暗殺教室 呪力から脱却した暗殺者   作:狼ルプス

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初日の授業

ウス、天野燈志だ。今日からE組に通う事になった者だ。SHRと自己紹介が終わり授業を受けている。実際授業が始まると俺は驚いた。

 

正直殺せんせーを侮っていた。教師としてのレベルは完璧、しかも教え方も上手い、授業ってこんなに楽しかったか?本校舎の腐ったみかんとは全然違う。

 

何故ここで教師をしようとしたのかが本当に謎だ。誰かに言われてここの教師を受けたのか?

 

 

 

 

 

 

「天野君、どうだった殺せんせーの授業?」

 

殺せんせーの授業が終わり隣の席の矢田が聞いてきた。

 

「…1番分かりやすかった。授業がこんな楽しいと思うとはな……」

 

触手などを多彩に使っていて、飽きることがなかった。そして何よりも分かりやすかった。授業自体が退屈と思わなかったのははじめてだった。

 

 

「そっか、それとこのクラスには馴染めそう?」

 

「…初日だからなんとも言えねぇよ」

 

このクラスが明るいのも殺せんせーのおかげもあるかもしれないが、前のE組生徒は全てを諦めた奴が多かったと聞いたことがある。今のE組にはそんな雰囲気は感じられない。やっぱ100億の効果もあるのか?

 

「桃花ちゃん、何の話?」

 

確か倉橋だったか?俺と矢田との会話に混ざる。

 

「あ、陽菜乃ちゃん。実は天野君と殺せんせーの授業が分かりやすかったとか馴染めそうなのか話をしてたの」

 

「確かに分かりやすいよねー!殺せんせーの授業」

 

 

「どうですか天野君、先生の授業は?」

 

殺せんせーが俺に聞いてきた。突然現れるなよ、気を抜いてたから少しびっくりしたわ。

 

「殺せんせーか、今ちょうど殺せんせーの授業がわかりやすかったって話をしてたところだ」

 

「それは何より。皆さんとも仲良さそうですし」

 

「ああ、仲良くさせてもらっている。と言うか、このクラスは退屈しなさそうだしな」

 

 

「ヌルフフフ、それは良かったです」

 

 

そしてこれを聞いた殺せんせーはマッハでどっか行った。毎度思うが早いなホント。

 

 

 

 

 

「そういえば、次の授業は先生が違うのか?烏間先生は体育担当と聞いていたから知ってるが…」

 

「うん、そうだよ。このクラスには殺せんせーと烏間先生の他にもう1人教師がいるの」

 

そう付け足すと矢田は肯定した。その先生が殺し屋である事も教えてもらった。

 

矢田から話を聞く限り、ハニートラップを得意とする女性の殺し屋らしい。

 

「…ホントおもしれーな、この教室」

 

ホントに退屈しないな、殺し屋がどんな授業をするのか。実際かなり気になる。

 

 

 

授業が始まると金髪の女性が入ってくる。なるほど、あれが英語担当の教師か……殺し屋と言うだけあって血の匂いが濃いな、一応香水とか化粧で誤魔化しているだろうが俺にはプンプン匂う

 

「アンタが今日A組からきた子ね。私の名前はイリーナ・イエラヴィッチよ(でかいわね。ホントに中学生なの?それにコイツ…向かい合って気づいたけど、普通じゃないわね…相当強い、真正面からやっても負けるビジョンしか浮かばないわ)」

 

「天野燈志だ。よろしく」

 

 

「私の事はイリーナ先生と呼びなさい。まちがってでもビッチなんて呼ぶんじゃ「了解だビッチ先生」って早速読んでんじゃないわよクソガキ!」

 

 

「面白い反応するな。ビッチ呼びがいじりがいがありそうだ」

 

 

「ムキーッ!上等よ、このくそガキ!」

 

怒ったビッチ先生が俺に向かってチョークを投げつけてくる。流石暗殺者…物投げのスキルもかなりいい、俺はそれを全て顔に当たる前に指で挟み掴む。

 

「そんな危ないもん投げんなよ、当たったら痛いだろ?」

 

俺はそう言いながらチョークをビッチ先生に返す。それを見てたクラスメイトは勿論ビッチ先生は驚愕した顔をしていた。俺はチョークをキャッチしただけだがな。

 

「アンタ、何者?あれを初見でキャッチっなんて普通出来ないわよ?」

 

「ただの中学三年生だ。それ以下でもなんでもねぇよ。他の奴らも出来るんじゃねぇか?」

 

 

「「「(((いやいやいや!そんなん殺せんせーと烏間先生しか出来ねぇだろ⁉︎)))」

 

