盃兄弟の長女は怪盗でした【アニポケXY / XY&Z】   作:小花

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ケロマツ VS ヤヤコマ!空中機動バトル!!

ここは、カロス地方アサメタウン。この町に住むセレナはさっそく旅立ちの支度をしていて、服を決め終わり被っていく帽子を決めている最中だった。

 

「はーい、どうぞ〜」

「ヤッコ!」

「出かけるの?」

「ねえねえ、どっちがいいかな!?」

「うーん、こっちかな。」

「じゃあこっちだ!」

「ヤコッ」

 

赤い帽子2つと迷ったいたところで扉がノックされ、来たのはヤヤコマを連れたセレナの母親だった。そしてセレナが母親に見せたのはこの2つの中から、ベレー帽とカンカン帽だ。母親はベレー帽を選択、セレナはその逆でカンカン帽を選んだ。

 

「決めてるなら聞かないでほしいな…」

「かわいく決めるなら、ママのチョイスの逆!」

「ヤーコ!」

「あっそ… で?どこ行くのよ」

「ミアレシティ!プラターヌ博士の所に行ってポケモンもらうの!」

「ヤココ〜!」

 

セレナは母のチョイスの逆だ、として嬉しそうにそのカンカン帽を被り母親も呆れながらもどこへ行くんだ… と聞くとミアレシティへ行く旨を伝える。彼女の旅立ちも今、幕を開けようとしていた。

 

◆◆◆

 

ところ変わって、こちらはミアレシティ。サトシはプリズムタワーの一件を解決してプラターヌ研究所に泊まったのち、さっそく出発しようとしていた。もちろんシトロンやユリーカもいる。

 

「2人とも早く早く!カロスリーグの挑戦登録こっちだよ〜!」

「ピカ!」

「わかってるよ、ユリーカ!」

「そんなに急がなくてもポケモンセンターは逃げないよ!」

「……ありがとな、シトロン。今日道案内してくれてさ」

「お易い御用ですよ!それよりも、僕は感動しているんです」

「感動?」

「サトシがポケモン達のために懸命になる姿に、なんだかこっちも勇気をもらったような」

 

彼らが向かおうとしているのはカロスリーグに挑戦するためのトレーナー登録で、シトロンとユリーカはその道案内のために同行していたのだった。そしてシトロンいわくポケモンのために必死になって動くサトシに感動したと言い、勇気をもらったそうだ。

 

「そんな〜、大袈裟だなぁも〜〜!!」

「ケロマツがサトシを選んだ気持ちがよく分かるよう気がします!」

 

サトシは大袈裟だとして止めるが、シトロンはさらに続ける。ユリーカはサトシのピカチュウと走り回りながら2人を待っていた。

 

 

その直後にサトシは何か思うような顔でケロマツのモンスターボールを出し、シトロンは… 僕も頑張らなきゃ、と思いながら高くそびえ立つプリズムタワーを見つめた。

 

「ん?」

「いえ、こっちの話です!」

 

◆◆◆

 

「「わぁ〜〜!!」」

「おはようございます!」

「おはようございます!」

「ここでは、ポケモンの体力回復やトレーナーの宿泊などポケモンに関わるあらゆるケアを致します!」

「俺、カロスリーグ挑戦の登録に来ました!」

「わかりました!では、ポケモン図鑑をここにタッチしてください!」

「はい!」

《マサラタウンのサトシ、カロスリーグ挑戦の登録完了。現在、バッジの数ゼロ、健闘を祈ります》

 

ようやくポケモンセンターへ到着、カロス地方のポケモンセンターに興奮しながらもジョーイさんと挨拶をかわしリーグ挑戦のための登録を終える。

 

「いよいよなワケですね!」

「ああ!目指すは優勝、それがポケモンマスターへの俺達の第一歩だ!」

「登録を完了したトレーナーさんには、バッジケースをお渡ししています!」

「プリリィ!」

「プクリン!!」

「カロス地方では、プクリンが私達のアシスタントをしてくれているんです!」

「そうなんですか!ありがとな、プクリン!」

「プリリィン!」

「手続きは以上です。最後まで諦めずに頑張ってください!」

「はい!頑張ろうな!」

「ピーカァ!!」

 

バッジケースをもらうと、ピカチュウと誓い合う。サトシのカロスリーグを賭けた挑戦が始まった。

 

◆◆◆

 

「ご報告です、サカキ様… 我らカロス地方に到着しましたニャ」

「これより、強いポケモン・珍しいポケモンのGETに」

「邁進の所存であります。ご期待ください」

 

こちらはミアレシティの某所。私服姿のロケット団はオシャレなテラスつきのカフェでロケット団のボス・サカキに報告していた。ムサシが報告した時、白い触覚が伸びてきて彼らが食べようとしていたクロワッサンを奪っていったポケモン?がいたが。

 

《うむ。捕らえたポケモンはロケット団の重要な戦力となる… 励め》

「「「ハッ」」」

「「「ムフフ…」」」

「やった〜〜!!!」

「‘‘励め ’’ だって!!」

「期待されてるなぁ俺達!!!」

「ニャー達の成功がロケット団のカロス征服の第一歩なのニャ!!」

「イェーーーーイ!!!あれ、俺のクロワッサンは?」

「イッカカカカカカカ!!マイッ、カ!」

 

通信が切れるとロケット団は調子に乗り、サカキが放った最後の言葉に嬉しそうにした。そしてようやく… コジロウのクロワッサンを奪った犯人に気づく。それはかいてんポケモン・マーイーカだ。

 

◆◆◆

 

『サカキ様、我々も無事到着しました。これよりカロス地方の捜索を開始致します』

「カロス地方でも沢山のポケモンを捕らえ、貴方様に貢献致します」

《お前達も到着したか。ご苦労だった… 先ほどの3人にも話したが、捕らえたポケモンはロケット団の重要な戦力になる。3人と手を組み、カロス地方征服に貢献しろ》

「『ハッ』」

《期待している。兄妹ともに励め》

 

