盃兄弟の長女は怪盗でした【アニポケXY / XY&Z】 作:小花
しんかポケモンのイーブイと、あわがえるポケモンのケロマツを仲間に加えたリナ。手元に無かったポケモン図鑑も無事に獲得し、故郷であるONEPIECEの世界へ帰ってきた。まずは
「イブ!イッブイ!」
「ケロッ。」
この新しい仲間達は同じカロス出身というのもあってかさっそく仲良くなり、互いに向き合い笑顔で会話している。そこへ、何やら気配がした。……テレパシーだ。同じ魔法使いの兄・エースがテレパシーを飛ばしてきた。
『テレパシー… こんな時間に…?イーブイ、ケロマツ、ちょっと待っててね。ご飯はそのあとあげるから…』
「「イッブイ!/ ケロ!」」
2匹が返事したのを見ると、リナは目を閉じ意識を向ける。
◆◆◆
〖〗←テレパシー
〖よう!元気か?リナ。〗
〖お兄ちゃん… 元気だよ〗
〖そっか、そりゃよかった。おれもおかげさまで元気してる〗
〖お兄ちゃんも元気そうでよかった。〗
〖それで… 今回はなんの用?〗
〖いんや、ただお前と話したかっただけさ… それに報告してェ事も少しあってな〗
〖報告したい事…?〗
エースとは少し久しぶりの会話となったのか、2人はテレパシー越しに話が弾む。……ここでエースが報告したい事がある、としてさらに続けざまに口を開こうとしているのが伺えた。
〖おれはスペード海賊団ってとこの船長をしてたんだが、白ひげ海賊団に入ったんだ。〗
〖し… 白ひげ海賊団!?!?あの四皇の…!?〗
〖ああ。ンで、今はそこの2番隊隊長をしてる〗
〖2番隊隊長…?すごいね!お兄ちゃんかっこいい〗
〖嬉しい事言うじゃねェか… 兄ちゃんの事もっと褒めてくれたっていいんだぜ、リナちゃん♡〗
〖これ以上褒めるとお兄ちゃん調子乗るから言わなーい〗
〖ふはっ、釣れねェなァ(笑)〗
◆◆◆
〖……なァ、もしよければ今度はお前の事を聞かせてくれ。〗
〖私の事?お兄ちゃんに話してもわかんないよ〗
〖いいさ。おれはお前の事をもっと知りたい〗
エースは顔は見えないものの優しい声色で ‘‘ リナの事が知りたい ’’ と言い、話したとしても分からないだろうと渋っていた彼女も観念して話す事に。
〖えっと… 私、怪盗になったよ〗
〖おお!!ついに夢を叶えたのか。おめでとう〗
〖ありがとう。でもまだまだだけどね。……それと… ‘‘ ポケモントレーナー ’’ ってのになったよ〗
〖ぽけもんとれーなー?〗
リナも怪盗になった事やトレーナーになった事… テレパシーを通し、包み隠さず兄に報告した。
〖うん。私もまだよく分からないんだけど、ポケモン… 正式名称ポケットモンスターっていう生き物を育てて、戦わせる役目にある人をさすみたいなんだ〗
〖へェ… すげーな。……っと、そうだ。近々会いに行ってもいいか?〗
〖こっちに来るの…?でも、白ひげや仲間の人は?〗
〖なァに、オヤジには一声かけりゃ大丈夫!おれは強いしンな簡単にはくたばらねェさ〗
〖わかった。じゃあ色々用意して待ってるね〗
その後少し話してエースが会いに来る事となり、その日はお互い遅いから… とテレパシーを切った。
◆◆◆
それから何日か経ち、エースが会いに来る日。リナはこの日ばかりは任務を入れずイーブイとケロマツとともに兄の到着を待っていた。
『お兄ちゃん、どうやって来るんだろう… 白ひげ海賊団の船といえばあのクジラみたいな巨大船・モビーディック号だったよね… 送ってもらうの?』
どうやって来るのか知らされていないのだろう、少しソワソワしながら兄の到着を待っている。
……そこへ…
『……!』
「イブイ?」
「ケロ…」
バサッ…!!と翼がはためく音がして、リナは窓に行ってそれを見る。その主は兄のエースで、彼は今まさに家の前に降り立って背中に生やしている黒い翼をしまおうとしていた。イーブイやケロマツも気づいておりイーブイは窓の方を見て、ケロマツは警戒している。
さらに間髪入れずノックする音が響き渡る。ノックしたのは間違いなくエースで、無事に着陸した事が分かる。
「よっ、久しぶり」
『お兄ちゃん!』
「おっと。元気だったか?」
『うん!お兄ちゃん会いたかった!!』
「ああ、おれもずっと会いたかった。やっと会いに来れたよ」
扉を開けるとドアの前に立っていたエースはにこやかに笑いながら手を振ってきて、リナも笑顔で兄を迎え、そのまま飛びつき少しの会話になる。その後彼は「邪魔すんぜ」とひとこと言うと妹の家の中に入っていった。
