盃兄弟の長女は怪盗でした【アニポケXY / XY&Z】 作:小花
新世界・ロザリア
「ダダンはいるか?急用、急用じゃ!!」
「ガープ!!……さん、朝から何の用ですか…!エースももうあっという間に7歳ですよ!!!」
「エースも順調に育ってるようで何よりじゃな」
到着するなりドンドンドンドンドン!!!!!とかなり大きく扉を叩き、鬱陶しそうに扉を開け出てきた者こそガープの知り合いである女山賊カーリー・ダダンだ。
「今日からこの子も育ててほしいんじゃ」
「………………はあ!?!?
も、も、もう1人増えるゥ!?しかも女!!!!」
「軍艦で聞いたんじゃが年はエースより2つ下、新世界から来たかわいい女の子じゃ!」
「ハァ… この小娘も決定ですか」
「あ?」
「お預かり致します!!!!!」
こうして、波乱万象?の生活が幕を開ける事になった。
◆◆◆
「お前、家事はできるんだろうね」
『……はい。母の手伝いをよくしていたのでできます』
「ンなら掃除・洗濯・靴磨き、もろもろ込みでやってもらうからね。1日に1回、茶碗一杯の米、これだけは保証してやる。あとは自分で調達しなよ、そして勝手に育ちな」
『はい、ありがとうございます』
ガープと別れ、さっそくこの山小屋で生活するにあたっての説明を受ける。1日に1回、茶碗一杯の米は保証すると言われあとは調達しろとの事。リナもそれをすんなりと承諾。
「……」
(あの女… 誰だ?)
ダダンとリナのやり取りを、文字の書かれたタンクトップを身にまとった少年… エースが見ていた。
◆◆◆
『……ご馳走様。』
それから数時間後、夕食を食べ終え、1人でどこかへ行ってしまった。
( どこ行くんだ…?追いかけてみるか )
同じく食べ終えていたエースもそのあとを追った。
◆◆◆
「お〜〜い!サボ〜〜!!!」
「エース!遅かったな。どうしたんだ?」
「いや、詳しい話はあとだ… 今からついてきてほしい場所があるんだよ」
「えっ?い、いいけど…」
エースは一度サボと合流して、2人で一緒にリナを追うことにしたようだ。走って、走って、走って、ひた走り、森の中をさらに進むと… 大きな大きな木の近くで女の子・リナが座り込んでいた。
「こいつだ。こいつがジジイに連れてこられて、ダダンのとこに転がり込んできたんだ」
「女の子か… へえ、おれ達と同じくらいの子だぞ」
『誰…?こっち来ないで…』
エースは一緒に来たサボへ女の子、リナを指さす。リナにとっては家族をほとんど殺されてしまったという事もあり初対面の男の子・エースとサボにも警戒心丸出しで、2人が近寄ろうとすると魔法を出してガードを固めた。
「これ… なんだ?悪魔の実??」
「……」
『私は魔法使い… バケモノなのよ。お願いだから早く帰って、私は誰とも馴れ合う気はない…』
「初めまして、名前教えてくれよ!おれ達はキミと仲良くなりたい!!」
まずは先陣を切るかのようにサボがリナに対し笑顔で挨拶した。エースはかたくなに挨拶せずそれを黙って見ている。
『……』
「ほらエースも挨拶しろよ!もともとはお前が先に出会ったんだろ?」
「………………ハジメ、マシテ」
サボが催促すると、既に出会っていたエースも渋々… といった感じで挨拶した。
「おれはサボっていうんだ!年は7歳!」
「………………エースだ。7歳」
サボに続いてエースも名乗ると、リナはゆっくり口を開く。
『…………私はエンジェル・D・リナ、5歳です…』
「5歳… おれ達の2つ下か!仲良くなれそうだ、これからよろしくな!」
「そ… その… よろ、しく」
『……ふふっ』
元気よく言うサボ、途切れ途切れに言うエース… 二人を見て、リナが笑った。
「「!!!」」
ドクン… ドクン… ドクン…
(し、心臓がうるせェ…それに何なんだ…?今のこの気持ち…)
彼女の笑顔を見たと同時に、エースは1人不思議な気持ち… ‘‘ 恋心 ’’ が生まれた。リナに一目惚れしたのだ。
『これからよろしくお願いします。』
年齢や性別は違えど、エースとサボの2人からエース・サボ・リナの3人になった瞬間だった。