同時刻。ミアレシティの木陰にいるエースとリナもロケット団幹部・ハヤトとユメカに変装した状態で先ほどの3人と同じようにサカキに連絡していた。サカキは最後の言葉として「兄妹ともに期待している」とし、あの3人組には「励め」としか言わなかったことから期待度の大きな違いが生まれているのが分かる。

 

『まーたあいつら3人と組まなきゃいけないの〜?サカキ様のご命令だから断らないけど、3人とも弱いんだもん…』

「失敗ばっかだしな。でもまあおれ達と組むからには、今回ばかりは足引っ張んじゃねェぞ…」

 

通信が終わり兄妹は変装を解き元の姿に戻るとカロス地方でも同じロケット団である3人組と手を組まなければならなくなったと知り、あからさまにめんどくさそうに言うリナに対し兄のエースもこの町のどこかにいるロケット団を見てギロリと睨みつけた。

 

◆◆◆

 

「「「ぶえっくしょん!!!!」」」

「なんだぁ?誰だウワサしてんのは!!」

「そばかすボーイと黒髪ガールにもまたチカラ借りましょ〜!あいつらもいればここのポケモンもガンガンGETできるし一石二鳥よ!」

 

◆◆◆

 

「うわあ!?」

「ロ〜トトトトト!!!」

「ロトム!」

「ピーカ!」

「ロートォ!」

 

こちらはミアレシティのポケモンセンターにいるサトシ達。彼もまた、マサラタウンへ到着の連絡を入れていたところだ。連絡するなりロトムの顔がドンッ!!!!と超ドアップで映りサトシとピカチュウはびっくりする。

 

「お〜サトシ、待っとったぞー!」

「オーキド博士、カロス地方に着きました!いよいよ旅の始まりです!!」

「うむ、しっかりやるんじゃぞ!」

「はい!カロス地方最初の仲間もできたんです!」

「なんと!?」

「出てこい!」

 

その直後に電話相手がロトムからオーキド博士に変わり、ようやくカロスへ着いたことを報告。そのままボールを起動させて先日GETしたケロマツを出した。

 

「ゲーロ…」

「このポケモンは… ケロマツ!!カロス地方のみずタイプじゃな!」

「そうです、さすが博士!」

「……これロトム、ワシにも見せんか!!」

「ロートォォォォオオ!!!」

「おおおお…」

「ハハハ…」

「「ピーカ… / ケロ…」」

 

ケロマツはちょうど電話のマイク部分に向かって糸目姿で登場、オーキド博士も食い気味にケロマツを見た。だが相変わらずロトムに邪魔される。慌てて掴んでカメラから離すとそのまま電撃をくらい爆発、オーキド博士は目を回してしまった。サトシとピカチュウ、ケロマツも引き気味に顔を見合わせる。

 

◆◆◆

 

「おーい!おまたせ〜!!」

「サトシ、最初に挑戦するジムはハクダンジムって言ってましたよね?」

「ああ!そろそろジムリーダー帰ってきてると思うんだ」

 

リーグ挑戦のための登録を終えピカチュウとケロマツを肩に乗せながらポケモンセンターを出ると、シトロンとユリーカが地図を開いて待っていた。

 

「ジムがあるハクダンシティへはこの4番道路を行くのがベストなんですよ!」

「4番道路か!ピカチュウ、ワクワクするな!!」

「ピカ!」

「ケロマツもよろしく頼むぞ!」

「ケーロ」

「それじゃあ行きましょうか!」

「よーし、しゅっぱーつ!」

 

シトロンいわくハクダンシティへは4番道路から行くのが1番いいらしい。サトシにとってかなりの有力情報だ。そしてシトロンとユリーカもついて行く気満々だったらしく、自然と「行きましょう!」と言った。

 

「え?」

「何してるんですか?行きますよ!」

「でも、道案内はもう…」

「やだなぁ、サトシとあたし達は仲間でしょ?一緒は当たり前!!」

「ほんとに…?」

「ピーカ…?」

「言ったでしょう?サトシから勇気をもらったって!あなた達と一緒にいたいと思ったんです!一緒に旅をすると僕も強くなれる気がするんです!!」

「だよね、お兄ちゃん!」

 

シトロンもユリーカもいとも自然に言ったことから道案内はもう終わっているはず… という雰囲気で唖然とするサトシに対してユリーカは仲間だ!というのに続いてシトロンがサトシの旅に加わりたがった理由を話した。

 

「って、ダメですか…?」

「そんな事ないって!みんなで旅する方が絶対楽しいよ!」

「「!!」」

「シトロン、ユリーカ、よろしく頼むぜ!!」

「はい!こちらこそ!!」

「あっずるい、ユリーカもユリーカも!!」

「ピカ!」

「ケロ」

「いろんなポケモンに会いに行こう!!」

「よーし!それじゃあみんな、冒険に出発だ!!」

「「おーー!!!」」

 

シトロンは突然加わりたいと言ったのもありちょっと申し訳なさそうに言うがサトシは快諾。そのまま握手をかわすと… ユリーカもやりたいと駄々をこね、ケロマツとピカチュウもサトシの肩から降りてきてみんなで旅の始まりを祝い手を重ね、高くあげて冒険の始まりを誓った。

 

◆◆◆

 

「サイホーン!」

「サーイ」

「行ってくるね、サイホーン!」

「どのポケモンをもらうか決めてるの?」

「うん!」

「どの子?」

「ナイショ!じゃあ、行ってくるね〜!!」

「行ってらっしゃい!」

「サーイ」

「サイホーンレースの練習、サボっちゃダメよ〜!!」

「わかってまーす!!」

「サーイ!!」

「……まったくしょうがないわね…」

 

ここはアサメタウン、支度を終えたセレナも母親はもちろんサイホーンや母親の肩にいたヤヤコマの見送りを受け旅立っていった。

 

◆◆◆

 

「……」

「サトシ?どうしました??」

「そういえば… エースさんとリナさんに会わずにミアレシティを出ちゃう事になるなって」

「ピーカ…」

 

