テツノカシラです!!
いや〜なんだか終盤になってくるにつれて筆が進む進む笑笑
では、どうぞ!!
東都 中央区
祭り会場 PM19:30
ヴィルとサクナに連行されて私は縁結びの神社で強引に参拝させられた後近くのベンチで休んでいた。
すると何処からかしゃんと鈴の音が聞こえた。
「ガンデスブラッドさん。」
少し緊張した様子の和装の少女…
カルラだ。
こはるも一緒だ。
「カルラ!祭りに先に行ったって聞いてたけど」
「はい。風前亭の出店を。」
「でも予想以上の大繁盛で商品全部売れ切れたから今は店仕舞いしてた。カルラ様はずっーとテラコマリの事探してた。」
オホンとカルラは咳払いをする。
「なのでこれから少しお時間をいただいてもよろしいですか?できればガンデスブラッドさんと2人きりでお話がしたいです。」
「え?私は別にいいけど…うわぁっぷ!?」
しかし、当然の如くヴィルに力強く拘束される。
「残念ですが、アマツ殿。コマリ様は私と愛のデート中なので邪魔をしないでいただきたく…」
だが、私の意思を察知したサクナがヴィルから私を解放してくれた。
「コマリさん。行ってください。私達は他のところを回ってますね!」
「メモワール殿!!離してください!!!ちょっと!力強すぎ!!コマリ様ああああ!!!!私との愛を忘れたのですかあああ!!!!」
「まぁ!まぁ!まぁ!すぐにまた戻ってくるって!ほらあっちで盆踊りやってるみたいだから行ってみようぜ!」
ヴィルのコマリ様〜〜〜!!と言う怨念の声が響く。
「では、少し歩きながら話しましょうか。」
「うん。いいよ。」
「カルラの奴…この変な鈴一個落としてるじゃねぇか…」
カルラが普段つけている鈴の一つが落ちている事に気づいたハッサムが後を追う。
暫く歩いて私とカルラは東都の中央区を流れる『大神川』と言う大きく綺麗な川の河川敷の草の上に腰を下ろしていた。
この川だけは全く汚染されておらず綺麗な水質を保っているみたいだ。
綺麗な月が水面に写り…祭囃子と秋の虫達の鳴き声が耳に入り、心地が良い。
不思議な場所だ。
カルラが懐から「食べますか?」とお饅頭を一つ取り出した。
「いいの?」
「はい。お饅頭は食べるためにありますから」
私はカルラからお饅頭を受け取り頬張る。
とても美味しい。優しくて暖かい甘みが口いっぱいに広がる。
「やっぱり何度食べても美味しいよ。カルラは天才だね。」
「ありがとうございます。でも…
私なんかよりもガンデスブラッドさんの方がすごいですよ。」
「え?」
カルラの表情がとても暗くどこか思い詰めたような物になっている事に私は気がつく。
「ガンデスブラッドさんは人望がとてもあるし優しいです。それに勇気もあります。
ウルガモスに対して力になりたいなんてはっきり言うなんて…私にはできません。」
「そんな事…」
私は否定しようとしたが、カルラは首を横に振る
「そんな事あります。私はただ見る事しかできていません。現に何の役にも立っていないです。
このままでは大神や和菓子屋どころかハッサムも…数少ない私の大切な人さえも救えない…」
「カルラ…もしかしてずっと悩んでたの?」
カルラは無言で首を振る。
「はい…ずっーと悩んでました。でもしょうがないです。
私には力がありません。国を変える力だとかみんなを守る力だとか私にはありません。」
「で…でも!カルラは宇宙最強の将軍なんじゃ」
「正直に話します。ガンデスブラッドさん、それらは全部嘘です。私にそんな力はありません。生まれつき魔力も弱く魔法もろくに使えません。剣の腕だって…カリンさんやマツバさんには到底敵いません。」
「え…」
「それらは全て家が私を守るためにでっちあげた嘘なんです。本当の私は何の戦闘能力もないただの出来損ないの和魂種なんです。」
カルラの突然の告白に私は頭の整理が追いつかない。
「でも!エンタメ戦争でも勝ったりとかも…」
「あれは部下の忍者部隊の活躍やマツバさんが陰からサポートしてくれていたからです。」
「そう…だったんだ。」
そっか…全部ハッタリだったんだ。
私と一緒だ。やっぱりカルラと私は似た物同志だ。
「これでわかったでしょう?私にはこの国を…ハッサムを救うことなんてできないんです…だから代わりにあなたが…」
「カルラ…自暴自棄になってはいけませんよ?」
突然女の人の声が聞こえた。
「!?だ…誰だ!?」
私は声がした方を向く。
そこにいたのは着物を着た綺麗な女性…
天照楽土の大神だった。
「大神様!!どうして此処に!?」
「昔からお祭りが好きでお忍びで参加していました。」
大神はカルラの頬に手を添える。
「カルラ…人には向き不向きがあります。大事なのは目の前に立ちはだかる困難に自分の向きをどのように使って立ち向かうかなのです…
貴方は決して強くはありません。ですが、貴方にしかできない事はたくさんあります。それは多くの人や…
彼を導く大きな力にもなるんです。」
大神が近くの林に目を向ける。
「あなたも同意見でしょう?
ハッサム。」
ハッサム?
すると林の茂みが揺れて。
ぶっきらぼうな顔をした赤髪の少年…ハッサムが姿を見せた。
「何で俺が隠れてるのわかるんだよ…」
「ハッサム!?何でここにいるんですか!?女子の会話を盗み聞きするなんて!
