何とか前よりかは早く投稿できました!
今回はハッサムに少し異変が起こります。
では、どうぞ!!
東都 東区 花街
PM14:00
2人の記者がこの天照楽土・東都の花街に侵入していた。
「さぁさぁ!スクープよ。特大スクープの匂いがプンプンするわ!」
「メルカさぁ〜ん!!マジでやめましょうよ!!今東区では屋内待機命令が出てますし!危険ですって〜!」
六国新聞のメルカとティオである。
2人は天照楽土の愚崙徒に関する記事を書く為に入国してきたのである。
「なぁにまた馬鹿な事言ってんのよ!!あんたは!!!このチャンスを逃してなる物ですか!!今この東区の花街でアマツ・カルラが愚崙徒退治をしているのよ!絶対に記事にするんだから!」
「だってだって!愚崙徒って体内に神具を埋め込んでて攻撃受けたら死ぬって報道されてんですよ!?怖いですよ!!」
恐怖に耐えきれず騒ぐティオ。
そんなティオの頭を叩くメルカ
「うっさい!!!つべこべ言わずに撮れ!!」
「嫌ですぅ!!今回ばかりは逃げます!!スクープが撮りたかったらメルカさん1人でやってください!!!」
ティオは1人花街から逃げようとするが、メルカに尻尾を掴まれてそのまま押さえつけられる。
「逃げたらあんたの給料減らすし有給も取り上げるからね!!!!」
「痛い痛い!!!悪魔!鬼!サディスト!パワハラ!そんなんだから恋人の1人もできないんですよ!!!」
「あたしの恋人はいつだってスクープよ!!そんな罵り通用するかぁ!!」
するとティオの耳がピクリと動く。
「ん?…」
「何よ?急に。」
「メルカさん…あそこの高い建物の屋根の上に…
誰かいます。」
「は?…
あれ誰よ?」
2人が目を凝らして見ると
それはハゲワシのような風貌をした老婆だった…
老婆…バルジーナはグライオンの狩りの様子を見ていた。
「ビゴグ…ビゴグバ…ギンビゴギザ…」
算盤のような道具を抱えてバルジーナは別の建物へと飛び移る。
その様子を2人の新聞記者が撮影しているとは気がつかずに…
同時刻
グライオンのじしん攻撃がマスカーニャとハッサムに命中する。
マスカーニャはへんげんじざいでくさタイプになっていた為大したダメージは受けていない。
むしタイプを持つハッサムにもあまりダメージはない様子だった。
「こいつ…じめんタイプか…」
「ならもう一つのタイプは…」
グライオンは蠍の尻尾を上に上げる。
先端の針からは先程の溶解液とは違う紫色の液体が染み出している…
「"どくどく"!!」
グライオンが技名を叫ぶと尻尾から紫色の毒液と思われる液体を撒き散らす。
はがねタイプを持つハッサムには効かない。
マスカーニャは跳躍して毒液をかわす。
「あれはどくどく…技を受けた相手を猛毒状態にするどくタイプの変化技です。」
「どくタイプじゃないのにどくどくを使えるのか…」
「じめんタイプであるにも関わらずくさタイプの技を等倍でダメージを受けた所を見ると…むしタイプの可能性が高いですね…」
「いや…でも羽根がコウモリっぽい。
ひこうタイプの可能性もあるんじゃ…」
「むしよりもひこうタイプである方が厄介そうですね…」
多分見た目的にむしかひこうタイプだ…
「あいつ一体何タイプなんだよ…」
「!!来るぞ!!!」
マスカーニャとハッサムはグライオンの攻撃をそれぞれかわす。
私たちも加勢したいが、私は戦闘力が皆無のため足手纏いにしかならない。
カルラは強いはずなんだが…何故か不安しかない。
ヴィルやこはるも恐らく私やカルラを護衛するために加勢はできない。
だが、このままじゃ2人がどんどん消耗するだけだ。
マスカーニャは先程からグライオンを攻撃しているが、特性ポイズンヒールで奴は傷をすぐに治癒させてしまう…
私は此処で違和感を覚えた…
そう…先程からマスカーニャはグライオンに攻撃をしている…
だが…ハッサムは攻撃をかわしているだけでグライオンに全く攻撃していないのだ。
「ハッサム…何でさっきから攻撃をしていないんだ?…」
「え?」
「カルラ…さっきからハッサムは全くグライオンに攻撃していないんだ。避けてばかりなんだ。」
「!!確かに言われてみれば…」
カルラもハッとした顔をする。
ハッサムはまるで肉食獣から必死に逃げ惑う草食動物のようにただ攻撃をかわしているだけだった…
「ん?」
すると…カルラの少し離れた背後にある路地裏から小さくゴトッと言う音が聞こえた…
私が音がした方を見ると
武器を構えたポケモン人がカルラを睨みながら路地裏から顔を出している…
まずい!!恐らくグライオンの手下の下級集団だ!!
