ウルベルトの贈り物   作:読み物好き

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前回のあらすじ
悲しみのイグヴァルジ君


死の支配者(オーバーロード)

 

 ナザリック地下大墳墓、玉座の間には潜伏中のセバス達を除き、全ての守護者、プレアデス達が集められている。

 

「──状況の説明を皆にせよ」

 

 アルベドが報告を上げていく。シャルティアの離反。アインズと共に確認した結果、離反の原因はワールドアイテムだとアインズが判断。エ・ランテルの人間達に吸血鬼の存在が漏れたという状況。途中、何度抑制されたか最早アインズは覚えていない。

 

 アインズは出来事を整理し考える。アンデッドであるシャルティアにかけられた精神支配…本来であればあり得ない。プレイヤーだ……それも…敵対者。今は一刻も早くシャルティアを何とかしたいが…。

 一度情報共有が必要だ。これ以上被害を増やすわけにはいかない。

 

 そしてもう一つの問題。アインズが帰還した際に目にした問題。

 守護者達…アルベドとデミウルゴスが言い争っていたという状況。

 アルベドの報告が終わるとアインズが口を開く。

 

「アルベド、デミウルゴス。何があったのか説明せよ」

 

 少しの沈黙の後にアルベドが口を開く。

 

「守護者統括として、ナザリックをお預かりした身として、反逆し敵対したシャルティア討伐へ赴く所でした。供にはコキュートス、マーレを伴うはずだったのですが…」

 

 睨むようにデミウルゴスへと視線を向ける。

 それを受けデミウルゴスが口を開く。

 

「アルベドの考えは早急だと判断しました。シャルティアがナザリックへ攻め入ってくる可能性を考慮し、コキュートス、マーレに第一階層の守護を命じました」

 

「何の権限があるというの?ナザリックをお任せ頂いた…守護者統括は私よ?」

「私にはナザリック防衛時における責任者としての権限がある。それは君も知っているはずだよ」

 

 どちらに従えばよかったのかと、守護者達の視線がアインズへと集まってくる。

 アインズとしては、デミウルゴスに心底よくやったと心で親指を立てている。尤も今回の場合、余りの衝撃だったとは言えど、明確な指示をせず伝言(メッセージ)を切ったアインズに全ての責任があるのだが。

 本当に良くやったデミウルゴス、そんな気持ちと共にアルベドに問いを投げる。

 

「…まずはアルベド、どの様な考えの元そうすべきだと判断した?」

「はい。アインズ様へ報告後、指示がございませんでした。故に早急に脅威を排除、回収を行い、情報漏洩を避けるべきだと判断しました」

 

(…俺のせいじゃないか…。デミウルゴスが動かなければアルベド達がシャルティアを…?)

 

 そんな想像に背筋が寒くなっていく。

 仲間達が残した子供達が殺しあう。そんな事があっていいわけがない。

 暫くの沈黙の後にデミウルゴスへと問いを投げる。

 

「…デミウルゴス、お前は何を考え止めたのだ?」

 

「原因と情報を集めるべきだと判断致しました。シャルティアが反逆した事には何か原因があるはず。また、シャルティアに動きも見られませんでした。これは敵対勢力による何らかの罠である可能性、例えば…シャルティアを囮としナザリックへの侵略等の可能性を考慮し…コキュートス、マーレに第一階層の守護をと愚考した次第でございます」

 

「見事だデミウルゴス」

 

 心からの安堵と共にそう告げる。

 

「アルベドの判断、脅威を排除し情報漏洩を避ける、これも非常に重要だ。だが…今回の場合は別だ。盲目的に従わず、よくぞ考えを示し行動してくれた」

「勿体なきお言葉。このデミウルゴス、そのお言葉深く胸に刻みます」

 

「皆も聞け!命令に盲目的に従わずに考えよ!デミウルゴスが示したように思考を働かせよ!最も最適な行動は何かを一度考えるのだ!」

 

 それを受け守護者達は深く頭を下げる。

 

「今回の件は…ワールドアイテムによる敵対者からの攻撃だと判断する。アルベドの提案通り動いていた場合、更なる被害が起こった可能性がある。我等はこの世界では強い…。だが同時に同格の敵が存在する可能性を肝に銘じて行動せよ!」

 

 アルベドは顔色を無くし翼を力なく下げ、言葉を口にする。

 

