

 

 

ネリアはレインズワースの剣撃を弾き…

 

 

 

 

「しつこい!!!!」

 

 

 

快刀金剛の鋼鉄の身体にも容易く傷を入れ…

 

 

 

 

「のよ!!!!!」

 

 

 

 

腹に思い切り蹴りを入れ…吹き飛ばした。

 

 

 

 

レインズワースはゴロゴロと勢いよく地面を転がり…壁に激突する。

 

 

 

切られた箇所から出血はしていない。

 

 

ガブリアスに殴られた時と同じヒビはすぐに再生した。

 

 

 

快刀金剛は正確には鋼鉄を鎧のように全身に纏う物の為金属の下の皮膚さえ傷つかなければ出血せず金属はすぐに再生する。

 

 

だが、ダメージ自体は体に入ってしまう。

 

 

 

レインズワースはフラつきながら立ち上がる。

 

 

 

「くそ…どいつもこいつもボコスカ殴ったり蹴ったりしやがって…」

 

 

 

レインズワースは倒れているセグレイブに目を向ける。

 

 

 

「おい!!セグレイブ!!!立て!アイツらを殺せ!今すぐに!」

 

 

 

セグレイブはゆっくりと体を起こす。

 

 

「グ…グゥゥ…」

 

 

 

「さっさと立て!!!主人が命令してるんだぞ!!!」

 

 

 

レインズワースは鞭を取り出してセグレイブを何度も叩く。

 

 

 

「レインズワース…あんた…どこまで腐ってれば気が済むのよ。」

 

 

 

ネリアはレインズワースを睨みながら言う。

 

 

 

 

「うるせぇ!!こいつは俺の犬だ!!どう使おうが俺の勝手だ!!!」

 

 

 

怒鳴り…喚くレインズワース。

 

 

その後も早く立て!!とセグレイブに鞭を打つ

 

 

 

 

 

だが…

 

 

 

「だよ…」

 

 

 

 

「あっ?何か言ったか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いてぇんだよ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

「ぐあぁぁ!!??」

 

 

 

 

何とセグレイブが尻尾でレインズワースを殴打したのだ。

 

 

 

 

 

「セ…セグレイブ貴様ぁ!!!!一体何をしやがった!!!!」

 

 

 

レインズワースはセグレイブに鞭を振るうが…

 

 

 

 

「ガルオアアアアア!!!!!」.

 

 

 

鋭い牙と顎で受け止められ…

 

 

 

鞭を噛みちぎられてしまった。

 

 

 

 

「な…何!? 鋼鉄製の鞭が!?」

 

 

 

 

 

「"きょけんとつげき"!!!!!!」

 

 

 

 

セグレイブは体を逆さまにして背ビレをレインズワースに向ける形にすると口から冷気を吐き出しながら凄まじい勢いで突進する。

 

 

 

これがセグレイブ一族のみが使えるドラゴンタイプの物理技きょけんとつげきである。

 

 

 

レインズワースはすかさず防御の姿勢に入るが…

 

 

 

 

「ぐあぁぁぁ!!??」

 

 

 

威力があまりにも高すぎて受けきれず壁に叩きつけられてしまう。

 

 

 

 

 

「お兄様!!!」

 

 

 

レインズワースはあまりの衝撃で立ち上がれない。

 

 

 

「く…そ…馬鹿な…」

 

 

 

 

「グルルルルル…」

 

 

 

セグレイブは怒りのあまり身体は最早人間よりも恐竜のような物に変異しはじめていた。

 

 

前足や後ろ足は肉食獣脚類に似た形態に変わり…

 

尻尾はより巨大で長い物になる。

 

 

 

顔は氷に覆われ…顎や歯もより強力な物に変わっていった。

 

 

 

 

 

「な…何あれ…」

 

 

 

「まずい…理性を失って本来の姿に戻りかけてる!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「グルルルル!!!!」

 

 

突然セグレイブが息を大きく吸い込み始めた。

 

 

セグレイブの周囲が凍結し…目は水色に発光する。

 

 

 

 

「セグレイブ…何をする気だ!?」

 

 

 

レインズワースは急いで逃れようとするが…ダメージのせいで体が動かない。

 

 

 

そして…

 

 

 

 

「ゴオォォォォォォ!!!!!!」

 

 

 

セグレイブは口から冷凍ガスを吐き出した。

 

 

狙いはレインズワースである…

 

 

 

 

