モモンガ兄貴、百科事典を入手。
「皆聞け!これより王国に仇名す反逆者…否!愚かなアンデッドを討つ!」
「おお、何と凛々しき姿!流石は次期王でございますな!バルブロ殿下!」
剣を掲げるバルブロにボウロロープ候が告げていく。
集まる貴族達がその姿を褒め称え、正にバルブロに春来たり。といった所である。
「殿下…ボウロロープ候、アンデッドを侮るのは少々危険かと…」
都市長のパナソレイが渋い顔をして口にしていく。
水を差されたバルブロが不機嫌そうに吐き捨てる。
「パナソレイ!父上にどう取り入ったか知らんが、都市一つ守れずよくぞ都市長等と名乗れたものだ!俺が王になった暁にはお前には暇を与えてやる!田舎で自分の屋敷でも守っていろ!」
「流石はバルブロ殿下…いや、次期王は決断力があられる」
貴族の一人が口にする。貴族達の目に歪な光が宿っていく。
パナソレイが免職。であればエ・ランテルを治める事が出来る可能性が生まれる。
現王は老いた。この男であれば最高に扱いやすいであろう。
であれば此度の戦いで印象に残らねばと、皆目の色を変えていく。
「最後に確認した際には…数百を超えるアンデッドが確認されております…どうなさるおつもりですか殿下」
パナソレイが告げていく。
下らんと一笑に伏しバルブロが告げる。
「数百?貴様…本当に何もできんのか?一体今まで何をしてきた?数百数千程度、我等が精鋭が即座に鎮圧してきてやろう!」
「バルブロ殿下の仰る通り!アンデッドである以上、ただの矢は効かぬであろうが、火矢を射かけてやれば接近前に大部分を潰せましょう。或いは屈強な騎兵隊で持って突き、歩兵で圧し潰せば十分でしょうな」
そう口にボウロロープ候が拳を振り上げる。
貴族達が流石だと口々に褒めていく。
実際の所、彼等の知るアンデッドであればそれで十分過ぎるのだ。
「お待ち…お待ちを!今回はただのアンデッドではないのですぞ!ミスリル級の冒険者でも歯が立たぬのです!」
「パナソレイ!いい加減にしろ!ミスリル級の冒険者だったか?ならば聞こう!そのミスリル級とやら1チームで何千、何万の兵を倒せるのか!?我等は8万と言う大群!これこそが王国の結束力よ!そこまで怖いのならば臆病者の冒険者共とお前達はエ・ランテルに籠っていろ!」
バルブロが怒鳴るように告げていく。
なお諫めようとするパナソレイに耳打ちする者が居る。
パナソレイの背後に控え、一連の流れを見ていた男、アインザック組合長。
幾つか小声で会話を交わし、パナソレイが力なく告げていく。
「わかりました…王国の…皆様方の勝利を祈っております」
「ふん!貴様のせいで士気が下がったわ!出陣の太鼓を鳴らせ!」
太鼓の音がエ・ランテルに木霊すると共にバルブロが貴族達を率いて出陣していく。
バルブロの顔には邪悪な笑みがある。アンデッドに対して感謝の笑みが。
まさかこのような機会で王への階段を駆け上がれるとは。滅ぼす前に礼の一つでも言うべきか。
エ・ランテルに残されたパナソレイがアインザックに告げていく。
「…組合長、何とかできんかね…」
「無理でしょう…彼等は魔法と…我等冒険者を知らない…いえ、知る気がないようです。蒼の薔薇や朱の雫が来ていない所を見てもそれは明白でしょう」
「……王都の冒険者組合に圧力がかかったとは聞いているが…私も貴族の端くれ、自領を…自国を攻めるアンデッドであれば自分達で何とかしたい…というのは理解できなくもないが…組合長はどうなると考えているのだね」
それに応える事はなく、アインザックは沈黙を保っている。
とても長い沈黙の後に後に天井を見上げ口にする。
「──8万の
力なく口にした言葉が部屋に木霊していく。
・
「アベリオン丘陵…」
用意された馬車に乗り、エ・ランテルへ向けアンデッド達と共に歩みを進めるアインズの手には分厚い書類が握られている。パンドラズ・アクターから提出された事細かな報告書。
調査により得たパンドラズ・アクターなりの結論、それに至るまでの考察や情報源、信憑性等が細かく記載されている。
所々読み飛ばしつつも、まだまだ先は長い。そんな中ぼんやりと考えていく。
アベリオン丘陵には人間が居ない。正確には住む事が難しい。
あの地には亜人や異形種が住んでおり、聖王国や法国──人間種の国と小競り合いが起こっていると聞いている。
「そんな地が故郷…?」
そして別のページに記された一つの報告。
墳墓に同行した冒険者が口にした、噂としてのとある報告。
あの姉妹はありえぬ程の魔力を秘めているとの小さな噂。
「ありえぬ程の魔力…?」
…まぁ…第五位階は現地で考えれば、そう感じてもおかしくはない。
が、姉妹というのが引っかかる。ベロスも第五位階を?