「…申し訳ございません。浅慮でございました」

「良い、アルベドよ。お前も考えた結果動いたのだろう」

 

(…と、いうかこれは完全に俺のせいだ…)

 

「──アルベド、お前を信頼している。これからも私の為に皆と協力し動いてくれ」

 

 それを受け羽をパタつかせ目を輝かせている。うん、これなら大丈夫そうだ。

 他にも色々と話したい事があるが、今はそれどころではない。

 

「これより私は…宝物庫へ赴く。アルベド、ユリ、シズ。供をせよ」

 

 そう告げ玉座の間を後にする。

 これから起こるであろうシャルティアとの戦闘を思い浮かべて。

 ──そしてシャルティアへの攻撃を行った敵への憤怒を胸に。

 

 

 

 ・

 

 

 

 ──あれが吸血鬼(ヴァンパイア)か…?

 オートスは姿を隠し様子を伺う。だが距離もある、敵意も感情もなく、ただ立っている。

 問題なのは身に纏いしその衣装。

 その辺の者が身に着けるそれではない、となれば雑魚であるはずがない。

 

(近寄るべきか?…調べる…危険か?周囲に人影や気配はないが…)

 

 暫く考え、不要に動かず待つ事を選択する。

 モモン()が現れるその時を。

 

 

 

(…骸骨(スケルトン)?)

 

 

 長く身を潜めた結果、その場に現れたのは漆黒の鎧を纏う者ではなく──ボロを身に纏う骸骨(スケルトン)

 何か呟き骸骨(スケルトン)は様々な補助魔法を詠唱していく。

 

(……死者の大魔法使い(エルダーリッチ)?)

 

 空に巨大な魔法陣が描かれていく事でその考えを捨てていく。

 

(……超位魔法)

 

 その光景に目を見開く。超位魔法を使用する骸骨(スケルトン)タイプのアンデッド。

 魔法詠唱者(マジックキャスター)タイプの最上位だと見るべきだ。

 

 ………死の支配者(オーバーロード)

 

 モモン()の様子を見に来て正解だった。

 これほどの者が居るとは信じ難い。

 ではあの吸血鬼(ヴァンパイア)も上位の者…真祖?始祖か?しかし何故動かない?

 超位魔法の詠唱を前に棒立ちの吸血鬼(ヴァンパイア)に疑問が頭を混乱させる。

 

 暫くの後、超位魔法の発動が戦いの狼煙となり戦闘が巻き起こる。

 

(…あの死の支配者(オーバーロード)吸血鬼(ヴァンパイア)の手の内を知っている?)

 

 死の支配者(オーバーロード)の返しの魔法に迷いがない。手の内を知っているか、長き経験の末にしかあの動きは難しいだろう。或いは敵対し、何度も戦闘経験があるのか。

 

(ここで消すか?あれの放置は危険だが…)

 

 頭に浮かんだ一つの考え。横殴り。

 どちらも充分に削れた所で一気に叩き潰す。

 悪くはないか?だが…別に敵対したいわけでもない。

 殺し切れなかった場合…最悪両者からの怒りを買うが…。

 それに、ここを監視する者が…私の様な第三者が居ないとも限らない。

 

 可能であれば…共倒れが望ましいが…。

 …遠距離戦では吸血鬼(ヴァンパイア)ががやや劣勢か。

 暫く思考し小声で一つ呟く。

 

 「──眷属召喚」

 

 足元から拳程度の蜂と蝿を掛け合わせたような蟲が無数に姿を現していく。

 羽音と共に宙へと浮かび、その姿は視界から消えていく。

 

 <魔法位階上昇(ブーステッド)効果範囲拡大化(ワイデンマジック)炸裂する命(エクスプローディング・ライフ)>

 

 ──行け。

 

 無数の目に見えぬ蟲が二人の元へと飛んでいく。

 

 

 

 

 

 

「<魔法三重(トリプレット)最強化(マキシマイズマジック)現断(リアリティスラッシュ)>!」

 

 三度同時に巻き起こる空間切断にシャルティアから血が吹き上がるが、傷を無視してランスを構えて突っ込んでいく。

 

「スポイトランスの回復狙いか?させん!<骸骨壁(ウォール・オブ・スケルトン)>」

「不浄!衝撃盾!!」

 

 空間が歪みシャルティアを中心に衝撃波が吹き荒れる。

 骸骨による壁もろともアインズを吹き飛ばしていく。

 