「ぐあぁぁぁ!!??やめろ!セグレイブゥゥゥゥ!!??」

 

 

 

 

超低温のガスによる激しい痛みと冷気がレインズワースを襲う。

 

 

 

 

やがてレインズワースの身体は凍結し始める。

 

 

 

 

「セグレイブやめ…ががががががががが!!??」

 

 

 

数秒もしないうちにレインズワースは完全に凍結してしまった…

 

 

 

 

 

これがセグレイブの固有能力の一つである。

 

 

体内で生成された超低温の冷凍ガスを放出し、敵を凍結させてしまうのである。

 

 

「お兄…様?」

 

 

 

「レインズワース様が…」

 

 

 

 

「レインズワース様がやられた…」

 

 

 

「ひぃ…」

 

 

 

次にセグレイブはレインズワースの部下達や…

 

 

 

サクナ達と交戦していたガートルードに狙いを定める。

 

 

 

「グルルルルル…」

 

 

再び目が発光し…

 

 

 

 

「ゴオォォォォォォォォォ!!!!!!」

 

 

 

彼らに向けて冷凍ガスを放射する。

 

 

 

「まずい!!!全員退避しろ!!!」

 

 

マスカーニャは声をあげて

 

 

ヴィル・サクナと共に冷凍ガスを回避する。

 

 

 

 

 

「避けなさい!!!」

 

 

ガートルードや何人かの隊員達も避けたが…

 

 

 

 

「ぎゃああああああああ!!!!!」

 

 

 

「ひぎゃああああああああああ!!??」

 

 

大多数は避けられず凍結してしまった…

 

 

 

「あ…あぁ…うわああああああ!!!!」

 

 

隊員の1人がセグレイブに向けて発砲してしまう。

 

 

 

「馬鹿やめろ!!!撃つな!!余計に怒らせるだけだ!!」

 

 

 

別の隊員が止めるが…すでに遅かった。

 

 

 

「グオォォォォォォ!!!!!!」

 

 

セグレイブは怒り狂い…ガートルード達へ向かっていく。

 

 

 

 

「あ…あぁ…がぎゃあああああ!!??」

 

 

 

 

隊員の1人をその顎で捕らえてそのまま骨を噛み砕いてしまう。

 

 

 

そして…それを食べ始める。

 

 

 

 

「人間を…人間を食ってやがる!?」

 

 

 

「うわああああ!!??」

 

 

 

 

「落ち着きなさい!!!」

 

 

肉を骨ごと噛み砕き…飲み込んでいく。

 

 

ガートルードが隊員達を落ち着かせようとするが、効果はない。

 

 

 

 

隊員達は武器や装備を放置して逃げ出す。

 

 

セグレイブは捕食をやめて逃げる隊員達を睨みつけると

 

 

 

追いかけ始める。

 

 

 

 

そして…全員瞬く間に殺害してしまった。

 

 

 

 

 

「グルルルル!!!」

 

 

 

セグレイブは最後に残ったガートルードに狙いをつける。

 

 

 

 

「グオォォォォォォ!!!!!」

 

 

 

「ぐっ!!!!!」

 

 

 

ガートルードはセグレイブの足や目に向けて発砲するが…

 

 

 

全て弾かれてしまう。

 

 

 

 

「だったら首刎ねて!!!」

 

 

 

接近してきたセグレイブの頸部に向けて剣を振り下ろすが…

 

 

 

鋼鉄以上の硬さを誇る鱗に弾かれてしまった。

 

 

 

 

「うそ…」

 

 

 

 

そして…剣を持ってる腕を掴まれてしまい…

 

 

 

 

 

 

 

 

凄まじい力で骨を折られてしまった。

 

 

 

 

「あ…ぐが!?」

 

 

 

ガートルードに激しい痛みが襲いかかる。

 

 

 

セグレイブはガートルードが抵抗出来ないように後ろ足で踏みつけ…

 

 

 

 

至近距離から冷凍ガスを浴びせようとする…

 

 

 

「いや…や…やめて…」

 

 

 

セグレイブは大きく口を開けて放出しようとするが…

 

 

 

 

「ハァァァァ!!!!!」

 

 

ネリアが横からセグレイブに斬撃を浴びせる。

 

 

 

 

「ギャオアァァァ!!??」

 

 

 

尽劉の剣花はセグレイブの鱗に見事に傷をつけた。

 

 

 

 

 

セグレイブは痛みに悶える。

 

 

 

 

「ネリア…様…」

 

 

 