そういえば彼女が戦っている姿は見ていないが。
…帝国には第六位階を操る者が居ると依然聞いた。
──まさか、より高位の魔法を行使でき…隠している?
「馬鹿な。それじゃまるでプレイヤーだ。エ・レエブルで確認したじゃないか」
そう、あの時オートスさんは
出会いを思い出し、脳裏に浮かべていく。
そんな中に疑問が湧いていく。
「
当時も少し疑問に思ったが、
広範囲を攻撃する為と納得していたが、
第四位階にも第五位階にも範囲魔法はある。
覚えていなかったか、使えなかったのか。
それにしても…今思い返すと凄まじい火力の
「…あれは…本当に凄まじかった」
アインズは魔法に関しては充分な知見がある。その上で疑問が湧いてくる。
彼女の魔法の威力が高いのには理由がある。
ワールドディザスターには
魔法威力が増大するが、燃費が悪くなる。呪いのようでもあり、OFFにすることができない。
が、ワールドディザスターのクラスを習得している…等とはアインズが思い至れるわけもなく。
ただただ、違和感として口を出て行く。
「…何かおかしい。何か…変だぞ」
あの炸裂した際の威力。
当時はあの状況で気にも止めなかった。正確には使う魔法にばかり気がいっていた。
その後も立て続けにシャルティアの洗脳事件だ。じっくりと考える暇がなかった。
…あの
魔法の威力が高くなる…
それに…炸裂する範囲が広かった。
低位の魔法はより高位の魔法を習得する事で徐々に威力や範囲が増していく。
あの威力……炸裂した…範囲………。
──もっと上位の魔法を行使できる可能性がある。
「第五位階……第五位階はただの自己申告だ」
待て、待てよ。もし、もしもそれ以上の魔法を行使できるなら。
アベリオン丘陵が故郷…そこに住めるだけの力を持っている。
現地の異形種や亜人種が手を出さない程の力。それなら納得できる。
ナーベには目立たぬように第三位階までの制限をかけた。彼女達がもし同じ事を考えていたら。
まさか……まさか…プレイヤーなのか?まさかシャルティアを…。
「そんな事ありえない……あってたまるか」
そうだ、ありえん。ありえてたまるか。
そもそもシャルティアが洗脳された時、彼女達は俺と一緒に居たんだ。
当時は俺も警戒していたし…その後は会話をしていた。
俺とナーベラルの目を盗み、極短期間でシャルティアを見つけ出し、洗脳する等不可能だ。
「…では何故だ?プレイヤーではないとして…力があるのに隠す理由……」
暫く考え一つの答えに辿り着く。
「目立つ事を避ける為…か?」
第五位階であの騒ぎだ。
もし、もし仮に第六や…第七といった魔法を使えるとして…それが知れたらどうなる?
大騒ぎでは済まない、それは想像に易い。
彼女達は父親と悪魔を捜していると言っていた。
その為に目立ちすぎて行動が制限されれば本末転倒だ。
成程それなら納得できる。力を隠した理由はそれか?
力を隠した…………隠した……?