「へェ、かわいい部屋に住んでんな」
『一人暮らしだからね。この子達もいるけど』
「この子達?」
この子達とは言わずもがなポケモンの事で、エースは床にいる生き物… 否、イーブイとケロマツを見た。
「イッブイ!」
「ケロ!」
「こいつらか。リナの友達になってくれたのは」
『そう。』
『2人とも、彼は私のお兄ちゃんなの。お兄ちゃんに挨拶してくれる?」
「イブイ!イッブイ!」
「ケロケーロ!」
「んん…?」
イーブイもケロマツも自宅を訪ねたこの男が主の兄だと知ると、笑顔で挨拶してみせる… が、今のエースは魔法使いだが悪魔の実の能力者となり、リナより魔力が下がっている状態にあるためポケモンの言葉が分からず首をかしげている。
『えっと、この茶色い子が進化ポケモンのイーブイ、性別は女の子。隣にいる水色のカエルの子が泡ガエルポケモンのケロマツ。性別は男の子だよ』
「いーぶい… と、けろまつ…」
『イーブイは ‘‘ リナのお兄ちゃん、はじめまして!’’ って言ってて、ケロマツは ‘‘ 兄上殿、よろしくでござる!’’ って言ってるよ。』
「ハハハ、2人とも個性的なんだな。」
「あ〜、おれはポートガス・D・エースだ。血の繋がりはねェがリナの兄貴さ。いーぶいとけろまつだったか?これからよろしくな」
「「イッブイ!/ ケロ!」」
◆◆◆
『お兄ちゃん、空飛んできたの?』
「ああ。ストライカーっていうおれの乗り物で行ってもよかったんだがそれだと時間かかるからな… 一刻も早く会いたかったし魔法使っちまった」
『そっか。』
エースはメラメラの実の能力者となり、【ストライカー】という小型船を愛用していてそれを使うのも念頭にあったようだが、早く会いたくてたまらなかった事から諦め魔法を使って妹の元へやってきた。
「……だがな、長くとも3日しかいられねェんだ。この町はモビーからそう離れてねェらしいし… 3日後までにこの島の近くにマルコっていう仲間が迎えに来る」
『そうなんだ…』
「ンなシケた顔すんなって!また会いに来るさ。ほら、それに今着いたばかりだろ?いーぶいとけろまつとだってお前の兄貴として仲良くなりてェし今は ‘‘ 海賊・火拳のエース ’’ じゃなくて、ひとりの ‘‘ リナの兄ちゃん ’’ でいさせてほしい」
『お兄ちゃん… 分かった、ありがとう』
話によるとたった3日しか妹の家に留まれず、3日後までに仲間である1番隊隊長・不死鳥マルコが自身の能力を使って迎えに来るそうだ。それを聞くとリナもしゅん… と落ち込んでしまい、エースは妹の頭をわしゃわしゃ撫でてとびっきりの笑顔でハグしてなぐさめる。
「ん〜〜、久しぶりに魔法使ったから腹減ったな。リナ、メシにしようぜ!」
『そうだね。イーブイとケロマツにもご飯あげなきゃだし…』
「おっ、それおれにやらせてくれ!!いーぶいとけろまつには何のエサ与えてんだ?」
『エサじゃないよ、‘‘ ポケモンフーズ ’’ っていうの』
「ぽけもんふーず?」
『それと、これ。ポフレをあげてるよ』
「うおおおおお!!!!これマカロンか!?うまそーだな!!!」
エースは久しぶりに魔法を使った疲労からか空腹を訴え、それと同時に兄妹ともに立ち上がり… 気づけばイーブイとケロマツのご飯の時間になっていた。2匹のご飯を与えなければと言った妹に対し、今日はエースが2匹にご飯を与えたいと笑顔で申し出てきた。それからイーブイとケロマツがカロス地方出身であることから2匹にはポフレを与えている事も伝えるとエースはヨダレをたらし、目をキラキラさせながらポフレを見た。
『形はマカロンみたいだけどね。ポケモン用だけど人間も食べられるよ』
「そっかァ!?ンじゃおれもそれ食う!!」
『わかったわかった(笑)』
ポフレの事を教えると終始テンションの高い兄をなだめつつ2匹の元へ。
◆◆◆
「えーっと、茶色がいーぶいで… 水色がけろまつだな。ほれ、メシだ!」
「「イブイ!/ ケロ。」」
エースは2匹分のポケモンフーズをイーブイとケロマツの元へ置いてやると、2匹も「「ありがとう!」」と礼を言ってくる。
「うまそーに食ってんな。」
『この子達の味に合ったものを作ってるから…』
「優しい子だな。いーぶいとけろまつ、嬉しそうにしてるぜ?」
『へへっ』
兄妹2人もポケモン達の近くでご飯を食べていて、エースもニヒルに笑いながらイーブイとケロマツが仲良く食べている姿を見ている。リナも兄から嬉しそうにしている旨を伝えられると照れくさそうに笑った。