 

「早く逃げなさい!!!私がひきつける!!」

 

 

 

ネリアはセグレイブから距離を取る。

 

 

 

 

「さぁ!!こっちよ!!来なさい!!!氷の怪物め!!」

 

 

 

セグレイブは起き上がり…ネリアを睨みつける。

 

 

 

 

「グオォォォォォォォ!!!!!!」

 

 

 

そして…標的をネリアに変えて追いかける。

 

 

 

 

 

 

「カニンガムを援護するぞ!!」

 

 

 

「癪ですが、了解しました!」

 

 

 

「わかりました!」

 

 

 

 

マスカーニャ・ヴィルヘイズ・サクナの3人もセグレイブへと向かっていく。

 

 

 

 

マスカーニャは蔦の鞭をセグレイブの足に巻き付け…

 

 

サクナは魔法で攻撃し…ヴィルヘイズは毒クナイをセグレイブに投げる。

 

 

 

 

「ゴォォアァァァァァァァァ!!!!!!」

 

 

 

 

「ぐわぁぁ!!」

 

 

 

「「きゃああああああ!!!!」」

 

 

 

 

 

 

セグレイブは咆哮し、暴れ回る。

 

 

 

 

マスカーニャを前足の一撃で壁に叩きつけ、

 

 

ヴィルヘイズとサクナは尻尾で薙ぎ払う。

 

 

 

 

「グルオアアアアァァァァァァ!!!!!!」

 

 

 

再びきょけんとつげきを発動し、マスカーニャへと突進する。

 

 

「!!!!ヤベェ!?早すぎて避けられねぇ!!!??」

 

 

 

 

 

 

 

 

「マスカーニャ殿!!!!」

 

 

「マスカーニャさん!!!!」

 

 

 

マスカーニャにきょけんとつげきが迫る瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『CHARIZARD』

 

 

 

 

『HEAVY FORM』

 

 

 

 

 

突如聞こえてきた音声と共に金色の閃光がセグレイブを吹き飛ばした。

 

 

 

 

「な…なんだ?」

 

 

 

マスカーニャ達がその方向を見ると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄金色に輝いたテラコマリが無数の光の剣を生成し…宙を飛んでいた…

 

 

 

モンスターボールは灰色の鋼のような模様をしている。

 

 

 

 

 

「間に合ってよかったわ!」

 

 

 

その横にはネリアが立っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分前…

 

 

 

「みんな!!!!」

 

 

自身を援護している3人がセグレイブの猛攻の前に倒れているのを見たネリアは再び攻撃しようと構えるが…

 

 

 

「ネリア!!」

 

 

 

突然自身を呼ぶテラコマリの声が聞こえてきた。

 

 

 

 

「コマリ!!何をしてるの!!離れなさい!凍らされるわよ!」

 

 

 

「私も一緒に戦う!!

 

 

 

だから頼む!!ネリアの血を飲ませてくれ!」

 

 

 

 

「はっ!?あなたこの状況で何言って…」

 

 

 

 

「いや…なんかよくわからないんだけど…私が血を飲んだ後…必ず敵は倒れているんだ…最初は隕石か何かだと思ったんだけど…何度も続くと血を飲むことで変わるんじゃないかって思うんだ。」

 

 

 

 

テラコマリの言葉を聞いてネリアはハッとする。

 

 

 

「なるほど…わかったわ!」

 

 

 

 

ネリアは剣で自身の指の皮膚を軽く切り…

 

 

 

流れてた血をテラコマリに飲ませた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…現れたのがこの黄金の姿

 

 

 

孤紅の恤…ヘビーフォームである。

 

 

 

タイプははがね・ドラゴン

 

 

 

どんな強固な鎧も一刀両断する剣や竜の鱗をも射抜く銃を生成する攻撃に特化した形態。

 

 

 

 

「コマリ…ちゃん。君は…まさか…稀れ子?」

 

 

 

ガブリアスが金色に輝くテラコマリを見つめる。

 

 

 

 

「みんなまたせてごめん。

 

 

 

 

あとはわたしにまかせて。」

 

 

 

 

 

テラコマリが剣や銃を生成する。

 

 

 

 

素早く起き上がったセグレイブは真っ直ぐテラコマリを睨む。

 

 

 

 

「スサマジイエネルギー…アイツ…クウ!!!クッテモットツヨクナルゥ!!!!」

 

 

 

 

セグレイブはテラコマリ目掛けて突進するが…

 