アインズに別の可能性が頭を過る。
「アベリオン広陵……力ある
嫌な予感が脳裏を過り、出もしない冷や汗が流れる感覚を味わっていく。
「……………まさか…」
もし……もし彼女達が──認識阻害の魔法を行使出来たら。
アベリオン広陵が故郷……認識阻害のかかった……地下室…。
小奇麗で…最近まで……誰かが使用していた形跡…。残された古い本と…骨…。
オートスさんは本が好きだ…ベロスは…骨が……。
アインズの中で一つの仮説が組み上がっていく。
「まさか…まさかそんな馬鹿な…」
もし、もしも──彼女達の部屋を……不在の際にデミウルゴスが見つけ…そこを…。
それを…俺達に敵対するプレイヤーが破壊した…?そしてそこに彼女達が戻った…。
そうだとしたら。
そうだったら…デミウルゴスが手を出し…俺達が手を出したから…。
俺達が手を出したらから、プレイヤーに狙われたとしたら。
そうでなくても……もし、もしも牧場が彼女達の……故郷だったとしたら…。
「……俺達が彼女達にとってのナザリックを壊した…の…か……?」
膨れ上がる罪悪感と共に、間違った想像であってくれと祈りを捧げていく。
もし…もしそうだったら何と詫びればいいんだ。
何度か抑制されるも、じりじりと焦燥感が湧いていく。
友だと宣言しておいて…知らなかったで済まされる問題ではない。
仮に俺が──俺が不在の間にナザリックを誰かに牧場等にされていたら──。
俺なら…許せ……許せるか?難しいだろう。
首を振り、頭に浮かんだ恐ろしい仮説を頭の隅へと追いやっていく。
これからプレイヤーと一戦交えるかもしれない。考えるのは…終わった後だ。
そう──そうだ。敵対プレイヤーが来るかもしれないんだ。
現実逃避に理由を付け、分厚い書類をインベントリにしまいかけ、手を止める。
『最後まで必ずや目を通して頂ければと!』
そう告げていたパンドラズ・アクターの姿を思い出す。
暫く考え、ゆっくりと手元に書類を戻していく。
捲っていく途中、とあるページで手が止まる。
「……………何?……ナザリックの……関係者の可能性?」
嫌な予感がしつつも、続きに目を通していく。
ベロスが墳墓調査の際に依頼を受けた際に行ったサイン。
サインには"ベロス・アレイン・オードル"と記載されていた。
偶然の可能性も高いが、個人としては要調査が必要だと考える。と記載された報告文。
「アレイン……アレイン・オードル?」
エ・レエブルへ向かう途中の会話を思い出し、手から書類が落ちていく。
『帽子──…山羊の頭を持つ悪魔を探しています。お心当たりが?』
そう告げていた姉の姿。
「帽子……帽子の山羊頭の悪魔…父を探す……アレイン・オードルを名乗る………力を持つ
小さく呟いた疑問の声は、馬車が止まる音に消えていく。
扉が開かれコキュートス、シャルティア、アウラが並んでいる。
「アインズ様、前方の平原に人間共が群れていんすぇ」
「数は──多分8万くらいです!」
「ナザリック初ノ表立ッテノ戦イ。開戦ノ狼煙ハ是非トモ、アインズ様ニ」
「──わかった」
考えを整理しきる時間は与えられず、無常にも時は進む。
馬車の床に落ちた書類を拾い、箱に入れインベントリへとしまいこむ。
先ずは、先ずはこれを片付ける。考えるのは──終わった後だ。
様々な可能性や考えが頭を過るも、頭の隅へと追いやりアインズは歩みを進めていく。
・
平原に二つの集団が睨み合う形となっている。
そんな光景を風景に溶け込み姿を隠した、仮面を付けた二人が空から見下ろしている。
周囲には
「姉上の言った通りになったね」
与えられた期日をギリギリまで使用し、魔法陣に貯め込まれた魔力は発動の機会を今か今かと待っている。
既に風景に溶けみ不可視となった、儀式魔法の範囲にアンデッドの集団が収まりつつある。
人間の集団の半数も足を踏み入れている事に対し、事前に釘をさしていく。
「先に断っておきますが、今更中止はしません」
「わかってるよ…帰ってくれないかな」
「余り期待はしない方が…………は?」
オートスから妙な声が出る。
想定外所か、予想すらしていなかった存在を目にして。
視線の先ではアンデッドが統制の取れた軍のように中央に道を作っていく。
その中央を歩く4人の影。
一人は
小柄な
「な…何故…あの
ある程度の護衛を連れて来る事は想定していた。
が、あの
まさかあの