「ごっ!がっ!…くっ!<飛行>(フライ)!」

 

 吹き飛びながらも<飛行>(フライ)で態勢を立て直し、即座に返しの魔法を撃ちこむ。

 

「<魔法最強化(マキシマイズマジック)現断(リアリティスラッシュ)>!」

 

 再び血が吹き上がる。

 アインズは更なる追撃の魔法を唱えていく。

 

「<魔法最強化(マキシマイズマジック)──うおっ!?」

 

 背に…何か触れた。

 そう感じると共に背で何かが爆発し、アインズの体勢が大きく崩れる。

 

「何だ!?シャルティア!何をした!!」

 

 アインズは驚きと共に怒鳴るように口にする。

 一体何を!?何か見逃したか!?

 待て、落ち着け!シャルティアにこんな特殊能力(スキル)はない!

 …プレイヤー!?周囲に目をやるが姿はない。

 そのままシャルティアに目をやると、好機と突っ込んでくる。

 

「<魔法三重(トリプレット)──ぐお!!」

 

 詠唱と共に腕に何かが触れた。その感覚と共に爆破が起こる。

 防ぎ切れてはいないが、ダメージ自体は大した事はない。

 この程度ではアインズには大きなダメージは与えられない。

 しかし──爆風が致命的だ。

 魔法の詠唱を掻き消し、体勢を崩すには十分の衝撃を与えている。

 

(くそ!!MPを無駄にした!何だ!?何が起こってる!?)

「ぐがっ!」

 

 スポイトランスの一撃がアインズに深く突き刺さる。

 体を貫通したランスを押し込むように、前へ、前へと渾身の力で突き進む。

 ミシミシと音を立て、激痛と共に体を構築する骨が砕けていく。

 

「<光輝緑の体(ボディ・オブ・イファルジェントベリル)>!発動!!」

「<骸骨壁(ウォール・オブ・スケルトン)>!!」

 

 緑色の光と共に時間が巻き戻るかのように槍の先端が体から離れていく。

 瞬間、即座に骸骨の壁を作り出しシャルティアの視界を遮っていく。

 壁が立ち昇ると共に、複数の爆発が壁の上部で起こっている。

 

(何だ!?また爆発した!?何故だ!?何かに…何かに触れた!?)

 

「<魔法位階上昇化(ブーステッド)効果範囲拡大化(ワイデンマジック)衝撃波(ショック・ウェーブ)>!」

 

 アインズの周囲に大気を歪ませ衝撃波が巻き起こっていく。

 壁を吹き飛ばすと同時に空中で無数の爆発が巻き起こる。

 何か──何か居る。

 

「<看破(シースルー)>」

 

「──悪夢の蝿蜂(ナイトメアフライビー)!?何でこんな所に!?」

 

 <看破(シースルー)>により周囲に無数に展開していた蟲の存在を目に、驚愕と共に抑制される。

 一体何時から居た?敵プレイヤーか?敵プレイヤーの放った配下?

 プレイヤーであれば、シャルティアと共に攻めて来るはず。

 それに配下であれば、何故こんな隠密性だけの雑魚を放つ?

 しかし何故爆発した?悪夢の蝿蜂(ナイトメア・フライビー)にそんな特殊能力が?

 戦闘中に頭に多大の疑問が流れ込んでくる。

 ああ!!わからん!!!

 

「糞が!!ここで切ってくるか!」

 

 目にした光景に悪態が口を出る。シャルティアの前に白い光が現れ、人の形を作っていく。

 光のようなシャルティアの分身体、死せる勇者の魂(エインヘリヤル)

 

「眷属召喚」

「きったねぇ!!」

 

 更に眷属を召喚し、スポイトランスによる回復に使っているシャルティアの姿に思わず素が出て行く。更に残った無数の蟲を目にアインズも切り札を切っていく。

 

──The  goal  of  all  (あらゆる生あるものの)life  is  death(目指すところは死である)

 

「──<魔法効果範囲拡大化(ワイデンマジック)嘆きの妖精の絶叫(クライ・オブ・ザ・バンシー)>!!」

 

 

 

 

 

 

(…あれは…危険だ。)

 

 大地にすら死を与えた特殊能力(スキル)を目にオートスに嫌な汗が背を走る。

 何だ…?あの特殊能力(スキル)は。時計?時計の様な…。

 時計の特殊能力(スキル)…?何処かで…聞いたような気がするが。

 

 …吸血鬼(ヴァンパイア)が生きている?違うか…まさか蘇生したのか?