 

 

「ギャオアァァァァァァ!!??」

 

 

テラコマリが生成した銃の発砲が鱗を貫き…出血する。

 

 

 

 

「すげぇ…セグレイブの鱗を貫通してる…」

 

 

 

 

だが、セグレイブは諦める事はなく再びテラコマリに突進して嚙みつこうとする。

 

 

 

 

しかし、今度は剣で腹を斬られる。

 

 

 

その切れ味は凄まじく鱗ごと中の真皮を切り裂き,出血させた。

 

 

 

 

「おまえのまけだ。こうさんしろ。」

 

 

 

 

「グルルルル…グオォォォォァァァァァァ!!!!!」

 

 

 

 

セグレイブはテラコマリの言葉に耳を傾ける事はなく再び襲いかかる。

 

 

 

 

テラコマリは再び銃を構えるが…

 

 

 

 

 

 

「あきらめろ。セグレイブ」

 

 

 

 

 

ガブリアスのタックルを喰らい、吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。

 

 

 

 

 

 

 

「がぶさん…」

 

 

 

 

「アイツはある意味被害者だ。これで勘弁してやってくれ。」

 

 

 

 

 

セグレイブは何とか立ち上がるも

 

 

もう満身創痍だった。

 

 

 

 

「グ…グルルルル…ぐ…グソォ…」

 

 

 

セグレイブはテラコマリ達に背を向け…

 

 

 

 

 

フラフラしながら地面を高速で掘り始め…

 

 

 

 

 

そのまま地中へと逃亡した。

 

 

 

「逃げたか…」

 

 

ネリアはテラコマリの肩に手を乗せる。

 

 

 

「やったわね!コマリ!」

 

 

 

 

「うん。ねりあ。」

 

 

 

ネリアに微笑むテラコマリ

 

 

 

 

それを黒いオーラを放ちながら嫉妬の目で見つめるヴィルヘイズとサクナ…

 

 

 

「な…なぁ。あの2人…」

 

 

 

 

「気にすんな。巻き込まれたら血の雨が降るぞ。」

 

 

 

「恐ろしや…」

 

 

 

サクナとヴィルヘイズに対して少し恐怖心を抱くガブリアス。

 

 

 

 

「さて…そしたら…」

 

 

 

 

ネリアはガートルードの方へと向かう。

 

 

 

 

「ガートルード…」

 

 

 

「ネ…ネリア様…」

 

 

 

 

ネリアはガートルードの頬に思い切り平手打ちをした。

 

 

 

 

「僕が主人に刃を向けるなんて言語道断!!!!私に逆らうな!!!!」

 

 

 

ガートルードは涙を流す。

 

 

 

 

「仕方が…仕方がなかったんです!!マッドハルトは…倒せません!!彼奴は最強な上に…悪い意味での真の王なんです!だから…だから…

 

 

ネリア様にはこれ以上傷ついてほしくなかったんです!!!」

 

 

 

 

涙を流し…折れた腕の痛みも忘れるほど叫ぶガートルード

 

 

 

 

「あんたはレインズワースの妹なんでしょう?私の事はどうだっていいんじゃなかったの?」

 

 

 

ガートルードは首を横に振る

 

 

 

 

「違いますよ…私は兄から虐待を受けていました…強くなければ生きている価値はないと…ドラパルトやセグレイブみたいに殴られたり鞭で打たれたりもしました…でも…

 

 

ネリア様は私の事を大切にしてくださいました!怪我をしたら心配してくれるし…誕生日にはお祝いをしてくれました。さっきだって…私を助けてくださいました!!だから…ネリア様は辛い事を忘れて…平和に暮らすべきだと思ったんです!兄は人間のクズですが…自分が大切だと思った物はすごく大事にする人ですから…」

 

 

 

「他人に飼われて生きるような平和なら私はいらない。」

 

 

 

ガートルードはネリアに土下座する。

 

 

 

「そうですよね…申し訳ありません…今までありがとうございました…私の事は忘れてください…ネリア様はもう自由です。どうかお好きなように…」

 

 

 

だが、ネリアはガートルードの手を取る。

 

 

 

「貴方はただの反抗期だったのよ…僕の1人がちょっと噛みついたぐらいでいちいち目くじらを立てたりしないわ。でも…

 

 

 

私に何か不満があるようなら言ってね?一方的な関係は良くないから。」

 

 

 

ロトムやニャンコポン達を始めとしたネリアの部下達もガートルードに近づく。

 

