ポケットモンスター 炎の吸血姫の革命   作:テツノカシラ

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どうも! テツノカシラです!!



今回はコマリ様天照楽土初上陸&愚崙徒がついに動き出します!


では、どうぞ!!


アマツ家

 

 

天舞祭開催5日前

 

西部 廃寺

 

AM1:00

 

 

愚崙徒達はアジトである廃寺に集まり…カメレオンキノコの青年及び協力者の少女から天舞祭の情報を聞いていた。

 

 

「私からの情報は以上だ。お前は以降余計な真似をするな。」

 

 

 

「はいはーい。」

 

 

少女は刀を向けて脅しをするが…

 

 

カメレオンキノコの青年は悪びれている様子はない。

 

 

 

「なるほど…では、レイゲツよりもそのテラコマリ・ガンデスブラッドとやらとハッサムがいるアマツの方を警戒すべきですね。」

 

 

 

「私達を『殺す』ことを次期大神を決めるための演目にするだなんて…いい度胸してるわ。」

 

 

 

「まぁ。いいじゃん。奴らも障害の一つかつ獲物として見ればさ。」

 

 

 

 

 

 

 

「ゴセゼ…」

 

 

 

すると…廃寺の近くの暗闇からハゲワシの入れ墨を手首に彫った不気味な風貌をした老婆が姿を現す。

 

 

 

「ガギギョパザセグ『バシ』ゾグスンジャ?」

 

 

 

「そうね…誰から行く?」

 

 

 

「僕は後でいいかなぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では…私からにしましょうか。」

 

 

 

蜘蛛の入れ墨の男が名乗り出る。

 

 

ハゲワシの老婆はニヤリと不気味に笑う。

 

 

「ゲギジャブドジャシバダパ?」

 

 

 

 

「パダギグバシグラギデギスダンロボジャビビダゲロボゾギドゼドサゲデボソギラグ。」

 

 

蜘蛛の男はハゲワシの老婆にそう答える。

 

 

 

ハゲワシの老婆は懐から『黒色の鈴』を取り出すと蜘蛛の男の腹部に当てる。

 

 

鈴は男の体内に入り込んだ。

 

 

 

「では…明日より狩りを開始します。」

 

 

 

 

 

 

「ゲギボグゾギボスゾ…

 

 

 

 

 

 

『デンチュラ』」

 

 

 

 

蜘蛛の男…デンチュラは手首から蜘蛛の糸を出すとそれを使って東都へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん。文化だか儀式だか何だか知らんが、ルールと殺り方を決めるなんて相変わらず回りくどい上によくわからんやり方だ。」

 

 

 

「ひっひっひっひ…人間には一生わからんよ…

 

 

 

 

我らの神聖なる狩りの意義は…」

 

 

 

 

ハゲワシの老婆は少女を嘲笑う。

 

 

 

 

「『バルジーナ』。デンチュラの狩りの審判を頼む。」

 

 

 

 

「勿論じゃ…それが我々バルジーナ一族の先祖代々の役割じゃからな。」

 

 

 

バルジーナと呼ばれた老婆は背中から鳥の翼を生やすとその場から飛び去った。

 

 

 

「ふん。失敗したら後はないんだろ?」

 

 

 

「それが愚崙徒のやり方よ…」

 

 

 

「そうでなくちゃ。生命への冒涜になるからね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルガモスは空を見上げる。

 

 

 

 

「ふと誰かが思ったのだ。

 

 

 

人間の数が半分になれば垂れ流されるゴミの数も減るのではないか

 

 

 

ふと誰かが思ったのだ。

 

 

人間の数が半分になれば消えていく森や生命が減るのではないかと…

 

 

 

 

 

 

だからこそ…みんなの命を守らねば。」

 

 

 

ウルガモスは手から炎を出す…

 

 

 

 

 

 

そして近くに投棄されていたゴミを焼き尽くした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天舞祭 初日

 

AM 8:00

 

 

「コマリ様。おはようございます。」

 

 

変態メイドの声で私は目を覚ました。

 

 

「ヴィル…おはよう…確か今日からだよね?