──それだけはありえない。ありえてたまるか。
確実に勝てる…勝てるはずだったが、
が、アレの手の内も見ている。ベロスも居る、問題ない。問題ないはずだ。
普段であれば長き準備が無駄となってでも、一度引くという選択を行っていたのだろう。
彼女の冷静な判断能力は
アインズ達はナザリック・オールドガーダーに作られた道を歩んでゆく。
暫く歩き、軍勢の最前線に辿り着く。
人間の軍をざっと見渡していく。見知った顔は見て取れない。
「冒険者は来ていないのか?まぁ…好都合だが……」
馬に乗った体格の良い男性が軍の中から声を上げる。
距離があっても聞こえるあたり、何かマジックアイテムを使用しているのだろう。
「王国に弓引く愚かなるアンデッドよ。我々は──」
何やら喋っているが、今のアインズの頭には入ってこない。
先ほどの仮説や推測が頭を過っては、抑制されていく。
この時ばかりは抑制がかかる体に心から感謝を捧げていく。
これから敵プレイヤーが現れる…かもしれない時に、冷静を保てる事はありがたい。
砂時計を片手に握り小さく告げる。
「…ではプレイヤーのお手並み拝見といこう」
言葉と共に巨大な魔法陣が展開されていく。
それを目にした人間達から、大きなざわめきと驚きの声が上がっていく。
恐怖というよりは素晴らしい見世物を目にしたような感嘆の声である。
少しの間の後に疑問に首を捻る。超位魔法の準備という隙を晒したが…攻撃が来ない。
「──敵…敵プレイヤーは…来ていないのか?」
巨大な魔法陣を目に、兵達は驚きの声を上げていく。
兵を率いる貴族達も見世物を見ているかのように感嘆の声を上げている。
美しくも不思議なその魔法陣。これが本当に魔法なのかと。
「愚か者!驚いてないで進め!!」
バルブロの怒鳴り声を耳に現実に戻ってくる。
そう、魔法陣であれば攻撃する気なのだ。見惚れている場合ではない。
「魔法等、詠唱中に潰してしまえば良いのだ!続け!」
ボウロロープ候が剣を抜きそう告げる。
それを合図に騎馬隊と歩兵が進軍していく。
その光景を空から目にしている二人が渋い顔をしている。
一人は自ら死地に足を踏み入れる人々に。
そしてもう一人はその光景の意図を探って。
「また超位魔法…何故奴は初手に使う?それに無詠唱はどうした…?」
疑問が浮かぶも考える時間はないと首を振る。
可能であれば全てのアンデッドを範囲に捕えたかったが仕方がない。
それにオートスにとっては好都合な事に、魔法の範囲内に生贄が次々と増えていく。
何の超位魔法かは知らぬが、これを超位魔法で消し飛ばされるのは惜しい。
小さく息を吐き儀式魔法を解放していく。
──<
突っ込んでくる人間を暫く眺めていたアインズが異変に気付く。
「何だ…?地震?うおっ!?」
「うわ!地震!?──炎!?あっつっ!!」
地面が一つ揺れ、同時に大地から炎が上がる。
アインズや守護者に激しい痛みを感じさせるに十分な爆炎が上がっていく。
人間やナザリック・オールドガーダーに耐え切れる程度の威力ではなく、その場に居た者全てが熱いと感じる間もなく、瞬時に炭化していく。
「来たか!!何処だ!?」
超位魔法を発動しようにも対象が視認できていない。
発動を中止し
地上に視線を向けていくも、見渡す限りの地面が焼け焦げ、守護者意外に動く者の姿はない。
地上には居ない。ならば──。
「<
「何!?」
頭上からの声に視線を向ける。
翼と角を生やした仮面を被るスーツ姿の者。
二人の悪魔がそこに居た。
「女性の……悪魔…まさか──」
「<
「がっ!!?」
アインズの体を炎が包み、激痛を与えていく。
激痛は抑制され、体勢を整えつつも言葉を投げる。
「ま……待て!お前達は──」
「<
眩い爆発と共に激痛が走り吹き飛ばされる。
会話一つ成立せずに魔法を叩き込んでくるとは想定外もいい所であった。
もし、もしあの二人が──そんな予感が頭を過るも、振り払う。
冗談のような威力の魔法だ。このままでは殺される。
激痛と驚きは抑制され、アインズに冷静な思考を運び込む。
「<
背に何か触れた感覚と共に爆発が起こり、魔法は発動する事なく魔力が消えていく。
この爆発には覚えがある。シャルティア戦での最中に──。
「<
アインズを取り囲むように無数の
その光景を目に、一つの記憶が頭に浮かぶ。
この戦法…あの時の──プレイヤー!!