 

 

そしてチャイムがなりビッチ先生の授業が始まった。ただ…内容がすごく生々しい上、中学生が受けてもいい内容ではない物ばかりだが、英語の教師としての腕はピカイチだ。

 

 

 

 

「なぁ矢田」

 

「どうしたの?」

 

「あの先公は一般中学生になんて授業してんだ。教え方は良いが、教材がアウトだあんなもん、R指定もいいとこだぞ?」

 

「あはは、私達はもう慣れちゃったけど…あの先生ホントにすごいんだよ。ヤクザ、弁護士、馬主いろんな経験談を聞かせてもらってるから」

 

「へぇ…流石色仕掛けに特化したビッチな殺し屋」

 

「それ本人の前では絶対言わないでね」

 

 

 

 

 

『~~p@、rtがたtght』

 

「………」

 

この間殆ど退治したと思ったが、もう湧いてきたのか。キリがない、見た感じ小さいが、それでも他のやつらにとっては危険なのは変わりないしタチ悪い。肩が重かったりとか何かしら影響を及ぼす物もいる。母さんもそんな事があったため余計にだ。矢田の肩に今まさにそれが乗っている。

 

 

 

「(離れる気配がないな、仕方ない)矢田、最近肩が重かったりしないか?後、体調が悪いとか」

 

「え?うん、ちょっと重く感じたり体調もよくなくて……なんで分かったの?」

 

「じっとしてろ」

 

俺は矢田の肩に乗っている幽霊を矢田が視認出来ない速さで掴み取りる。

 

 

「肩、どうだ?」

 

「え、あ…あれ?か、軽くなった!え、何したの天野君?」

 

「ちょっとしたおまじないだ」

 

矢田の肩に乗っていた霊はハクが服から顔を出し、霊を捕食させる。ハクは食事は取らないがたまに小さい幽霊を捕食することがある。食事させておかないと少し心配だしな。飲み込んだハクは『ゲフン』と可愛らしいゲップをする。

 

「と、とりあえずありがと!天野君」

 

「ああ。殺せんせー少しいいか?」

 

 

 

 

俺は丁度いた殺せんせーに声をかける。

 

「にゅや?どうしました天野君?」

 

「いや、矢田の体調が良くないからな。保健室に行かせてもいいか?」

 

俺がそう聞くとクラスが少しざわめく。ただ霊が原因だと言うわけにも言わずここはあえて体調不良として扱う。変に思われるのも得策ではないしな。

 

「それは本当ですか?矢田さん」

 

「は、はい。体調が悪くて……」

 

殺せんせーの質問に矢田が答える。周りのやつらも少し心配そうにしている。

 

「にゅ…確かに顔色が悪いですね……わかりました。倉橋さん、矢田さんを保健室まで送って下さい」

 

「わかりました!」

 

殺せんせーにそう言われると、倉橋が矢田と付き添いで一緒に保健室に向かった。倉橋なら安心して任せられるな……これで問題ないだろう。

 

 

「(この山、退治しても小さい奴がすぐに湧くな…幽霊の発生原因は人の感情の表れなのか?感情……負の感情から奴らは生まれているのか?)」

 

ダメだ、考えても奴らに関してはわからない事だらけだ。普通に心霊物の本に載ってる奴とは明らかに違い、ハクが収納してる武器にしろわからない事が多すぎる。

 

「(この世界も奥が深いな)」

 

俺は席に着き、授業を受けた。暗殺を仕掛けようと考えたが、後の時間は暗殺は仕掛けず殺せんせーの授業を真剣に受ける事にする。

 

前半の授業が終わり、休み時間に入る。すると矢田と倉橋が話しかけて来た。

 

「天野君さっきはありがとね!」

 

「助かったよ〜天野君」

 

2人にお礼を言われる。倉橋はまだしも矢田は本当に顔色が良くなっていた。

 

 

 

「このくらい問題ねぇよ。倉橋も矢田のことありがとな」

 

「いいっていいって、困った時はお互いさまだよー」

倉橋がにこやかにそう言う。まあ倉橋の言う通りだな。しかし倉橋の気の使い方は素晴らしいな、頼りになる。

 

「それはそうと天野君ってやっぱりすごいよね!殺せんせー触手を1人で2回も切ったって言ってたし!」

 

「そうか?ありゃあ偶々上手くいっただけで次は同じ事は出来ねぇよ。あれ以降殺せんせーにはかなり警戒されてるしな」

 

「それでもすごいよー、殺せんせーも天野君は侮れないって言ってたし」

 

「そうか……」

 