 

 

「また一緒に頑張ろうロト!ガートルード殿がいないとネリア様は朝起きないロト!」

 

 

 

「俺たちは仲間だ。」

 

 

 

「気にすんなよ!!」

 

 

 

「私たちにはあんたが必要なのよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな…ネリア様…」

 

優しくガートルードに微笑むネリア…

 

 

 

「みんなも言ってるわ。離れるなんて許さないからね。」

 

 

そんなネリアの優しさにガートルードは涙を流すも…

 

 

 

 

「はい!私はネリア様の1番の僕ですから!!」

 

 

 

 

ガートルードはネリアに対して笑顔を向ける。

 

 

 

 

 

「ネリア…君は本当にいい王になれるよ。」

 

 

その姿を見たガブリアスはネリアに希望の光を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが…安心したのも束の間…

 

 

 

何と地響きと共に夢想楽園の地下が揺れ始めたのだ。

 

 

 

「何!?」

 

 

 

よく見ると建物の至る所に大きな亀裂が入っている。

 

 

 

 

「そうか!銃を発砲した際の硝煙で温まった鉄がセグレイブの超低温の冷凍ガスで急激に冷やされた事で亀裂が入り…建物の重量に耐えきれなくなったんだ!」

 

 

 

「マジかよ!!じゃあ…」

 

 

 

 

 

「このままじゃ夢想楽園は崩落する!!全員すぐに避難しろ!!!!」

 

 

 

 

ガブリアスの一声で全員は夢想楽園の出口を目指す。

 

 

転移用鉱石はない為皆走っていく。

 

 

 

だが、ネリアは避難する動きを見せない…

 

 

 

 

 

何と凍結したレインズワースやその部下達の氷を溶かしているのだ。

 

 

 

 

「ネリア!!何をしてるんだ!!!早く避難するぞ!!」

 

 

 

「ネリア様!!!」

 

 

 

 

「先に行って!!!ガブさん!!!レインズワース達をお願い!!中にはまだ投獄された反対派達が取り残されてるの!!!」

 

 

 

 

ネリアは夢想楽園の奥へと向かっていく。

 

 

 

 

「がぶさん。わたしもいく。」

 

 

 

 

「コマリちゃん!!!!」

 

 

 

テラコマリもネリアの後を追っていく。

 

 

 

「ガブさん!!時間がない!!2人を信じて俺たちは先に行こう!」

 

 

 

「・・・わかった!!2人とも絶対に戻れよ!!」

 

 

 

 

ガブリアスとマスカーニャ達はレインズワース達を担いで夢想楽園を脱出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネリアは牢屋の鉄柵を容易く切り裂き、次々と反対派の仲間達を解放する。

 

 

 

 

「みんな!!早く!!此処は崩落するわ!!!逃げて!!」

 

 

 

「ネリア殿下!!」

 

 

 

「姫さま!!ありがとうございます!!!」

 

 

 

 

テラコマリの協力もあり…反対派達を全員逃し終えた。

 

 

 

 

だが、崩落はかなり進んでおり…出口を目指すのは最早困難であった。

 

 

 

 

「どうやって脱出しようかしら。」

 

 

 

 

「ねりあ。わたしにつかまって。」

 

 

すると…テラコマリが自分にしがみつくようにネリアに言う。

 

 

 

 

「コマリ?何をするの?」

 

 

 

 

「こうする。」

 

 

 

 

テラコマリは巨大な剣を生成し…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それで天井を切り裂き…飛行して夢想楽園を脱出した。

 

 

 

 

 

 

誰もいなくなった夢想楽園は完全に崩落した…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方 城塞都市フォールでは…

 

 

 

 

フレーテやヘルデウスを始めとした防御チームは苦戦を強いられていた。

 

 

 

ゲラ・アルカ軍が新たに導入した戦車部隊の猛攻が激しく隊の半分が壊滅していたのだ。

 

 

 

 

「く…」

 

 

 

「これはかなり厳しいですな…」

 

 

 

 

砲弾の嵐が再び降り注ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、紫色の魔法弾によって全て空中で相殺された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く…あんな玩具でよく戦おうと思ったわね。」

 

 

 

 

青色のウェーブのかかった髪型をした美しい少女…

 

 

 

フレーテとヘルデウスの前に姿を現したのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミリセント・ブルーナイト!!??」

 

 

 

 

かつて逆さ月に所属していた吸血姫にしてテラコマリの宿敵…ミリセント・ブルーナイトだった。

 