再び戻ってミアレシティ、サトシはふと… 顔を俯かせシトロンが心配すると、先日別れたきりになったエースとリナの名を出した。

 

「エースさん… そういえばお2人とは研究所から会ってませんね。探しに行きますか?」

「ああ、ありがとう!」

 

2人に会えたら挨拶する事にしたサトシ達。ポケモンセンターを出てしばらく歩くと何やら木陰で人とポケモンが休んでいた。それはサトシ達が探していたエースとリナだ。彼らは今も先ほどの木陰でひと休みしていて、近辺にはブースターとニンフィアも座っていた。

 

「エースさ〜ん!!」

「ピカピーカ〜!!」

『あ、サトシ… シトロンとユリーカも』

「「スタ!/ フィア!」」

「こんにちは、お2人とも!」

「会いたかった〜!」

「よお。また会ったな、お前ら」

「はい!あの、俺達今日これからミアレシティを出発するんです。最後に2人とまた会えてよかった!」

「そうか、頑張れよ」

 

サトシはシトロンとユリーカを連れて嬉しそうに2人の元へ駆け寄ると、エース達も振り向きブースターとニンフィアも笑顔で「こんにちは!」と鳴き声をあげ3人に挨拶してきた。エースはサトシから今日出発するんだ、と聞くと笑顔でポンポンッとサトシの頭を撫で、旅に出るサトシ達を激励した。

 

「へへっ、ありがとうございます!あの… エースさん。リナさん」

「『ん?/ なに?』」

「よかったら、俺と一緒に来ませんか?俺とシトロンとユリーカと、エースさんとリナさんの5人で!」

「ピカチュ!」

 

ここでサトシはおずおずとしながら何かを伝える。……これは、エースとリナへの旅の勧誘だ。ピカチュウもサトシの近くで「一緒に行こうよ!」と言いたげに鳴いている。

 

『どうする?お兄ちゃん』

「ああ、楽しそうだな… わかった、一緒に行かせてもらうよ」

『そう言うと思った。私も行くよ、サトシ』

「ありがとうございます!うわぁ、また一緒に旅する仲間が増えた!!」

「ピカピカ!」

「スタ!」

 

エースとリナはこの誘いに対しもちろん快諾。ブースターも仲良くなったピカチュウの元へ歩み寄り、「これからよろしくね!」と言いたげにかわいらしい笑顔で鳴き声をあげた。こうしてサトシはミアレシティでシトロンとユリーカ、そしてエースとリナを加え5人でのカロス地方の旅が幕を開けた。

 

◆◆◆

 

「ネッネッネッネッ、ネッネッネッネッ… ネーッ、ネッネッ…」

「ぼーけん、ぼーけん♪」

 

ここは4番道路、茂みがガサッ… と揺れネズミのようなポケモンが走っている。そこから枝を伝って走り、きのみを取ろうとしていたところにシトロンとユリーカのほか、その直後にエースとリナを加えたサトシが到着した。ユリーカは嬉しそうにしながらサトシのピカチュウとケロマツと歩いている。

 

『こうして大勢の仲間と旅に出るなんて初めて!』

「そうなんですか?」

『うん、お兄ちゃんと2人で動くようになるまでずっと1人で動いてたから…』

「リナさんがたった1人で…」

「ああ。おれと妹は2年前まで違うところで別々に動いてたからな… 色々あってそこを辞めなきゃいけなくなった時、こいつは女だし心配ごとが止まなくておれから仲間に入れてくれって頼んで、2人で動くようになったんだ」

 

リナもこうして加われたことに嬉しそうにしていて、サトシが食いつくと今までずっと1人で動いていたと説明。エースも故郷で起こった頂上戦争の事を伏せつつ妹に続くようにサトシやシトロンに話す。

 

◆◆◆

 

ー回想ー

 

(リナ、お前は怪盗なんだろ?おれはお前のバディになりてェ… 頼む、おれをお前の仲間にしてほしいっ)

(お兄ちゃん… 怪盗は裏で動くもの。表で動く海賊や海軍と違ってバレないようにしないといけないし甘くないんだよ)

(ああ、わかってる… もうその覚悟は決まってる。【海賊・火拳のエース】は今日で卒業だ)

(……。私はお兄ちゃんとサボ兄とルフィにも話した通り、「頭が良くて、優秀なバディを見つけなさい」とお母さんから言われてきた。お兄ちゃんは勉強が嫌いだと話してきたけど、私のバディをやるからにはこれから猛勉強して… 私に釣り合うようになってもらうから)

(ああ、もちろんだ。お前の役に立てるなら何だってやる)

 

◆◆◆

 

だがしばし話しているとピカチュウとケロマツ、ユリーカが立ち止まった。

 

「どうしたんだ?お前達…」

「デネーッ… デネーッ…」

「ケロ…」

「ピーカ?」

 

ピカチュウとケロマツの矛先は先ほどのネズミのようなポケモン、正確にはアンテナポケモンのデデンネだ。デデンネもまた、でんきタイプとフェアリータイプの複合タイプである。

 

「2人は上を見てる。木の上に誰かいるんじゃねェか?」

「エースさん…」

「ネネネ… ネッ!?」

「ピ!?」

「ケロ!?」

 

エースもピカチュウとケロマツの矛先に気づいて上を見る… するとデデンネが取ろうとしていたきのみが落ち、ピカチュウの頭に直撃してしまった。ピカチュウとケロマツがそれを凝視しているとデデンネがでんきタイプらしく電撃を発射、ユリーカの鼻方面に命中。

 

「『ユリーカ!!』」

「大丈夫か、ユリーカ!?」

「びっくりした〜…」

「何でしょう…」

「これが欲しかったのかな?」

 

その場にいたほぼ全員がユリーカを案じるが、ユリーカは呆然とびっくりした… とつぶやく。みんな誰がやったんだとキョロキョロしだす中でデデンネは彼らにどんどん接近する。

 

「ピーカ!!」

「ネネ!」

 

そしてとうとう、サトシ達の前に出てきた。

 