 

天舞祭。早く準備して天照楽土に行かなきゃ。」

 

 

 

 

「準備する必要はありませんよ?

 

 

 

 

もう来ていますから。」

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

そういえば寝ている感触がいつものベッドじゃない…

 

 

 

これは…

 

 

 

「し…敷き布団!?それに此処どこだ!?」

 

 

 

周りを見渡すと私の部屋じゃない!?

 

 

 

和室だ…床は全て畳…

 

 

ムルナイトにも探せば和風のホテルや旅館はあるが…

 

 

そんな感じはしない。

 

 

 

「ヴィル…此処ってまさか…」

 

 

 

 

「はい。天照楽土の東都。

 

 

 

アマツの本家です。」

 

 

 

 

またかぁぁぁぁぁ!!??

 

 

 

フォールの時と同じじゃねぇか!?

 

 

勝手に移動させやがって!!

 

 

 

しかもいつもの寝巻きじゃなくて着物になってるし!?

 

 

 

「ヴィル…お前を本気で誘拐罪で通報してやろうか…」

 

 

 

「通報してみてください。証拠なんてありませんしコマリ様にそんな事する度胸なんてないです。」

 

 

 

「本気でやるぞ?」

 

 

 

 

「では、コマリ様と心中します。捕まって離れるくらいならずっーと一緒に…」

 

 

 

 

死んだ魚のような目になり…髪をいじり出すヴィル

 

 

「怖いよ!?嘘嘘!嘘だから!!」

 

 

 

クールな顔で怖いこと言うなよ…お前が言うと洒落にならねぇよ…

 

 

 

 

「なら良かったです。因みにマスカーニャ殿も来ていますよ?」

 

 

 

 

「何処にいるの?」

 

 

 

「そこです。」

 

 

 

ヴィルが指差す方を見ると…

 

 

 

布団でグルグル巻きにされたマスカーニャがいた。

 

 

 

「何やってんの?」

 

 

 

 

「寝てたらいきなりコイツがやってきて抵抗したら無理矢理布団ごと丸められてそのまま連れてこられた…」

 

 

 

「抵抗されて面倒だったので」

 

 

 

 

「可哀想だろ…ってか何マスカーニャの部屋勝手に入ってんだよ。男の子だぞ?」

 

 

 

「猫のケージだと思えば全然平気です。マスカーニャ殿も私のような美少女に部屋に入ってもらって嬉しがっています。」

 

 

 

 

「何かしても美少女であれば男はすぐに許してくれるを言い訳にするな。最初泥棒かと思ってめっちゃ怖かったぞ…」

 

 

 

「失礼ですね。こんな麗しい美少女に対して…」

 

 

 

ヴィルがグルグル巻きにされているマスカーニャをコロコロ転がして弄る。

 

 

マスカーニャは「やめろよ〜」と言いながらミノムシのように体をくねらせる。

 

 

 

 

「ん?」

 

 

視界の端に何かが映り…

 

 

ふと私は自分の隣を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他にもいた…間違いなくカルラだ。

 

 

むにゃむにゃと言いながら可愛らしい寝顔で布団にくるまっている。

 

 

 

 

「カ…カルラ!?カルラもいたの!?」

 

 

 

 

「自室から拉致してきました。」

 

 

 

 

「なぁにやってんの!?」

 

 

 

 

当の本人は気持ち良さそうに寝てるけど…

 

 

 

一声かけたいな…

 

 

 

「カ…カルラ?おはようー。」

 

 

 

「んぅ?…こはるぅ?待って〜。後5時間…」

 

 

 

「いや寝すぎだろ!?身体痛くなるよ!?」

 

 

 

するとヴィルがカルラに近づき…

 

 

 

