盃兄弟の長女は怪盗でした【アニポケXY / XY&Z】   作:小花

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今まで普段の姿で書いてましたが、ついに仮の姿が登場します


ロケット団への加入

Ace Side

 

海賊を引退して裏世界の道へと進んだおれも妹のあとを追うようにポケモントレーナーとなり、マサラタウンっていう町でポケモン図鑑とヒトカゲをもらい最初に捕まえたイーブイとそいつの2匹になると… その日マサラタウンの隣町のトキワシティってとこの宿に入った途端妹が「明日は朝から私についてきてもらう」と言ってきた。彼女の雰囲気から読み取るにいよいよ任務か。腕が鳴るな…

 

迎えた当日。来たのはタマムシシティっていう所で、おれがイーブイを仲間にするために最初に訪れた町。そこでもっと話を聞いてみればこれから妹はもちろんおれも変装が必要らしい。妹からすぐ着替えて、として手渡されたのは【R】と真ん中に赤く書かれた黒い服とズボンで、着てみたらおれのサイズにピッタリだった。同時に渡された靴はブーツで、両手にはめる手袋も丈が長いものでそれもまたピッタリ。

 

「なァリナ、これは…?」

『それは… ‘‘ ロケット団 ’’ という悪の組織の制服。私はその組織の幹部なの』

「かん… ぶ… お前が?」

『そう。でも私は彼らに近づいて調査するために入ったのよ』

 

おれだけじゃなくもちろん妹も同じような【R】と真ん中に赤く書かれた黒い服やズボンを着ていた。そして彼女いわくその悪の組織と言われるろけっとだんにはスパイ目的で入団しており、おれが海賊として名を馳せて少し目を離していた期間中にガキの頃からの優秀な頭脳を活かしあっという間に幹部へと上がっていったらしい。

 

『ここのボスを待たせる訳にはいかない、入るよ』

「了解。」

 

妹はろけっとだんでは【ユメカ】という偽名を名乗っているそうで、桃色の髪と瞳の女に変装していた。おれも【ハヤト】という偽名を名乗り水色の髪と瞳の男に変装、そのまま彼女のあとを着いていきろけっとだんのアジトへ潜入した。

 

◆◆◆

 

「ユメカ様、お疲れ様です」

『ええ、お疲れ様。』

 

ボスの部屋へ向かっている最中、頭に帽子を被りおれ達と同じ【R】とオレンジの字で書かれた黒い制服を着た男が妹に話しかけてきた。そいつは妹に敬語で話したりお辞儀したりしていた事からおそらくしたっぱだ。

 

1番奥の部屋にボスがいて、妹がノックすると「誰だ」と遠くから聞こえる。偽名を名乗ると「入れ」と続けざまに聞こえて、彼女にエスコートされる形で扉をくぐりその部屋に入る。

 

「久しいな、ユメカ」

『サカキ様、お久しぶりです。今回、入団希望の者がいましてお連れしてきた次第でございます』

「そうか、名乗れ」

 

ボスの名前はサカキといい、傍らに小判をつけた大きなネコがいた。妹は戸惑うおれをよそにサカキって男にお辞儀をし、「入団希望の者が出て、ここへ連れてきた」としておれをチラリと一瞥してきた。……どういう意味か言わなくても分かる。これは今日この時より入団するおれもそのサカキってヤツへ名乗れ、という意味だ。

 

「初めまして、ハヤトと申します。血の繋がりはありませんが横にいるユメカの兄です」

「ユメカに兄がいたのか、驚いた。さて… ハヤトといったな。我々は世界征服のため日々動いている。私に歯向かうなら兄妹共々痛い目にあってもらうぞ」

「『ハッ』」

 

妹が挨拶していたようにおれも名乗って挨拶すると、男はユメカ… 否、リナに兄貴がいた事に驚くとともにロケット団の動き方やヤツには絶対に歯向かうな、などという事を話してきた。それも悪魔のように笑いながら。

 

◆◆◆

 

Heroine Side

 

今回の任務はお兄ちゃんをロケット団のボス・サカキに会わせる事。団員の中にはきちんと入団試験を受けている者もいるんだけど、私は同じ幹部のアポロさんに見つかり勧誘されて入ったから例外。お兄ちゃんも私が制服を一式渡す形で勧誘して入団したから例外に値する。

 