「わあ、初めて見るポケモンだ!!」

「ネネッ!」

「うわぁぁ〜〜!!かわいい〜〜♡♡♡」

「ネネネ… デネ!!」

「ピカピーカ!!」

「この子、人がいても怖がらないね!」

「でんきタイプ同士、電気で会話してますね!」

 

サトシも初めて見るポケモンと出会い興奮し、ユリーカも目をキラキラさせながら同じように興奮しているが、デデンネの矛先はユリーカがまだ持っているきのみだ。電気で会話している2匹を見て感心している一同、そんな中で兄妹はピカチュウとデデンネの通訳に向かった。

 

「えーと、なになに… 【そのきのみはデネが取ろうとしたでしゅ、早く返すでしゅ!!】って言ってる。こいつ怒ってんな」

『ピカチュウも【そのきのみはユリーカや僕に当たったんだよ、気をつけてよ!!】ってこの子に注意してる』

「「「えっ…?」」」

 

通訳に入った兄妹、この2人はポケモンの言葉や気持ちを正確に理解することができる。それを知らないサトシとシトロン・ユリーカは驚き一同を見た。

 

「エースさんとリナさんって、ポケモンの言葉が分かるのか!?」

「ああ。ハッキリ分かる」

『私もよ。お兄ちゃんと同じで気持ちも聞き逃さないの』

「すげーーーーーっ!!!!じゃあこの俺のケロマツ、どんな気持ちになってるか分かりますか!?」

「お前のケロマツ?えーと… 外からいきなりデデンネが現れたからすげェ困惑してる。【こやつは何者だ?】って言って警戒を解いてねェ」

「すごいですね… 僕も今度通訳を頼んでみたいです!」

「おー。通訳してやるからいつでもこい。」

 

サトシは再び目をキラキラさせながら兄妹にケロマツの気持ちのほか言葉を解読するよう頼むと、その中からエースが代表でケロマツの元へ。するとあっという間に困惑している事、デデンネに対し警戒している事を告げ、シトロンも興味深そうに通訳を頼んでみようと決意。

 

「でんきタイプのポケモンか…」

《デデンネ、アンテナポケモン。ヒゲがアンテナの役割。電波を送受信して遠くの仲間と連絡を取り合う。》

 

兄妹からピカチュウとデデンネの会話、そしてケロマツの気持ちを教えてもらうとサトシはまだ会話していたデデンネめがけて、もらったばかりの図鑑をかざした。

 

「へ〜、デデンネっていうのか!!」

「このデデンネ欲しい!!キープね、お兄ちゃん!」

『……』

「ユリーカに譲ってあげたのか… 優しい子だな、リナ」

「スタァ♡♡」

『お兄ちゃん… ブースターもありがとう。』

 

ユリーカはデデンネを見てキープしたい!とシトロンに言い出し、同じようにかわいい物、かわいいポケモンに目がないリナもデデンネをGETしたかったようだが… 今回は自身より年下で、まだ小さい子供のユリーカに譲る事にしたのかちょっと寂しそうだった。それをエースが笑顔で妹の頭を撫でながら褒めてやり、勝手に出てきてエースの足元にくっついていたブースターも笑顔でリナの元へ歩いてきて彼女を元気づけるように自分の体毛をふんだんに使ってスリスリした。

 

「キープって?」

「ユリーカがトレーナーになった時にパートナーにするの!」

「ねえ、いいでしょ?ちゃんとお世話するから!」

「う〜ん、そうだなぁ…」

「いいじゃないか、俺も協力するからさ!」

「ほんと!?ありがとうサトシ!!」

 

そしてサトシ達の方ではまだデデンネキープの交渉が続いていて、シトロンが渋っていたのをサトシが自分も協力すると言う。

 

「わかりました、GETしましょう!」

「うん!ねえデデンネ、これが欲しかったのよね?」

「ピカチュウに取られると思ったのか!」

 

シトロンもサトシの協力があるなら… と承諾。デデンネをGETすることに。ユリーカはすぐにデデンネへきのみを返してやり、デデンネもくんくんしながら近寄ってくる。

 

「おいで、これあげる!」

 

すぐに近寄りデデンネが受け取ろうとした… その時だった。

 

「ヤッコ!!」

「「「「『あっ!?!?』」」」」

 

突如別のポケモンがきのみを足で掴んで奪っていった。奪ったのはセレナの家にもいたポケモン、ヤヤコマだ。

 

「おい、何するんだ!!あ… あいつも見た事ない!」

「ヤヤコマですよ!」

「ちょっと〜、それデデンネのなんだからね!!」

「ヤーッコヤッコヤッコヤッコォ!!」

 

ヤヤコマはデデンネがいた木の枝に上り、きのみを持って立っている。そして… そのきのみを放り投げるとパクッ!と食べてしまい、あざ笑いながら挑発した。

 

「あっ、食べちゃった!!!」

「あいつはヤヤコマだな。【アハハハハハハ!!残念だったなおめーら、その実はオレがぜーんぶ食ったよ!】ってあざ笑ってる」

『ヤヤコマ…?』

 

ユリーカやシトロンはデデンネにあげるはずだったきのみを食べた犯人となったヤヤコマを見て血相を変え、エースが名前を当て通訳するとサトシはすかさず木の上のヤヤコマに図鑑をかかげる。先ほどのデデンネにも図鑑をかかげていたため、本日2回目だ。

 

《ヤヤコマ、こまどりポケモン。さえずる声が美しいが、ナワバリに入ったポケモンには容赦しない荒さを持つ。》

『ナワバリがあるのね…』

「体ちっせェのに気性が荒くてナワバリを持つなんてすげェトリだな。」

 

「ピーカ!?」

「デネネェ… ネネェ…」

「ケロ…」

「「あっ!?」」

 

ピカチュウはここでデデンネを見るが… 取られてしまって泣いてしまっていた。シトロン、そしてサトシもデデンネの異変に気づいて振り向く。

 