頬をつねり始めた。

 

 

ふにゃ〜と声を出すカルラ…

 

 

何か可愛いな…

 

 

 

「アマツ殿。起きてください。朝ですよ?」

 

 

 

「おい。ヴィル可哀想だからやめてあげろよ…」

 

 

 

 

流石のカルラも目をパチリと開けた。

 

 

 

 

そして…部屋を見渡し、私達と目が合った。

 

 

 

 

「テ…テテテテテラコマリ!?何で此処に!?私の部屋のはずです!?」

 

 

 

「いえ。コマリ様の命令で拉致してきました。此処は客間です。」

 

 

 

 

「ひぃぃぃぃ!!??ま…まさか私を今まで誑し込んできた女の子達の中に加えるつもりですか!?純潔を奪うつもりなんですね!?そしてお味噌汁の具にするんですね!?」

 

 

 

「おい!!ヴィル!!お前のせいで風評被害がどんどん広がってるぞ!?最後のはよくわかんないけど!?」

 

 

 

カルラは押し入れの中に避難し始める。

 

 

 

「カ…カルラ!!何もしないから大丈夫だよ!!」

 

 

 

私はカルラに押し入れから出てくるように説得する。

 

 

 

「私は此処から動きません!!絶対に無理矢理天舞祭に参加させた事を恨んでますぅ!謝るから許してください!ごめんなさぁい!!」

 

 

ブルブル震えながら押し入れに立て篭もるカルラ

 

 

 

何か…本気で可哀想に見えてきた。

 

 

 

私は押し入れから出ているカルラの頭を優しく撫でる。

 

 

 

「カルラ。ほんとに何もしないし…怒ってないから大丈夫だよ。ね?」

 

 

 

 

カルラの震えが止まる。

 

 

 

暫くしてカルラは押し入れから出てきてスッと立ち上がる。

 

 

 

 

「申し訳ありません。急な事で取り乱しました。私は最強です。殺人全国大会で1位を獲得しましたからね。その気になれば5000人殺せますから!」

 

 

 

 

聞いたこともない大会で自負するカルラ。

 

 

 

 

「では、着替えてまいりますので少々お待ちください…

 

 

 

 

 

その…ガンデスブラッドさんは優しいところもあるんですね…」

 

 

 

カルラは客間を出て自室へと戻る。

 

 

 

「流石ブラッド。見事な聖女っぷりだな。」

 

 

 

「いや…だって可哀想だったし。」

 

 

 

 

「むぅ〜。」

 

 

 

ヴィルが頬を膨らませて拗ねている。

 

 

私も着替えるためマスカーニャには隣の部屋に移動してもらい、着物からいつもの軍服に着替えた。

 

 

マスカーニャも寝巻きからいつものマジシャンのような格好になる。

 

 

 

身支度が終わった頃合いに和装に着替えたカルラが部屋に入って「朝食の準備ができました。」と伝えてきた。

 

 

 

私たちは居間へと向かう。

 

 

 

「そういえばコマリ様。アマツ殿が普段から身につけている鈴なんですが…」

 

 

 

「鈴?」

 

 

そういえばカルラはいつも鈴を身につけていた…

 

 

寝てる時もつけてたな。

 

 

「恐らくあれは神具です。引っ張っても取れませんでした。」

 

 

 

「ってかそれ以前に人の物取ろうとするなよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

居間に入ると4つの膳が用意されていた。

 

 

ん?4つ?