2キラキラした純粋な目で言われると少し照れくさいが、悪い気はしないな。ただ、矢田は少し嫌な目線で俺を見ている。

 

「ん?どうしたんだよ矢田」

 

「べっつにー」

 

プイッとそっぽを向く矢田、もしかして俺が倉橋に構ってて嫉妬してるのか?流石にそれは自意識過剰すぎるか……あって2回目だし、おそらく逆だろう。倉橋が俺と話してる事に嫉妬したんだろう。

 

そして1日の授業を終え俺は帰る際も出来るだけ退治しながら帰宅する。。しかし…こんな充実した1日は初めてだ。これが卒業まで続くとなると楽しみで仕方ない。

 

 

 

「(やたらカラスがうろついてるな。しかも普通のカラスじゃねぇ、機械の類を取り付けられてるわけでもなさそうだ)」

 

そう、やたらカラスが俺の近くを徘徊していた。普通のカラスでないのはわかるが、危害を加える気配がないので様子を見ている。

 

「(もし危害を加えるなら殺るまでだ…)」

 

少し殺気を飛ばすとカラスは一目散に逃げていった。

 

 

「(さてと…幽霊退治と洒落込むか)」

 

 

俺は最近目につけた場所に屋根をつたいながら向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はぁ……!はぁ……!はぁ……!ど、何処だ…何処にいった!!』

 

 

 

人語の会話が可能であるにも関わらず、息を切らしていた。その姿は植物の姿をしており植物人間といっても過言では無い。

 

 

 

 

 

『(あの人間…呪力がまるで感じられない。それ故か速すぎる)』

 

 

 

「必死だな幽霊…初めて喋るタイプと思えばいきなり植物と大地を操って攻撃してくるわ…中々面白い芸当じゃねぇか。ホラ、もっと見せてくれよ、頑張れ頑張れ♪」

 

 

 

 

『っ!!舐めるな!呪力の無い下等生物が!!!』

 

 

「さっきから呪力ってなんだ?」

 

 

植物人間の幽霊は両手を組むと地面を抉り俺を板挟みにしようと目論む。

 

 

 

 

「(奴の能力は植物と土を操る力…おそらく場所関係なく扱える能力。それを操作するには奴の腕も関係しているな)」

 

 

当たれば致命傷は免れない物だが、襲いかかってくるのに対し、冷静に分析し、難なく躱していく。

 

 

「(おそらく発動するには手を合わせてる状態でしか発動できない)ハク」

 

ハクの口から出てきた剣の柄を手に取り取り出し、鞘から抜剣すると漆黒の刀身が顕になる。

 

 

 

『ッ!?貴様!その大太刀は?!!』

 

 

「なんだ?知ってるのかこの太刀のこと?まっそんな事はどうでもいいだろ。それよりお前の能力の正体がわかったぜ」

 

『っ!なら大人しく死ね!!』

 

植物人間の幽霊が地面を抉る攻撃をやめ、自らの蔦を俺目掛けて放つ。しかし俺は臆する事なく突き進む。 

 

 

『なっ!』

 

「言っただろ。お前の能力の正体がわかったって」

 

俺は植物人間の幽霊の蔦を全て切り落とし、奴に接近する。

 

『おのれぇぇぇぇ!!』

 

「おっ?やれば出来るじゃねぇか?なら、コイツは見切れるか?」

 

 

俺は距離を取り一度太刀を納刀し居合の構えをとる。

 

 

 

 

「遠からん者は音に聞け。月夜に舞う、我が太刀は虚にして実……」

 

 

『領域展ッ!?』

 

精神統一をした後、幽霊でさえも認識出来ないスピードで駆け抜けていき、一気に接近し

 

 

 

 

「零月一閃」 

 

『そ、そんな…バカ、な!!』

 

 

俺が一閃すると幽霊は一気に霧散する。最後の断末魔とともに。俺は刀身を鞘に納刀した状態にしてハクに飲み込ませる。

 

 

「ふぅ……呪力ってのはよくわかんねぇが……お前の敗因は慢心だ。ってもう消えたのか」

 

 

 

ハクに太刀を飲み込ませた後辺りを見渡すと戦いの余波で酷い有様となっていた。 

 

「うわっ、ちとやりすぎたか?まぁ……バレなきゃ大丈夫だろ。さっさとズラかろ」

 

 

これはバレたら警察レベルじゃなくなる。その為すぐにここから離れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは予想外だ……天与呪縛によるフィジカルギフテッド。少々侮っていたかもしれないね」

 

 

遠くから燈志の戦っている様子を見ていた額に縫い目のある男性はその場から去っていった。




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