「デデンネ、どうしたの?」

「デネ〜〜〜!!!!!」

「デデンネ!!」

「『あ〜〜〜〜〜〜…』」

「エースさん?リナさん?」

「いや… デデンネはたぶんもうここには戻らねェ。あの泣きっぷりだったし実もヤヤコマが食っちまったからな」

「うん… エースさんの言う通りこれは戻ってこないだろうな…」

「あああ…」

 

見かねたユリーカもどうしたのか尋ねるが時すでに遅し… デデンネは大声で泣き叫びその場を去っていった。デデンネの雰囲気から気づいていたであろうこの兄妹、もう戻らないだろうと話した。シトロンもデデンネの様子を見てエースに同意する。

 

「ケロォ!!」

 

すると、ここでケロマツが飛びかかってケロムースを投げ、1人でヤヤコマに立ち向かっていった。

 

「全てかわした!?」

「早いな… あのヤヤコマ…」

「よーし、決めた!!あいつをGETする!!!」

 

だがさすがはひこうタイプのポケモン、翼を使い飛んで全てかわしてみせた。サトシはヤヤコマの早さを気に入り… GETする気のようだ。

 

「ほお、ヤヤコマをGETするのか」

「はい!ここは俺に任せてください!」

「ヤーコ!!」

 

エースも腕組みしながらサトシに話しかけ、ヤヤコマに向き合うべく兄妹やシトロン達を下がらせる。ヤヤコマもサトシを見て睨んできた。……GETを賭けたバトル、スタートだ。

 

「ヤヤコマはひこうタイプ、でんきタイプのピカチュウが有利ですよ!」

「……ッ…」

「よーしピカチュウ、行くぞ!!」

「ピーカァ!」

「ケロ!!」

「ピカ!?」

 

後ろに下がったシトロンが相性の良いピカチュウが有利だとサトシへ助言、サトシも助言通りピカチュウを出す。だが… デデンネに逃げられてしまい泣いているユリーカを見て、ケロマツは力強い目つきに変わりピカチュウに待ったをかける。自分が行きたいようだ。

 

そして驚くサトシをよそにすぐさま飛び上がり、今度は勝手にケロムースを投げた。だがヤヤコマは再びかわす。

 

「ケロ!」

「ヤコ!ヤッコヤッコ!」

『ケロマツ、1人で動いちゃダメ!!』

「何やってんだケロマツ、作戦もたてないで!!ピカチュウ、10まんボルトだ!」

「ピカチュウ!!ピィィカァ〜〜…」

「ケロケロ!!」

「ピカ!?」

 

見かねたリナやサトシもさすがに止めて叱りサトシはピカチュウに10まんボルトを出させるも失敗。ピカチュウも再び失敗に終わって驚きながらケロマツを見る中ケロマツはまたしても勝手に飛び出していく。

 

「ケロロォ!!」

「ヤココ!」

「かげぶんしん!?」

「ヤッコォ!」

「ケロ!?」

「ケロマツ!!!」

「ケロマツ、大丈夫か!?」

 

今度はみずタイプが覚える技・みずのはどうを出し、ヤヤコマはかげぶんしんでかわすとつつくを出し口端でつついてケロマツを攻撃。ケロマツは下に吹っ飛ばされていき、木にぶつかり落ちてきたところをサトシに助けられた。

 

「ケロォ…!!」

「無茶すんなよ!ここはピカチュウに任せるんだ!」

「ピカピカ!」

「……!」

「ケロォ…」

「おい、ケロマツ!?」

「ケロォォォォオオ!!!」

 

サトシはケロマツを案じて無茶するなと言うがケロマツは言うことを聞かず、ユリーカを見たあとそのままサトシから脱出、ヤヤコマめがけて吠える。

 

「待てケロマツ!」

「これが例のトレーナーの言うことを聞かずに勝手にバトルする、というやつですか!?」

「ケロマツのヤツ…」

「え?」

「何であいつがそう言われてきたのか分かったのさ」

 

シトロンはプラターヌ博士から聞いた事を思い出し実際に目にして驚く。サトシも気づいた。

 

◆◆◆

 

「あ〜、腹へった… 食べたかったぜ、愛しのクロワッサン…」

「じゃあちょっと早いけどランチにするかニャ?」

「おっ!!かたじけない…」

 

こちらはカロス地方の上空、コジロウは未だにクロワッサンの事を引きずり空腹状態だった。見かねたニャースがランチボックスを出して昼食にするかと尋ね嬉しそうにした事から昼食の時間に。

 

「俺のサンドウィ〜〜〜〜〜ッチ!!!!」

「ん?今のなんなんだ??」

「シュッ!て白いのが見えたわ」

「あれはポケモンニャ…」

「ソォ〜〜ナンスッ!!」

 

……が、突如強風が吹いてランチボックスがパカッと開き、サンドウィッチが飛ばされてしまった。するとまたしても白い触覚が出てきてそれをキャッチ。ロケット団も見ていてその話で持ち切りになる。その直後、フワフワとその物体… 否、ポケモンが浮き上がってきてロケット団の背後に迫る。正体は先ほどミアレシティでコジロウのクロワッサンを奪って食べたマーイーカだ。

 

「「「ん?……ぐふぇっ!!!」」」

「ソ〜〜ナンス〜〜!!!」

 

マーイーカはフワフワ浮かび上がってきてロケット団も気づき目にすると… 少し溜めてイカスミを吐いた。当然、この3人はかわせず顔中イカスミだらけに。もれなくソーナンスも。

 

◆◆◆

 

「ヤッコ!」

「ケロォ!?」

「ケロマツ、待て!!」

「ケロッ…!!」

「ちょっと落ち着けよケロマツ…!!!」

 

戻って4番道路。今もまだケロマツとヤヤコマの戦いは続いていて、つついて吹っ飛ばされていたところだった。何度サトシが体を抑えてまで制してもケロマツは立ち上がりヤヤコマの元へ向かおうとする。

 