 

 

「カルラ…あのこはるって子は食べないの?」

 

 

 

「こはるですか?家のしきたりで忍者とは食卓を囲む事は許されていないのです。お祖母さまに見つかったら大目玉を食らってしまいます。」

 

 

 

古い因習があるんだなぁ。

 

 

 

 

 

 

「本来ならばポケモン人とも食卓を囲むのはあまりいい顔をされませんが、ガンデスブラッドさんのお仲間と言う事で許可はされていますので。」

 

 

「やけにお堅い家だな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

天照楽土の食事は和食だ。

 

 

ご飯に…豆腐とわかめのお味噌汁。焼き魚にお浸しや漬物など。

 

 

塩分は他の国の料理よりもやや多いが、健康に良くそれに美味しい。

 

 

 

私たちは座ると「いただきます」と食前の挨拶をして箸を手に取る。

 

 

 

一応私はこれでも令嬢の為作法などは教育されている。

 

 

なので箸も普通に扱える。

 

 

あっ。美味しい…ご飯ホカホカだ〜。

 

 

漬物もパリパリしててお味噌汁は出汁がよく効いてる…焼き魚もホクホクだぁ。

 

 

 

 

マスカーニャもうめぇな。これと言いながら焼き魚をパクパク食べている。

 

 

何気に箸の使い方綺麗だ。

 

 

 

カルラは…

 

 

 

何か口の周りにご飯粒ついてる…この子はすごい人物である事は間違いないんだが、要所要所でポンコツ感が滲み出ている気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食事を終えて私たちは「ごちそうさま」と食後の挨拶をする。

 

 

 

 

「朝食が終わったみたいだね。」

 

 

 

すると…居間に誰かが入ってきた。

 

 

 

お婆さんだ。目つきはかなり鋭い。

 

 

鋭い眼光で私たちを見てくる。

 

 

 

 

「カ…カルラ。この人は?」

 

 

 

 

「私の祖母です。」

 

 

 

「アマツ・カヤだよ。前任の大神で今はアマツの当主をやってる。」

 

 

 

「は…はじめまして。テラコマリ・ガンデスブラッド…です。」

 

 

 

「話は聞いてるよ。あんたが噂の炎の吸血姫だってね。」

 

 

 

 

「炎の吸血姫?」

 

 

 

 

最近私はやけにそのあだ名で呼ばれる。

 

 

私はヨハンとかみたいに炎なんて出せないぞ。

 

 

 

 

「んでそっちがお付きのメイドに…

 

 

 

あんたがテラコマリの子分のポケモン人かい。」

 

 

 

 

「こ…子分…だと…」

 

 

マスカーニャが固まる。

 

 

 

私はいい事を思いついた。

 

 

 

「そうなんだ!こいつは私の子分のポケモン人マスカーニャだ!さぁお祖母さんに挨拶するんだ!」

 

 

 

 

 

「いつから俺はお前の子分になったんだぁ?ホラ吹きも大概にしろよなぁ?稀代の賢者さぁん?」

 

 

 

 

 

「ご…ごめんなひゃい…」

 

 

 

 

マスカーニャに頬をぐに〜と摘まれて私はすぐに降参した。

 

 

 

 

「私はマスカーニャと申します。ムルナイト警察総合課所属の警察官です。今はこれとバディを組んでいます。よろしくお願いします。」

 

 

 

マスカーニャは頭を下げて挨拶をする。

 

 

 

 

「バディ…って事はあんたとガンデスブラッドの娘は対等って事かい。珍しいね。」

 

 

 

「そうなの?」

 

 

 

 

「ポケモン人ってのは余程の大物でもない限りは誰かの下についてるものだよ。バディは中々見ないね。」

 

 

 

 

確かに言われてみれば私が今まで会ってきたポケモン人の多くは誰かの部下が多かった。

 

 

そう考えると私とマスカーニャの関係って珍しいのか。

 

 

 

 

「まぁカルラとハッサムも似たような物か。」

 

 

 

 

「そういえばハッサムはここに来るのか?」

 

 

 

 

「はい。多分お昼頃に来ると思います。」

 

 

 

カルラはゴホンと咳払いをすると凛とした表情で私を見つめる。

 

 

 

 

「では、改めましてガンデスブラッドさん。今回は天舞祭に協力してくださり本当にありがとうございます。」

 

 

 

「う…うん。」

 

 

 

 

