盃兄弟の長女は怪盗でした【アニポケXY / XY&Z】 作:小花
ここはホウエン地方・119道路。エースとリナは再びポケモン世界へ赴き仲良く会話しながら歩いていた。そこへ…
「まて!!」
「『んあ?/ なに?』」
「そこのムキムキ男ッ、オレとバトルしろ!!」
「バトル… ね。いいぜ、受けてやる」
塾帰りなのかモンスターボール柄の指定バッグを背負った、2人よりもかなり年下の男の子が兄妹の中からエースにバトルをしかけてきた。ほぼ名指しで勝負をしかけられたエースも闘志を燃やし、不敵に笑ってボールホルダーに手をかけた。目と目が合ったらバトル、これはトレーナーとしての基本だ。ということでエースとトレーナーの少年は向かい合う。
「いけ!マッスグマ!」
「マーッス!」
「いけっ、ブースター!」
「スタ!」
2人合わせてボールを空高く投げる。トレーナーの少年はマッスグマを、エースはブースターを繰り出した。マッスグマはストンと着地、ブースターは元気よく着地すると2匹はさっそく互いを睨む。
『お兄ちゃんはブースター、相手のボーヤはマッスグマか…』
「ブースターか… こいつは絶対にオレが倒す!!」
「おれのブースターは
トレーナーの少年は自分よりもかなり年上の男・火拳のエースに堂々としながら挑発。エースも今回初めて他のトレーナーとバトルする事になるが、負けじとその少年を睨みつけて挑発し返した。
「マッスグマ、たいあたり!」
「マーッス!!」
「かわしてたいあたり!思いっきり当てろ!!」
「スタァ!」
今のブースターはイーブイから進化して期間が浅く、イーブイ時代から受け継いだ技が多くある。そのため先ほど放った【たいあたり】もそのうちのひとつだ。ブースターはマッスグマのたいあたりをすばやく走ってかわすと、そのまま思いっきり突進、体当たりしてみせた。
「マッ… ス!?」
「マッスグマ!!」
「どうした坊主、もう怖気付いたか!?」
「くっ…」
相手のマッスグマは吹っ飛ばされ、元の位置に戻ってきてしまった。見かねたエースがニヤッと笑って再び挑発すると、少年は悔しそうに歯を食いしばる。そしてエースはブースターに次の指示を出そうと構えを取った。
「しかけてこねェんならこっちからいかせてもらうぜ!!ブースター、新技のかえんほうしゃだ!」
「ブーーッ、スタァァァアア!!!!」
「マッス!?!?」
「マッスグマ!!!!」
(うわぁ… お兄ちゃん容赦ないなぁ)
エースが指示を出したのは進化した際に覚えた【かえんほうしゃ】だった。ブースターは空高く飛び上がり、しばし溜めたのち口から大きな大きな炎を吐いた。マッスグマはそれをかわせなかったのかモロに食らってしまい大ダメージを負い… そのまま目を回してしまった。側で見守っていたリナも兄の容赦なさに若干呆れている。
「負けた… おまえ弱そうだから勝てると思ったのに…!!」
「おれを甘く見ねェ事だな」
「スタッ。」
少年はエースが自分より若手の新人トレーナーだと思っていたのか、自分より弱そうだから勝てると思ったとして勝負をしかけた事が判明。だがそれ以上の強さを見せつけられてかなり悔しそうにしている。エースも自分を甘く見るなと鋭く言い放ち、ブースターも【ふんっ。】と言ってフンスと鼻を鳴らしている。
◆◆◆
『まあ… お兄ちゃんが勝ってよかった、おめでとう。』
「ありがと。兄ちゃんかっこよかったか?♡♡」
『かっこよかったよ。容赦なさすぎて若干驚いたけど』
「ブースターの新技を見せつけたくてな。加減できなかったわ」
リナもまた気を取り直して兄をたたえる。エースもたたえられて嬉しかったのかデレデレと鼻を伸ばして笑いながらずいっと詰め寄り聞いてくる。本人いわくブースターの新技を人前で見せびらかしたかったらしく、加減調節できなかったとの事。そのままボールから出ているブースターもともに歩かせながら、2人の故郷へと帰還していった。