 

 

 

「全て破壊してあげる。」

 

 

 

ミリセントは指の先に僅かな魔力を集中させる。

 

 

 

 

「そんな初級魔法であの戦車部隊は…」

 

 

 

 

 

だが、魔力弾は戦車隊の前衛を一撃で壊滅させた。

 

 

 

 

「何と…初級魔法だけで戦車を最も容易く…」

 

 

そして…フレーテとヘルデウスの背後に無数の転移魔法陣が構築されていく。

 

 

 

「行け。第五部隊。敵を1人残らず一網打尽にしなさい。」

 

 

 

 

第五部隊の隊員…

 

 

 

 

「すべぇてはぁミリセント様の為にぃぃぃ!!!!」

 

 

 

 

「任務遂行」

 

 

 

 

ドドゲザンやオオニューラ…

 

 

 

かつてのオディロンの部下達は現在ミリセントの忠実な部下となっていた。

 

 

 

 

 

「なるほど…噂は聞いていましたが、貴方が第五部隊を引き継いだのですか。」

 

 

 

 

「面倒なことにね…まぁ今回もテラコマリか活躍するみたいだから…あまりでしゃばった真似はしないわ。」

 

 

 

ミリセントはそのまま部下達と共に戦車部隊を攻撃する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を遠くから観察するドラパルト…

 

 

 

「あれがミリセント・ブルーナイト…経歴を無視すればムルナイトでも5本指に入る実力者か。」

 

 

 

ドラパルトは通信用鉱石を取り出す。

 

 

 

 

『私です。戦車部隊は恐らく壊滅するかと…

 

 

ええ。ラペリコ王国と白極連邦は我が国との同盟を破棄しました。夭仙郷も静観するそうです。夢想楽園内部の写真を六国新聞の記者が秘密裏に撮影し、六国に公表したと…なので。

 

 

 

 

 

 

そろそろ頃合いかと…キング・マッドハルト大統領」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

ゲラ・アルカ共和国

 

 

 

 

ドラパルトからの通信を受けたマッドハルト…

 

 

 

「どうした?大統領。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……夢想楽園が崩落したらしい。レインズワースや我が国最強の戦車部隊も壊滅した…」

 

 

 

 

「そうか。ならば悪あがきをするのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マッドハルトはゆっくりと席から立ち上がる。

 

 

 

 

「カレン陛下…貴方は真の王とはどんな王だと思う?」

 

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

 

 

マッドハルトはゆっくりと自身のサーベルの柄に手をかける。

 

 

 

 

「強き王か?優しき王か?それとも…

 

 

 

 

 

 

真の王は存在しないか?」

 

 

 

 

 

「何を言っているのかわからんが、そろそろあきらめたら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、カレンは次の瞬間

 

 

 

 

 

マッドハルトから強烈な殺意を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

気づいた時には帯刀したマッドハルトがすぐ近くまで迫っており…

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は真の王にはなれん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サーベルを抜いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、カレンはすぐに反応し何とかかわし、窓からゲラ・アルカ共和国を離脱した。

 

 

 

 

 

 

 

「流石皇帝だ。私の不意打ちを瞬時に見破るとは…」

 

 

 

 

マッドハルトのサーベルには少量の血がついていた。

 

 

 

 

マッドハルトは城塞都市フォールへと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢想楽園を脱出したテラコマリ達もフォールへと戻っていた。

 

 

 

 

「夢想楽園は破壊した。これでゲラ・アルカも多分…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、まだ終わっとらんよ。」

 

 

 

 

 

一同が声のする方を向くと…

 

 

 

 

 

2本のサーベルを構えたゲラ・アルカ共和国大統領

 

 

 

ゲラ・マッドハルトが立っていた。

 

 

 

 

 

「よくぞ我が軍を破った。諸君らに敬意を称して最後の試練を与える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を倒して…アルカを取り戻したまえ。ネリア・ガブリアス」

 

 

 

 

 

 

マッドハルトは懐からモンスターボールを取り出し、腰に巻きつける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私はアルカを支配していた凶悪な水龍だ。聖なる剣で切り伏せたまえ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『GYAPDOS』

 

 

 

 

 

 

 

「ギャラドス…」

 

 

 

 

 

マッドハルトが一言そう言うと巨大な水龍がマッドハルトを包み…

 

 

 

 

 

 

彼を稀れ子に変えていた

 

 

 

 

続く

 

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