「では…今回の天舞祭の規約についてお話しましょう。」

 

 

 

 

カルラは規約がズラッと書かれた書物を取り出す。

 

 

 

 

「今回の天舞祭は愚崙徒と呼ばれるポケモン人達を3週間以内に退治する事です。それも上級集団と首領をです。」

 

 

 

 

 

「なぁ。気になったんだけど上級集団って何だ?」

 

 

 

 

 

「愚崙徒は階級制のある狩猟民族です。階級は下級と上級…そして首領に分けられています。上級集団は全てで3人。それぞれ7人ずつ下級集団を引き連れています。下級は上級が倒されるとすぐに降伏の意思を示します。」

 

 

 

「つまり上級さえ倒してしまえば下級はなんて事ないって訳か…」

 

 

 

 

「愚崙徒は普段どこにいるのですか?」

 

 

 

 

「恐らく…天照楽土の中に人間になりすまして潜んでいるかと…」

 

 

 

 

「人間に!?そんな事できるのか!?」

 

 

 

 

「愚崙徒の厄介な点の一つは高い隠密能力なのです。恐らく今も国民になりすましている可能性が高いです。」

 

 

 

 

カルラはお茶を一口啜る。

 

 

 

「そうなのか…なぁ愚崙徒って何をしてくるんだ?」

 

 

 

 

「そういえば襲撃してくるとか言ってたな。」

 

 

 

 

 

 

「愚崙徒は…人間を襲い、

 

 

 

殺す…のです。」

 

 

 

 

 

「!!!!殺された人達は…」

 

 

 

 

 

「ご安心ください。魔核の力で全員生き返っています。」

 

 

 

 

「そっか…良かった。」

 

 

 

私は胸を撫で下ろす。

 

 

 

 

「まぁまだ安心はできないけどね…私は昔から奴らを知っているが、あいつらにとって人間を殺すって事は狩りとか言う神聖な儀式なんだ…魔核で蘇っちまうようなので満足してるとは思えん。」

 

 

 

 

「愚崙徒に殺されて…蘇らなかった事例はあるのですか?」

 

 

 

「私が知ってる限りはない。私が生まれた頃からの愚崙徒は滅多に人間の前に姿を現さない狩猟民族だからね。昔は躊躇なく人間を獲物にした狩りをしていたらしいがね…」

 

 

 

人を殺す事が神聖な儀式って…

 

 

 

一体何を考えてるんだ…愚崙徒は…

 

 

 

 

 

「やはり愚崙徒が人間を襲うようになったのは森林伐採などの環境破壊が原因か?」

 

 

 

 

「それもあります…ですが、根本的な原因はそれではありません…」

 

 

 

 

「根本的な原因?」

 

 

 

「それは…」

 

 

 

 

カルラが理由を話そうとした時であった。

 

 

 

「カルラ様。」

 

 

 

障子が開かれ、こはるが入ってきた。

 

 

 

「こ…こはる!?どうしたの?」

 

 

 

「ハッサムが来た。」

 

 

 

 

 

 

「え…予定ではお昼頃では…」

 

 

 

時計はまだ8:50となっている…

 

 

 

早すぎないか?

 

 

「カルラ様が心配で早めに来たって。」

 

 

 

 

「それにしたって早すぎでは?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい。峰永…勝手な事言ってんじゃねぇ。バイクツーリングしてたらたまたま早めに着いただけだ。」

 

 

 

 

「ハッサム嘘下手。」

 

 

 

 

嘘じゃねぇし!!!と顔を真っ赤にして怒るハッサム

 

 

 

 

「ま…まぁいいでしょう。座りなさい。ハッサム」

 

 

 

 

「お前…顎に米粒ついてるぞ…」

 

 

 

 

「えっ!?」

 

 

 

ハッサムに言われてカルラは慌てて米粒を取る。

 

 

 

 

「し…失礼いたしました。」

 

 

 

