今回から第4章です!!
4章は時間とかを表記していくのでご了承ください!
では、どうぞ!!
桜舞う都
天照楽土 東都
アマツ邸 AM11:00
「はぁ…お祖母様一体私に何の用が…」
季節は秋…
季節外れの桜が舞う天照楽土の東都にてアマツ・カルラは従者のこはると共にアマツ本家の屋敷の廊下を歩いていた。
「この前の事じゃない?マツバと一緒に見つけたって言う。」
「愚崙徒文字ですか?でも…結局あれ以外見つかりませんでした…それにあのことは既に大神様にもお伝えしました。今更なにを…」
カルラは重い足取りで祖母…アマツ・カヤの元へと向かう。
「もしかして!?風前亭の事がバレたんじゃ!?」
「あー。その可能性あるかもねー。」
風前亭とはカルラが最近祖母に内緒で運営している和菓子屋である。
これが中々の人気で雑誌の取材が来たこともあった。
「うぅ…どうしましょうか…って言うかそもそも私みたいな雑魚雑魚弱弱のアンポタンが五剣帝なんて務まりませんよ!!五剣帝のような将軍職はもっとしっかりとした人がやるべきです!!」
「じゃあお祖母様に言ってみればいいじゃん。」
こはるの一言にへっ?と腑抜けた返事をするカルラ。
「私は将軍なんかやりたくありません。和菓子職人になりますって」
「そそそ…そんな事恐れ多くて言えませんよ!?」
カルラは首を高速で横に振る。
「大丈夫だよ。もしかしたらお祖母様も案外許してくれるかもよ?」
「どこにそんな根拠が…」
「練習してみようよ。私は将軍なんてやりたくありません。和菓子職人になります!って…」
「で…でも…」
「ほら早く。」
カルラはこはるに強要されて渋々練習する…
「わ…私は将軍なんてやりたくありません。」
「和菓子職人になります。」
「わ…和菓子職人になります!」
「私はお祖母様の人形じゃありません。」
「私はお祖母様の人形じゃありません!!」
「お祖母様なんてクソ喰らえ!!」
「お…お祖母様なんてクソ喰らえ!!!」
大声でこはるに言われたことを復唱するカルラだが…
「誰がクソ喰らえだって?」
「うひゃあああ!?おおお…お祖母様!?」
いつのまにかカルラの後ろに祖母のアマツ・カヤが立っていた。
御歳69歳の鋭い目つきの祖母である。
元大神であり、現役時代の二つ名は地獄風車
「い…いつのまにいたんですか!?」
「お前がお祖母様なんかクソ喰らえって言ったあたりからだよ。」
「結構前にいたんじゃないですか!?どうして教えてくれなかったの!?こはる!!」
「知らなーい。」
知らんぷりをするこはる…
「全く…お前は本当にアマツの士としての自覚が足りてないね…そんなんだからハッサムの小僧も引き止められないんだよ。」
「なっ!?ハッサムの事は関係ないじゃないですか!?」
カルラは顔を赤くする
「関係大ありだよ。彼奴はアマツや天照楽土には絶対に必要なポケモン人さ…それをあんたは引き止められず…
彼奴は愚崙徒の首領に無謀な戦いを仕掛けて負けて逃げ出した…」
「!!!!」
カルラはその事を思い出していた…
数ヶ月前…六国大戦が開戦する数日前にハッサムは愚崙徒の首領と衝突し…完敗して敗走したのだ…
「あの小僧の消息の確認なんかも含めて大神はお前を使者としてムルナイトに行かせたのに結局ハッサムについては会っただけで収穫なしかい。」
「だ…だって!!ハッサムがすぐに何処かへ行ってしまったんですもの!」
「言い訳するんじゃないよ!!!お前は天照楽土を引っ張っていかなきゃならないんだ!配下となるポケモン人1人手懐けられないようでどうするんだい!!!」
「そ…そんな事私にできる訳ありません!お祖母様は私を買い被りすぎです!!私は将軍も大神もやりたくなんかありません!!