 眷属での横槍程度にとどめて正解だった…。

 

 仮に敵対していたら…そんな想像が頭を巡る。吸血鬼(ヴァンパイア)の方は厄介だ。あの耐久力、あの盾のような攻防一体の特殊能力(スキル)死せる勇者の魂(エインヘリヤル)。更には蘇生持ち?冗談ではない。一対一は避けたい相手だ。

 

 ──死の支配者(オーバーロード)。単純な遠距離における魔法の撃ち合いであれば火力差で倒せる。だが問題なのは対応力の高さ、そして何よりあの特殊能力(スキル)。事前知識なしであれば、時計の特殊能力(スキル)を使われて…死んでいた。

 そんな考えの中、両者は戦いの最終局面へと進んでいく。

 

完璧なる戦士(パーフェクト・ウォリアー)?あの武器は?何処から出した?)

 

 一つの光景に混乱していく。

 弓、拳、短剣、斧と多くの武器を何処からともなく出している。

 インベントリ…違う。即座に出している。何だ?特殊能力(スキル)…?

 

 その後に続いた光景が更なる混乱を呼ぶ。

 二度目の超位魔法……無詠唱だと!?何だそれは?無詠唱での超位魔法だと!?

 その一撃で消えゆく吸血鬼(ヴァンパイア)を傍目に眉を顰める。

 

 …あの死の支配者(オーバーロード)…。関わらないに越した事はない。

 

 モモン(あの鎧)は……あのアンデッドとでも出会って死んだか?

 最早どうでもいいか。あの吸血鬼(ヴァンパイア)は魔封じの水晶一つでどうこうなる相手ではない。

 この世界には強者が存在する。それを知れただけでいい。

 

「身を晒さなかったのは正解でした」

 

 小さく呟きその場から消えていく。

 

 

 

 

 ・

 

 

 

 

「──以上が王国からの報告になります」

 

 髭を扱きながら老人が告げる。

 

「楽しそうだな、じい」

「無論ですぞ陛下!第五位階の使い手!これに心躍らぬ等あり得ませぬ!」

 

 楽しそうに告げる老人。正に魔法使いといった外見の者──フールーダを横目に、薄く笑みを浮かべる眉目秀麗の男性──ジルクニフが告げる。

 

「第五位階に…強大な吸血鬼(ヴァンパイア)を撃ち滅ぼす者か、王国には勿体ない逸材だ」

「その通りですぞ陛下!第五位階…それも若きマジックキャスター!!帝国に引き抜く事が最大の利益となりましょう!」

 

「じいはそのマジックキャスターに興味があるだけだろう?」

 

 隠しもせずにその通りだ、引き抜きましょうと力強く告げるフールーダに苦笑しつつ思考を働かせていく。

 エ・ランテルにエ・レエブルでの悪魔事件。特に影響が大きいのはエ・レエブルか。蝙蝠の領地を荒らすとは、素晴らしい。これを受け王国の国力は大きく低下、国民の王国への不信感も高まっていると聞く。正にチャンスだ。

 

 王国の売国奴(ブルムラシュー候)の報告によれば、アインズ・ウール・ゴウンとか名乗るマジックキャスターがカルネ村とかいう村を救ったとも聞く。ふん、あの老王め、自国すらまともに守る事ができなくなったか。今なら軽く小突けば有能処は引き抜けるかもしれん。今年一気にケリをつけるのも悪くない。

 報告書に目を通し、一つの文字で目が留まる。

 

「…墳墓?これは何だ?」

 

 それを受け秘書官──ロウネが口を開く。

 

「最初の悪魔事件を受け、陛下が銀糸鳥に以前ご依頼された件での副産物です。エ・ランテル近郊に複数の丘に潜むような墳墓を発見したとの報告を受けています。このような丘や墳墓は以前は確認されなかったとの事ですが…何時から存在するのか、何が潜んでいるのか、誰が作り上げたのか共に不明です」

 

 エ・ランテルで出現した悪魔、帝国に被害が出ては困る。何処から現れたのかの原因究明の為、王国に悟られぬよう秘密裏にジルクニフが銀糸鳥へと依頼した件。

 

 何もない所に突然墳墓が現れるだと?可能性は二つ。王国が自国の領土を管理すらできず、気づかれていなかった可能性が一つ。以前は存在しなかった可能性が一つ。王国は愚か者が多いが、貴族は自身の領土や金には目がない。となれば前者はあり得まい。では突然墳墓が植物の様に生えてきた?馬鹿な。

 

 ──何者かが作り出した。或いは出現した、昔からあったが隠されていたと考えるべきだ。

 突如現れた…悪魔事件と無関係…とは思えない。では…潜むは悪魔…か?