「ケーロ!ケロケーロ!!!」

「お前の話は分かったから、俺の話を聞いてくれ!!」

「サトシ!!!」

「ヤッコォォ!!」

「「「『わあっ!?/ わっ!/ キャッ!』」」」

「ピーカ!!」

 

シトロンがサトシの名を呼ぶと… ヤヤコマは風を起こして全員を吹っ飛ばし、サトシとピカチュウとケロマツ、シトロンとユリーカ、エースとリナとで二方向にわかれてしまった。

 

「大丈夫だったか?ピカチュウ、ケロマツも…」

「ケロ…」

「シトローン!!ユリーカ〜!!エースさーん!!リナさーん!!ケガは!?」

「こっちは大丈夫です!」

「ああ、おれ達も大丈夫だ!」

 

サトシはピカチュウやケロマツもろとも吹っ飛ばされて木にぶつかり、シトロンやユリーカ、兄妹の安否を聞くと全員大丈夫だと伝えた。

 

「ピーカ…」

「ケロマツ、お前ユリーカの悲しい顔を見てヤヤコマを懲らしめたかったんだろ?」

「そうだったの!?ケロマツ、ありがとう!!」

「ケッ… ケロッ… ケロッ… ///」

「ハハッ、ケロマツのヤツ照れてらァ」

『【ゆ、ユリーカ殿、離れるでござる…】って言ってるね。』

 

サトシはケロマツの気持ちを汲み取り、ユリーカは嬉しくなってケロマツにほっぺスリスリすると… ケロマツは糸目姿になり照れてしまった。エースはそれを見てケロマツがオスだと気づいたようで… ニヤニヤしながら見つめ妹のリナもちゃっかりケロマツの言葉を翻訳している。

 

「ヤッコヤッコヤッコヤッコ〜〜、ヤッコヤッコ〜〜」

 

ヤヤコマは円を書くような感じで未だ飛び回っていて、サトシいわく「作戦が必要だ」とのこと。ヤヤコマはひこうタイプなので空を自由に飛べるから、サトシ達の方へと引き寄せる事にしたようだ。

 

「フッフッフ… それなら僕にお任せください!!サイエンスが未来を切り開く時!シトロニックギア・オン!!名付けて、【とりポケモン引き寄せマシーン】!!!

 

シトロンはメガネをキラン… と光らせ僕に任せろと言いサトシやユリーカ、エースとリナの前でメカを用意した。その名もとりポケモン引き寄せマシーンだそう。

 

「おおおおお!!!」

「すげェなシトロン… お前メカ作れンのか」

「なんだかダサい名前…」

『そのまんまな気が…』

「とりポケモンには帰巣本能があり、それを司る磁性体をある周波数の音波によって刺激する事で、引き寄せたり遠ざけたりする事ができるのです!見ていてください、回転スタート!!」

 

サトシは目を輝かせ、ユリーカやリナがメカの名前の事で苦笑いする中シトロンがメカを作れると分かりエースも興味深そうにしながら感心していた。説明を終えるとさっそく回転スタート。

 

「ヤコ?」

 

空を飛んでいたヤヤコマはメカによって引き寄せられ、近くの木に止まり首をかしげている。

 

「効いているようですよ!」

「やったな!かがくの ちからって すげーーーッ!!」

「ヤーコォ…」

「あれっ、効いてないのか?」

 

ヤヤコマが退屈そうにあくびをしたところで… 何やらサトシ達の周囲がギラン… と光る。メカもまた効かなくなり始め、シトロンが焦り出してくる。

 

「ピィカ?」

「ケロ?」

「お、おいシトロン…」

「なんかこっち見てる!!」

 

異変に気づいたピカチュウとケロマツ、鳴き声を出しキョロキョロと周囲を見る。サトシやユリーカ、兄妹もさすがに気づいていく中、シトロンはまだメカを回している。

 

「スピアーだ!!!!」

「ピーカ!!」

 

それはスピアーの群れだ。サトシ達はいつの間にやら5人全員囲まれていたのだ。

 

『ひッ…!!!スピアー!?やだ… こわいっ… お、おにいちゃ〜ん…』

「むしポケモン… しかもスピアーの群れか… スピアーはハチみてェなヤツだからな。お前もコルボにいた時から虫が嫌いだったし怖がるのも無理はねェか…」

「出てこいブースター、一緒にリナを守れ」

「スタ!スタァ?」

 

小さい頃から虫やオバケ、ヘビや毛虫など気味の悪い物が大嫌いなリナ、もちろんのこと今囲んできているスピアーも恐怖対象でぎゅうっ… とエースの逞しい体にしがみつきポロポロと泣いてしまっている。見かねたエースも妹を心配そうにしながらボールに戻していたブースターを再び呼び出し、ともに妹を守るように指示するとブースターは元気よく出てくるなり「どうしたの?」と言いたげにコテンと首をかしげながらリナを見ている。

 

「妹は虫とオバケ、ヘビとか毛虫なんかが大っ嫌いでよォ… ほら、まわり。」

「スタ?…………スタァ!?!?」

「見たろ?この通りスピアーの群れに囲まれて泣いて怖がってんだ。だからおれと一緒に妹を守ってほしい… ヤヤコマはサトシが何とかするから」

「スタ!」

 

エースはブースターにスピアーに囲まれているこの状況を見せると、それまでキョトンとしていたブースターも目を丸くして驚きスピアーに気づく。改めて指示し直すと「うん、わかった!」と力強く頷いてきた。

 

「スピアーに反応!?」

「マシン止めて!!!」

 

そしてメカの方は目的のヤヤコマではなく、なぜかスピアーを引き寄せていた。さすがのシトロンもメカを回しながら気づきユリーカがマシンを止めろ!と叫ぶ。

 

「わああああ追いかけてきたあああああ!!!!」

「ピーカァァァァアア!!!」

「スタァァァァアアア!!!」

『ふえぇ〜〜ん… 怖いよ〜〜…』

「大丈夫、大丈夫だから絶対後ろ見んな!おれの胸で顔隠してろ!!」

「お兄ちゃん早く止めて〜!!!」

 