「あら?ユメカじゃない」

『アテナさん。』

「……ねえ、そのオトコは誰?アナタのカレシ?」

『か… れし!?////』

「……フフ…」

 

そのままお兄ちゃんと2人でサカキの部屋を出ると、赤髪が特徴の私と同じ女幹部・アテナさんがいた。アテナさんは私の隣で歩く変装したお兄ちゃんを見て「あなたの彼氏なのか?」と聞いてきた。彼氏じゃなくて血の繋がらないお兄ちゃんなのに… ///

 

お兄ちゃんは私が赤面する横で心底嬉しそうに、だけど素性がバレないようにしながらもニヤニヤと笑っているのが隠せていない。

 

◆◆◆

 

(照れてやんの… か〜〜わい♡♡)

 

エースはニヤニヤしながら赤面する妹を見ていて、自身も初めて会う女性・アテナへ名乗るためにハヤトの姿で口を開く。

 

◆◆◆

 

「初めまして。僕の名はハヤト… 血の繋がりはありませんがユメカの兄です」

「兄?ユメカにお兄様がいたの?」

『はい、そうです。』

「僕はロケット団へ入団したばかりなんです。アテナさん、以後よろしくお願いしますね。」

「アナタずいぶんイケメンなのね… あたくし惚れちゃうわァ」

「ハハハ… 世辞はやめてくださいよ。」

 

お兄ちゃんとアテナさんは当たり前だが今日が初対面。彼はかつてマキノさんから教わったようににこやかに自己紹介をした。対するアテナさんもお兄ちゃんが化けてるハヤトにひと目惚れしたらしく、さっそく近づき媚びを売っている。

 

◆◆◆

 

(…………私のエース兄だもん)

 

お兄ちゃんから離れてよ… と思ってるのが顔に出てしまっているのか、調子に乗ったお兄ちゃんはニヤリと笑いながら「顔に出てンぞ、かわいいお嬢さん♡」と口パクでからかってきた。むかつく…

 

◆◆◆

 

「それに僕にはもう心に決めた相手がいます」

「あら、ざんねーん。あたくし秒で失恋しちゃったのね」

「お気持ちに応えられず申し訳ありません」

『!?!?』

 

え… お兄ちゃん、好きな人いるの…?なにそれ、初めて聞いた。

 

「アテナさん、あなたとは同じロケット団の仲間として接していきたいものです。先ほども言いましたが僕はまだ入団して間もないので… 色々教えてくださいね」

「もちろんよハヤトく〜ん、あたくしでよければいつでも教えちゃうわ」

「ありがとうございます。では、妹を待たせているのでこれで…」

 

◆◆◆

 

『ちょっとお兄ちゃんッ!!!』

「ん〜?」

『何よあれ、あなた好きなコいるの!?』

 

アテナさんと別れて、私達のアジトまでの帰り道でお兄ちゃんにさっそく聞く。私がずいっと近寄りながら詰め寄ってもお兄ちゃんは動じる事なく優しい笑顔で「ん〜?」なんて言ってる。あなたが飽きるまで問い詰めてやるんだからっ。

 

「さあな。お前にゃあまだ知るのは早ェさ」

『お兄ちゃんのケチ!!教えてくれたっていいじゃん!』

「ナイショ♡ 悪ィな、こればっかりは教える訳にいかねェんだ」

『むっ…』

 

お兄ちゃんは私には知るのは早いと言うと間髪入れずに私の口に人さし指を当ててきて、ニヒルに笑いながら教える訳にいかない… と言ってくる。この反応は絶対好きなコいるじゃん… お兄ちゃんと長年過ごしてきたのは私なのに。取られたくないなぁ。

 

(おれが惚れた女はお前なんだよ、リナ。今言う訳にいかねェが必ず言うから… だから待っててくれ)

『お兄ちゃん?』

「んあ?何でもねェよ… さあ帰んぞ、ピヨちゃん」

『ピヨちゃんって何よ!私がコドモだって言いたいの?』

「そらァなァ… おれから見たらお前はちっせェからな」

『お兄ちゃんがでかすぎるのよ!!』

「ハハハ、何の事だい?」

『とぼけないでっ』

 

実は隠れブラコンだったリナ、兄をオトした女の子に対し嫉妬に狂うが… その兄がオチた相手が自分だという事にはまだまだ気づかない。

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