貴方はとうとう不良から変態さんに成り下がりましたか!?」
「だああああ!!うるせぇな!!おめぇが鈴を一つ落としたから届けにきてやったんだよ!!盗み聞きするつもりなんて微塵もねぇつーの!!」
顔を真っ赤にしながら鈴を差し出すハッサム
「へ!?…あっ!本当だわ!鈴を一つ落としていました!」
カルラが服を確認すると確かに鈴が一つなくなっている。
「ふふふ。貴方は昔から無愛想に見えて…
本当はとても優しいですものね…」
「や…やめろ!///撫でんなよ!!////」
大神がハッサムの頭を優しく撫でる。
ん?昔から? 大神って昔からそんなにハッサムと親密なの?
「カルラ。ハッサム…それからコマリさん。私は貴方達が必ず天照楽土を良き未来に導くと信じています。
忘れないで。貴方達には未来を切り拓く力がある。
目の前の逆境に阻まれても負けずに打ち破ってください。」
大神はそう言い残すと去っていった。
「行ってしまわれた…私にしかできない事って本当にあるのでしょうか…」
カルラが考え込んでいる。
「カルラ…私も大神の言う事は間違ってないと思うよ。
私だってカルラと同じだ。弱い。」
「え?ガンデスブラッドさんが?それこそ何かの間違いでは…」
私はため息をついてカルラの本当の事を打ち明けた。
「私だって魔法が全く使えないし運動神経もないダメダメな吸血種だ。エンタメ戦争で勝っているのも部下達のおかげだ。」
「え…でも六国大戦の時あの不思議な力でゲラ・マッドハルトを打ち破ったじゃないですか!」
「そうみたいだし私にも何となくそんな事があるような気がするんだけど…まだ実感がないんだ。」
「そう…なんですか?」
「まぁ嘘は言ってないだろうな。デンチュラの時も軽く小突かれただけで気絶してたから『普段』は弱いのは多分事実だ。」
「なるほど…」
私は何だか胸のつっかえが少し取れたような気がする。
やっぱり嘘は苦手だ。いつか部下達にも本当の事を…
いややめておこう。奴ら何をするかわからん。
「だけど…私は私にできる事は必ずあると思うんだ。それを見つけてこの愚魯徒との戦いに終止符を打ちたいと思ってる。
だから、カルラ…」
「はい」
「カルラにもカルラにできる事は必ずある!時間がかかってもいい!少しでもいいから見つけて一緒に頑張ろう!
似た物同士さ!!」
「ガンデスブラッドさん…」
私の言葉を聞いたカルラは笑顔になる。
「ありがとうございます!頑張りましょう!お互いに!」
「あ…あのさ。カルラ」
「はい?」
「その…名前でいいよ?ガンデスブラッドって長いしさ。私はさ親しい人達にはコマリって呼ばれてるんだ。」
「え?…いいん…ですか?そんな愛称で呼んでしまっても」
「勿論!!!」
カルラは嬉しそうな笑みを浮かべて
「わかりました!では、コマリさん!」
「うん!カルラ!」
何だかカルラとの距離が一気に縮まった気がする!
「って…ハッサム!!どこに行くんですか!?」
「いや…女子同士の友情にいつまでもいるのはお門違いかなぁ…って…」
「気にするなよ。お前も私の事はコマリって呼んでいいぞ!」
「いや…別に俺は…」
「私とお前とカルラは友達なんだ!そろそろ馴れ馴れしくしてもいいんだ!」
ハッサムは顔を真っ赤にして戻ってくる。
「あの…その…俺の事を…こんなに…気にかけてくれて…
し…正直…めっちゃ嬉しかった////
ありがとな…コ…コ…
コマリ…」
「うん!私こそ何度も助けてくれてありがとう!」
私はハッサムと固い握手を交わす。
それから祭り会場に戻ってヴィル達と合流
みんなで祭りを楽しんだ。
意外だったのはカルラが弓の腕がかなり良かった事
何だ得意な事あるじゃん!
祭り後…
東都 中央区
PM22:30
祭りが終わり…皆帰路についていた
「あ…あのさ…カルラ。」
帰り道ハッサムはカルラに声をかける
「何ですか?ハッサム…」
「そのさ…ありがとう。コマリが俺の事を気にかけてくれてるのも嬉しかったんだけど…お前が…俺のことをまだ…その…
思ってくれてるのも正直…
嬉しかったよ。マジ感謝////」
照れくさそうにカルラに伝えるハッサム
「当たり前です。貴方はわたしの大切な友達なんですから!」
カルラはハッサムの肩に触れる。
ハッサムは「あんまりベタベタ触んな////」と照れ隠しをしながらカルラと共に帰り道をゆっくりと歩く。
東都 桜水宮
PM22:40
大神が住むこの城の天守閣
その中は
血で染まっていた。
血に染まった床の上に立っているのは…
大神…
大神は通信用鉱石を取り出し…
何処かに連絡する。
「私だ。聞こえるか?」
同時刻
東都 東区 西門
「ぐぎゃあぁ!!??」
警備兵がキノガッサに首を切り裂かれて死んだ。
キノガッサは血をサッと拭うと服から通信用鉱石を取り出す。
「なんだい?今狩りの最中なんだけど…え…」
「大神を襲って化けた?」
『あぁ。これを利用する手はない。
アマツやテラコマリを突いてやる。」
協力者から話を聞いたキノガッサはふ〜んと興味なさげに反応する。
「まぁ任せるよ。じゃあね。」
通信を切るキノガッサ
「本当に…人間ってよくわからないや。」
キノガッサは次の狩り場へと向かう。
続く
いかがでしたか?
次回からちょっとギスギスドロドロ描写が強くなるかもです
では、また!!