そうこうする間にスピアーはさっそく追いかけてきて、サトシ達は逃げざるを得ず恐怖のあまりほとんど動けなくなってしまったリナ以外は走ってスピアーの群れから逃げている。リナはエースにお姫様抱っこされて彼の胸に顔を預け、泣きながらもスピアーから目を背けた。ピカチュウとケロマツは前にいたサトシ側で、ブースターは後ろにいたエースとリナ側で目を丸くしたまま逃げている。

 

「たぶん周波数が違っていたんです!とりポケモンにはもっと高い周波数が有効と見ました!!これでどうでしょう!?!?」

 

シトロンはとりポケモンを引き寄せるにはさらに高い周波数が必要だと踏み先ほどよりさらに高くする。

 

「シトロン!!逆効果みたいだよこれええええ!?!?」

 

だがもちろん逆効果。スピアーはどんどん迫ってきている。そしてシトロンは周波数をもっともっと上げて、「とりポケモンよ、来たれええええ!!!」と叫んだ。そして…

 

ドォォォォォオオオオン!!!!!!と凄まじい音と煙をあげ爆発。衝撃のあまり5人全員の髪がアフロになって倒れてしまった。サトシやシトロンとユリーカ、エースとリナの髪もモコモコになり、エースが被っていたテンガロンハットも自然と取れてしまっている。

 

『……げふっ…』

「また失敗だあ…」

 

「スピアーが逃げてく!助かったぜ!!」

「ようやく逃げたか… ほれ、もう大丈夫だ」

『はぁ… よかった…』

「みんな、大丈夫か?」

「大丈夫!」

「ああ、大丈夫だ」

 

爆発の衝撃にびっくりしたのかスピアーは全員逃げていった。エースもその言葉で逃げたと分かりリナに知らせてあげた。間髪入れずサトシが大丈夫かと安否を聞いてきたためにミアレ兄妹側はユリーカが答え、盃兄妹側はエースが答える。

 

「なぜだ…?」

「すごいぜシトロン!スピアーをあんなに呼べるんだから!!」

「そうですか!?」

 

シトロンは疑問に思うもサトシは動じずあんなにスピアーを呼べたんだからすごいと褒め、嬉しそうにした。

 

「ヤーッコッコッコッコッコ!!ヤーッコッコッコッコッコ!!」

「笑ってるよ…」

「ヤッコォ」

「良い事思いついたぜ…!」

 

ヤヤコマもそれを見てあざ笑い、ユリーカが気づくと飛び回るヤヤコマを見てサトシは1人閃く。

 

◆◆◆

 

「見た事ニャいポケモンニャ…」

「マーイーカ…?」

「え?」

「だから、こいつの名前。」

「ソォ〜〜ナンスッ!!」

 

ロケット団の気球ではまだマーイーカと向き合っていて、コジロウがかなりハイテクな図鑑をかざす。

 

「とにかくまずはあいつをGETするニャ」

「それいい!さんせーい!!」

「GETするならポケモンバトル!!」

「ソーナンス、よろしく♪」

「ソォ〜〜!!……ナンスゥ…」

 

目の前にいる新種のポケモンにこの3人が調子に乗らない訳がなく、ムサシがソーナンスを出すもマーイーカにイカスミをかけられ不発。

 

「バトル終了ニャ…」

「よーし、こうなったら… これでどうだ!」

「マイッカ!マーイッカ♪」

「あ、ちょっとそれ!!」

「ニャー達のランチニャ!!」

「マイッカ、マイッカ、マイッカ…」

「まんまとかかったな?そうれっ!!」

「マイッカッ!」

「GET〜〜!!」

「「はやっ!?」」

 

もはやどうする事もできずマーイーカにランチのサンドイッチを全部与え、それを嬉しそうに食べたのを見てコジロウがモンスターボールを投げると… アッサリGETしてしまった。

 

◆◆◆

 

「ヤッコヤッコ」

「ケロマツ、良い作戦を思いついたんだ。ここであいつと決着をつける!!」

「ケロ」

「ピーカ!」

「決着って?」

「ここでGETするんですね!」

「いいじゃねェか。」

 

こちらは4番道路某所の岩場。スピアーが逃げていくとサトシのケロマツと、野生のヤヤコマがまた向かい合っていた。ユリーカが戸惑う中シトロンとエースはサトシの考えを見抜く。……ここでGETするつもりのようだ。

 

「一緒にやろうぜ。俺はお前のトレーナーだ、力を合わせるんだ!」

「ケーロ」

「よーし!ここ全部がバトルフィールドだ…!!高い所、低い所、お前のジャンプ力なら必ず飛び上がれる!!」

「ケーロ!」

 

サトシはケロマツにここで決着をつけるから力を合わせようと言い聞かせると、ケロマツもようやく頷きさっそく作戦を伝えた。

 

「……ユリーカ全然わかんない。」

「いけケロマツ、ジャンプしてジャンプして上を飛べ!!」

 

「ケロッ、ケロッ、ケロッ」

「ヤッコ!」

「いいぞ!もっと高く!!」

 

ケロマツは言われた通りに岩場を飛び移り、ヤヤコマを追いかけた。

 

「そうか!サトシはこの場所の高低差とケロマツのジャンプ力をかけ合わせる事でさらに高い機能性を作ろうとしているんだ!!」

『サトシ…!』

「ヤッコォ〜!!」

「いけ!みずのはどう!!」

「ケロ!」

「撹乱するんだ!!」

「ケツ!マケーツ!ケツ!ケツ!ケツ!」

「ヤッコ!」

 

ケロマツはみずのはどうを出すとヤヤコマは飛んでかわし、風を起こす。次の指示が飛んで今度はケロムースを飛ばして撹乱した。

 

「ヤコ?……ヤッコォ〜!!!ヤコッ!?」

 

だがヤヤコマが次に気づいた時にはケロマツの姿がない。……否、そうではなく岩場に潜んでいたのだ。それを知ると、ヤヤコマは口端をつつく体制になり飛んで向かってきた。しかしそれもまたダミーで、ケロマツが作ったケロマツ型のケロムースだった。