和菓子職人になりたいんです!!!」
「甘ったれた事言ってんじゃないよ!!!!!!」
カヤが何かを高速で投げ、
カルラの横にある壁に突き刺さる。
それは一枚の封だった。
カルラの顔から血の気がサッーと引いていく…
「大神からだよ!!さっさと読んで準備しな!!和菓子職人なんてやってる暇ないよ!」
それだけ言い残すとカヤは屋敷の奥へと行ってしまった。
「し…死ぬかと思いました…」
「刺さってたら死んでたね…」
カルラは壁に刺さった手紙の封を手に取る。
「大神様からの手紙…一体何でしょうか…」
「読んでみようよ。」
カルラは封を開けて中の手紙を読む。
『天舞祭開催 候補者者天津迦流羅與玲月花梨也(こうほしゃはあまつかるらとれいげつかりんなり)』と書かれていた。
それは通達であった。
「え…これって…」
「多分今度やる天照楽土主催の六国を集めたパーティで発表するんじゃない?良かったね。カルラ様、将軍やめられるよ?」
「ぷわあああああああああああん!!!!!」
カルラは手紙を放り捨ててただひたすら唸り続けた…
東都 西区 廃寺
AM1:00
多くの人々が寝静まる時間…
西区にある荒れ果てた廃寺にて
4人の男女が集まっていた…
彼らの身体にはそれぞれ生物が形どられた入れ墨が彫られている。
「ビギダ?デンヅガギゾバギガギグスサギギパショ」
サソリとコウモリを合わせた入れ墨を太ももに彫った女が喋る。
「ビビラギダ。ゾグジャサロブデビパパセパセンジョグゼグ。」
話を聞いた蜘蛛の入れ墨を左手の甲に彫った男が返答する。
「ゴソゴソドブサログゴブデビババ?」
首にキノコにまとわりついたカメレオンの入れ墨を彫った青年がニヤリと笑う。
彼らは未知の言語で話を進める。
「随分寂れた場所に集まったんだな。」
するとそこへ腰に刀を佩いた少女が現れる。
3人は少女の方を同時に振り向く。
「ガバダパゼセゼグバ?」
「バンゼボボグ!!」
蜘蛛の男と蝙蝠蠍の女が身構える。
「ちょっと待って!彼女は僕が呼んだんだ!」
突然カメレオンキノコの青年が間に入る。
「ゾグギグボド?」
「言い忘れていたよ〜。彼女は前に僕が言っていた協力者さ。後彼女は愚崙徒語わからないから人間の言葉で話してね!」
ため息をつく2人…
「それならそうと早く言ってください。」
「変に身構えちゃったじゃない。」
急に六国の公用語で会話をする3人。
「ふん。相変わらず何を言ってるのかわからんな。」
「人間である貴方に…我ら崇高なる狩猟民族…
愚崙徒の言語を理解するなんて無理ですよ。」
「お嬢ちゃんはせいぜい面白みもない言葉で話してなさい。」
「ふん。ただのポケモン人集団だろう。」
「生意気な子ね…」
「これだから人間は嫌いです」
友好的ではない少女を毛嫌いする2人
「まぁまぁ。今回奴らが開催する天舞祭でも…彼女は僕らの味方をしてくれるみたいだからさ!多めに見てあげて!」
カメレオンキノコの少年は2人を宥めるが、その右手には握り拳を強く作られていた…
「そんな訳で!