間違いなくカルラを狙っている!!
「カルラ!!!!」
「!!??」
「ギベ!!!!!」
下級集団が後ろからカルラに襲いかかる。
「カルラ様!!!!!」
こはるがカルラを庇うように前に出る。
こはるに下級集団の刀が振り翳される!
しかし…
「グバァ!!??」
赤い影が一瞬でこはるとカルラの前に現れて下級集団の愚崙徒を一瞬で倒してしまった。
「ハッサム…」
「後ろからコソコソ狙いやがって…」
一瞬で移動したハッサムが愚崙徒に強烈な蹴りを浴びせたのだ。
それに伴い…下級集団達が私たちを取り囲むように一斉に姿を現した。
「コマリ様!!!下がってください!!」
ヴィルとこはるがそれぞれ武器を構えて前に出る。
ハッサムも下級集団達を睨みつける。
下級集団は武器を振り上げて一斉に飛び掛かる。
ハッサムは1人の攻撃を硬い外殻で防いでパンチで倒した。
遠くからクロスボウを撃ってきた相手も難なく倒す。
こはるとヴィルもそれぞれ愚崙徒を倒した。
愚崙徒は上級集団はかなりの脅威だが、やはり下級集団は大したことはないようだ。
残りの2匹もハッサムが倒した。
これでグライオンの率いる下級集団は全員無力化された。
だが…
「ぐ…あ…」
「マスカーニャ!!!!」
「!!しまった!!!」
ハッサムが離れた影響で1人でグライオンの相手をしていたマスカーニャが体力を消耗してしまい…鋏で捕らえられてしまっていた。
「マスカーニャ殿!!!」
ヴィルがグライオンに向けて毒クナイを投げて攻撃するが、身代わりで全て無力化されてしまう。
身代わり人形はそのまま消えて塵になる…
「ジャラジョ!!!ボルグレ!!!」
「ぐっ!?」
そしてグライオンの尻尾による反撃を食らってしまう。
「ヴィル!!!!」
「大丈夫です…少し掠っただけです。毒も溶解液も受けてません…」
寸前に回避したおかげでヴィルは脇腹を掠る程度で済んだ。
「グライオン!!!!よくも!!」
今度はこはるが素早い身のこなしでグライオンの後ろに回り込み…クナイで首を刺そうとするが
「ガガザバベ!!!!」
尻尾で殴打された後蹴りを喰らって壁に叩きつけられた。
「こはる!!!!」
毒や溶解液は喰らっていないが、凄まじいダメージでこはるは動けなくなってしまった…
カルラがこはるに駆け寄り…上半身を抱き上げる。
「こはる!!大丈夫ですか!?しっかりしてください!!こはる!」
「カルラ様…テラコマリ達と逃げて…」
「嫌です!貴女をおいていけません!」
グライオンはマスカーニャを乱暴に地面に放り出してカルラとこはるに近づいてくる…
「貴女がアマツ・カルラ…」
グライオンは虫のように冷酷で獣のような凶暴な目つきでカルラを見下ろす。
「ひ……」
「ウルガモスがあんたを優先的に殺すように言っていた…
だから殺す…獲物として…」
グライオンが鉤爪から溶解液を分泌させる…
カルラをあれで殺すつもりだ!!!
「やめろ!!!!」
「コマリ様!!!!」
私は咄嗟に下級愚崙徒が持っていた刀を持って
グライオンの背中を切り付ける。
硬い…まるで鉄の塊を叩いているようだった…
手に痛みが響く。
だが、私はそんな事はお構いなしにグライオンに刀を叩きつける。
「邪魔だ!!!!!!」
「うわぁ!!!!」
だが、グライオンの蹴りを喰らって地面に叩きつけられる。
「ぐぅ…うぅ…」
「気が変わったわ。
まずはあんたから殺す…」
グライオンが標的を私に変える。
「テラコマリさん!!!」
「やめて…コマリ様!!!逃げて!!!」
グライオンが私に近づいてくる…
確実に殺される…
「させるか!!!!」
しかし、その前にハッサムが私を抱き抱えてグライオンから距離を離す。
「貴方もしつこいわね…」
「ハッサム…ありがとう。」
「喋るな。休んでろ。」
ハッサムは私を優しく地面に寝かせてグライオンを睨む。
「これ以上好き勝手にさせるか…
覚悟しやがれ!!!!グライオン !!!!」
ハッサムがグライオンに向けて駆け出して…
拳を構える。
「バレット…」
技を繰り出す準備をする。
だが…
「!!??」
技を繰り出す直前にハッサムの拳がグライオンの顔の前で止まってしまった。
「ハッサム…どうしたのですか?」
グライオンに何かされたのだと一瞬思ったが…違った…
ただ、ハッサムの身体は震えている…呼吸も何だか荒い。
冷や汗がどんどん溢れ出している。
「貴方…まさか…」
「ハァ…!ハァ…!ハァ…!」
ハッサムの呼吸がどんどん荒くなる。
その顔は間違いなく恐怖に支配されていた…
一体何故…
考えようとした時である。
ダァン!ダァン!と大きな銃声が離れた位置から轟いてくる。
そのすぐ後に2発の弾丸がグライオン目掛けて飛んでいく。
弾丸はグライオンの外殻と外殻の隙間に命中する。
「ぐあ…!!??」
撃たれたグライオンはしばらくしてから身体から白い煙を放つ。
それと同時に尻尾や鉤爪から溶解液がドバドバと垂れ流されてるが…
垂れた箇所が溶けないのである。
「中和されている?…」
ヴィルがそう呟く。
「ほーお。すごい効果だな。一瞬で溶解液が中和されてしまったな。」
「プロヘリヤ!!!」
弾丸を放ったのはプロヘリヤだった。
「ナイス!プロヘリヤ!!