 

「変わり身!?」

「やるな…!」

『ケロムース、うまい具合に役立つね…』

「ケロマツ!!」

「ヤコッ!?」

「よし、あわだ!」

「ヤコォ…!!」

「ケッ… ロォォォ!!!」

「今だ!いけ、モンスターボール!!」

 

ケロマツはサトシの指示であわを発動。初めてヤヤコマにダメージが入りサトシはモンスターボールを投げた。……が、簡単にはGETできずボールから出てしまった。

 

「えぇ!?ダメだったの!?」

「惜しいです!」

「ケロマツ、くるぞ!もう一度上をとるんだ!」

「ケロォ!!」

 

その反応からあと一歩だったと分かる。ヤヤコマは次に翼に力を込め風を起こす。ケロマツも上へ行った。

 

「みずのはどう!!」

「ケェェェロ… ケロォ!!!」

「ヤコッ!?」

「キメるぞ… いけ、モンスターボール!!」

 

これはかなりのダメージで、ヤヤコマもさすがにかわせなかった。サトシはヤヤコマが落下するその隙にモンスターボールを投げる。

 

「やったあ!!」

「「わあ…!!」」

『よかった!』

「……フッ。」

 

少し揺れたのちにポーン!!と音がして無事にGETした事を知らせる。側でヒヤヒヤしながら見ていたシトロンとユリーカ、エースとリナの各兄妹も大いに喜んだ。

 

「ヤヤコマ、GETだぜ!!」

「ピッピカチュウ!!」

「ケロォ!!」

 

「ケロ…」

「ケロマツ、大丈夫か?お前のおかげでGETできたぜ!」

「ケーロ…」

「ピカピーカ!」

「すごかったね、お兄ちゃん!」

「どんどんジャンプ力が上がって驚きました!2人の息がバッチリでした!!」

「ああ、俺ケロマツのいろんな事が分かってきたよ!」

「ピカチュウ!」

「ケーロ…」

「出てこいヤヤコマ!」

「ヤッコヤッコ!」

「さあヤヤコマ、今日からみんな仲間だ!仲良くな!!」

 

サトシはケロマツの事が分かってきたと言い、GETしたばかりのヤヤコマを出す。そしてピカチュウとケロマツを紹介した。

 

「ヤヤコマ、今度からお腹すいたらあたしに言うのよ?人のを取るのは悪い事なんだからね!」

「ヤコォ…」

「分かったら許してあげる」

「仲直りの印にオレンの実はどうですか?ピカチュウとブースターとケロマツも!」

『それじゃあ私も!ポケモン用クッキーだよ。みんなでどうぞ♪』

「ピーカ!」

「スタ!」

「ケロ。」

「ヤッコ!」

 

ユリーカからしつけられるとヤヤコマも申し訳なさそうに謝り、シトロンが仲直りの印にと今外にいる4匹のためにオレンの実を、リナが自作のポケモン用クッキーを出した。ケロマツはその2つをヤヤコマに渡してあげていて、ヤヤコマも嬉しそうにオレンの実→ポケモン用クッキーの順で頬張った。

 

「さあみんな、ハクダンジムへ向けて出発だ!!」

 

◆◆◆

 

「すみませーん!プラターヌ博士はいらっしゃいますか?」

「ここだよ!よく来たね。」

「はじめまして、セレナです!」

「ポケモントレーナーになりに来たのかい?」

「はい!あと博士、ニュースで見たんですけどこの前のガブリアスを助けたトレーナーは…?」

「サトシくんの事かい?」

(サトシ… やっぱりそうだ!)

「彼ならもう旅立ったよ。ハクダンジムに挑戦するって言っていたんだ」

「ハクダンジム… じゃあ博士、ポケモン選んでいいですか?」

「もちろん!パートナーになるポケモンはもう決めてるのかい?」

「はい!」

「それじゃあ、みんな出ておいで!!」

「「「リマリマ!/ ケロ!/ フォコ!」」」

「わあああ…!!」

「カロス地方の新人用ポケモン・フォッコ。ハリマロン。ケロマツ。キミはどのポケモンをパートナーにするのかな?」

 

同時刻… セレナがミアレシティにあるプラターヌ研究所へ辿り着き、サトシの事を聞くと同時にパートナーポケモンを選んでいた。

 

◆◆◆

 

《聞いてくれよそばかすボーイ!!!今日マーイーカを手に入れたんだ!!》

「マーイーカ?カロスにいる新種のヤツだな。どうしてお前が…」

《俺のクロワッサンをマーイーカが全部食べたのが始まりだったんだけど、その後気球についてきたからサンドイッチをやってみたら… これまたアッサリ手に入ったんだ》

「ほお、そうか… そりゃオメデト。」

 

時を同じくして夕方。これはサトシがヤヤコマをGETしたあとの事。エースはロケット団のコジロウから電話がかかってきて、彼らに聞かれないようにしながらも男同士で会話をしていた。

 

《そばかすボーイ、黒髪ガールは元気か?そっちは今何してる?》

「ああ、妹も変わりねェさ。おれらは今日からサトシに誘われて一緒に旅をする事になったんだが、サトシが新しいポケモンをGETした」

《ジャリボーイは早速ポケモンGETか。お前らはGETするのか?》

「ちょっとはGETしようかなとは思ってる。妹があなほりポケモンのホルビーってのを欲しがったから、帰るまでにそいつのGETは目標にしてる」

《へ〜… アンタ達兄妹がカロス地方で何をGETするのか見ものね》

《ソォ〜〜ナンスッ!!》

《あっちょ、勝手に入ってくんなぁ!!》

「フ… 仲良いなお前ら。」

 

妹のリナをコジロウが気にしたのを筆頭にエースもサトシに誘われ旅をする事になったと報告。そのままムサシとソーナンスも勝手に入ってきてそれを止めているのが聞こえてエースは微笑む。彼らは今日も賑やかだ。




ゆめちゃん新情報
料理が好き、ムシとオバケがきらい
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