ねぇ!彼女が適宜人間の情報を流してくれるみたいだからさ!予定通り僕らも始めていいんじゃない!!!」
カメレオンキノコの青年がボロボロの本堂に向かって声を出す。
本堂の中央に何者かが座っている…
鎖骨の辺りに大きな翅を広げた蛾の入れ墨を彫った男…
「ゴグザバ…元から中止するつもりは毛頭ない。
生命浄化計画は予定通り始める…」
不気味な笑みを浮かべる一同。
「下級集団も集めろ…
我ら愚崙徒がみんなの命を守るのだ…」
狩猟民族 愚崙徒の首領…
ウルガモスはある方向を睨みながらそう言い放つ。
その視線の先には黒い煙が立ち上り…
枯れ果てた木々やゴミが垂れ流された川の近くに建つ工業地帯があった…
ムルナイト帝国
AM10:00
秋だ…
スポーツの秋…読書の秋…食欲の秋とも言う。
だが、私にとっては…
「断然!!!読書の秋だあああ!!!さぁ!今日は仕事もないし邪魔なメイドは追っ払った!さあてゴロゴロするぞー!」
私はアンドロノス戦記と言う本の最新刊を取り出してベッドに寝そべる。
この本は書店に並ぶとあっと言う間に売り切れてしまうほどの超人気シリーズだ。
因みに著者はあのフレーテ・マスカレールのお姉さんらしい。
頼んだらサインとかくれるかな?いや、なんか殺されそうだからやめよう。
私は早速最初のページを開こうとする…
「残念ながら普通に仕事はありますしわたしはここに居るので無駄ですよ。コマリ様。」
「わあああああ!?!?いつのまに!!」
私の隣にはいつのまにか変態メイドことヴィルが寝そべっていた。
「追っ払ったはずだろう!?それに扉とか窓も施錠してあるのにどうやって入った!?」
「床に抜け穴を作ったので…」
「や〜め〜て〜よ〜!!!!私がお父さんに怒られるんだからさあ!!!」
私の部屋の床には綺麗な穴が開いている…
いつのまにこんなものを作りやがったんだ…
「それよりもコマリ様…今晩ですが、核領域にてパーティがございます。」
「はあ?パーティ?」
ヴィルが何やら招待状を手渡す。
『パーティ開催のお知らせ』と書かれている。
「何のだよ?」
「天照楽土の大神主催の六国交流パーティだそうです。」
「天照楽土って確か…カルラとかハッサムの…」
天照楽土は東方にある国だ。
割と因習とかにとらわれていたり…最近では工業技術の発展が目覚ましいが、どうやらそのせいで森林を伐採したり希少な生物の個体数を激減させてしまったりとかなり問題を抱えているようだった。
「何の目的でこのパーティを…」
「平和友好の為です。コマリ様もこの間の六国大戦は記憶に新しいと思います。あのような悲劇をもう二度と繰り返さないように各国では平和友好を目指す機運が高まっています。」
「!!そうなんだ…」
「カニンガム殿も参加されますしメモワール殿も来られるそうです。」
「ネリアとサクナも行くんだ!なら…
私が行かないわけには行かないな。」
正直色々な意味で嬉しい。
ネリアにも会えるし
サクナとも色々話ができる。
後は…実はカルラとも話がしたい。
ハッサムの事とか色々聞きたい。
「あれ?そういえばマスカーニャは来るの?」
「マスカーニャ殿なら拉致してそこにいますよ?」
「へ?」
ヴィルが指差す方を見ると…
何故か全身ラーメンまみれになっているマスカーニャを見つけた…
「何があったの…」
「非番の日に穴場のラーメン屋でラーメン食ってたら突然現れた青髪の悪魔女に連れ去られてたべかけが全部かかった…」
「ヴィル…お前本当悪魔だな。」
「そんな目でみないでください///コマリ様…もっと好きになってしまいます////」
「黙れ」
かくして私は今晩のパーティの準備を始める。
核領域
AM12:00
ハッサムは六国の交流パーティが開催される会場の近くまで来ていた…
手には招待状がある。
「・・・大神…一体どう言うつもりだ…」
ハッサムはビートクロン号のエンジンをかけるとその場を後にして夜までツーリングをする事にした…
続く
いかがでしたか?
愚崙徒語に関してはグロンギ語の丸パクリなので検索すると翻訳サイトがありますので是非ご使用を!
では、また!!