グライオン覚悟!!!!」
私達の横をリオーナが高速で駆け抜ける。
「ビンゲンゴドビグ!!!!」
怒り狂ったグライオンがリオーナにハサミを振りかざすが、すぐにかわされてしまい…
「ハァァァァァ!!!!!」
何かの魔法石を埋め込んだナックルでグライオンの外殻に打撃を与える。
打撃によりグライオンの外殻が凍結し…粉々に砕け散る。
「馬鹿な!!??私の外殻が!!?」
「後はよろしく!!!!」
「感謝いたします!!!!お二人とも!!!」
そして、最後はカリンがグライオンに向けて刀を抜き…
一刀両断した。
「ダ…バ…バ!?」
大量の青い血が辺り一面に飛び散る。
グライオンはそのまま倒れ込んで動かなくなった…
絶命したのだ…
一瞬静寂に包まれる…
「お見事です。カリン様。」
フーヤオがカリンに白い布を手渡す。
カリンはその布で刀についたグライオンの血を綺麗に拭う。
白い布が青色に染まる…
グライオンの亡骸から青い炎が現れ…灰にしてしまう。
「これで同点だな。カルラ。」
カリンは挑発するようにカルラに言い放つ。
カルラは灰となったグライオンの亡骸を見て唇を噛み締める。
「その言い方はやめてください…まるで生命を競走の道具みたいに言ってるようで不愉快です…」
「何を言っている?こいつらは国を脅かす物怪のような奴らだ。そんな情けをかける必要はない。」
カリンは刀を鞘に収める。
「それにしても…」
カリンはハッサムに近づいていく。
「何ださっきのは?お前はカルラを守るんじゃなかったのか?」
「………」
カリンはフッと笑う。
「敵を目の前に怖気付くとは…
とんだ腑抜けだな。」
「とっとと失せろ…」
だが、その返事が気に食わなかったカリンはハッサムの髪の毛を乱暴に掴む。
「いっつ…!?」
「生意気な口を聞くな。ゴロツキ風情が…」
「てめぇ…!!!!」
ハッサムはカリンを殴ろうとするが…
グライオンの時と同じように拳が止まってしまう。
「やはりな…
お前は前に言っていたな?女には手は出さないと…
だが、本当は女には手を出さないではなく…
『出せない』のではないか?…」
「!!??」
カリンの言葉に動揺した表情をするハッサム
カリンはハッサムの顔に強烈なパンチを食らわせるとそのまま靴で頭を踏みつける。
だが…ハッサムは反撃しようとしない…
むしろカリンに対して怯えた表情を見せている。
「そのまま怯えて生きていろ…腰抜けめ。」
カリンはハッサムから足を離して『引き上げるぞ』と言ってフーヤオをはじめとした部下やプロヘリヤ・リオーナと共に花街を後にした…
「ハッサム!!!」
カルラはハッサムに駆け寄る。
「ハッサム!大丈夫ですか!?ハッサム!」
「あ…あぁ…」
傍若無人なカリンのハッサムに対する仕打ちや生命を奪うことを勝負事のようにしか考えていない事に私は心底怒りを覚えた。
だけどそれ以上に
ハッサムのあの怯えた表情が気になって仕方なかった…
PM16:50
レイゲツ・カリン陣営
第二の愚崙徒 グライオン討伐成功
続く
いかがでしたか?
なんか…レイゲツ陣営が悪役に見えてきたなぁ…
まぁ最後はそんな事ないよで終わらせますが笑笑
では、また!!