盃兄弟の長女は怪盗でした【アニポケXY / XY&Z】 作:小花
「うおーー!!みんな〜〜!!!」
「「ルフィ!!ゾロ!!サンジ〜〜!!」」
「連れてきたー!!」
シャボンディ諸島・42番グローブ。チョッパーが巨大な鳥に乗ってルフィ・ゾロ・サンジの3人をサニー号で待つ仲間の元へ連れてきた。これで麦わらの一味は紆余曲折ありつつ、何だかんだで再会を果たす事ができた。
「男上げてんなァお前ら!!」
「ルフィさん!お会いしたかったァ〜~!!」
「へへっ… またみんな揃った!!!」
誰もがこの再会を喜び、涙しながら実感して喜ぶ者もいる。そして、海軍の攻撃に怯えながらもいざ出航!という時だった。
『やっと会えた… ルフィ!!』
「リナ!!!」
ルフィの姉・リナが弟の出航をひと目見ようとゼリーのようなコーティングを乗り越えサニー号へ来た。……スーツを着て両目にはサングラスをかけ、マッシュヘアに頬にはうっすらとそばかすの散った謎の男を連れて。
「ひっさしぶりだなァ!!会いたかったぞ!」
『ええ、久しぶり。今日いよいよ出航なのね…!』
「ああ!まずは魚人島へ行くんだ!」
「え… だ、誰なの?」
「う… う… 美しいレディだァァ!!♡♡♡」
当たり前だが、ここにいるリナは2年前にアラバスタにてともに旅をしたという兄のエースと違ってルフィを除いた麦わらの一味とは全員が初対面。ナミは困惑し、サンジは目をハートにさせ今にも鼻血が出そうになっている。
『はじめまして、私はエンジェル・D・リナです』
「リナはな、おれの姉ちゃんだ!」
「「ねえ… ちゃん!?!?」」
「あのルフィに姉さんがいたの…?」
「かわいらしいお姉さんね。」
「リナ様、あまり長居しては彼らの船出の妨げになってしまいます… 我々も帰りましょう」
『わかった、ありがとう。』
「………………え…」
「「!?」」
一味の仲間は全員思い思いに盃兄弟の紅一点・リナを見て口々に話しているがここで兄・エースが化けている部下の男がリナに対し帰還するよう告げてくる。目の前で自分を庇い命を落とした兄が生きた状態で目の前にいる事はまだ知らないルフィや、アラバスタで会った仲間達は聞き覚えのある声にすぐさま凍りついた。
「あなた… エース?いや、違うわ。エースは死んだのよ」
「……」
「火拳のエースは既に故人、私はヤツとはまったくの別人です」
「声がエースと似すぎてるのよ!!」
ナミもまたエースと面識があり、この男に対しエースなのかと問うが部下の男もといエースはゆっくりと顔を上げ即座に否定。すると男はバレないようにしつつもおもむろにルフィの元へ。
「上り詰めろよ、海賊の頂へ…」
「!?」
「……フフ…」
エースは変装したまま弟の肩に手を置きポツリとつぶやきながら愉快そうに笑うと、そのまま妹の元へ。
「では、行きましょう。もう海軍がすぐ側まで来ております… あなた方も魚人島へ向かわれるのであればお早めに行かれた方がいいでしょう。」
「あ、ありがとう…」
『じゃあ私達はこれで!』
「もう行くのか?リナ」
『うん。最後にひと目見たかっただけだから… 元気でね、ルフィ。また会いに来る!』
「そーか!元気でな!!」
エースは妹や弟の仲間に告げると、リナも目的を果たし撤退しようと背中に白い翼を生やし弟に別れを告げ、そのまま去っていった。エースも変装を解かないまま新たに覚えた瞬間移動で姿を消し妹を追った。
◆◆◆
「出航か!?ナミ!!」
「ええ、どうぞ?船長」
「ほんじゃ野郎共!!!ずっと話したかった事が山ほどあるんだけど!とにかくだ!!2年間も俺のわがままに付き合ってくれてありがとう!!!」
姉と、そして兄と別れるとルフィ達はいよいよ出航しようとしていて、出航前の挨拶のようなものだろう、ルフィがベンチに立ち仲間の前で話している。仲間達も誰もがその話を聞いていて、呆れながらも笑顔の者もいる。
◆◆◆
「少将殿!海賊船が海中へ逃げます!!」
「くそ!!」
「貴様ら、ヤツらがどれほどの凶悪犯かわかっているのか♡」
「少将〜〜!!!」
海軍も沈み始めるサニー号を見て焦り出すが、少将が一味に助け舟を出したハンコックの餌食となりそれどころではないようだ。
◆◆◆
「出航だァ~~〜~!!!!!」
「「「おおおおおおお~~〜!!!!」」」
「行くぞォ!魚人島〜〜~!!」
ルフィが出航の音頭をとり、麦わらの一味はいよいよ魚人島へと出発した。
◆◆◆
「……行っちまったな」
『彼らならきっとまたのし上がってくる』
「今度は見させてもらうからな… お前の夢…!」
『じゃあ私達も帰ろう、お兄ちゃん。』
「そうだな。」
エースもリナも空中から翼を生やしてそれを見送っていて、弟の船が完全に沈みきり魚人島へ向かった事が分かると大勢の手下達が待つアジトへ帰っていった。