激昂と共に抑制され、分が悪いと即座に判断する。
地面を焼いたあの魔法、正体がわからない。
未知の魔法を行使する可能性のあるプレイヤー。
転移は封じられた。アルベドに連絡し、増援を呼び確実に……捕える。
「<
「<
「よくもアインズ様に!!殺す!!」
シャルティアが地面を蹴り、槍を手に空へと駆けていく。
「シャルティア!!気を付けろ!その辺には──」
「<
視界が閉ざされると同時に複数の爆発が起こり、体勢が崩れていく。
「<
束ねられた三本の雷がシャルティアの体を貫いていく。
想定外もいい所の威力に驚くも体勢を持ち直す。
「シャルティア!一旦下がれ!!<
それを目にシャルティアが距離を取る。
「──
そう、威力がおかしいのだ。魔法全体が強化されているような。
強化された…魔法…。頭を過る考えに首を振る。今はそれ所ではない。
次の行動を考える。会話は──相手に応じる気が全くない。
一撃入れる、或いは優勢に持っていけば会話に応じるか?
そんな思考は巨大な咆哮と共に消えていく。
空中に居た悪魔二人も咆哮の方へと視線をやっている。
無視するには難しい程の存在感を放つ何かが、立ち昇る黒煙の中に居る。
──儀式魔法・
魔法陣に炎を呼び出し、その場で死亡した者の数により召喚される悪魔の種類が変わっていく。
ユグドラシルにてプレイヤーが検証した際に5000の生贄を捧げた結果、魔将を呼ぶという微妙過ぎる効果だった。
その結果が広まるや、ネタ魔法と認定され見向きもされなくなった。
アインズが思い浮かばなかったのも当然と言えば当然である。
ユグドラシルは全てが未知に隠されている。
普段は19匹だが、特定の条件下では5000の
5000の生贄で魔将を呼ぶのに終わったのは、単純に生贄が少なかったのだ。
8万近い人間と2000近いアンデッドを悪魔へと生贄に捧げた結果、それは最上の返礼を持って返された。
黒煙の中から炎が広がっていく。
徐々に広がる炎の中から黒煙と炎を伴った者が姿を現す。
体内から炎が噴き上がり、黒煙と炎をその身に纏う。
巨大な翼と角の生えた頭部、牙を持つ顔は完璧な悪魔の姿と言えるだろう。
「あれは……ありえん………バロールだと…」
その身から立ち昇る炎が剣の形を作り、悪鬼──バロールの手に収まる。
怒れる主人の意思を伝えるが如く、その咆哮が焼けた平野に響き渡っていく。
ぱんどら :報告書、役に立ったでしょうか
なーべらる:あれ程事細かな報告書、当然です(尊敬の目)
デミえもん:アインズ様ならばここまで見越しての行↑動↑↑
ももんが :(白目)
『バルブロ殿下及び貴族派閥の皆様』
バロール君のご飯となり、炭になった模様。
一瞬だったから痛みも一瞬だよ!なお魂は悪魔君が持っていった模様。こわい。
♦
もしもし?もしもーし。
♦
選択した五感の一つを遮断する。
相手とのステータスに差があればある程時間が伸びていく。
♦バロール
D&Dより。D&Dは多分ロードオブザリングより。
恐らくバルログ。古より生きる糞強悪魔君。
ガンダルフ連れてこなきゃ。フールーダじゃあかんのか?あかんね。