「お前相変わらずポンコツだな…」

 

 

 

 

「うるさいです!!!」

 

 

 

 

ポカポカとハッサムを叩くカルラ。

 

 

 

 

 

この2人…何やかんや仲良い…のかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東都 南区

 

 

反物屋

 

 

AM9:00

 

 

 

アマツ家から2km離れた南区にある人気が少ない反物屋…

 

 

 

 

柄の悪そうな男がこの店の前に立っていた。

 

 

 

「へっ。チンケな反物屋だが、脅せばすぐに金を出しそうだぜ…」

 

 

 

男は恐喝屋だった。

 

 

 

反物屋を今日の獲物として狙いを定めて店の中にズカズカと入っていく。

 

 

 

 

「おい!!!!店主いるか!!!!!」

 

 

 

男が大声で叫ぶ。

 

 

 

「はい。いらっしゃいませ。」

 

 

 

店の奥から出てきたのは穏やかな風貌の青年だった。

 

 

 

「なぁ。俺さぁ前此処で反物買ったんだけどよぉ。すぐに破れちまったんだよ。不良品渡すなんてどうなってやがんだ!?この店は!!!」

 

 

 

 

勿論これは出まかせである。

 

 

男は反物など買っていない。

 

 

理不尽な理由で金品を脅し取っているだけだ。

 

 

 

 

 

「それはそれは…大変申し訳ございません…」

 

 

 

「謝るぐらいなら金出すかこの店で一番高い反物を寄越せよ。」

 

 

 

 

「かしこまりました。すぐにご用意しますので奥の部屋でお待ちください。」

 

 

 

 

しかし、店主は態度を崩す事なく男を店の奥に連れて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

店主は仕立て室と思われる部屋に男を案内し、「座ってお待ちください」と男を椅子に座らせて部屋を出る。

 

 

 

「へへへ。チョロいもんだ…さぁて何を持ってくるのやら。」

 

 

 

男が椅子に手をつける…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると手に妙な感触を覚え…男は掌を見る。

 

 

「何だこれ?」

 

 

 

粘着性のある物が手についている…

 

 

 

 

「蜘蛛の糸か?これ…

 

 

 

くそ店主が。より多く脅し取ってやる。」

 

 

 

更に恐喝してやろうと男は椅子から立ち上がろうとしたが…

 

 

 

 

 

「何だ!?動けねぇ!?」

 

 

 

椅子から全く立ち上がれないのである。

 

 

 

「!!??何だこりゃあ!?」

 

 

 

 

椅子ではない…男が椅子だと思って座っていたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

椅子の形をした蜘蛛の糸の塊である。

 

 

 

 

もがけばもがくほど蜘蛛の糸は体にまとわりつき身動きが取れなくなる…

 

 

 

 

「あ…あぁぁぁ!!??」

 

 

 

 

蜘蛛の糸は形を変えて男を宙吊りにしてしまう。

 

 

 

 

 

男は完全に身動きが取れなくなってしまい、ウネウネと体をくねらせることしかできない。

 

 

 

 

 

 

ふと男は天井に気配を感じ…見上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにいたのは天井に張り付いている蜘蛛の仮面をつけた店主だった。

 

 

 

店主はそのまま糸をつたって床に降りるとゆっくりとした足取りで男に近づく。

 

 

 

 

「ば…化け物だぁぁ!!??誰か!!誰か助けてくれぇ!!??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラズザパパンジドレ…」

 

 

 

 

蜘蛛の刺青を手の甲に彫った愚崙徒の1人…

 

 

 

 

 

デンチュラは絡め取った獲物の息の根を止めた…

 

 

 

 

 

 

どうやら獲物だったのは男の方だったようだ…

 

 

 

 

 

続く

 

 




いかがでしたか?


愚崙徒は少し妖怪も意識してるんですよね笑笑


コマリ閣下達に最初に立ちはだかるのはデンチュラです!!



では、また!!
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