 

「この情報を知る者は?内部は確認したのか?」

「秘密裏の依頼でしたので、知るのは発見した銀糸鳥。そして報告を受けた我々のみです。遠巻きからの発見で近寄っていないそうです」

 

 それを受け考える。つまり情報は独占している。

 これを何かに利用出来ないものか。

 

「悪魔…とはどのような生物だ?」

 

 ジルクニフの妙な問いに、髭を扱きながらフールーダが答えていく。人間に敵対する事が多い、人を堕落させる者、契約を結ぶ事で利用できる者もいる。取引はしてはならない。といった御伽噺のような説明に溜息をつく。つまり何もわからんという事か。

 

「悪魔から怒りを買ってはならないとも耳にしますぞ。かつての八欲王は強大なる悪魔の怒りを買い、大地は割け、空は割れたとも語られます」

 

「古く下らん御伽噺だ。結局悪魔が滅んだのだろう」

 

「伝わる伝承とは意味があるのですぞ陛下。その後、仲違いを起こし八欲王は滅んだとされております。この話の教訓、それは悪魔には関わるなでございますぞ」

 

「ではじいの知らない魔法を教えるから、取引しろと言ったらどうする気だ?」

「喜んで取引に応じるでしょうな」

 

 当然ですと告げるフールーダに、苦笑交じりでそれは困ると告げておく。

 御伽噺など下らん。それに身内で争い、滅ぶような愚か者は何もせずとも滅ぶであろう。

 鼻で笑い、話半分に話を聞いていたジルクニフに小さな疑問と考えが浮かぶ。

 

「怒りを買うな…か?」

「さようでございますな」

 

「…怒りを買った結果が大地は裂け空は割れたか」

 

「じい、例えばだが…悪魔はどうすれば怒るのだ?」

「どうすれば…?わかりかねますが」

 

 人間であれば喧嘩を売られれば怒るだろう。では悪魔とやらは何に怒りを感じる?違うな、悪魔ではなく生き物と考えるべきだ。生き物は何に怒りを感じる?

 

 …テリトリーが侵された時。

 

 使えるかもしれん。未探索の遺跡には多くの財と危険が眠ると聞く。もし、エ・ランテルの事件と関りを持っている、或いは住処であったなら…。王国の国力を更にすり減らす事も可能か。

 

「ロウネ、請負人(ワーカー)に冒険者として偽装させる事は可能か?」

「偽装でございますか?難しいでしょうが…膨大な資金と時間、人員と陛下のお力さえ頂ければ不可能…ではないかと」

「構わん、好きに使え」

 

 これで噂の冒険者の実力を確認できるかもしれん、英雄とやらも気になるが…。

 問題なのは第五位階、魔法の力の偉大さはフールーダが証明している。

 本当に噂通りなら確実に引き抜く価値がある。目論見通り行けば王国の国力の低下、結果的に違ったとしても発見物によっては財が戻るか、或いは増えるか。更には何か不利益が起これば貴族の首を飛ばせる…。元手に多少の出費程度、釣りが出る。

 

「ロウネ、使えん貴族を上手く使う時が来たぞ」

「陛下?」

 

「冒険者に偽装させた請負人(ワーカー)をエ・ランテルに送り込め、無論依頼する際も一度他を通せ。折を見て貴族を介し、墳墓とやらの情報をブルムラシューに流せ」

 




ももんが  :こ、答えを教えて…お、おこう…課金アイテムだよ(若干危なかった感)
しゃるてぃあ:ハァ!?
おーとす  :よく聞こえねぇ…。
観戦者の皆様:アインズ様ぁん↑↑↑

炸裂する命(エクスプローディング・ライフ)
対象を爆薬へと変える。接触する、死亡すると残りの生命に応じ周囲にダメージを振りまく。
雑魚敵用だったが、フレンドリーファイア解禁により移動型爆弾になった蟲君。

悪夢の蝿蜂(ナイトメアフライビー)
ブゥーン。チクッ!カサカサ…。
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